後発でSEOをやっていって、うまくいくものなの?

後発でSEOをやっていって、うまくいくものなの?
SEO動向レポート|2024年12月度
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今回は、「後発でSEOをやっていって、うまくいくものなの?」という質問にお答えしていきます。

SEOは古くからある集客手法なので、先を対策を進めている競合がいると、今からそこに割って入ることにハードルを感じられるかと思います。

しかし、後発であっても十分勝ち筋を見出していくことができます。むしろ、後発の方がお得なこともあります。

では早速本編に入り、どのようにすれば後発でも勝っていけるのかを解説します。

本記事のサマリ

  • 後発でも十分SEOで勝っていくことができるので、恐れすぎる必要はない。
  • まずは、競争環境の理解が大事。上位サイトのサイトとしての強さやコンテンツ作成状況を見て競争の激しさ度合いを知る。
  • 競争が激しい場合は、自分たちが尖って勝てる小さな領域を見つける。これは自社事業のポジショニングと紐づく。

SEOは後発でもうまくいくのか? A.後発でも勝てる。勝ち筋の見つけ方が大事

「後発でもうまくいくか?」という質問に対しては、「後発でも勝てる。自社が勝てる範囲を定義して、そこから攻めていくことが重要」というのが回答になります。

さらに、後発だからこその「ある程度すでに検索市場があり、キーワードなどが見えているところに効率的に入っていける」というメリットもあります。

後発で勝っていくときのチェックポイント

後発で参入するとしたら、

  • 検索市場の競争の激しさをチェック
  • 自社がまず勝つ、小さな市場を定義

というステップを踏む必要があります。

以下で詳細に説明していきます。

検索市場の競争の激しさはどのぐらい?

後発でSEO対策を始めていくとすると、自分たちが属する市場がどういった競争環境かを理解する必要があります。

競争がかなり激しい場合とそうでない場合で戦い方が大きく変わるためです。

競争の激しさを見るときのポイントは以下です。

  • ベンチマークするサイトをピックアップ
    • 事業上の競合のサイトをベンチマークとする。もしくは、主要キーワードを決めて、検索し上位に来るサイトを見て、ベンチマーク先を決定。
    • 競争環境を知るという意味では3~5個のサイトをピックアップすれば、競争度合いの肌感を持つことはできるはずです。
  • ベンチマークサイトの「サイトとしての強さ」をチェック
    • サイトとしての強さやコンテンツ量、質を見てどのぐらいの強さなのかを確認する。

ベンチマークしたサイトの強さはどのぐらい?

主要キーワードで検索した時の上位サイトを見て、以下観点でチェックをしていきましょう。

  • 被リンクの量、質
    • ahrefsなどの外部ツールでチェック。リンク周りの施策は地道な積み重ねなので、ここで差がついていると後から追い抜くのが大変です。
  • ドメインの評価(ahrefsならDR、DAなど)
    • ahrefsでチェック可能。ドメイン評価もコンテンツの量と質、外部サイトとのリンク関係などから決まるため、ここで差がついていると後から追い抜くのが大変です。
  • ページ量
    • ベンチマークするサイトを見てどのぐらいのページ量があるのかをチェックしましょう。もし外部ツールで流入数なども見れる場合はだいたいの目指すべきコンテンツ量や得られる流入、CVの目途をつけることができます。
  • ページ内容
    • いくつか上位表示されていて、流入を集めているようなページをピックアップして読者の立場で読んでみましょう。チェックするときには「細かいSEOの知識を持っているか」というよりは、「読者にとって知りたい情報がスムーズに知れるような気の利いたページ内容を提供できているか」という観点が重要です。

これらを見ていくと、サイト全体としての強さとページ内容としての強さがわかってきます。

競合のサイトの強さに応じて、以下のように戦い方は変えましょう。

  • 競合が強い場合:焦らずニッチから攻める×オペレーションを磨きこむ
  • 競合がそこまで強くない場合:いきなり真っ向勝負を仕掛ける(のもあり

競合サイトの分析方法を簡単に解説します。もし「明らかに競争が激しい!」という場合の方は「競争が激しい市場×後発でどう勝つか?」という見出しまでスキップいただいて大丈夫です。

ベンチマークサイトの見つけ方

自社事業にとって、重要なキーワードで検索をしてみてください。

例えば、SEOコンサルティングや施策代行を行っている弊社であれば「SEO対策」や「SEOツール」といったキーワードが重要なキーワードになります。

それらキーワードで検索してみて、上位に来るサイトをいくつかピックアップしてみるとよいと思います。

もしくは、事業上競合している企業がWebサイト運営をしているなら、そのサイトをベンチマークとしてもよいでしょう。

「被リンクの量と質」「ドメインの評価」の確認方法

「ahrefs」という海外ツールの無料版を利用すると、簡単に被リンクやドメインの評価について調査することができます。

こちらのページから調査が可能です:ウェブサイトオーソリティチェッカー。任意のドメインの “権威 “をチェックする

以下の「ドメインを入力」の箇所に、分析したいサイトのURLを入れて「チェック権限」を押してみてください。

すると、以下のような「ドメイン評価」「被リンク」「リンクしているウェブサイト」が表示されます。

あくまで、ahrefsという外部ツールが算出している指標なので、参考にする程度で捉えるべきですが、なんとなく以下くらいの感覚で見ておくとよいです。

  • ドメイン評価60~:しっかりとSEO対策をしているなどで強いサイト
  • ドメイン評価40~60:それなりに対策をしていて、先を行っているサイト
  • ドメイン評価20~40:SEO対策を始めて少し先を行っているサイト
  • ドメイン評価~20:まだまだ追いつくことができるサイト

ページ内容、量

ページ内容の評価をするときには、「SEO対策だから」と特別に身構える必要はありません。シンプルに、一人のユーザーとして実際に検索したシチュエーションに立ってコンテンツを読み進めてください。

「ここ情報が足りていないな」「文字が多くて読みにくいな」などの感想が出るのであれば、ページ内容で凌駕することができそうです。

ページ量については、細かく見るなら外部ツールを無料登録してみる方法もありますが、単純にベンチマークサイトを回遊してどういったページがどのぐらいあるのかを眺めるだけでも解像度が上がります。

「ブログコンテンツが大量にある」「商品量が膨大にある」などの特徴が見えるだけで、競合との差分は見えてくると思います。

競合がそこまで強くないなら、ビッグキーワードで一気に認知度UP

調査をして、まだ競合が強すぎない場合は、ビッグキーワードでもかなり上位を狙えるチャンスがあります。

事業上、SEOの優先度がかなり高いという判断をして、主要なクエリに対して総力を挙げてコンテンツを作りこみ、短期で一気に勝負を仕掛けるのもアリです。

ただし、質を伴わない量産は逆効果なので、しっかりユーザーの疑問や検索意図に応えられる“濃い”記事を用意する意識は持っておきましょう。

「競争が激しい市場×後発」で勝つには、「領域を絞る」

「弱者が強者に勝つには、ランチェスター戦略が有効」というフレーズ、聞いたことある方もいるかもしれません。平たく言えば、全方位的に戦うのではなく、自社の強みを発揮できる一点を攻め切る」という考え方です。

SEOでも、ビッグキーワードに一気に殴り込むのではなく、細分化されたロングテールキーワードから攻略するという戦術がこの方法の一つにあたります。

最初から流入が大きく見込めそうなビッグキーワードを狙いたくなる心理はわかりますが、それだと「なかなか上位表示できず、そのままSEOプロジェクトが止まる」というのがよくあるオチです。

最初は領域を絞り、難易度の低いキーワードで上位表示を狙い、小さな勝利を重ねていきましょう。

■絞り込みの例

  • 転職→「特定業種 × 転職」のように絞り込む
  • 金融→「金融商品 × 初心者」のように絞り込む

勝てる領域=事業のポジショニングに紐づける

では、どういった領域に絞るとよいのでしょうか?

単に競合がまだあまり対策していない、検索ボリュームが少ないキーワードから攻めていく方法もありますが、おすすめは自社事業のポジショニングと紐づけることです。

  • 自社の強み:ここだけは競合にも負けない商品力、豊富な人材、価格優位性など
  • 競合の弱点:例えば「アップデート対応が遅い」「詳しいレビューが少ない」「ローカル情報が手薄」など

この両方を洗い出すことで、「ここなら、自社の強みを活かして勝てる!」という領域が見えてきます。

例えば、インテリア界で「家具名」での検索キーワードを攻めている中、「おしゃれな家具」を訴求しているサイトが少ないのであれば、そこが大チャンスというわけです。

見事にポジショニングと紐づいたSEO対策の例:「LOWYA」

家具業界においては絶対的な王者として「ニトリ」さんが君臨し、二番手以下の企業が真っ向から勝負するのは現実的ではありません。

そんな中、「LOWYA」さんは、家具・インテリアを販売するDtoCブランドですが、SEO戦略が大変勉強になったので紹介します。(あくまで外部から調査した範囲内の仮説です。)

■前提:「低価格×トレンド性」という唯一無二のポジショニング

上記はLOWYAを運営するベガコーポレーションさんのIR情報で公開されている図です。

X軸がトレンド性の高低、Y軸が価格の高低を表した図ですが、LOWYAはその中で「低価格×トレンド性が高い」ポジショニングをとることで、競合との差別化を目指しています。

■事業戦略に紐づくSEO戦略

上記の事業戦略を立てたとき、「じゃあどのキーワードを取りにいくのか?」という話になりますが、LOWYAでは「おしゃれ」というキーワードが戦略の要になっていると思われます。

事実、ECサイト内のほとんど全ての商品一覧ページに「 おしゃれ」というキーワードを含んでいるからです。

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おしゃれを含む獲得クエリではニトリさんを上回っており、さらにトップページでは「家具 おしゃれ」「インテリア おしゃれ」などのクエリで1位を獲得するほど、”おしゃれ”というトピックで認識されるようになっています。

実際に、「おしゃれで安い家具(インテリア)といえばLOWYA」と想起する人も多いのではないでしょうか? 

後発であったとしても、特定の狭い範囲では勝つことができているという非常におもしろい例ですね。

まとめ

「SEOは後発でもうまくいくのか?」というテーマについて解説しました。

「勝てるフィールドを見極めてそこに尖っていけば勝てる」という回答ではあるのですが、そうは言っても実際にやってみるのは難しいこともあると思います。

もし、実際に自社のケースを考えてみるのが難しい場合は、ぜひお気軽に弊社にご連絡ください。どんな戦略をとるのか、そもそもSEOに力を入れるべきかなど広く相談に対応させていただきます。

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