スパムポリシーの公式ドキュメント変更、より明確に– 先週の最新SEO情報まとめ(2024/09/23~)

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SEO動向レポート|2024年8月度
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PINTO!編集部:山本です。

まだまだ暑い日が続きそうだと思っていたら、ほんの数日で一気に気温が下がりましたね。切り替えの早さに驚いているところですが、順位も気温と一緒に急降下しないように、今週もSEO最新ニュースをチェックしていきましょう。

「cache:」の検索コマンドが正式に廃止

「cache:」コマンドは、「cache:WebページのURL」で検索することで指定したWebページのキャッシュを見られるものです。Googleは以前よりいずれ廃止すると言及していましたが、ついに正式に廃止されました。(既に日本でも使用できなくなっています。)

なお、日本語版ドキュメントにはまだ記載がありますが、いずれ削除される見込みです。

キャッシュを見たい場合は、以前紹介した「Wayback Machine」の連携機能を使って確認できます。手順は以下を参考にしてください。

【手順】
検索結果の右側にある三つの点をクリック

表示されたウィンドウで「このページの詳細」ボタンをクリック

スクロールして「インターネット アーカイブの Wayback Machine」をクリック

スパムポリシーの公式ドキュメント変更、より明確に

Googleはスパムポリシーのドキュメントに変更を加え、より明確化しました。変更内容は後の表にまとめましたが、気になった点を一部紹介します。

  • 自動システムと人間による確認の両方を通じてポリシー違反行為を検出し、その結果に基づいて手動で対処するとの記述を追加
  • ポリシー違反を目的としたサイトについて、既存のサブドメイン・サブディレクトリ、新しいサブドメイン・サブディレクトリも対象であると明記

前者については、先日公開されたロングインタビューであった「サイト評判の悪用は当面の間、手動対策となる」という言及に対応する文章が追加された形になります。後者のポリシー違反については、以前まで「複数のサイト」という曖昧な表記でしたが、今回の変更ではサブドメインやサブディレクトリも含まれると明記されました。

いずれも健全にサイトを運用している方にはあまり関係ないことですが、今回のドキュメント変更により改めてスパムを厳しく監視して対処していく姿勢が明示されたことになります。

主な変更点
項目変更前変更後
冒頭文

Google のスパム ポリシーは、ユーザーを保護し、検索結果の品質を向上させるのに役立ちます。Google ウェブ検索結果(ウェブページ、画像、動画、ニュース コンテンツ、または Google がウェブ全体から見つけたその他のコンテンツ)に表示されるには、コンテンツが Google 検索の全体的なポリシー またはこのページに記載されているスパム ポリシーに違反してはなりません。これらのポリシーは、Google 独自のプロパティからの検索結果も含め、すべてのウェブ検索結果に適用されます。

Google 検索において、スパムとは、ユーザーを欺いたり、検索システムを操作して上位にランク付けするために作成されたウェブ コンテンツを指します。Google のスパム ポリシーは、ユーザーを保護し、検索結果の品質を向上させるのに役立ちます。Google ウェブ検索結果(ウェブページ、画像、動画、ニュース コンテンツ、または Google がウェブ全体から見つけたその他のコンテンツ)に表示されるには、コンテンツが Google 検索の全体的なポリシー またはこのページに記載されているスパム ポリシーに違反してはなりません。これらのポリシーは、Google 自身のプロパティからの検索結果も含め、すべてのウェブ検索結果に適用されます。
リンクスパム

Google は、ウェブページの関連性を判断する要素としてリンクを使用します。Google 検索結果のランキングを操作することを目的としたリンクは、リンク スパムとみなされる可能性があります。これには、サイトへのリンクやサイトからの発信リンクを操作する行為が含まれます。次に、リンク スパムの例を示します。

 

リンク スパムとは、主に検索ランキングを操作する目的で、サイトへのリンクやサイトからのリンクを作成する行為です。以下はリンク スパムの例です。

 

機械生成トラフィック

機械によって生成されたトラフィックはリソースを消費し、ユーザーに最適なサービスを提供する当社の能力を妨げます。自動化されたトラフィックの例は次のとおりです。

  • Google に自動クエリを送信する
  • ランキングチェックの目的で結果をスクレイピングしたり、明示的な許可なく Google 検索に自動アクセスしたりする行為

このような行為は、Google のスパムポリシーおよびGoogle 利用規約に違反します。

機械生成トラフィック(自動トラフィックとも呼ばれる)とは、Google に自動クエリを送信する行為を指します。これには、ランクチェックの目的で結果を取得することや、明示的な許可なく実行される Google 検索へのその他の種類の自動アクセスが含まれます。機械生成トラフィックはリソースを消費し、ユーザーに最適なサービスを提供する Google の能力を妨げます。このような行為は、Google のスパム ポリシーおよび Google 利用規約に違反します。

誤解を招く機能

サイト所有者は、ユーザーに役立つ高品質のコンテンツと便利な機能を備えた Web サイトを作成する必要があります。ただし、一部のサイト所有者は、誤解を招く機能やサービスを意図的に備えたサイトを作成し、ユーザーがコンテンツやサービスにアクセスできると思わせて実際にはアクセスできないようにすることで、検索ランキングを操作しようとします。誤解を招く機能の例は次のとおりです。

誤解を招く機能とは、ユーザーをだまして特定のコンテンツやサービスにアクセスできると思わせるが、実際にはアクセスできないようなサイトを意図的に作成する行為を指します。誤解を招く機能の例には、次のようなものがあります。

 

スクレイピング

サイト所有者の中には、他の、多くの場合はより評判の良いサイトから取得した (「スクレイピング」した) コンテンツを中心にサイトを構築している人もいます。スクレイピングしたコンテンツは、たとえ高品質のソースから取得されたものであっても、サイトが提供する追加の便利なサービスやコンテンツがなければ、ユーザーに付加価値を提供できない可能性があります。また、著作権侵害に該当する可能性もあります。 有効な法的削除リクエストを多数 受け取った場合、サイトのランクが下がることもあります。不正なスクレイピングの例には、次のようなものがあります。

スクレイピングとは、多くの場合は自動化された手段で他のサイトからコンテンツを取得し、検索ランキングを操作する目的でホストする行為を指します。悪質なスクレイピングの例には次のようなものがあります。

 

サイト評判の悪用

サイトの評判の悪用とは、ファーストパーティの監視や関与がほとんどまたはまったくない状態でサードパーティのページが公開され、ファーストパーティ サイトのランキング シグナルを利用して検索ランキングを操作することが目的である場合を指します。このようなサードパーティのページには、スポンサー ページ、広告ページ、パートナー ページ、その他のサードパーティ ページが含まれますが、これらは通常、ホスト サイトの主な目的とは無関係であるか、ホスト サイトの厳密な監視や関与なしに作成されており、ユーザーにとってほとんどまたはまったく価値を提供しません。

 

 

サイトの評判の悪用とは、ファーストパーティの監視や関与がほとんどまたは全くない状態でサードパーティのページが公開され、ファーストパーティ サイトのランキング シグナルを利用して検索ランキングを操作することが目的である場合を指します。このようなサードパーティのページには、スポンサー ページ、広告ページ、パートナー ページ、その他のサードパーティ ページが含まれますが、これらは通常、ホスト サイトの主な目的とは無関係であるか、ホスト サイトの厳密な監視や関与なしに作成されます。

厳密な監視または関与とは、ファーストパーティのホスティング サイトが独自のコンテンツを直接制作または生成している場合です (たとえば、ファーストパーティによって直接雇用されているスタッフ、またはファーストパーティ サイトのスタッフのために働くフリーランサーを介して)。検索ランキングを操作することを主な目的としてコンテンツの再配布に重点を置くサードパーティ サービス (「ホワイト ラベル」や「ターンキー」など) とは連携していません。

サイト評判の悪用のうち、サイト評判の悪用とはみなされない例
  • 小売業者や消費者にサービスを提供する他の企業から直接提供されるクーポン
ポリシーの回避

Google 検索のスパム ポリシーやコンテンツ ポリシーを 回避することを意図した行為を継続的に行う場合 、Google は適切な措置を講じることがあります。これには、一部の検索機能(トップストーリー、Discover など)の利用資格の制限や取り消しなどが含まれます。回避行為には以下が含まれますが、これらに限定されません。

  • 当社のポリシーに違反し続ける目的で複数のサイトを作成または使用すること
  • コンテンツの配信を継続する目的で他の方法を使用したり、当社のポリシーに違反することを目的とした行為に従事したりすること

サイトが Google 検索のスパムポリシーやコンテンツ ポリシーを回避することを意図した行為を継続している場合、Google は適切な措置を講じることがあります。これには、一部の検索機能(トップストーリー、Discover など)の利用資格の制限や取り消し、Google 検索でのより広範な措置(検索結果からサイトのより多くのセクションを削除するなど)が含まれます。回避には次のものが含まれますが、これらに限定されません。

  • 当社のポリシーに違反し続ける目的で、既存のサブドメイン、サブディレクトリ、またはサイトを使用したり、新しいサブドメイン、サブディレクトリ、またはサイトを作成したりすること
  • コンテンツの配信を継続する目的で他の方法を使用したり、当社のポリシーに違反することを目的とした行為に従事したりすること

世界で60万人が導入するSEOツール「Ahrefs」の、日本公式アカウントが開設されました。(https://x.com/AhrefsJP)このアカウントでは、Ahrefsの新機能やウェビナー・イベント情報について発信される予定です。

これまでも英語版のアカウントはありましたが、英語が苦手な方からすると細かいニュアンスが理解しづらい…ということもありました。そんな日本人ユーザーにとっては嬉しいニュースですね。

複数サイト間における求人詳細ページは、重複コンテンツになる?

2024年9月26日に実施されたJapanese Google Search Office Hoursにて、「Googleしごと検索では、ひとつの求人情報に複数の求人サイトが表示され、ユーザーが遷移先を選べるようになっています。この場合、これらの求人サイトは重複コンテンツになりますか?」という質問がありました。

これに対して、動画内ではこういったケースでは問題ないと述べています。一般的に、求人情報には同じ情報が含まれている必要がある(勤務地や給与情報、仕事内容など)ため、それが理由で重複コンテンツになるとは考えにくいです。

ただし、別の理由(情報が薄い)などの理由でインデックスされないケースもあるため、重複コンテンツに関するガイドラインなどを確認することを勧めています。

動画はこちらからご確認いただけます。

まとめ

今週もSEOの最新ニュースをお届けしました。

スパムポリシーの強化も進んでおり、引き続き健全なサイト運用が求められます。「cache:」コマンドの廃止は、これまで利用していた方にとっては少し残念なお知らせですが、「Wayback Machine」の連携機能で代替可能です。

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