
SEOとは?SEO対策で上位表示するための具体施策と事例を解説
SEO対策
2025.03.03
インターネットで情報収集を行う際、必ずといって良いほど使われてきたWebブラウザの検索エンジン。
本稿では、これからSEO導入を検討中の方に向けて日本国内でシェアの大きい検索エンジンとその特徴について解説します。
※編集部注:この記事は、2022年7月に公開された記事を加筆・修正したものです。
インターネットで何かを調べるとき、何かしらのWebブラウザの検索エンジンを利用して情報収集します。このように、検索を行うときに使用する「Google」や「Yahoo!」のような検索システムのことを検索エンジンと言います。
いわばインターネットの玄関とも言えるサイトですね。ちなみに、この「検索エンジン」という用語ですが、広義では、インターネット上の情報にとどまらず、情報を機械的に探す機能のこと全般を指すとされています。つまり、macOSに搭載されている「Spotlight」や、図書館の蔵書検索システムなども検索エンジンにあたるというわけです。しかし、一般的に「検索エンジン」といえば「インターネット上にある情報を検索するシステム」のことを指します。
本稿も、Googleのような「一般的な検索エンジン」に焦点を当てた内容であることをご了承ください。
Business Research INSIGHTによれば、検索エンジンの市場規模は、2023年に1,670億2000万米ドルと評価され、2032年までに4,298億米ドルに達すると予測されています。これはつまり、今後ますます多くの検索需要が生まれることを示しています。
この数字をみてもわかるように、検索エンジンはWebマーケティングにおいて重要な集客経路です。ただし、市場規模が大きくなるといっても、何もしなければ集客数が増えることはありません。集客を増やすためにには「検索エンジンに配慮したサイト(検索結果の上位に表示されやすいサイト)」の構築が必要不可欠で、このような取り組みのことをSEO(Search Engine Optimization、検索エンジン最適化)といいます。
SEOを行うにはある程度の専門知識が必要となりますが、「PINTO!」では多くの記事を発信しておりますので、興味のある方はぜひ合わせてご覧ください。
Source: StatCounter Global Stats – Search Engine Market Share
上図は、2015年1月から2024年1月までの日本国内の検索エンジン シェア率の推移です。2024年1月時点での日本国内の検索エンジン シェア率は以下の通り。トップはGoogleで、全体の約78%を占めています。
順位 | 検索エンジン | シェア率 ※()内は前年同月比 | ||
---|---|---|---|---|
|
| 全体 | デスクトップ | スマートフォン |
1 | 77.98% | 74.74%(+1.73pt) | 81.09%(+0.51pt) | |
2 | Yahoo! | 12.54% | 8.04%(-2.2pt) | 16.59%(-1.69pt) |
3 | Bing | 8.11% | 15.76%(-0.07pt) | 1.04%(+0.66pt) |
4 | DuckDuckGo | 0.31% | 0.33%(-0.04pt) | 0.29%(+0.03pt) |
5 | CocCoc | 0.25% | -(データなし) | 0.35%(+0.16pt) |
出典:https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/all/japan/#monthly-202301-202401
後述しますが、Yahoo! はGoogleの内部アルゴリズムを採用しています。つまり、実に9割以上のシェアをGoogleが占めていることになります。
SEOなどのWebマーケティングで集客拡大を目指すのであれば、Google検索への最適化を行うことが最も重要と言って差し支えないでしょう。実際、一般に流通しているSEOの知識やノウハウはGoogle検索を扱ったものがほとんどです。
ここからは、各検索エンジンの特徴について解説します。
堂々の第1位は「Google」です。1998年、アメリカのスタンフォード大学 博士課程に在籍中だったラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏が設立。2人が足繁く通った小さなガレージで誕生したGoogleですが、今やインターネットの代名詞とも言うべき巨大企業となりました。
Google検索することを指して「ググる(Google it)」のように動詞として使われるようになる程、人々の生活に根付いたサービスとなっています。
検索エンジンランキングでは圧倒的な立ち位置を確立しており、またシェア率2位のYahoo!もGoogleのアルゴリズムを使用していることから、SEO(検索エンジン最適化)とは「Google検索最適化」であると捉えて差し支えないでしょう。Googleの検索結果で上位表示されることは集客において非常に重要であり、Webサイトの運用担当者は、アルゴリズムアップデートによる順位変動には常に気を配っておかねばなりません。
最新のコアアルゴリズムアップデートについてはこちら:
第2位は「Yahoo!」です。検索ボックスのみのシンプルなGoogleと比べ、Yahoo!のトップページは「Yahoo! JAPAN」というポータルサイトになっており、各種ニュースや関連サービスへのリンク、広告など様々なものが掲載されています。特に、「Yahoo! トラベル」や「Yahoo! ショッピング」といった自社サービスへのリンクが充実しており、Googleとは根本的に異なるビジネスモデルが見て取れるでしょう。
冒頭でもお伝えしたように、Yahoo! の内部で動いている検索の仕組み(アルゴリズム)はGoogleと同じものが採用されており、Yahoo! とGoogleでは検索結果のランキングはほとんど同一です。
ただしYahoo! の場合、「Yahoo! ショピング」や「Yahoo! ニュース」など自社サービスの情報を検索結果に追加しているため、完全にGoogleのそれと一致するわけではありません。シェアは、全てのデバイス、およびスマートフォンで2位に位置していますが、デスクトップでは3位のBingに軍配が上がっているようです。
第3位は、米国マイクロソフト社の運営する検索エンジン「Bing(ビング)」です。デスクトップのUI(ユーザーインターフェース)はGoogleに似たシンプルな構成となっています。Windows の標準搭載ブラウザである「Microsoft Edge」では、デフォルトの検索エンジンとしてBingが設定されていることもあり、デスクトップでのシェアは前述のYahoo! を抜いて2位です。
以下の記事ではBingの検索エンジンについて詳しく解説しているので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
第4位は、米国の「DuckDuckGo(ダックダックゴー)」です。ユーザーのプライバシー保護を重視する検索エンジンとして近年知名度が上がりつつあり、同様の方針を掲げるWebブラウザ「Vivaldi(ヴィヴァルディ)」のデフォルト検索エンジンとして設定されています。個人情報の取り扱いがますますセンシティブになってきている現代において、躍進が期待される注目の検索エンジンとなっています。
第8位は、ベトナムの企業が運営する検索エンジン「CocCoc(コックコック)」。他の検索エンジンと比べ、ファイルのダウンロードを強みとしているようです。ダウンロードの際にファイルを分割し、高速に完了させる機能を有しています。
ランキング外にはなりましたが、他にも日本で利用されている検索エンジンを紹介します。
第5位は、中国の百度(バイドゥ)社が提供する検索エンジン「Baidu」です。中国では国産のネットサービスを重視する傾向が強く、Baiduが最大のシェアを占めています。
第6位は、ロシアの検索エンジン「Yandex(ヤンデックス)」です。メールや地図、翻訳などの一般的サービスに加え、ゲームアプリの検索機能も搭載しています。
第7位は、ドイツの検索エンジン「Ecosia(エコシア)」です。大きな特徴は、”The search engine that plants trees.” というトップページの記載のとおり、Ecosiaでの検索を通して間接的に植樹活動に貢献できる点が挙げられます。ユーザーが検索することでEcosia社が得た広告収益の80%以上が、植樹活動を行う非営利団体に寄付される仕組みです。Ecosiaトップページの情報によると、2022年6月現在、Ecosiaの取り組みを通して植えられた樹木の本数は1.5億本を越えているとのこと。
第9位は、韓国の検索エンジン「NAVER(ネイバー)」です。他の検索エンジンと異なり、カテゴリごとに検索結果を表示させる仕様となっています。
第10位以降は、シェアが非常に小さいためまとめてご紹介します。いずれも、SEO対策を行う際に意識しなくても問題ないかと考えられますが、それぞれ特徴のある検索エンジンです。興味のある方は一度利用してみると面白い発見があるかもしれません。
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上図は、2015年1月から2024年1月までの世界の検索エンジンシェア率の推移です。2024年1月時点のランキングとシェア率は以下の通りです。
順位 | 検索エンジン | シェア率 ※()内は前年同月比 |
1位 | 81.95%(-2.74pt) | |
2位 | bing | 10.51%(+1.66pt) |
3位 | Yahoo! | 2.67%(-0.08pt) |
4位 | YANDEX | 2.42%(-1.09pt) |
5位 | DuckDuckgo | 0.69%(-0.14pt) |
世界的に見てもやはり、圧倒的に高いシェア率を誇るのはGoogleです。日本では2位はYahoo!でしたが、世界ではYahoo!は3位。またここ数年ではbingのシェア率が拡大傾向にあります。
余談として、ウェブブラウザのトレンドや、検索エンジン以外の情報流通経路についても軽く触れておきましょう。 近年では、検索を行う際のプライバシーについて懸念が広がっており、匿名性を保ったまま情報収集をしたいというニーズが高まってきています。
インターネットにアクセスするためのソフトウェア(ウェブブラウザ)として、Google Chrome やFirefox、Microsoft Edge などが有名ですが、「Brave」というウェブブラウザが知名度を上げてきています。Braveは米国のBrave Software社が開発するウェブブラウザで、広告とトラッカーのブロック機能を備えており、ユーザーのプライバシー保護を重視しているのが大きな特徴です。オープンソースであり、ソフトウェアとしての透明性が高いのも利点の一つです。
また、検索エンジンではありませんが、米国の「Reddit」という掲示板型ソーシャルサイトも、近年注目されています。主にニュース記事や画像などが投稿され、他のユーザーがコメントをつけることもできます。検索エンジンに頼らない、様々な形の「情報との出会い方」が増えてきていると言えそうです。
ここからは、検索エンジンが検索結果のランキングを生成する仕組みについて解説します。SEO(検索エンジン最適化) を成功させるには、検索エンジンの仕組みを知っておくことが不可欠です。ぜひこちらで理解を深めてください。検索エンジンは下記の4ステップを経て検索結果を生成しています。以下で、それぞれ詳しく解説します。
最初のステップは「クロール」です。検索エンジンの内部では「クローラー」というロボットが日々稼働しており、インターネット上に存在する膨大なWebページを巡回して情報を収集しています。
具体的には、Webページを構成するHTMLというソースコードの中身を読み取り、どういった内容のページなのかを把握している、といった具合です。巡回したページを「有用な情報を掲載しており、検索結果に表示させてユーザーに届ける価値がある」と評価したら、次のステップである「インデックス」に進みます。
「クロール」の結果、検索結果に表示させるに値すると判断されたページは「インデックス」の対象となります。インデックスとは、Webページの情報を検索エンジンのデータベースに格納する工程のことです。
格納の際は、ただ無秩序にデータベースへ放り込まれるのではなく「どのような検索意図と紐づくか」の解釈が行われ、後々の工程で取り出しやすい形式で格納されます。イメージとしては、人が本を読んでいるときに重要だと思ったページに付箋を貼ったり折り目をつけたりする行為に似ているでしょう。
STEP 02までは検索エンジンが事前にやっておく処理でしたが、STEP 03からはユーザーが検索キーワードを打ち込んだ際に検索エンジン内部で実行される処理となります。
「クエリプロセス」とは、「クエリ (検索キーワード)」を「プロセス (処理・加工)」することで、ユーザーがどのような意図で検索キーワードを打ち込んだのか、どのような情報を探しているかを検索エンジンが解釈する工程です。例えば「銀座、イタリアン」という検索キーワードであれば……
……という解釈を行います。
最後の工程は「ランキング」です。これは文字どおり「ページの順位付けを行うこと」です。「クエリプロセス」でユーザーが求める情報を解釈したら、「インデックス」の工程で格納した膨大なWebページの中から、検索結果に提示すべきページをリストアップします。そして「ランキングアルゴリズム(価値を数値化する数理処理)」に基づき、検索結果に表示される順位が決まる仕組みです。
Googleの場合、「ランキングアルゴリズム」の入力値として用いられる指標は数百以上にのぼると言われており、非常に複雑な数理処理を経て順位は決定されます。例えば、単に文字数の多い記事を書けば上位表示されるというわけではなく、「情報の鮮度」「信頼に足る正確な情報か」「オリジナリティがあるか」など、ここでは到底書ききれないほど多くの指標でページの価値が定量化されているのです(と言うより、そもそもランキングアルゴリズムの全貌を把握する人間は、Google社内にすらほとんどいないのではと言われている)。
検索順位ランキングを高めるには、いくつかのコツを意識して取り組む必要があります。ここでは、検索順位ランキングを高めるコツを7つ紹介します。
検索順位ランキングを高めるためには、キーワード選定に力を入れることが重要です。まず、ターゲットとなるユーザーを特定し、彼らが検索しているキーワードを把握することから始めましょう。
そのために、Googleのキーワードプランナーなどのツールを活用すると良いでしょう。また、検索結果に表示される他のサイトのキーワードを調べ、それらを参考にして自社サイトのキーワードを決めることも有効です。
また、検索結果の上位に表示されるサイトを調べ、そのサイトがどのようなキーワードを使用しているかを把握することも重要です。さらに、自社サイトのコンテンツを検証し、検索順位を上げるために役立つキーワードを見つけ出すことも忘れずに行いましょう。これらのことを行うことで、自社サイトの検索順位ランキングを高めることができます。
キーワード選定について、詳しくは以下の記事で紹介します。
内部リンク対策を行うことで、検索順位ランキングを高めることができます。内部リンクとは、自身のウェブサイト内の他のページへのリンクを指します。これにより、ユーザーが自身のサイト内を移動しやすくなり、検索エンジンがサイト内のページをより効率的にインデックスできるようになります。
具体的には、サイト内の記事の中で関連する記事へのリンクを設置することがおすすめです。また、サイト内のページをカテゴリー分けし、カテゴリー内のページを内部リンクで繋ぐことも有効です。これらの方法を積極的に行うことで、検索順位ランキングを高めることができます。
検索順位ランキングを高めるためには、定期的にコンテンツを更新することが重要です。コンテンツを更新することで、検索エンジンがサイトを再評価し、順位を上げる可能性があります。また、新しい情報を提供することでユーザーの興味を引き、サイトへの訪問回数を増やすことができます。
例えば、ブログなどで定期的に新しい記事を投稿することで、新しい情報を提供し検索順位を上げることができます。既存の記事を更新し、最新の情報を提供することも有効です。
定期的なコンテンツのリライトも有効です。コンテンツをリライトすることで、検索エンジンによる検索結果に表示される可能性が高まります。コンテンツのリライトには、キーワードを改めて選定し新しい視点を加えたり、新しい情報を追加したりするなど、様々な方法があります。
また、コンテンツをリライトすることで、ユーザーが関心を持つような新しい情報を提供することもできます。例えば、ある企業の製品を取り上げた記事を書く際には、製品の新しい機能や最新の価格情報を追加したり、他の企業との比較を行ったりすることで、コンテンツを適切にリライトでき、検索順位向上に役立てられます。
サイトの専門性を高めることも意識しましょう。サイトの専門性を高めるためには、まずはサイトのコンテンツを明確にすることが重要です。コンテンツを明確にするためには、サイトのタイトルやメタデータなどをきちんと設定し、サイト内のコンテンツをテーマ別に整理しておくことが大切です。
また、サイト内のコンテンツを更新し続けることも重要です。検索エンジンは常に新しいコンテンツを求めており、サイト内のコンテンツを更新し続けることで、検索順位ランキングを高めることができます。
被リンク獲得に力を入れることも重要な施策です。被リンクとは、他のウェブサイトから自分のサイトへのリンクを指します。被リンクを獲得することで、検索エンジンのアルゴリズムが自分のサイトを評価し、検索順位を上げることができます。
被リンク獲得を行うためには、まず自分のサイトを登録しておく必要があります。検索エンジンのサブミッションサービスなどを利用することで、自分のサイトを検索エンジンに登録することができます。
また、他のウェブサイトへ記事を寄稿したり、自分のサイトを紹介するような記事を書いてもらったりすることで、被リンクを獲得しやすくなります。
検索順位を上げる方法として、SNSを活用してコンテンツを拡散することも効果的です。TwitterやFacebookなどのSNSを使って、コンテンツを拡散することで、多くの方に見てもらえる可能性が高まります。
また、フォロワーにコンテンツを拡散してもらうことも効果的です。例えば、Twitter上で自分のコンテンツを紹介し、ハッシュタグを使って拡散し、フォロワーにも拡散してもらうなど、SNSを活用して検索順位を上げることができます。
本稿では、代表的な検索エンジンや検索エンジンの仕組みをご紹介しました。Webマーケティング、特にSEOを通して集客拡大を目指す場合、知っておくと非常に役立つ情報ばかりですのでぜひ参考にしてみてください。
PINTO!では、SEOについて体系的に学びたい人向けの「SEOを学ぶ」ページがあります。 よりSEOについての理解を深めたい方は、「SEOを学ぶ」をご活用ください!
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