内部SEO対策の具体施策②~検索エンジンに正しく評価されるためにすること~

内部SEO対策の具体施策②~検索エンジンに正しく評価されるためにすること~

前回の記事では、検索エンジンにWebサイトやWebページを正しく見つけてもらうための施策を学びました。

しかし、クローラーに発見されただけでは、検索上位は実現しません。ページがインデックスされた後に、「検索意図に合致した、信頼できるページ」として正しく評価されることが、上位表示のためには不可欠です。

本記事では、検索エンジンから正しく評価されるための施策について学びます。

まずは良質なコンテンツをつくることが大切

検索エンジンから正しく評価されるためには、何よりも「良質なコンテンツ」であることが大前提です。ユーザーにとって有益であり、検索意図に沿った内容であることが、評価されるための出発点となります。

これから紹介する施策は、いずれも検索エンジンへ適切に伝達するための施策ですが、すべて実施しても、コンテンツ自体の質が伴っていなければ、十分な効果を得ることはできません。

「“良質なコンテンツ”って何だっけ…?」「基本からおさらいしたい」という方は、前章の「コンテンツ作成で大切な考え方・意識すべき指標」をご覧ください。

検索エンジンに正しく評価されるためのポイント

1.セマンティックなHTML要素を使う

近年のCMS(WordPressなど)では、基本的なセマンティック要素が自動的に組み込まれているケースが多いため、そこまで意識する必要はありませんが、理解しておくとより柔軟に対応できるようになります。

セマンティックなHTMLとは、要素の意味(=セマンティクス)を明確に表すマークアップのことです。例えば、

セマンティックhtmlのイメージ画像

  • <header>はページやセクションのヘッダーを示す
  • <nav>はナビゲーション領域を示す
  • <main>はページ内の主となるコンテンツを示す
  • <article>は独立して再利用可能なコンテンツを示す
  • <aside>は本文の補足情報や関連情報を示す(サイドバーや関連記事のブロックなど)
  • <footer> はページやセクションのフッターを示す

といった具合に、見た目だけでなく「その要素が何を意味しているのか」をブラウザや検索エンジンに伝えることが可能です。適切に用いることで、SEOの強化やアクセシビリティの向上につながるほか、コードの可読性も高まります。

2.HTMLマークアップをおこなう

SEO記事のライティング方法でも解説したように、コンテンツを公開するときは、適切にマークアップをしましょう。マークアップとは、記事の構造をHTMLタグを使って整理し、検索エンジンやユーザーにとってわかりやすくする作業のことです。

以下では、最低限設定すべきものをおさらいします。

代表的なタグ名称HTML設定時のポイント
タイトルタグ

<title>

  • 対策キーワードを自然に入れる

  • ページの内容がひと目で伝わるようにする

  • 30~32字程度で作成する

メタディスクリプションタグ<meta name=”description”>
  • ページの要点を簡潔にまとめる
  • 対策キーワードを含めつつ、読み手の興味を引くよう意識する
  • 100~120文字程度を目安に作成する
hタグ(見出しタグ)

<h1>~<h5>

  • <h1> はそのページの主題を示すため、原則1ページに1つ

  • <h2> 以下で、内容に応じて論理的な階層構造を示す

  • デザインではなく構造として使用する

強調タグ

<strong>

  • 「重要性である」ことを検索エンジンに伝えるタグ

  • 乱用せず、必要な部分に絞って使用する
引用タグ

<blockquote>/<q>

  • <blockquote> は段落単位の引用

  • <q> は文章中の短い引用に使用 

リストタグ

<ul>/<ol>
※いずれも<li>とセットで使用

  • <ul> は順序のないリスト(例:特徴、項目など)を示すときに使用

  • <ol> は順序のあるリスト(例:手順、ランキングなど)示すときに使用

altタグalt=””
  • <img>タグ内で使用
  • 画像の内容や意図を簡潔に説明する

  • 装飾目的の画像は空にする

3.構造化データのマークアップ

構造化データとは、検索エンジンにページの内容を正確に伝えるために記述する、標準化されたデータ形式のことです。そのコンテンツに書かれている内容の意味や役割をあらかじめ決められた形式に合わせて記述することで、検索エンジンがそのページ内容を正しく理解しやすくなります

例えば、当メディアPINTO!の中カテゴリーページ「SEO対策」(URL:https://www.plan-b.co.jp/blog/seo/)の場合、該当ページの階層構造は次のようになっており、

パンくずリストの階層構造

この場合、以下のようなパンくずリストの構造化データを<head>もしくは<body>要素内に記述します。

各要素の解説

<script type=”application/ld+json”>
構造化データ(JSON形式)の記述開始を示すタグです。構造化データにはXML、CSVファイルなどの種類がありますが、SEOにおいてはJSON形式が推奨されています。この中にGoogleなどの検索エンジンが読み取るデータ構造を記述します。

“@context”: “https://schema.org”
この構造化データで使っている単語や意味が、どのルールに基づいているかを示すものです。schema.org はGoogle・Bing・Yahooなどが共同で推進する構造化データの共通仕様です。

“@type”: “BreadcrumbList”
このデータがパンくずリストであることを示しています。

“itemListElement”: [ … ]
パンくずの各要素(ステップ)を格納する配列です。この中に、順番通りに表示させたいリンクの情報を入れます。

構造化データにはパンくずリストにもいろいろな種類がありますので、Webサイトやページの内容に合わせて、最適なものを選んで使いましょう。Googleがサポートしている構造化データ一覧はこちらから確認できます。

構造化データを適切に設定することで、リッチリザルトの表示に繋がることもあるため、しっかりと設定することが大切です。

▼リッチリザルトとしてパンくずリストが表示されている例

パンくずリストの表示例

なお、設定した構造化データが有効になっているかどうかチェックするには、Googleが公式で提供しているリッチリザルトテストが便利です。確認したいページのURLまたは構造化データのコードを直接入力するだけで、簡単に確認できます。

次のステップ:外部対策の具体施策~被リンクを獲得しよう~

内部対策を一通り終えたら、次は外部サイトからの評価を高める「外部対策」に取り組んでいきましょう。次章では、SEOにおいて重要な要素のひとつである被リンク(バックリンク)の獲得方法について、具体的な施策を学びます。

次のステップ:外部対策の具体施策~被リンクの獲得方法~

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