
リスティング広告運用代行ができる代理店9選比較!費用や少額対応も
Web広告
最終更新日:2025.07.30
リスティング広告は、GoogleやYahoo!、Microsoft bingなどの検索結果画面に表示されるテキスト形式の広告です。
検索語句に対応して広告が表示されるため、「検索連動型広告」とも呼ばれています。
リスティング広告は基本的に、アイコン+サービス名+サイトURL+見出し+説明文の形で構成されています。
また「広告アセット」を追加することによって、情報を付け足すことが可能です。広告アセットの種類は以下の通りです。
弊社で、リスティング広告を運用する際に大切にしている考え方を紹介します。
GoogleやYahoo!などのリスティング広告は、誰でも使うことが可能です。
ただし、そこにはさまざまなルールがあります。競合他社も同じ土俵で戦っているため、「いかに戦う場所のルールを理解し使いこなすか」が成果を大きく左右します。
日々の媒体のアップデートにアンテナを張りながら、新機能やツールを柔軟に活用することで、競合との差別化を図った広告運用ができます。
かつては、入札や予算管理が広告運用者の主な仕事とされていました。しかし自動化機能が発展している現在では、従来の調整業務だけでは不十分です。
LP(ランディングページ)の改善やタグ導入、キャッチコピーの検討など成果改善のための施策は、広告運用の一部として捉えてよいでしょう。
※LP…ユーザーが広告をクリックした後に遷移するページ。
リスティング広告を配信している際、CV(コンバージョン)の獲得やCPA(獲得単価)の削減が目的になってしまうことは少なくありません。
しかし、リスティング広告は集客手段のひとつです。常に売上など本来の目的を意識し、事業成長につながるよう運用することが重要です。
関連記事:リスティング広告で成果を上げるコツとは?6つのポイントを紹介
💡Web広告の基本用語:CV・CPAとは?
CV(コンバージョン)とは、広告を通して達成したいゴールのことです。Web広告を通じた商品購入や資料請求、問い合わせ獲得などが例として挙げられます。
CPA(獲得単価)とは、1件のコンバージョンを獲得するのにかかった費用のことです。「広告予算÷CV数」で求めることができます。
例えば広告予算が10万円、CV数が10件の場合、以下の式からCPAは1万円であるとわかります。
CPA=100,000円 ÷ 10件 = 10,000円
リスティング広告は、商材を検索している購買意欲の高いユーザーにのみ広告を表示できるため、早期に成果を出しやすいです。
上位表示も狙うことができるため、ユーザーの目にふれるチャンスをより増やすことができます。
リスティング広告をはじめWeb広告は、マス広告と比べて安価で出せるという特徴があり、特に運用型広告は柔軟に費用を調整できます。中でも、リスティング広告は顕在層に対して表示できるため、費用対効果は高いといえるでしょう。
※マス広告…テレビ・ラジオ・新聞・雑誌といったマスメディアを通じて、不特定多数の大衆に向けて情報を発信する広告。
「リスティング広告の費用対効果が高いなら、たくさんお金をかければうまくいくのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかしリスティング広告を長期にわたって配信し続けると、アプローチできる顕在層が少なくなっていくため、費用対効果は徐々に下がります。
そのため、長期的に売上につなげるためには、認知目的やリピート購入を促す施策との併用が必要です。
リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに応じて広告が表示される仕組みです。そのため、すでに商品やサービスに関心がある顕在層へのアプローチには向いています。
その一方で、先述したように検索されなければ広告が表示されない仕組みであるため、認知拡大にはあまり向いていません。
商材の存在を知らない潜在層は、当然その名前や関連キーワードで検索をしません。そのため、リスティング広告ではこれから知ってもらいたい人に広告を届けるのが難しいです。
費用が高額になる場合があることも、リスティング広告のデメリットとして挙げられます。
リスティング広告は、クリック課金形式で配信されることが多いです。そのため、同じキーワードを複数の企業が狙っていれば、単価が跳ね上がることがあります。
※クリック課金形式…ユーザーが広告をクリックしたときに費用が発生する課金方式。
例えば、商材単価が高く競合が多い転職や住宅ローン関連の商材などでリスティング広告を実施する場合、クリック単価が1,000円を超えることも珍しくありません。
リスティング広告を実施する前にはシミュレーションなどを活用して、どれくらいの費用が必要か把握するようにしましょう。
関連記事:数値がズレないリスティング広告のシミュレーションの作り方
リスティング広告を配信できる媒体は、Google、Yahoo!、Microsoftの3種類です。ここからは、3種類の媒体の違いについて解説します。
ユーザー数は、Googleが圧倒的に多いです。
以下のグラフは、2024年1月~11月の日本における検索エンジンのシェアです。Googleが約80%のシェアを持ち、次いでYahoo! JAPANとMicrosoft bingが10%前後のシェアを持っています。
引用:Search Engine Market Share Japan | Statcounter Global Stats
またデスクトップではMicrosoft Bingが約19%、モバイルではYahoo! JAPANが約14%と、使われているデバイスによって2番目に多い検索エンジンが異なります。
引用:Search Engine Market Share Japan | Statcounter Global Stats
ユーザー数の観点から、まず配信すべき媒体はGoogleです。
ただし、Microsoftはデスクトップでのシェアが比較的高いため、企業向け商材の広告を出す場合は、Googleに加えてMicrosoftへの出稿も検討するのがよいでしょう。
このように媒体ごとの特性を理解した上で、どこに出稿するかを検討することが必要です。
Google、Yahoo!、Microsoftのリスティング広告は、それぞれの検索結果画面で表示されます。
またGoogleとYahoo!でリスティング広告を出した場合は、それぞれの検索パートナーサイトの検索結果にも表示されます。例えば、GoogleであればBIGLOBEやgoo、価格.comなどに、Yahoo!であればexcite、Sleipnir、vectorなどにも配信される仕組みです。
リスティング広告は、検索結果画面の上部と下部に掲載されるのが一般的です。このとき、複数の広告が順に掲載されます。
ここからは、リスティング広告の掲載順が決まる仕組みを解説します。
リスティング広告は、掲載順をオークションで決める仕組みです。
Web広告における「ターゲティング」は、ユーザーの属性や行動、興味関心などの情報をもとに、広告を届けたい相手を絞り込むことを指すのが一般的です。
ただしリスティング広告においては、「どんなキーワードで検索されたときに広告を出すかを決めること = ターゲティングすること」と考えられます。なぜなら、検索行動は「何かを知りたい、買いたい、探したい」という具体的なニーズがあるときに起こるものだからです。
広告が検索結果に表示されるか、またどの位置に表示されるかは「広告ランク」と呼ばれるスコアによって決まります。広告スコアは広告ごとにつけられる評価で、スコアが高い広告ほど上位に表示されます。
ただし、この広告ランクが下限値に達していない場合は、検索結果に表示されません。
例えば、「リスティング広告」というキーワードで表示されるよう設定した広告A・C・D・E・F・G・Hがあるとします。広告ランクの下限値が50だった場合、そのうちの広告Dと広告Hのスコアが50未満であれば、それらは検索結果には表示されません。
💡広告ランクを決める要素
広告ランクは、基本的に以下の要素によって決まります。
広告ランクについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
リスティング広告もSEOも、検索結果表示画面で行われるマーケティング施策です。そのため「リスティング広告とSEOはどう違うの?」と思われる方は多いのではないでしょうか?
ここからは、リスティング広告とSEOの違いを解説します。
リスティング広告とSEOの違い
メリット | デメリット | |
リスティング広告 |
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---|---|---|
SEO |
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リスティング広告は、一定の費用をかけることですぐに集客を増やすことができます。特に顕在層に対してアプローチしやすいため、十分な予算がある場合は費用対効果が高くなりやすい手法といえます。
その一方で、自ら情報収集を行う段階でない潜在層の購買意欲を高めることは難しいです。なぜなら検索されなければ、リスティング広告は表示されないからです。
また、リスティング広告をはじめWeb広告全てにいえることですが、配信・運用を止めると流入や広告効果も止まってしまう掛け捨て型の集客手法であることには、注意しましょう。
SEOは、Googleなどの検索結果で自社のWebサイトを上位に表示させるための施策です。
SEOの最大のメリットは作成したコンテンツが自社サイトに蓄積されることで、成果を継続的に出しやすい点です。長期的に行うことで、一件の流入にかかるコストが低くなるというメリットもあります。
ただしSEO対策のデメリットとして、リソースを確保していないと十分な効果が発揮できないというデメリットもあります。また、短期間でのCVの獲得に適していないことには注意が必要です。
SEOと同様に、リスティング広告との比較対象としてよく挙げられるのがディスプレイ広告です。
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリの広告枠に画像や動画などのバナー形式で表示される広告のことを指します。
リスティング広告とディスプレイ広告の違い
メリット | デメリット | |
リスティング広告 |
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---|---|---|
ディスプレイ広告 |
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リスティング広告は、顕在層にアプローチできる広告です。ユーザーが検索エンジンで特定のキーワードを検索すると、検索結果画面にテキスト形式で表示されます。そのため、購入を検討しているユーザーに対して広告を届けられます。
また先ほど説明した通り、潜在層の育成が不得意な点はデメリットといえます。
ディスプレイ広告は潜在層の認知獲得が得意な手法です。ユーザーが閲覧しているWebサイトの広告枠に、バナーや動画形式で表示されます。視覚的に訴求できるため印象に残りやすく、商品やサービスを知らないユーザーの興味をひくことができます。
一方で潜在層の育成が得意な分、顕在層の獲得が不得意です。ディスプレイ広告は、自ら検索して商品やサービスを探しているユーザーが閲覧するのではなく、Webサイトやアプリを閲覧しているときに受動的に見るため、購買意欲がすでに高い顕在層への直接的なアプローチが難しいです。
関連記事:【簡単解説】ディスプレイ広告とは?
💡リスティング広告とその他のWeb広告の違い
Web広告にはリスティング広告やディスプレイ広告に加えて、SNS広告という手法もあります。
これらの大きな違いは、「どの状態の」「誰がいる」「どこに」「何を」みせるかにあります。
どの状態の | 誰がいる | どこに | 何を | |
---|---|---|---|---|
リスティング広告 | 顕在層 | 各媒体のユーザーによる | Web検索 | テキスト |
ディスプレイ広告 | 潜在層 | Webサイト | バナー(画像・動画) | |
SNS広告 | 潜在層 | SNS | 投稿・バナー(画像・動画) |
リスティング広告はニーズが顕在化しているユーザーに、検索結果画面でテキスト形式の広告を見せる手法です。
一方SNS広告はニーズの顕在度合いがばらばらな、受動的にコンテンツを消費している20~30代のユーザーがいるSNSのタイムラインに、画像や動画形式の広告を表示する手法です。
「どの状態の」「誰がいる」「どこに」「何を」みせるかをより具体的に考えていくことで、媒体やキャンペーン※1の種類、クリエイティブ※2の種類を絞ることができます。
※1 キャンペーン…広告を予算・期間・ターゲット・配信面などを管理するための単位。
※2 クリエイティブ…広告で使われるテキストや画像、動画などのこと。
不動産や車、旅行、PCなどの客単価の高い商材は、CPAに対して利益率が高くなりやすいため、リスティング広告に向いています。
また食品や化粧品などの、客単価は低くてもリピート購入が見込める商材や、ジムやSaaSサービスなど、月額課金制で、長期的な契約を獲得すればLTV(顧客生涯価値)が高まる商材も相性が良いです。
※LTV…一人の顧客が、契約から離脱までのあいだに企業にもたらす利益の合計。
リスティング広告は検索結果で表示されるため、ブラウザで検索されることの多い商材は相性が良いです。
ブラウザで検索されることの多い商材として、以下が挙げられます。これらには失敗できない決断を伴う、自分に合うか調べる必要があるなどの特徴があります。
競合他社がリスティング広告を継続的に配信している場合、その商材はリスティング広告との相性が良いといえます。なぜなら、成果が出なければリスティング広告の配信を続けていないはずだからです。
ただし、特定の企業が多額の広告費を投じて独占している場合、新規参入で成果を出すのは難しいため、以下のような方法をとる必要があります。
他の広告媒体への出稿を検討する
競合他社とバッティングしないキーワードで出稿する
リスティング広告は、今すぐにサービスを必要としているユーザーに対して表示できるため、緊急性の高い商材との相性が良いです。緊急性の高い商材の例として、鍵の開錠サービスや水道トラブル修理などが挙げられます。
この場合、他の商材と比べてCVを獲得できる可能性が高いため、リスティング広告を実施することで高い効果が得られるでしょう。
リスティング広告の広告費の相場は、月額20~50万円です。またWordstreamの調査によると、2024年のGoogleのリスティング広告における平均CPAは、約1万円です。
あくまでこれらは目安ですので、ここからは自社に合った予算を決める方法を紹介します。
予算を決める方法
PCやアパレル商品、買い切り型のサービスなど、CVが売上になる商材の場合は、得たい利益から逆算する方法がおすすめです。
一方、塾やジムなど来店予約がCVポイントである場合や、サブスクリプション型の商材で、契約年数で利益が変動する場合は、購入前の段階のCV数を目標に置きます。これらの場合には、獲得したいCV数から逆算する方法がよいでしょう。
それぞれの詳しい決め方については、以下の記事をご覧ください。
💡CVポイントとは?
CVポイントとは、CVとして設定している場所を指します。
例えば、塾の入会を目標としてWeb広告を配信する場合、広告やLPだけを見て入会をすぐに決断するケースは少ないです。そのため、CVポイントによく設定される場所として以下が挙げられます。
リスティング広告をはじめ、運用型広告においては「予算=費用(広告費)」ではありません。最終的にかかった費用と予算にはズレが生まれます。
リスティング広告では、クリックが発生したときに費用が発生するクリック課金方式がつかわれます。裏を返せば、クリックされるまでは費用が発生しないという仕組みです。
そして一クリックあたりの課金額のことをクリック単価(CPC)と呼び、最終的につかわれた費用は以下の式で求められます。
広告費 = クリック単価 × クリック数
💡自社運用と代理店運用、結局どっちがいいの?
予算が20~30万円程度の場合は自社で運用するか、少額で代理店に依頼しノウハウを学んだ上で、自社運用に切り替えるのがおすすめです。
代理店による運用ではノウハウを活かして検証を行いながら、広告効果を最大化させるための施策を打ちます。しかし予算が少ないと検証する際にできることが限られてしまうため、代理店に依頼するメリットが実感しにくいです。
50万円以上で運用する場合は、自社運用では失敗のリスクが大きくなることや、クリエイティブなどの検証がしやすいことから、代理店に依頼するのがよいでしょう。
リスティング広告を始める際には、戦略設計として目的の設定と3C分析を行います。
リスティング広告を配信する際、最終目標(KGI)に対して中間指標(KPI)を設定し、それらを達成できるよう施策を行います。もし目的が曖昧だと、ただ数字だけを追いかける運用になってしまいます。
戦術部分にあたるアカウント設計の際に重要なのが、3C分析です。自社の強みを知ることは訴求文の作成にも役立ちますし、競合の状況によってキーワードや媒体は異なります。市場やユーザーによってはリスティング広告が最善策でない可能性がありますので、必ず事前に調査を行いましょう。
リスティング広告におけるアカウント設計は、どんな広告を、どこに、どのように配信するのかを決める、重要なステップです。
リスティング広告のアカウント構成は、アカウント > キャンペーン > 広告グループ > キーワード・広告文の4階層でできています。アカウント設計では、キーワード・広告文という最小単位をどのようにグルーピングしていくかを考えます。
アカウント構成は、シンプルなものにすることが推奨されています。アカウント構成に正解はありませんが、必ず意図を持った構成にするようにしましょう。
弊社におけるアカウント設計の考え方は、以下の記事で詳しく解説しています。これからアカウント設計を行う方は、ぜひご覧ください。
また、広告文やキーワードはユーザーを基点に決めます。ユーザーの動きを想定した上で、ユーザーの求めるところに情報を設定する必要があります。そのためには、ペルソナ設定やカスタマージャーニーの作成がおすすめです。
アカウント設計が完了したら、アカウントを開設し入稿します。今後の流れは以下の通りです。
始め方や入稿手順を知りたい方は、以下の記事で解説していますのでぜひご覧ください。
💡フェーズごとにシミュレーションを実施しよう!
シミュレーションは予算や目標CV数の妥当性のチェックや、運用時の効果検証の判断材料として使うことができます。運用開始前に成果の見立てを立てるために、運用開始後は目標と実績の乖離を確認し運用に活かすために、シミュレーションを行うことをおすすめします。
詳しいシミュレーションの作り方や使い方については、以下の記事をご覧ください。
運用開始後に目指す姿は、意図した検索クエリを安く多く獲得している状態です。
※検索クエリ…ユーザーが検索エンジンに入力した語句。
まずはキーワードを精査し、「ノイズ = 意図しない検索クエリ」からの流入を排除しましょう。
特にインテントマッチなどを使っている場合、想定していなかった検索クエリからの流入は避けられません。約1週間を目安に、全ての検索クエリをチェックして不必要なキーワードを除外することが重要です。
※インテントマッチ…ユーザーの意図をくみ取って、最適な広告を表示する仕組み。
また検索クエリと同時に注視しなければならないのが、インプレッションシェアの損失です。
日予算が少ない場合、対処するのはそれほど難しくありません。インプレッションとクリックを最大限獲得できるよう、入札単価を適切な価格に調整しましょう。
ターゲット層に近い流入が増えると、徐々にCVが出始めます。この時期から、以下の設定によって差がつき始めます。
細かい調整をするよりは、予算配分を大きく動かしてください。これだけで、全体のパフォーマンスが良い方向に向かうはずです。
3週目からはインプレッションやクリックのデータがたまってきているため、クリエイティブを検証できます。
まずは、インプレッションが出ていないクリエイティブを停止してください。
手動で停止をしなくても、媒体の機械学習により成果の良いクリエイティブを優先的に表示できます。しかしアカウント内が複雑にならないよう、停止をするのがおすすめです。
また、広告クリエイティブを検証し続けることで、継続的に成果を上げることができます。
はじめは地道な作業が続きますが、費用対効果の高い「当たりクリエイティブ」が必ずみつかるので、検証しつづけることが重要です。
関連記事:ABテストとは? やり方・期間・注目すべきポイントを解説
3~4週目になると、「当たりクリエイティブ」を使って集客できている状態だと思います。
ここからのフェーズで注意しなければならないのは、CVがどれだけ事業にインパクトしているかです。
管理画面上でのCVが増えていてCPAも順調に改善できているのであれば、以下を確認しましょう。
事業の成果につながっていると確認できた場合は、代理店と調整した上で、運用の継続や予算の増額、他媒体への出稿を行うのが望ましいです。
事業の成果につながっていない可能性が高い場合は、代理店に相談した上で配信の一時停止または停止を検討するのがよいです。
また、この時点でCVが全く出ていない場合は、サービス内容やWebサイト、LPの内容の改善が必要かもしれません。広告の一時中断も視野に入れて、全体の戦略から見直しましょう。
1か月目以降の動きは、目標を達成している場合と達成していない場合で分かれます。
一定の成果は出ているものの目標には満たない場合、基本的には1週目以降の施策を愚直に行いましょう。
さらにLPの修正など、CVに近い箇所から見直すことが、獲得効率向上への近道です。
①自動入札の導入を検討する
ここまで手動入札で運用をしてきた場合は、自動入札の導入を検討してください。一般的には、過去30日間でCVを30~40件獲得できているのであれば、自動入札機能が機能しやすいです。
まずは、一部のキャンペーンなどから試験的に自動入札を試してみてください。
②マーケティング施策全体における最適化を進める
成果をより上げるために、以下の点を確認しましょう。
また自社で運用している場合は作業の自動化やルールの作成を行い、誰でも継続的に成果を上げられる仕組みを構築していくのも効果的です。
1か月間運用をした上で、アカウントの分析をしたい方は以下の記事をご覧ください。
また改善のための施策を知りたい方には、以下の記事がおすすめです。
リスティング広告の効果を正しく把握し、最適な運用を行うためには、コンバージョントラッキングの導入が必須です。コンバージョントラッキングとは、ユーザーが広告経由で購入や資料請求、問い合わせなどのCVを完了したかを計測する仕組みです。
コンバージョンタグをサンクスページに設置することで、広告経由のCV件数やCPAを正確に把握できます。また、GA4(Google Analytics 4)を使えばフォーム送信などの行動を記録し、広告の成果と関連付けて分析することが可能です。
※コンバージョンタグ…コンバージョンが完了したことを計測するためのタグ。
※サンクスページ…ユーザーがフォーム送信など、特定のアクションを完了した後に表示されるページ。
※GA4…ユーザーの行動を計測できる、Googleのアクセス解析ツール。
正確なコンバージョン計測ができていないと、どの広告が成果に結びついているか判断できず、効果のない広告に予算をつかってしまう可能性があります。リスティング広告に限らずWeb広告を配信する際は、必ずコンバージョントラッキングを導入しましょう。
リスティング広告だけでなくWeb広告において、全てのCVが同じ価値を持つとは限りません。そのため「顧客価値に基づく入札調整」を導入することで、KGIにつながるCVが多く獲得できるように入札調整を行い、費用対効果を最大化できます。
例えばリスティング広告を経由して、5,000円の商品が購入されるのと50,000円の商品が購入されるのでは、会社にとっての利益が大きく異なります。顧客価値に基づく入札調整を設定すると、この差を考慮して50,000円の商品購入が多くされるよう、入札額が調整されます。
リスティング広告を継続的に運用していると、成果につながりにくい検索クエリや配信地域、年齢層などの傾向がみえてきます。そういった成果につながりにくい要素を除外し、費用を効果の高いターゲット層に集中させることで、CPAの改善やコンバージョン数の増加が期待できます。
またターゲット層の見直しをする際は、単なる除外設定だけでなく、競合の状況などの変化に合わせて調整することも必要です。
3週目:クリエイティブを検証するでも述べた通り、広告文の検証を繰り返して成果の良いものを特定することが非常に重要です。CTRやCVRを分析した上で、競合他社の広告を参考にしながら自社の強みを伝えられるよう、複数のパターンをテストし改善を重ねましょう。
関連記事:ABテストとは? やり方・期間・注目すべきポイントを解説
以下のように、SNS広告やディスプレイ広告など複数のチャネルで施策を実施した上で、横断的に分析するのも効果的です。
複数チャネルでの施策実施例
SNS広告で認知を拡大する
→ディスプレイ広告でリターゲティングする
→リスティング広告で購買意欲の高いユーザーを獲得する
→全ての広告のデータを分析し、SNS広告の表示回数は多いがCVへの貢献率が低いことがわかる
→LP遷移率を上げるために、クリエイティブを改善する
横断的に分析する際は、GA4のような分析ツールが使われることが多いです。分析ツールを使うことで、比較的簡単に各施策がどのようにCVに貢献しているか確認できます。
こうしたデータをもとに、チャネルごとの予算配分や施策を見直すことで、全体のパフォーマンスを最大化することが可能です。
一つ目に紹介するのは、消費者向け住宅販売におけるリスティング広告の事例です。
Web施策経由でのCV数を伸ばしていきたい中で、戦略に課題があり成果につながっていませんでした。
これらの施策を行った結果、月間の反響獲得数は以前1.6倍、獲得単価は以前の約1/5に改善しています。
次に紹介するのは、企業向けAIプラットフォームのリスティング広告の事例です。
世の中に類似サービスがなく、CVを獲得できるキーワードを探す必要がありました。
これらの施策を行った結果、CPAを約1/5に抑えることができました。
その他の事例:お客様事例 記事一覧
近年、リスティング広告に限らずWeb広告全体で、AIの活用や自動化機能の進化が目立っています。ここでは、リスティング広告の最新動向として、AIや自動化機能について紹介します。
P-MAXとはCV最大化を目的とした、Googleの全配信面に一括で広告を配信できるキャンペーンの種類です。
成果が出るように、AIが広告文や画像、動画を組み合わせて表示させたり、入札やターゲティングを調整したりするため、運用工数を大きく削減できます。
このP-MAXは2021年に登場した機能で、リリースから数年が経った今でも数か月おきに機能が更新されています。直近で追加された機能は、次の通りです。
P-MAXの新機能
レポート機能の強化 |
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キーワード・年齢層・デバイス除外設定の強化 |
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CV価値ルールの導入 |
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AI Max for Searchは検索広告における成果向上と自動最適化を目的とした、Google検索キャンペーンに導入された新機能です。
AI Max for Searchの主な機能については、以下の表をご覧ください。
AI Max for Searchの機能
概要 | |
今まで逃していた検索ニーズに応えられる | 登録済みのキーワード・広告クリエイティブ・URL情報をAIが学習し、ユーザーが検索した語句に一致した広告を表示する |
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広告文とLPを最適化できる | リスティング広告に基づいた見出しや説明文を自動で生成したり、ユーザーが検索した語句に合わせて最も関連性の高いLPに誘導する |
広告グループ単位で設定できる | AI Max for Searchを広告グループ単位で設定できるため、広告の細かい出し分けができる |
詳しい成果を確認できる | 以前と比べてレポート機能が強化され、AIが選定したキーワードやLPなどを確認することができる |
AI Max for Searchを利用することでキーワードや広告文をコントロールしづらくなる一方、CVの増加が期待できます。
リスティング広告を学ぶことのできるWebサイトは、以下の通りです。
サイト名 | 概要 |
Google 広告 ヘルプ | リスティング広告として主に使われるGoogle広告のヘルプページ。アカウント開設や配信設定、改善の考え方を知ることができる。 |
---|---|
PINTO! 広告の教科書 | 弊メディア内のWeb広告について解説しているページ。リスティング広告だけでなく、Web広告全体の仕組みやクリエイティブ制作の考え方などを知ることができる。 |
リスティング広告が学べる本として、以下の2冊を紹介します。
タイトル | 概要 |
リスティング広告のやさしい教科書。 改訂新版 ユーザーニーズと自社の強みを捉えて成果を最大化する運用メソッド | リスティング広告の基本的な知識や初期設定、改善の方法を一通り紹介している本。リスティング広告の土台となる知識をつけたい方におすすめ。 |
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Google広告「超」集客術――世界最大のインターネット広告で新規客を集める方法 | 運用する上での施策を幅広く紹介している本。広告運用の初歩は押さえたものの、運用に課題を感じている方におすすめ。 |
サイトや本でリスティング広告について学んだ後は、Googleスキルショップの「Google広告」で力試しするのがおすすめです。
リスティング広告を含むWeb広告を勉強する際は、複雑な用語や仕組みが多く出てきます。そのため、スキルショップでテストをすることで、理解度を高められます。
「リスティング」は英語の「listing」を指し、「一覧にする」などの意味を持ちます。
検索結果画面に順番にリストアップされることから、日本では検索広告のことをリスティング広告と呼んでいます。一方、海外では「Listing Ads」ではなく、通常「Search Ads」と呼ばれています。
Wordstreamの調査によると、2024年のGoogleのリスティング広告の平均CPCは約730円です。
CPCは業界や競合の状況、自社の広告品質によっても左右されますので、あくまでも目安として捉えてください。
リスティング広告とSEOはよく比較されますが、同時に実施することで相乗効果が期待できます。
例えば、SEOで上位表示しづらいキーワードをリスティング広告でカバーすることが可能です。またリスティング広告等のWeb広告を配信することで、指名検索※が増え、SEOにも良い影響を及ぼすことがあります。
※指名検索…ユーザーが企業名やブランド名、商品名などを検索すること。
Googleのリスティング広告において禁止されていることは、以下の通りです。Googleで禁止されていることは、Yahoo!でも同様に禁止されています。
これらに違反すると広告の配信が停止され、最悪の場合、広告アカウントが停止されます。禁止されている内容をしっかり確認し、意図せずポリシーに抵触しないようにしましょう。
禁止事項
概要 | 例 | |
広告ネットワークの悪用 | 審査基準に反した広告やWebページを出稿しようとする | 「絶対に治る」「100%成功」など、根拠のない最上級表現や断定表現を、広告内で使う |
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データの収集と使用 | ユーザーの情報を不正に利用したり、セキュリティ対策をせず収集したりする | SSLを使っていないフォームで、個人情報を収集する |
詐称 | 関連性の高い商品情報を除外したり、商品に関して誤解を招く情報を提供したりする | 「○○円で使い放題!」と広告に記載しているが、実際はその金額ではごく一部の機能しか使えない |
禁止されているコンテンツ
概要 | 例 | |
偽造品 | 偽造品を広告で紹介したり、偽造品を販売しているWebサイトに誘導する | 「海外並行輸入」「アウトレット」を装い、実はコピー品を販売する |
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危険な製品またはサービス | 危険な商品を販売したり、広告で宣伝する | 「気分が高揚する」と謳うサプリを広告で紹介する |
不正行為を助長する | 不正行為をさせたり、それを助けるような内容の広告を出稿する | 広告から、「他人のアカウントを乗っ取る方法」などを教えるサイトへ誘導する |
不適切なコンテンツ | ユーザーをを不快にさせたり、誰かを攻撃・差別・扇動するような広告 | 広告から、極端な思想やヘイトスピーチを広めるサイトへ誘導する |
参考:Google広告ポリシー
本記事ではリスティング広告の基礎的な知識や、実際に運用する際の手法を解説しました。
リスティング広告をはじめWeb広告運用において困りごとがございましたら、お気軽にPLAN-Bにお問い合わせください。
インターネット広告の運用は、実績のあるプロの代理店に任せるのがおすすめです。PLAN-Bのリスティング広告運用代行サービスは、継続率93.7%で国内上位2%の運用力があります。目先の利益ではなく、顧客の持続的成長を第一に考えるとともに、期待以上の成果を出すことに注力しておりますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。