コンテンツ作成の大切な考え方と全体の流れ|ユーザー起点で考えよう

コンテンツ作成の大切な考え方と全体の流れ|ユーザー起点で考えよう

良質なコンテンツを作成するには、SEOの基本を押さえておくことが大切です。まずはその考え方と全体の流れを整理してから、具体的な手順を見ていきましょう。

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コンテンツ作成で最も重要なのは「ユーザー起点」で考えること

コンテンツ作成において最も重要なのは、「ユーザー起点」の姿勢を徹底することです。

Googleが掲げる10の真実(経営理念)の1項目では、「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。」と述べられています。 ​これは、ユーザーを最優先に考えることで、結果として他の要素も自然と良い方向に進むという考え方を示しており、SEOの本質といえる考え方です。

「ユーザー起点」とは、つまりはコンテンツ作成のすべての判断基準をユーザーのニーズや行動に基づいて考えることを指します。

例えば、対策キーワードについてニーズ調査をするときには

良いパターン

  • このキーワードで検索するユーザーは、どんな情報を求めているのか
  • このキーワードで検索するユーザーは、前後でどのような行動をしているのか
  • このキーワードで検索するユーザーは、そのような形式で発信すればより理解しやすいのか

と考えます。逆に良くないパターンとしては、

良くないパターン

  • 上位記事に書いてあるから、このトピックも入れよう
  • 自分が伝えたいから、この情報も入れよう

のような考え方です。これは、作り手側の都合を優先してしまっている典型的な例といえます。

もしかすると、中には「上位記事に書いてあるトピックを入れるって習ってきたんだけど…」という方もいらっしゃるかもしれません。たしかに一見理にかなっているように思えますし、結果として上位記事に書いてあるトピックを入れるべきだと判断するケースもあります。

ここで押さえておきたいのは、そのトピックが本当にユーザーのニーズに合っているのかを確認せず、「上位に書いてあるから」と安易に盛り込んでしまうと、かえってユーザーが求めていない情報になってしまう可能性があるという点です。

たとえ上位記事にあるトピックだとしても、安易に盛り込むのではなく、「ユーザーは求めている情報なのか?」とワンクッションおいて考えるようにしましょう。

コンテンツ作成で意識すべき指標

では、ユーザー起点で考えたコンテンツとは、具体的にどのようなコンテンツなのでしょうか。良いコンテンツを測る指標として、以下の2つを押さえておきましょう。

  • E-E-A-Tを満たしたコンテンツであること
  • 独自性のあるコンテンツであること

E-E-A-Tを満たしたコンテンツであること

E-E-A-T

E-E-A-Tとは、Googleが定めているWebサイトの評価要素で、Experience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trust(信頼性)の頭文字をとった言葉です。簡単にいえば、この4つの要素を満たしたWebサイト・Webページが高品質である、ということになります。

  • Experience:経験(経験を元に作成されているか)
  • Expertise:専門性(専門性の高い内容であるか)
  • Authoritativeness:権威性(そのテーマにおいてサイトに権威性があるか)
  • Trust:信頼性(信頼できる情報であるか)

もう少し具体的にいうと、以下を満たせているコンテンツが求められます。

  • 商品レビューの記事なら、「自分が実際に使ってみてわかったこと」や「他の商品との使用感の比較」などを、経験を元に執筆されているか?(=経験)
  • そのトピックに関する専門性の高い人が執筆しているか(=専門性)
  • 医療系の内容を扱うメディアなら、WHO、医学論文などの信頼できる情報を引用しているか(=信頼性)

図に示したように、「信頼性」は4つの中でも中心に位置しており、Googleも非常に重視している項目ですので、特に留意しましょう。信頼性のあるコンテンツにするには、様々なやり方があります。

例えばあなたが実際に記事を読んでいる時、

スマートフォンユーザーの利用率は増えています。

とだけ書かれているよりも

NTTドコモが2024年に実施した調査によれば、スマートフォン比率は2010年は4%程度。2015年に5割、2019年に8割、2024年は97%と右肩上がりになっています。

と書かれている方が、より信頼感を持てますよね。このように出典元を明記するのも信頼性を高める方法の一つです。

これ以外にも、プロフィールページを作成したり、コンテンツ内に執筆者情報を記載したりする(”誰が”書いた記事なのかを明記する)のもユーザーが信頼感を持てる材料となります。

独自性のあるコンテンツであること

独自性のあるコンテンツとは、独自の視点や見解など、自社だからできる情報を発信しているコンテンツです。

独自性ついては、General Guidelines(検索品質評価ガイドライン:Googleが外部に向けて作成した検索品質を評価するガイドラインのこと)内でも言及されており、その重要度がうかがえます。以下は、独自性についての言及箇所を日本語に訳したものです。

  • ほとんどのページにおいて、メインコンテンツの質は、コンテンツの作成に費やされた労力、オリジナリティ、才能や技術によって判断することができる。
  • オリジナリティについて:そのコンテンツが、他のウェブサイトでは入手できない独自のオリジナルコンテンツをどの程度提供しているかを検討する。他のウェブサイトにも同様のコンテンツがある場合は、どのページが情報源であるかどうかを検討する。

出典:General Guidelines

General Guidelinesを見る限りでは、先に紹介した「ユーザーニーズを満たすこと」や「E-E-A-T」といった要素が最優先項目として扱われていますが、現場の肌感としてはそれと同等くらい大事な要素のように思います。事実、現在の検索エンジンでは、上位表示している記事を真似たようなコンテンツは、ほぼ例外なく上位表示されません。

このような状況になっているのは、考えてみれば至極当然のことといえます。なぜならユーザーにとっては、多様な視点や切り口、オリジナリティのある情報が検索結果に並んでいる方が、明らかに便利で満足度も高くなるからです。

💡独自性を出すにはどうしたらいい?

独自性を出すには、例えば以下のようなアプローチ方法があります。

  • ユーザーアンケートなどの独自調査の結果を基にコンテンツを作成する
  • 著者の経験や、主観・考察を記載する
  • 顧客との取り組み事例を記載する
  • 独自の実験データを活用する
  • 上位コンテンツと異なる切り口でコンテンツを作成する(クイズ形式やインタビュー形式にしたり、競合がテキストで解説しているなら、インフォグラフィックや図表で視覚的に解説する等)

 

コンテンツ作成の流れ

良いコンテンツがどのようなものなのかイメージがついたら、コンテンツ作成手順について全体の流れを押さえておきましょう。

コンテンツ作成の流れ

①検索意図の調査

まず初めに行うのは、「そのキーワードで検索するユーザーを理解する」ことです。冒頭で、コンテンツ作成で大切なのはユーザー起点で考えることと学びましたが、これを実現するにはそもそもユーザーがどんな人なのか深く理解する必要があります。

具体的な進め方は次章以降で詳しく学びますが、例えば

  • ユーザーはどんな状況・状態で検索しているのか?
  • どんな悩みや課題を抱えているのか?
  • どんな情報を提供すればユーザーは満足するのか?

などを調査することで理解を深めていきます。

②構成案の作成

ユーザー像が明確になれば、それを元に記事の構成案を作成します。記事の構成案とは、記事の大まかな流れや内容を整理した設計図のようなものです。構成案では、見出しの構成や要点、掲載する情報の順序を決めておきます。

💡記事構成案の例)「SEO対策 進め方」を対策キーワードとした場合

h2:SEOとは?:「SEOとは検索エンジンで自社のWebサイトを上位表示させるために最適化すること」、のように200文字程度で説明する。
h2:SEO対策の進め方:SEO対策は大きく分けて内部施策、外部施策、コンテンツSEOの3軸あることを説明。
 h3:内部施策とは:内部施策とは何か、どんな施策があるのかを説明。具体的な各施策の進め方は、内部リンクを張って誘導。
 h3:外部施策とは:外部施策とは何か、どんな施策があるのかを説明。具体的な各施策の進め方は、内部リンクを張って誘導。
 h3:コンテンツSEOとは:コンテンツSEOとは何か、コンテンツの作成方法を説明。検索意図の調査、記事構成案の作成、執筆、リライトの4軸でそれぞれ解説する。
h2:SEO対策を進める上での注意点
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「構成案って作らなきゃダメなの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、”絶対に”作成した方がいいです。なぜなら、構成案なしに執筆をすると、

  • 書いている途中で脱線する
  • 何がいいたいのかわからなくなる(話の終着点がわからなくなる)

などの状況に陥り、書き直しが発生して余計に時間がかかるからです。特にコンテンツ作成に慣れてない方は、効率よく進めるためにも必ず構成案を作成し、方針を決めてから書くことをおすすめします。構成案を作り込むほど、このあとのフローが格段に楽になりますよ。

③記事の執筆

続いて、構成案をもとにE-E-A-Tや独自性を満たした高品質な記事を執筆していく作業です。基本的には②の段階で書く内容は整理されているはずなので、これに肉付けをしていく作業になります。

執筆時に留意すること

  • ユーザーのリテラシーに合わせた表現を使う
  • 読みやすい文章を意識する(1文は目安60文字以内とし、適度に改行する)
  • 箇条書きや表も活用して情報を整理する

公開後は継続的に改善(リライト)しよう

コンテンツは公開したら終わりではありません。定期的にコンテンツを見直し、順位を改善するためにリライトを行います。

順位の低いキーワードについては、改めて記事内容が検索意図にあっているか・E-E-A-Tを満たしていて独自性のあるコンテンツになっているかを見直し、改善しましょう。

このサイクルを繰り返すことで、SEO効果を最大化していきます。

まとめ

コンテンツ作成で大切なのは「ユーザー起点」で考えることです。また、実際に作成するときは、「E-E-A-Tを満たす」「独自性のあるコンテンツにする」ことを意識しましょう。

コンテンツ作成の流れ

①検索意図の調査
②構成案の作成
③記事の執筆

また、公開後はそのまま放置するのではなく、定期的にリライトをして順位を上げていくことが大切です。

次のステップ:記事構成案の作り方

考え方と全体の流れがわかったら、次からはいよいよ実際に手を動かしてみましょう。ここで紹介した検索意図の捉え方についても、具体的に解説しています。

次のステップ:記事構成案の作り方

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