構造化データとは?SEO効果や作成方法、例も紹介

構造化データとは、Webサイトの情報を検索エンジンに正確に伝えるための手段で、リッチリザルトの表示を促すなどSEOにおいて重要な役割を果たします。

本記事では構造化データの概要や非構造化データとの違い、マークアップの方法などを解説します。

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    構造化データとは?

    構造化データとは、Webサイトのページ内容を検索エンジンが理解しやすいように標準化した、データ形式のことです。

    例えばWebサイトに、以下のような情報が書かれているとします。

    人間はこの情報を見て

    • Webサイト名がPINTO!である
    • PINTO!の運営者はPLAN-Bである
    • PINTO!のサイトアドレスはhttps://www.plan-b.co.jp/blog/

    のように認識できますが、検索エンジンは同じように認識することができません。これを人間と同じように検索エンジンに認識してもらうために必要なのが、構造化データです。

    構造化データは以下のように記述し、HTMLの<head>または<body>内に入れて使います。

    構造化データと非構造化データの違い

    構造化データと非構造化データの違いは、検索エンジンなどの機械が意味まで理解できるように整理されているかどうかにあります。

    構造化データは検索エンジンなどがわかるように、あらかじめ定められた形式やルールに従って整理されたデータです。

    例としてWebサイトにおける記事やFAQなどを、検索エンジンが正しく理解できるようにコードにしたものが挙げられます。これによって、検索エンジンはWebページの内容を正確に理解しやすくなり、リッチリザルトの表示などにつながります。

    ※リッチリザルト…検索結果で通常のリンクと一緒に表示される、星評価・画像・FAQなどの追加情報。

    一方、非構造化データは特定の形式に従っていない自由な形のデータです。

    例えばメールの本文やSNSの投稿、画像、音声、動画などが挙げられます。これらのデータは人間には理解しやすいものの、検索エンジンなどの機械による処理は難しいです。

    つまり、構造化データは「機械が処理しやすい情報」、非構造化データは「人間にとっては自然だが、機械には扱いづらい情報」であるといえます。

    構造化データのSEO効果とメリット

    検索の多様化に対応しやすい

    構造化データの活用によるSEOへのメリットとして、検索の多様化に対応しやすいことが挙げられます。

    近年、検索スタイルが多様化しています。スマートスピーカーなどを使った音声検索やリッチリザルト、AI Overviewsなどがその代表例です。

    ※AI Overviews…Google検索で表示されるAIによる要約機能。

    こうした変化に対応するには、ページの内容を検索エンジンが理解できる形式で伝えることが必要です。

    例えばFAQページを構造化データでマークアップすれば、音声検索やリッチリザルトでその内容がピックアップされやすくなります。また商品情報や商品のレビューをマークアップすれば、価格や評価などの情報を検索結果に表示させやすくすることも可能です。

    検索エンジンがWebサイトの内容を正確に理解しやすくなる

    検索エンジンがWebサイトの内容を正確に理解しやすくなることも、SEOへのメリットの一つです。

    Webページが構造化データでマークアップされていない場合、検索エンジンはWebページの内容を、HTMLの構造や文脈を元に推測しています。

    しかし、それだけでは記事のタイトルや著者名などの正確な把握が難しいです。特に表記揺れがある、画像と本文が混在しているなど表現が多様な場合、検索エンジンが正確に意図を汲み取れないことがあります。

    構造化データを実装すれば、「この要素はheadline(記事タイトル)です」「この部分はauthor(著者)です」というように検索エンジンが理解できる形式で伝えることが可能です。

    これにより、検索エンジンは意味を持った情報として処理できるようになります。その結果、内容の誤認識や情報の取りこぼしが減り、検索結果において正確に適切な形で表示されやすくなります

    リッチリザルトが表示されやすくなる

    先ほど説明したように、リッチリザルトが表示されやすくなる点もSEOへのメリットの一つとして挙げられます。

    リッチリザルトとは通常の検索結果に加えて、補足情報が以下のように表示されることを指します。

    リッチスニペットの例

    表示される情報は以下の通りです。

    リッチリザルトに表示される情報

    • 商品の価格や在庫状況
    • 商品の評価
    • よくある質問と回答
    • イベントの開催日や場所
    • パンくずリスト
    • レシピの調理時間や材料 など

    リッチリザルトは、構造化データによってクローラーに伝えられた情報がもとになっています。Webページに情報が記載されていても構造化データが実装されていなければ、検索エンジンがうまく理解できず、リッチリザルトに反映されない可能性があります。

    そのためリッチリザルトで情報を表示するには、構造化データのマークアップを行うことが必要です。

    リッチリザルトが表示されることで、クリック率の向上が期待できます。また、検索結果で既に有益な情報が得られるため、ユーザーからの信頼感や満足度も向上します。

    構造化データにおけるボキャブラリ(プロパティ)の種類

    構造化データをマークアップするときは、検索エンジンにも理解できるschema.orgという言語を使います。

    マークアップの方法を紹介する前に、まずはschema.orgにおいてよく使われる要素を紹介します。

    要素概要リッチリザルトで表示される情報
    Articleニュース記事やブログ記事などの文章コンテンツを示すタイトル・著者・日付・画像など
    BlogPostingブログに掲載された記事を示す(Articleの下位カテゴリ)タイトル・著者・日付・画像など
    NewsArticle報道機関によるニュース記事ニュースのタイトルやサムネイル
    Product商品やサービスの情報を示す価格・在庫状況・レビュー・画像など
    Review商品や記事などに対するレビューや評価を示す星評価やレビュー内容
    FAQPageよくある質問(FAQ)とその回答を構造化して示すFAQ
    HowTo何かの手順・方法をステップごとに説明する内容を示す手順ごとの展開表示・画像つき手順など
    Recipe料理のレシピや手順、材料、調理時間などを示す材料・調理時間・評価・画像など
    Event開催されるイベントの情報を示す日時・場所・チケット情報など
    Organization企業や団体の情報を示すロゴ・社名・公式SNSなど
    Person個人の情報を示す名前・肩書き・画像など
    WebSiteWebサイト全体に関する基本情報を示すサイト名・検索ボックスなど
    WebPageWebページの内容やテーマを示すWebページのタイトルや説明など
    BreadcrumbListサイト構造における階層関係を示すパンくずリスト
    VideoObject動画コンテンツの情報を示す動画のサムネイル・再生時間など

    構造化データをマークアップする方法

    構造化データをマークアップする際はschema.orgという言語を使い、JSON-LDという形式でHTMLに記述します

    JSON-LDとはGoogleが推奨している、構造化データをHTMLに記述する方法です。他にもMicrodataやRDFaがありますが、基本的にはJSON-LDの記述方法さえ知っておけば問題ありません。

    先ほど例に挙げた以下の内容を、schema.orgを使ってJSON-LDの形式で記述します。

    • Webサイト名:PINTO!
    • 運営者:PLAN-B
    • サイトアドレス:https://www.plan-b.co.jp/blog/

    schema.orgを使ってJSON-LDの形式で記述した例

    まず「<script type=”application/ld+json”>」 で、クローラーに対して「この中にはJSON-LD形式の構造化データが書かれています」と伝えます。

    次の「@context”: “https://schema.org”」では、この構造化データが schema.org のルールに従って書かれていることを示します。

    「”@type”: “WebSite”」は、Webサイト全体の情報に関するものであることを指定する記述です。

    「”name”: “PINTO!”」では、Webサイトの名前である「PINTO!」を表します。

    「”url”: “https://www.plan-b.co.jp/blog/”」で、クローラーに「このサイトの正確なアドレスはこれです」と知らせます。

    「”publisher”: { “@type”: “Organization”, “name”: “PLAN-B” }」で表しているのは、Webサイトの運営者情報です。「@type」で「Organization」を用いて、法人によって運営されていることを、「name」で運営元が「PLAN-B」であることを明記します。

    「”description”: “PINTO!は株式会社PLAN-Bが運営する、SEOやWebマーケティングに関する情報を発信するメディアです。”`」では、サイトの概要を示します。

    💡WordPressのプラグインや構造化データマークアップ支援ツールでもマークアップできる

    WordPressのプラグインや構造化データマークアップ支援ツールからも、構造化データをマークアップすることができます。

    WordPressのプラグインを使えば、HTMLを直接触らなくても構造化データを生成することが可能です。また、自動でマークアップすることもできます。

    一般的なサイトにはYoast SEO、レストランやECサイトなどリッチリザルトを積極的に狙いたい場合にはRank Math SEOがおすすめです。

    また、Googleの構造化データマークアップ支援ツールでも実装することができます。

    WordPressのプラグインや構造化データマークアップ支援ツールは、ご自身の用途や環境に合わせて最適なものを使ってみてください。

    関連記事:【マウスで完結】構造化データ マークアップ支援ツールの使い方

    構造化データをマークアップする際のポイント

    実装後に必ずチェックを行う

    構造化データをマークアップした後は、Google Search ConsoleのURL検査ツールやリッチリザルトテストを使って、正しく実装されているかを確認しましょう。

    URL検査ツールは、Google Search Consoleの上部の検索窓にURLを入れると使うことができます。

    以下のような画面が表示されたら問題ない状態ですが、問題がある場合は赤枠内にエラーが表示されます。

    URL検査ツールの画面

    リッチリザルトテストでは該当ページのURLや構造化データのコードを入力することで、「このページがリッチリザルトに対応しているか = 構造化データを正しく認識しているか」を確認することが可能です。エラーのある場合は、以下画面の赤枠内に警告が表示されます。

    リッチリザルトテストの画面

    定期的に確認し更新する

    構造化データをマークアップした後は、定期的に確認し更新することが重要です。

    Googleは検索セントラルというポータルサイトで、技術仕様や効果的な施策を発信しており、構造化データに関する情報も、この検索セントラル上で更新されることがあります。最近では、AIモードに対応するためには構造化データを正しく実装する必要があると発表されました。

    構造化データに関する情報の更新頻度はそれほど高くありませんが、更新情報を随時確認し、最新の仕様に沿って対応するのが望ましいです。

    構造化データをマークアップするときの注意点

    Googleのガイドラインを遵守する

    構造化データをマークアップする際には、Googleのガイドラインを遵守しましょう。

    ガイドラインを守らなかった場合、検索エンジンはそのデータを無効として扱います。ガイドライン違反を繰り返した場合には、構造化データが検索結果に反映されなくなるだけでなく、手動ペナルティによって検索順位が下がる場合もあります。

    構造化データ実装時に特に注意すべきGoogleのガイドライン

     概要NG例
    ページの内容とマークアップを一致させる構造化データに記述する情報は、実際にWebページ上に表示されている内容と一致させるページには商品情報のみが書かれているのに、構造化データにはレビューを記載していると書かれている
    ガイドラインで定義された正しい形式を使用する要素を正しく使い、正しい形式で入力するFAQページに構造化データを実装する際、FAQPageではなくWebPageやArticleなど不適切な要素を記述する
    構造化データのスパム的な使用をしない検索順位やクリック率を高めるために、存在しない情報をマークアップしたり、同じ内容を過剰に重複記述したりしないユーザーのレビューが1件も投稿されていないにもかかわらず、構造化データに「星5つ」「レビュー数:100件」といった虚偽の評価情報を入力する

    参考:構造化データに関する一般的なガイドライン

    Googleは、構造化データの対応方法やガイドラインを適宜アップデートしています。定期的に確認し、必要があれば修正することが重要です。

    schema.orgの要素をむやみに併用しない

    構造化データをマークアップする際は、schema.orgの要素をむやみに併用しないようにしましょう。

    構造化データは、ページの内容を検索エンジンに正確に伝えるためのものであり、ページの内容に合わない複数の要素を併用すると、検索エンジンが内容を誤解してしまう可能性があります。

    例えば記事を構造化データでマークアップする場合、Articleの他にFAQPageやProductなどの無関係な要素を加えると、どれが主なコンテンツなのか判断できない状態になります。これにより、リッチリザルトが正しく表示されなかったり、ガイドライン違反として取り扱われたりする可能性が高いです。

    ページの主な内容に一致したスキーマタイプを一つ選んだ上で、レビューや動画などの関連情報がある場合は、その中に入れ子で記述することを、Googleでは推奨しています。

    💡関連情報がある場合の記述方法

    関連情報がある場合は、ページの主な内容に一致したスキーマタイプを一つ選んだ上で、関連情報を入れ子で記述すると説明しました。では、具体的にどうやって記述すればよいのでしょうか?

    以下の情報を構造化データにする場合を例に挙げます。

    • 記事タイトル:おすすめコーヒーメーカーのレビュー
    • 執筆者:田中一郎
    • レビュー投稿者:山田花子
    • レビュー評価:5点満点中4点
    • コンテンツの種類:記事

     

    この場合、構造化データでは以下のように記述します。

    通常の場合と同じように、まずは「”@context”: “https://schema.org”」から「”name”: “田中一郎”」の部分で、メインの内容について記述します。

    次の「”review”」から「”name”: “読者A”」までが、関連情報について説明している部分です。

    「review」は、この記事に読者によるレビュー情報が含まれていることを示し、「”@type”: “Review”」で、その情報がレビューであることを明確に定義します。

    そして「”reviewRating”: { “@type”: “Rating”」では、「このレビューには数値による評価情報が含まれており、それはRating(評価)というタイプのデータです」と示しています。「”ratingValue”: “4”」と「”bestRating”: “5”」は、読者が5点満点中4点の評価を付けたという意味です。

    「”author”: { “@type”: “Person”, “name”: “山田花子” }」により、このレビューを投稿したのが山田花子という名前の個人であることが示されています。

    まとめ

    構造化データは、Webサイトの情報をクローラーに正しく伝えるための重要な要素で、リッチリザルトの表示や検索エンジンによるコンテンツの正確な理解に役立ちます。

    「自社だけで実施するのはハードルが高いかも」と思われた方は、ぜひSEOコンサルティングサービスへご相談ください。

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