SEOとは?SEO対策で上位表示する効果的な施策と事例
SEO対策
2025.01.08
更新日:2024.03.15
公開日:2024.01.17
自社サービスやブランドのためにオウンドメディアを運用することは、今や当たり前の時代となりつつあります。しかしオウンドメディアを立ち上げたものの、適切に運用できずに頭を抱えている企業や担当者は決して少なくありません。オウンドメディア運用は、結果が短期では見えにくいことや取り組むべきことが数多くあるため、決して容易ではないのです。
本記事ではオウンドメディア運用に悩む担当者へ向けて、成果を出すためのポイントや運用時の考え方について解説します。なんとなく運用を続けていて不安に感じていた方や、これからどうすべきか悩んでいた方はぜひ参考にしてください。
オウンドメディアとは企業やサービスなどが所有する、Webサイトやブログ、Webマガジンなどの各種メディアを指す言葉です。主に企業側が自社サービスや製品、How toといったお役立ち情報やイベント情報などに関する情報を発信する場となっています。
本記事では特に記事メディアを想定して、オウンドメディアを運用する上で成果につなげるために知っておくことや押さえておくべきポイントについて解説します。
オウンドメディアの運用においてもっとも重要なのは、目的を明確にしておくことです。オウンドメディアの目的が曖昧なまま運用していると、何をKPIに定めて施策を行うべきか目標設定も困難となります。
オウンドメディアの目的としては、以下のような例があります。
まずはオウンドメディアを通してどのような結果を得たいか、その運用目的を明確にすることが大切です。どのような課題を解決したいのか明確にすることで、目指すべき方向性や進めていくべき施策なども明確にすることができるでしょう。
オウンドメディア運用で目指すべき目的が明確になったら、今度は成果指標を設計します。施策を行った際の達成度を測るためにも、成果指標は目的に合わせて具体的に数字(重要業績評価指標=KPI)で設定することが重要です。
たとえばリード獲得を目的として運営する場合は、リードの獲得数だけでなく合わせてお問い合せ件数もKPIにするなど、より具体的な数値を設定することがポイントです。また、アクセス数や認知向上のために「月間◯本の記事を公開する」などコンテンツ本数もKPIに置くことがあります。
成果指標はオウンドメディア運用のフェーズに合わせて設定することが重要です。運用開始直後でアクセスもほとんどない状態で、「お問い合せ数100件」のような指標を設定するのは現実的ではありません。
また、その場合はドメインの評価を集めるためにも記事本数をしっかりと作る行動指標を置き、ある程度フェーズが進んだらセッションや順位などの結果指標を置くという流れにすることが大切です。最終的な成果指標としてCV数などを設定するのは問題ありませんが、フェーズごとの中間指標を丁寧に設定しましょう。
目的や目標を定めることは大前提としても、それを実行できる体制が整っていなければ目的を達成することはできません。施策を行うにあたり人員確保が必要な場合は、施策量を担保できるだけの体制や環境をしっかりと整えることが重要です。外注する場合はある程度費用を確保し、社員の工数がどれくらいかかるかも確認する必要があります。特に、記事本数を量産できない体制では成果は基本的にでません。
どれほどの工数や時間を必要とするのか、担当者やディレクターがしっかりと把握しておくこともポイントとなります。また自社内で工数を確保できない場合やスキル的に難しい場合には、ツールの導入や外注の活用なども検討しましょう。
オウンドメディアのキーワード選定〜記事公開と定点観測までの各工程での一般的な工数の目安は下記の通りです。
工程 | 内容 | 時間 |
キーワード選定 | 競合調査やボリュームなどを行い、上位が取れそうなキーワードを選定する | 約2〜5時間程度 |
構成案作成 | ユーザーのニーズを満たしながら自社の伝えたい内容を盛り込む形で記事の構成を考える | 約1〜3時間程度 |
記事執筆 | 選んだキーワードで上位表示させるために必要な質と量を満たした内容で記事を執筆する | 約3〜5時間程度 |
内容確認 | 誤字脱字がないか、文脈がねじれていないか、構成案に基づいた内容になっているかなどを確認する | 約1時間程度 |
修正 | 内容を確認した後に出た修正点を修正する | 約1〜2時間程度 |
公開 | 実際のサイトに記事を反映する | 約1時間程度 |
定点観測 | 公開した記事の順位やPV数、CV数などを定点観測しユーザーの反応を追う | 約1時間程度 |
必要に応じて情報の修正や更新を行う。 | 約1〜3時間程度 |
自社サービスと同様ジャンルのオウンドメディアや競合サイトを参考にすれば、ある程度網羅性を持たせたオウンドメディアの構築は可能です。しかしそれでは他社メディアの同質化でしかなくなってしまいます。
他のオウンドメディアとの差別化を図り、独自性を出したメディア運用を行うには、コンセプトを持たせることがポイントとなります。自社ならではのカラーやノウハウを生かした有益なコンテンツ提供など、強みを活かしたコンセプトを用意することを意識するとよいでしょう。
例えばPINTO!では、変化の激しいデジタルマーケティング業界において役に立つ内容を発信し、実際に取り組んだ経験や実績を元にリアルな情報を伝えています。
オウンドメディアで成果を出すためには、取り組みだけでなく考え方もとても重要なポイントとなります。どのような視点で運用を行なっていけばよいか、その思考について解説していきます。
思わず分析などに時間をかけがちですが、施策を実行しないことには成果に繋がりません。そのためまずは記事数を増やすなど施策量を担保しましょう。分析や改善は、そうした施策量の担保を行った上で、調査することが重要です。特に最初のフェーズでは、施策量を増やすことが必須となることを理解しておきましょう。
ここでの施策とは、例えば記事数を増やす、リライト数を増やす、被リンク数を増やすなどが挙げられます。
オウンドメディア運用において、裏技的なことばかりを求めてしまうと、かえって成功を遠ざけてしまうことになります。特に記事を重ねることが集客に繋がっているオウンドメディアの運用においては、コンテンツが最も重要です。兎にも角にも記事の作成と改善を繰り返し行うことが鍵となります。
少量の記事をアップするだけで集客できるような、裏技的施策や近道などはありません。まずは記事を作成し、分析を行いリライトなどで改善を重ねることが重要です。その上で内部リンクの構築やクローラビリティの向上など、基本的なSEO施策を地道に行っていくことこそが、結果として遠回りすることなく最短距離となります。
それでは具体的にどのような流れで、オウンドメディアを構築・運用していけばよいのか、その業務フローについて解説していきます。
まずはオウンドメディア運用でもっとも重要なポイントとなる、メディアの目的とKPIの設計を行います。
KPI設計の際は、具体的かつ実現可能な数字を設定することが重要です。どのような運用目的なのかを明確にして、どのような指標を掲げれば目的を達成できるのか、フェーズに合わせて計画しましょう。
具体的には、お問い合わせを目的とする場合は「リード獲得」をKPIにするため、ホワイトペーパーやメルマガを展開するなどが挙げられます。
続けて、KPIを達成するための具体的な施策と戦略設計、それを実行するための環境設計などを行っていきます。戦略の設計では、どのようなコンテンツをどれだけ作成するかなど、細かに設計する必要があります。テーマやジャンル、キーワードに至るまで細かく設計を行うようにしましょう。
また、施策を実行するために必要となるスキルや人員、工数や時間などはどれくらいかかるのかなどを整理します。自社内でリソースを確保できない場合には、外注が必要となることもあるでしょう。オウンドメディア運用は、公開時だけでなく継続した運用や改善施策など持つようとなります。これらも踏まえてコストや人件費などを把握し、戦略設計に組み込むことも大切です。
コンテンツを制作する上で重要なのが、キーワード設計です。特定のトピックで上位表示を目指す場合でも、いきなりそのキーワードを狙ってコンテンツを作成しても勝ち目がないケースがほとんどでしょう。
まずはどんなトピックや軸キーワードで上位表示を目指すのか、現在どのようなライバルサイトやコンテンツが上位を占めているのか、その難易度はどの程度なのかなど、しっかりと見極めることが重要です。これらを踏まえた上で、どの切り口からどれだけの記事を重ねればよいのか、計画的に施策を進めることが重要なポイントとなります。
キーワード選定やコンテンツ設計が完了したら、実際にコンテンツの作成を進めていきます。SEOを意識してライティングを行うことも重要ですが、ユーザーの検索意図を理解し、ニーズに応えられるようなコンテンツを作成することが大切です。
伝えたいことやキーワードがブレないよう、競合となるコンテンツなども参考にしつつ、コンテンツ設計に応じてしっかりと構成を立ててから作成するようにしましょう。ユーザー満足度や独自性が高まるよう、自社ならではの訴求やコンセプトを盛り込んだコンテンツ制作を行うのも有効です。
オウンドメディアでは、コンテンツの先に目的達成につながる出口を用意しておくのが一般的です。リード獲得であればホワイトペーパーのダウンロードリンク、採用促進であればエントリーフォームなど、CVにつながるリンクを設置しておきましょう。
また単にボタンやリンクを設置するだけでなく、クリックを促すための導線や施策なども大切です。より自然にCVへとつながるよう、コンテンツに対する満足度の向上とあわせた取り組みや改善を進めるとよいでしょう。
コンテンツを公開した後は、流入数の変化やWebページ内でのユーザーの動き、CV数や他のページへの移動など様々な指標の成果記録を行います。
GA4やGoogleサーチコンソール、ヒートマップツールなどのアクセス解析を導入し、その変化や変動を記録しておきます。特別大きな変動がない限りは、毎日隅々までチェックする必要はありません。ただし今後の分析のためにログなどを残しておくことが重要です。
効果測定について詳しく知りたい方はこちらの記事を合わせてお読みください。
分析は月に一度など期間を決めて行うようにし、施策後にどのような成果が得られたのか評価をしましょう。コンバージョンの獲得率やKPIに対する達成度など、分析シートなどを作成して数字ベースで振り返りを行うことが重要です。
成果が悪ければ、何がよくなかったのかの仮説を立てて次の施策を実行します。有効な手段の一つとして、リライトやタイトル・見出しの修正などが挙げられます。
これらの分析をもとに、追加施策などを検討していきます。新たなコンテンツの追加はもちろんですが、必要に応じて既存コンテンツのリライトや内部リンクの設定、ユーザビリティの改善などの施策も必要です。必要な場合はKPIの見直しなども行いつつ、数字をもとに分析や施策を繰返し行ましょう。
成果へとつなげているオウンドメディアの事例をいくつか紹介します。
引用:ベネッセ教育情報サイト
「ベネッセ教育情報サイト」は、「こどもちゃれんじ」や「進研ゼミ」など、幼児教育や受験対策教材を扱うベネッセが運営するオウンドメディアです。サービスの対象となる子どもを持つ親世代をターゲットとし、各年齢や世代、学習状況に応じた様々なコンテンツを展開。学習に関するコンテンツだけでなく、子育てや子どもに関する様々な悩みに応じたテーマを発信しています。
・育児や学習など悩みに関するコンテンツが充実
・関連する記事広告なども広く展開している
・特集ページやトレンド記事も取り入れている
・独自性の高いコンテンツが充実している
・企業ブランディングのほかPR広告なども取り入れている
・CVポイントは自社アプリのインストール
オウンドメディア内で直接ターゲットのリード収集を行わず、「まなびの手帳」という関連アプリのインストールを促すことをコンバージョンポイントにおいているのが特徴です。「まなびの手帳」では、よりターゲット(対象となる子どもの年齢に合わせた)に即した学習関連情報などを配信。ベネッセの商品である「進研ゼミ」の会員サービスとも連動しており、サービスを自然にPRすることが可能。最終的なコンバージョンポイントへ、スムーズに誘導できる仕組みにもなっています。
引用:制御機器知恵袋
「制御機器知恵袋」はパナソニック株式会社が運営する、オウンドメディアです。制御機器の基礎から応用まで、エンジニア向けの情報をパナソニックの担当者がわかりやすく解説しています。Panasonicの製品への理解を深めてもらうため、難しい技術的な内容を身近なものに関連づけて紹介するなど、独自性とアイディアに富んでいます。
・エンジニア向けのホワイトペーパーを配布
・オウンドメディアからカタログのダウンロードや請求が可能
・リード獲得からリードナーチャリングの役割も果たしている
・技術的な問い合せも受け付けているほか、メールマガジンの配信も行っている
制御機器知恵袋はエンジニアを対象としているため、BtoB向けのオウンドメディアとなります。よりニッチで専門的な分野に関する情報を、わかりやすく解説することで独自性を高め、ブランディングへとつなげているのが特徴です。ホワイトペーパーのダウンロード時は、連絡先の登録が必要となるため、ターゲットとなるリード獲得にも繋がっています。
オウンドメディア運用時は、しっかりと目的や目標、運用のための設計を行うことが成果へつながる道筋となります。また、記事制作やリライトなど施策量を多く確保できる体制づくりが成果を出し継続するために何よりも重要です。
工数やかかる時間、コストなどもすべて計画に含めた上で、リソースなどの確保を行うことも大切です。自社内で補いきれない場合は、ツールや外部サービスなどを活用するのもありでしょう。準備やリサーチなど手間や負担がかかる面もありますが、しっかりと準備を整え、運用開始を目指してみてはいかがでしょうか。
■株式会社PLAN-Bについて
SEO対策やインターネット広告運用などデジタルマーケティング全般を支援しています。マーケティングパートナーとして、お客様の課題や目標に合わせた最適な施策をご提案し、「ビジネスの拡大」に貢献します。
■SEOサービスについて
①SEOコンサルティング
5,200社を超える支援実績に基づき、単なるSEO会社ではなく、SEOに強いマーケティングカンパニーとして、お客様の事業貢献に向き合います。
②SEOツール「SEARCH WRITE」
「SEARCH WRITE」は、知識を問わず使いやすいSEOツールです。SEOで必要な分析から施策実行・成果振り返りまでが簡単に行える設計になっています。