【5分でわかる】GTM(Googleタグマネージャー)の設定方法
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2024.07.05
マーケティング戦略において、「ペルソナ」を設計した方がいいということを耳にすることは多いかと思います。
本記事では、ペルソナとは一体どのようなものなのか、なぜペルソナを設定する必要があるのかから、実際にペルソナを設定する方法やその際のコツ、どのようにペルソナをSEO対策などのマーケティングに活用していくのかについて説明していきます!ぜひ最後まで読んで頂ければと思います!
「ペルソナ」は本来ラテン語で、「仮面」という意味で演劇などで用いられていたものです。そこから転じて心理学的には表面上の人格(他人に対して見せる仮面)という意味でも用いられます。
マーケティングにおいてのペルソナとは、自社商品・サービスの架空のユーザーのことです。架空のユーザー像を、名前や職業、家族構成といった粒度で具体化していくことがペルソナの特徴です。
マーケティングにおいてはよく「ターゲット」という言葉も使われます。「30代女性をターゲットにした商品です!」のような文言もよく見かけますが、ターゲットとペルソナは一体何が違うのでしょうか。
一言でいうと、ターゲットとペルソナの違いは、その具体性です。先ほども触れましたが、ターゲットは「30代女性」「中高生」のような粒度であることが一般的です。一方でペルソナはというと、
など非常に具体的な項目まで決まっています。どちらも「ユーザー像」であることには変わりはないのですが、どの程度具体的か、という点で異なるのです。
また、具体的であればそれだけで、ペルソナとして十分なのかというとそうもいきません。勝手なイメージ、思い込みの情報で作られたペルソナでは、マーケティングにおいて活用するというペルソナ設定の目的を達成することができないからです。
ペルソナに似ているようで違うもの
ただペルソナを設定するだけではなく、役に立つペルソナでなければ意味がありません。以下の条件を意識して、マーケティングや企画の立案等にしっかりと活用できるペルソナを設定していきましょう。
役に立つペルソナの条件
ここまでペルソナとは一体どんなものなのかについて説明してきました。では、マーケティングにおいてペルソナを設定する理由は一体何なのでしょうか。
ペルソナをつくることによるメリットは大きく3つあります。
ターゲットとして「30代女性」のような粒度で留めておくよりも、もっと具体的に職業など細かい情報まで想定している方が、ユーザーのイメージが湧きやすく、よりユーザーの立場に立つことができます。新しく商品やサービスを考えるときはもちろん、SEO対策でどういったKWで対策すべきか、といった日常的な業務においても、ユーザーのニーズを把握する必要があります。ユーザーのニーズを把握するには、ユーザーの生活を鮮明に思い描く必要があります。
ペルソナをきちんと決めていれば、ユーザーの具体的な生活シーンに基づいて、ニーズを導き出すことができます。その結果より深くユーザーのインサイトに刺さる商品・サービスが提供できるようになります。
担当者はユーザーの気持ちに寄り添うことはできても、本物のユーザーではありません。ペルソナは「私だったら…」「なんとなく」といった感覚的な判断に陥ってしまわないための道標としても役立ちます。
アンケート調査や口コミのような客観的なデータを用いながら、主観を排除したペルソナを設定しましょう。
サービスのユーザー像が固まっていることは、社内でのコミュニケーションにおいて大きなメリットをもたらします。ペルソナが決まっていると目指すべき姿がチーム内で共通のものになるので、認識のずれが起こりにくいです。
また、想定するユーザー像が統一されるので、何か商品設計などで困った際の判断軸としても使えます。
例えば、ダイエット食品を売り出すとなったとき、「30,40代の女性」とターゲットを定めたとします。これでは、想定しているユーザーが、専業主婦なのか、働いているのか、ダイエットへの意識はどれくらいなのか、どの程度お金をかけることができるのか、など様々な要素を言語化できていない状態になってしまい、担当者間で認識にずれが生じかねません。ペルソナを用いることで、想定ユーザーの生活を具体的にイメージできた方が抱える課題の解像度も高くなります。
このようにどういった戦略がユーザーに刺さりやすいのかを判断できるという点でも、ペルソナは活用されます。
ペルソナ設定の際に基本項目は以下になります。以下の項目でペルソナを設定することでどのような人が顧客なのか?を考えることができます。
toCの場合
toBの場合
基本項目に加え、以下のような項目まで考えられるとより効果的でユーザーのことを深く理解することができます。是非、「普通のペルソナ」ではなく「効果を最大化するためのペルソナ」を設定してみてください。
さらに、このようなセグメントでユーザーを分析すると、クリティカルなペルソナ像を作ることができます。
例1.ユーザーの目的にもとづくセグメント
例2.ユーザーのリテラシーにもとづくセグメント
例3.ユーザーの感度にもとづくセグメント
ここからは具体的にどのようにペルソナを設定していくかについて説明していきます。
ペルソナ設定の手順
「ペルソナ設定によく使う項目」に記載している項目ですが、すべて書く必要はありません。
項目を選ぶ基準としては、因果関係があるか?になります。例えば、「女性/男性だから化粧水を買う」ことは考えづらいですが、「乾燥肌に悩んでいるから化粧水を買う」「肌荒れに対策するなら保湿をした方が良いと知ったから化粧水を買う」ことには納得感があります。これは、「性別」は購買に因果関係がなく、「悩み(肌について)」は因果関係があるという例です。このように項目と購買行動、導入に因果関係があるか?を考え、項目を決定してください。
まずは、ペルソナになりうる人の情報収集を行う必要があります。
情報収集でよく用いられる方法は下記の3つです。
ペルソナを立てる場面は、新しくサービスを立ち上げるとき、Webマーケティングという文脈でいけばサイトコンテンツを作成するときなどがあるかと思いますが、その際ざっくりとしたターゲットが決まっていることは多いと思います。そのターゲットを対象にアンケートやインタビューを行うことはペルソナ設計においては、よく用いられる手法です。
既存顧客がどのようなユーザーなのか?を知ることで見えてくる傾向もあると思いますので、既存顧客へのアンケートやインタビューはオススメです。
「30,40代女性をターゲットにしたダイエット食品」を例にとって考えると、ターゲット層に対して、商材の設計に必要と考えられる情報をアンケートによって回収します。
アンケートでは、母数を集めることがハードルになることは懸念点として考えられますが、現在オンラインでアンケートフォームを作成する手法が一般的です。こういった方法もぜひ取り入れてみてください。
既存顧客とセットで行っていただきたいのが、営業担当者へのアンケート・インタビューの実施です。
営業担当者はお客様と会う機会が非常に多いため、抱えている課題や状況を知っていることが多いです。どのようなユーザーが顧客になるのかを営業担当者から聞き取りましょう。
自社内にユーザー層の声が反映されたデータがある場合、それはペルソナ設計において非常に役立ちます。ぜひ活用しましょう。
また、商材にもよりますがSNSから実際の消費者の声を拾うことも一つの手段です。自社名はもちろん競合のサービス名などで検索してみると、ターゲット層の情報を集めることができます。SNSの場合はプロフィールから属性や人物像が見えることもありますので是非確認してみましょう。
「〇〇はとても良かった」という肯定的な意見から、「△△は~~で使いにくかった」という否定的な意見もあるかと思います。
SNSでの口コミやYahoo!知恵袋は、ユーザーの声がストレートに反映される部分なので参考にしてみましょう。ペルソナを設定する際にアンケートやインタビュー、市場のデータを確認することで情報収集を行いますが、そのデータが正確ではないと人物像が変わってきてしまいます。
国のアンケート結果や調査の対象になる人数の多いものが信憑性が高いと言えますので、内容の信ぴょう性を確認しながら情報収集を行いましょう。
ある程度データが集まると、いよいよ実際にペルソナを設定します。選定した項目を埋める形で設定していきましょう。組み立てながら必要な項目はないか?不要な項目はないか?についても確認し、手順1~3を行き来するように設定していきましょう。
ペルソナの設定において、ChatGPTを活用することが可能です。ペルソナ設定をより効率化にすることが可能になるため、是非以下の手順で実施してみてください。
以下、実際にChatGPTに送ったプロンプトとその回答になります。
「○○なユーザー」には、実際に獲得したいユーザーの詳細を記入してください。例えば、ダイエット食品のマーケティングの場合は「ダイエット商品の購入に至るユーザー」、育児グッズを新規立案したい場合は「ベビーカーの収納を楽にしたいと思っているユーザー」のように記入してください。
プロンプト例(toCの場合)
○○なユーザーの一般的な年齢層、性別、職種、年収、ライフスタイル、性格、悩み、使用しているSNSを分析し、ペルソナを設定してください。出力形式は表で作成してください。また、すべてのカテゴリーに属するペルソナが言いそうなセリフを分析し、一言にまとめて表の枠外に記載してください。
プロンプト例(toBの場合)
○○な企業の担当者の業界、企業規模、業種、役職、業務上の役割、業務上の課題、商材、関係者を分析し、ペルソナを設定してください。出力形式は表で作成してください。また、また、すべてのカテゴリーに属するペルソナが言いそうなセリフを分析し、一言にまとめて表の枠外に記載してください。
toCの場合(引用:ChatGPT)
toBの場合(引用:ChatGPT)
AIを活用することで時間の削減になるというメリットもありますが、気を付けなければならないポイントもいくつかあります。
プロンプトの内容によって、返ってくる回答の内容が大きく変わります。明確な指示や必要な情報が含まれているかを確認した状態でChatGPTに送りましょう。
どれだけ適切なプロンプトを作成しても、ChatGPTから100%正しい回答が返ってくるわけではありません。ChatGPTの回答をもとに営業担当者へのインタビューやデータ収集を行い、やっと40点になると考えてください。ChatGPTの回答は1つのアイデアにすることをオススメします。
ここからはペルソナ作成と、その後の注意点を解説していきます。
「うちのユーザーをイメージすればいいんでしょ?」と思ってあまり深く考えずに進めてしまうと、取り返しのつかない事態になることも。そうならないためにも、注意するべき点を確実に押さえましょう。
ペルソナを設定する上でよくある間違いは、自分の思い込みを入れてしまうことです。 担当者が持っているイメージや想像からペルソナを作ってしまうと、本来の顧客像とかけ離れたものが生まれてしまいます。
「この商品を買う人はたぶん週末はジムに行って~」と、想像だけでペルソナを定めるのはNGです。 顧客データや口コミサイト、SNSなどの媒体から定量的なデータを集めて、それを基に具体的で納得感のあるペルソナを作成することをおすすめします。また、実際の顧客から直接意見を聞くことも重要です。
くれぐれも担当者の主観だけでペルソナを作らないように注意しましょう。
ペルソナを作成するときは、実在しそうな一人のユーザー像を目指しましょう。
顧客にしたいユーザー像を複数作ってしまうと、サービスやプロダクトの軸がぶれてしまいます。 また、ペルソナを利用してプロモーションを行う場合にも悪影響です。
例えば旅行サービスのプロモーションを行う際のペルソナが「有名スポットをいくつも回りたいユーザー」と「自分が興味を持った場所だけじっくり回りたいユーザー」の両方だと、打ち手が中途半端なものになってしまいます。
ペルソナを作成するときは、複数の嗜好や性格、価値観などの要素を組み合わせて実在しそうな一人のユーザーを作りましょう。 また、本当にペルソナが存在しているのか、同じ状況のペルソナが顧客になっているのかについても確認しながらペルソナ設定を進めていきましょう。
設定したペルソナは定期的に見直す必要があります。なぜなら、顧客のライフスタイルや価値観は市場の環境に応じて変化するからです。
現在SNSや検索結果から情報収集をしていたユーザーも、10年前は雑誌やテレビから情報収集していたはずです。同じペルソナを使い続けるのではなく、定期的に見直しましょう。
実際のペルソナの活用方法を2つお伝えします。
設定したペルソナをもとにカスタマージャーニーを作成することができます。ペルソナを主人公として「ペルソナがどのような状態になっているのか?」と考えながらカスタマージャーニーを作成することで、顧客が商品やサービスを認知してから購買に至るまでの一連のプロセスをより深く理解ができます。
カスタマージャーニーの作成方法については以下の記事をご覧ください。
ここからは、例として弊社が行っているコンテンツSEOという文脈でお話していきます。SEOにおいてKW設定は非常に重要です。他の施策にどれだけ時間とお金を使っていても、KW設定が甘いと、SEOではなかなか成果が出ません。そんなKW設定の際に役立つのが、ペルソナです。
ペルソナの生活シーンから、ニーズを抽出します。抽出方法としては、生活の具体的なシチュエーションを書き出し、その場面においてどういった困りごとが発生するのか、どのようなニーズが発生するのかをブレインストーミングなどで意見を出すことになります。
出てきたニーズをKWの形に変換します。ユーザーがどのようなKWでニーズを満たそうとするのかを想像し、KWにしていきます。この際、出てきたKWの中で対策を行う優先順位をつけるために、検索ボリュームを調べておくといいでしょう。
KWが決まれば後はそのKWが持つニーズを満たすコンテンツを作成していくことになります。
ここまで、ペルソナとは一体何なのか、どのように設定し、どのように役に立てればいいのかについて説明してきました。
本記事は以下のようなペルソナを設定し、執筆してみました。ペルソナを設定していることで内容の取捨選択の判断軸になったり、執筆に関わるメンバーと「このペルソナなら○○の内容必要じゃない?」のようなコミュニケーションが発生したり、ペルソナ設定のメリットを実感することができました。
ペルソナを設定することは、あくまでユーザー目線に立ち、より良い商品・サービスを創り出すためです。ペルソナを設定すること自体は決して目的ではありません。ペルソナを活用して、ユーザーのニーズを正確にとらえ、それを満たすことができるようなサービスを創り出すことが大きな目的になります。
SEO対策について気になった方はこちらも参考にしてみてください!