5分でわかるcanonicalタグとは?正規URLの記述方法・注意点

5分で分かるcanonicalタグ
あなたが今取り組むべき対策は?SEO内部対策の優先度マップ
今すぐ無料ダウンロード

canonicalタグ(カノニカルタグ)とは、重複ページや類似ページなどが存在している場合に、検索エンジンに対して評価してほしいURL(正規URL)を伝えるためのタグです。

本記事では、「canonicalタグはどのようなケースで利用するの?」「具体的な書き方は?」などの疑問に、初心者の方にもわかりやすく徹底的に解説しています。

最初にお伝えしておくと、canonicalタグは誤って設定するとSEOの順位を大きく落とす可能性があり、慎重に設定したいタグです。

canonicalタグの設定が適切に行えていても、結局のところコンテンツの品質が高くないことには、上位表示の達成は難しいです。コンテンツ品質をチェックするテンプレートをご用意したので、以下からぜひご覧ください!

canonicalタグとは

検索エンジンに評価してほしいURL(正規URL)を伝えるタグ

canonicalタグとは canonicalタグとは、重複コンテンツなどが存在している場合に、検索エンジンに対して評価してほしいURL(正規URL)を伝えるためのタグです。

特にECサイトやポータルサイトなどの動的にページが生成されるサイトでは、似たような内容なのに違うURLのページ(重複コンテンツ)が生成されやすくなります。例えば、同じ商品の色違いページなどです。重複コンテンツが存在していること自体はスパムポリシーの違反にはなりませんが、多数の重複ページにアクセスできる状態だとユーザー体験を損ねる可能性があり、結果としてSEOに悪影響を及ぼす可能性があります。

また、検索結果でのコンテンツのパフォーマンスを追跡することが難しくなる可能性もあるため、Googleから正しく評価してもらうためにも正規ページを正しく指定しましょう。

関連記事:なぜ重複ページはよくないの?

なお、他にも以下のようなケースで重複コンテンツが発生する場合があるので、チェックしておきましょう。

  • 地域の違い: たとえば、米国と英国向けのコンテンツは異なる URL からアクセスできるが、実質的には同じ言語の同じコンテンツである場合
  • デバイスの違い: たとえば、1 つのページにモバイル版と PC 版がある場合
  • プロトコルの違い: たとえば、1 つのサイトに HTTP バージョンと HTTPS バージョンがある場合
  • サイトの機能: たとえば、カテゴリページの並び替え機能やフィルタ機能で結果が生成される場合
  • 意図的でないバリエーション: たとえば、クローラーがアクセスできる状態のままサイトのデモ版が残っている場合

引用元:URLの正規化とは|Google検索セントラル

💡予備知識:canonicalタグは絶対ではない!
canonicalタグは「命令」ではなく、「強いシグナル」であり、Googleは無視をする可能性があります。例えば、存在しないページを設定している、ハッキングなどで悪用されている、<body>内に記述されているなどの場合です。全てのページでTOPページを正規URL指定しているなどの、誤用が疑われるケースでも無視をする可能性があります。

なぜ「URLの正規化」が必要なのか?

なぜURLを正規化をするのでしょうか?テクニカルな話になりますが、それを理解するためにはGoogleの検索エンジンはURLごとにページを評価していることを知る必要があります。つまり、サイト内で全く同じコンテンツであっても、URLが違っていれば別ページとして評価されるということです。

よくあるパターンとしてURL末尾の/(スラッシュ)の有り無し、index.htmlの有り無し等があります。これらは記述の違いであってページ内容は変わりません。

例①:https://www.example.com/
   https://www.example.com

例②:https://www.example.com/
   https://www.example.com/index.html

しかしURLが異なるためGoogleの検索エンジンはこれらを別々のページとしてそれぞれを評価してしまいます。すると、内容が重複したページが存在すると判断され、Googleからの評価が下がってしまうなどSEOの観点から悪影響があります。

これらのページの評価をまとめGoogleから正しい評価を受けるためにcanonicalタグで正規化が必要になるのです。

301リダイレクトとの違いは?

カノニカルタグと301リダイレクトの違い

canonicalタグと似た効果のあるものに、301リダイレクトがあります。301リダイレクトとは、Webサイトを移転してURLが変わったときなどに、正規URLに永続的に転送するものです。

canonicalタグは正規URLの指定・リンク評価の集約を目的に利用しますが(詳しくは後述)、301リダイレクトは主に古いページから新しいページ統合することを目的に利用します。なお、canonicalタグの場合、ユーザーは記述した各ページを閲覧することができますが、301リダイレクトは閲覧できません。(強制的に転送されます。)

canonicalタグの目的

canonicalタグを設定する目的は主に2つで、①重複コンテンツの解消と②リンク評価の集約です。それぞれ解説します。

重複コンテンツを解消する

重複コンテンツの例

前述の通り、canonicalタグを設置することで、複数ある重複コンテンツを1つのURLに正規化することができます。canonicalタグで正規URLを設定しても、ユーザーはそのまま複数のURLにアクセスすることができ、どのページがメインのページかは一見わかりません。

しかし、クローラーからすれば最も重要なURLがどれであるかを伝えることができます。つまり、同じ内容のページが別々のURLで複数インデックスされている場合は、canonicalタグが向いているURLのみインデックスされます。

リンクの評価を集約する

また、URLを正規化することで、リンク評価を集約することができます。

例えば重複コンテンツが2つあってどちらも被リンクをもらっている場合、片方のURLをcanonicalタグで指定して正規化すれば、リンク評価を正規URLに集約させることができます。

本来上位表示させたいページにリンクが集まっていない場合には必要な設定となりますので、必ず使用しましょう。

canonicalタグの記述方法・記述場所

カノニカルタグの設置方法

それでは、クローラーに対して優先度の高いページを伝えるcanonicalタグの書き方を説明します。

canonicalタグの書き方

canonicalタグの記述方法は以下の通りです。canonicalタグは、HTMLの<head>セクション内に設置します。

タグ内で指定するURLは、メインとなるページのURLです。上記のタグをメインとなるページ、またその重複ページの両方のhead内に記述をします。head内以外に記述した場合、記述内容は無視されるため、クローラーに正しく認識させるためにもcanonicalタグは必ずhead内に記述しましょう。

実際のソースコードのイメージは以下の通りです。

canonicalタグ

WordPressは便利なプラグインがある

WordPressを使用しているWebサイトには、canonicalタグを自動で設定できるプラグインを使用することをおすすめします。いくつかプラグインはありますが、業界内でよく聞くのはYOAST SEOAll in One SEO Packです。

これらプラグインを使用すると、自動的にcanonicalタグがheadタグ内に挿入されます。また、各投稿ページや固定ページ毎にcanonicalタグを設定できるようになります。

YOAST SEOのカノニカル設定例

 

canonicalタグを設定すべきケース

canonicalタグを設定すべきケースをそれぞれ解説します。

PCサイトとスマートフォンサイトで異なるURLを使用しているケース

PCサイトとスマートフォンサイトで異なるURLを設定している場合は、canonicalタグを設定しないと重複ページと捉えられる可能性があります。例えば以下のようなケースです。

  • PCサイト:https://www.example.com/hoge
  • スマートフォンサイト:https://sp.example.com

上記の場合、PCサイトにcanonicalタグを設定して正規のURLであることを示す必要があります。

<link rel=”canonical” href=”https://www.example.com/hoge”>

また、スマートフォンサイトにalternateタグを設定して正規URLと関連づけることで、クローラーに正しく認識してもらいやすくなります。

<link rel=”alternate” media=”only screen and (max-width: 640px)” href=”https://sp.example.com/hoge“>

alternate(オルタネイト)タグとは?
PCサイト/スマートフォン向け、異なる言語といった複数のバージョンが存在する場合に、検索エンジンに対してその情報を伝えるために使用されるタグです。このタグを使うことで、検索エンジンがユーザーのデバイスや言語に適したページを表示させることに役立ちます。

コンテンツシンジケーションを行うケース

コンテンツシンジケーションとは、自分のサイトにある記事やコンテンツを異なるサイトに再配布することを意味し、認知度の向上につながるというメリットがあります。

しかし、canonicalタグを設定して「この記事は自分のサイトの記事である」と示さなければ、配布先の記事が検索結果で上位表示されてしまい、自分のサイトへの流入が減少する可能性があるのです。

<link rel=”canonical” href=”自分のサイトのページURL”>

上記のようにcanonicalタグを設定すると、自分のサイトの記事がコピーコンテンツと判断されることも防ぐことができます。

canonicalタグを控えるべきケース

canonicalタグを控えるべきケースには、例えば以下のようなものがあります。

パラメータ付きURLが重要な場合

ECサイトやフィルタ機能を持つサイトでは、URLにパラメータ(例: ?color=red など)がつくことがあります。これらの異なるコンテンをインデックスさせたい場合、canonicalタグを設定するとインデックスされない可能性があります。

非正規ページが不要である場合

非正規ページの価値や残しておく必要性がない場合は、canonicalタグではなく「ページを削除をして404エラーを返す」「301リダイレクトで転送する」のいずれかの方法を選びましょう。

Paginated(ページネーション)されたページ

複数ページに分割されたコンテンツ(例: ページ1、ページ2)の場合、各ページに独自のURLがあるため、すべてのページにCanonicalタグで最初のページを指定すると、検索エンジンが他のページを無視する可能性があります。この場合は、canonicalタグではなく、rel=”next” および rel=”prev” タグを使い、ページ同士の関係を示す方が適切です。

canonicalタグを利用する際に注意すべき点

正しい使い方をすることで、Webサイトを整備することができますが、誤った設定をしてしまうと、必要なページのインデックスが無くなってしまうなど、順位降下の原因になりかねません。

以下の注意点を把握し、適切な設置を心がけてください。

01 : 全て同じURLにしない

canonicalタグで指定するURLを、全て同じURLにしてはいけません。(例えばリンク評価をトップページに集約させることを目的に、全ページで正規URLをTOPページに指定するなど)

この場合、全てのページが1つのコンテンツとして扱われてしまう可能性があります。タグを指定する際は、必ず対象のページにURLが向いているかどうかを確認しましょう。


02 : 間違えるとサイトが検索結果に出なくなる

URLの指定先を間違えてしまうと、最悪の場合サイトの順位が全て圏外になってしまうことも考えられます。絶対に指定するURLは間違えないように十分注意しましょう。

あまりにも違う内容のページにcanonicalタグのURLが設定してある場合は、Googleはその記述を無視する傾向にありますが、比較的強めのリクエストとなるため、記述通りにクローラーが判断し、ランキングの大幅な下落に繋がる恐れがあります。

順位の降下を未然に防ぐために、サーチコンソールでのrobots.txtテスターのみならず、ソースを目視でチェックすることを推奨します。

03:noindexタグと併用しない(上級者向け)

noindexとは、「そのページをインデックスしないで」とGoogleに伝えるためのタグです。

あまり多くはないですが、例えばnoindexした(またはしたい)ページにが被リンクを受けていた場合など、「その評価を他のページに渡したい」という理由で、canonicalタグとの併用を考えるケースがあるようです。

ジョンミューラー氏の解説では、noindexかfollowed link(で正規URLを指定)のどちら一方のみを選ぶことを推奨しています。理論上では、noindexにすることでcanonicalタグを認識せず、被リンクの評価を伝えることもないためです。

まとめ:実装後のチェックを忘れずに!

canonicalタグが利用できるようになって以来、簡単に重複ページの対処やリンクの集約を行えるようになりました。しかし、楽に設定ができるが故に、誤った使い方をするケースも見受けられます。

canonicalタグの正しい知識を身に付け、検索結果での上位表示を目指しましょう。

SEOをもっと学びたい方はこちらもチェック

株式会社PLAN-Bについて
SEO対策インターネット広告運用などデジタルマーケティング全般を支援しています。マーケティングパートナーとして、お客様の課題や目標に合わせた最適な施策をご提案し、「ビジネスの拡大」に貢献します。

■SEOサービスについて
SEOコンサルティング
5,200社を超える支援実績に基づき、単なるSEO会社ではなく、SEOに強いマーケティングカンパニーとして、お客様の事業貢献に向き合います。

②SEOツール「SEARCH WRITE
SEARCH WRITE」は、知識を問わず使いやすいSEOツールです。SEOで必要な分析から施策実行・成果振り返りまでが簡単に行える設計になっています。

■その他
関連するサービスとしてWebサイト制作記事制作なども承っております。

売上につながる戦略を明確にする SEOコンサルティング