なぜリスティング広告にLPが必要なのか?制作のコツも解説!

なぜリスティング広告にLPが必要なのか?制作のコツも解説!

リスティング広告とLP(ランディングページ)の関係性や、なぜLPが必要なのか気になる方は多いのではないでしょうか。また、制作するときにどんなポイントを押さえれば成果につながるのか、迷う方も少なくありません。この記事では、その疑問をわかりやすく解説します。


💡この記事で分かること

>>リスティング広告の概要を知りたい方はこちら

LPO資料(サービス資料/LPチェックシート/事例集)の3点セット
今すぐ無料ダウンロード

リスティング広告とLPの関係

リスティング広告の成果を高めるうえで欠かせないのが、LP(ランディングページ)です。とはいえ、「LPとはそもそも何か」「広告との関係性は何か」と疑問を持つ担当者も多くいます。

まずは、リスティング広告とLPの違いからみていきましょう。

LPとは、広告をクリックした先のページのこと

LPはランディングページ(Landing Page)の頭文字をとった言葉で、広告をクリックした先で最初に表示されるWebページのことです。広告から遷移した先にあるページなので、LPのURLは「遷移先URL」と呼ばれることもあります。

リスティング広告_LPとは

広義の意味では、「広告をクリックしたユーザーが遷移するページ」は全てLPといえます。

しかし、多くのマーケティング現場では、特定のアクション(問い合わせや資料請求など)に誘導するための専用ページをLPと呼ぶのが一般です。本記事でも、この実務的な意味でのLPを前提に説明していきます。

💡ホームページ(HP)とはどう違うの?

Weblio辞書によると、HPの一般的な定義は 「ブラウザを利用して閲覧する最初のウェブページのこと」を指します。それぞれの目的をみてみましょう。

  • HP:複数のページで構成され、企業情報や商材に関する情報を網羅的に伝えることを目的としている
  • LP:特定のサービスや商材に絞り込んだ1ページ完結型の構成で、コンバージョンの獲得を目的としている

 

リスティング広告_HPとLPの違い

リスティング広告でLPが必要とされる理由

リスティング広告_LPが必要とされている理由

「HPのほうが情報量も多いし、LPをわざわざ作らなくてもよいのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、広告の成果を最大化するという観点では、LPも重要な要素です。

ここでは、その理由を4つの観点から整理します。

特定のターゲットに特化して自社商材を訴求できるため

LPは、特定の商材やターゲット層に絞り込んだ訴求を縦長のストーリーとして展開できます。

HPは情報を幅広く網羅できる反面、どうしても焦点が分散してしまいます。一方でLPは、ユーザーのニーズに合わせて届けたい情報を順序立てて展開することができます。

たとえば、自社が人材サービスを提供している場合、新卒採用と中途採用とでは訴求すべきポイントもサービスも変わってきますよね。

この違いをページに反映させ、ターゲットに刺さる情報を必要な分だけ届けられるのが、LPの強みの1つです。

コンバージョンまでの導線を設計できるため

リスティング広告は顕在層向けの施策ですが、広告を出すだけでは成果につながりにくいです。重要なのは、広告をクリックしたユーザーに「どのように行動してもらうか」を設計することです。

LPでは、広告文とページ内の情報に一貫性を持たせたり、CVまでのストーリーを構築したりすることができます。

例えば、広告で興味を持ったユーザーに向けて、必要な情報をまとめた営業資料のようなものだとイメージすると分かりやすいでしょう。

効果検証や改善がしやすいため

LPは1ページ完結型のため、「流入 → スクロール → CTAクリック → CV」までの導線がシンプルです。

そのため、

  • どの位置で離脱しているか
  • どのメッセージが効いているか
  • どのCTAがクリックされやすいか

の分析がしやすい特徴があります。

こうした細かな改善ポイントが見えることで、広告運用と同じようにPDCAを回せるようになります。

>>「ランディングページの最適化(LPO)」についてはこちら

広告の品質が向上し、クリック単価や掲載順位の改善につながるため

リスティング広告のクリック単価(CPC)や掲載順位を決める指標に「品質スコア」という項目があります。そして、この品質スコアを決める要素の1つが「広告文やキーワードとLPの関連性」です。

広告で伝えている内容と、LPで展開する情報が結びついているほど、ユーザーは迷わず情報にたどり着けます。結果的に、媒体側からも「このページは検索意図に合っている=良質」と評価されます。

良質と評価されることで、掲載順位は上がり、CPCは下がりやすくなるため、リスティング広告においてLPは重要な要素の1つです。

つまりLPは、ユーザー体験を高めるためのものであると同時に、媒体のアルゴリズムから見ても成果を伸ばすための重要な要素です。

>>「品質スコア」の概要や、スコアを高めるメリットはこちら


次の章では、LP制作で押さえておきたい具体的なポイントを紹介します。もし、制作会社へ依頼する際の注意点や費用感を知りたい場合は、こちらの章も参考にしてみてください。

リスティング広告のLP制作を依頼するときのポイント」「LP制作の費用や制作期間、対応範囲

※クリックすると該当見出しへ遷移します

成果につながるリスティング広告のLP制作のポイント

ここからはLP制作のポイントをみていきましょう。

自社で制作を考えている方も、制作会社に依頼する方も、ポイントを知っておくことで成果につながるLPの判断基準を押さえられるようになります。

魅力的なファーストビューを設置する

ファーストビュー(FV)とは、ユーザーがページに訪れた瞬間に最初に目にする画面のことです。

リスティング広告_ファーストビュー

LPに到達したユーザーが必ずしも最後まで読んでくれるわけではなく、「必要な情報がなさそう」と感じた瞬間に離脱してしまいます。

おそらくみなさんも、検索結果に戻って別のページを探し直した経験があるのではないでしょうか。だからこそ、FVで自分に必要なページであると認識してもらうことが重要です。

押さえたいFVのポイント

  • ターゲットが自分のことだと認識できる表現を入れる(年齢、立場、悩みなど)
  • その商材によって得られる価値を明示する
  • 商材が何なのかを明示する(サービスなのかプロダクトなのかなど)

商材の機能ではなくユーザーが得られるベネフィットを訴求する

LP制作_ベネフィットの例

LPで成果を出すためには、ベネフィットを訴求することも重要です。

ベネフィットの訴求とは、商材の機能そのものではなく、その機能を使った結果としてユーザーが得られる未来や価値を伝えることです。

ユーザーの未来の姿を提示することで、「自分にも必要かもしれない」とユーザーの行動意欲が高まり、CVにつながります。

💡メリットとは何が違うの?

似た言葉ですが、メリットとベネフィットは意味が異なります。

  • メリット:製品やサービスの特徴や利点
  • ベネフィット:その特徴や利点によって、顧客が得られる価値

 

たとえば、ワイヤレスイヤホンは「コードがない」というのがメリットです。 これをベネフィットの視点で見ると、通勤中のストレスが減る、スマートフォンから離れていても音楽を楽しめる、といった商品を使った際のユーザーの未来像がイメージできるようになります。

行動を促すCTAを設置する

CTAとは、Call To Actionの頭文字を取ったもので、行動を喚起させるボタンやリンクのことです。

CTA

CTAは、問い合わせや資料請求といった最終的なアクションの窓口の役割です。そのため、ユーザーが「気になるな」と思った瞬間に押せる位置と、クリックしたくなる表現がとても大切です。

CTAを設置するポイント

■場所

  • FVの直下
  • ページ内のコンテンツごとの区切り

■表現

  • 行動を後押しする言葉
  • 行動のきっかけをつくる言葉
  • ボタンを押さない理由を解消する言葉

口コミや事例など、第三者の声を設置する

LP制作_口コミや事例などの例

LPの説得力を高めるうえで、第三者の声や事例も重要です。

自社がどれだけ魅力を語っても、ユーザーは「本当にそうなの?」とつい慎重になってしまいます。その不安をやわらげてくれるのが、口コミや事例といった実際の利用者の声です。

口コミや事例を載せる際には、購入や申込後の具体的なイメージがわくレビューかどうか、信憑性があるかどうかも意識しましょう。利用者のリアルなエピソードや、改善率〇〇%UPといった定量的な成果を示すことで、ユーザーは自社の魅力に納得感を抱きやすくなります。

口コミや事例を選ぶポイント

  • どんな課題があったのか(例:「業務効率を高めたい」というご要望があった)
  • どう使って、どんな変化があったのか(例:導入後1か月で〇〇%改善した)
  • どのような点が良かったのか(例:24時間サポートがよかった)

スクロールに沿ってストーリー構成を組む

ストーリー構成の例

LPは情報を並べる場ではなく、ユーザーの行動変容を設計するページです。そのため、どの順番で、どの情報を、どの流れで見せるかが重要です。

本章で紹介した、ベネフィット(未来のイメージ)とCTA(行動のきっかけ)の2つを、ユーザーが自然に読み進められる位置に配置していきます。

また、スクロールの途中で迷わせてしまうような情報や、離脱につながる文は省くようにしましょう。

リスティング広告のLP制作を依頼するときのポイント

リスティング広告のLP制作を依頼するときのポイント

LP制作を外部の制作会社に依頼するケースは多くあります。

ただ、意図が伝わらず、広告の成果につながらないLPができてしまうことも少なくありません。

ここでは、制作会社に依頼するときの基本的なポイントを紹介します。これから依頼をする方は参考にしてみてください。

ターゲットを明確にする

LPの強みは、届けたいターゲットに合わせて訴求や内容をページ単位で最適化できることです。そのため、ターゲットが曖昧な状態で依頼すると、どうしても「それっぽいページ」にとどまってしまいます。

また、「LP制作の費用相場や制作期間」で触れるように、予算によって対応範囲はさまざまです。

市場調査から訴求整理まで踏み込んでくれる会社もあれば、依頼内容に沿ってテンプレートで制作する会社もあります。

だからこそ、「誰に届けたいのか」「どんな課題を解決したいのか」を依頼側がクリアにしておくことが大です。

自社の強みや商材のベネフィットを整理する

ターゲットを明確にすることと同じくらい重要なのが、自社の強みや商材のベネフィットの棚卸しです。

自社だからこそ持っている一次情報をLPに反映させることで、説得力や信頼性につながります。

制作会社がコンサルティングまで対応してくれる場合でも、互いの知見が合わさることで、自社らしさが伝わるLPができるでしょう。

💡他社との違いだけを訴求したらいいの?

差別化はもちろん大事ですが、ユーザーが最低限ほしいと感じる情報もきちんと押さえておく必要があります。

競合のLPに共通して入っている要素(口コミ・事例・メンバー紹介など)は、多くのユーザーが判断材料として求めている可能性が高いコンテンツです。

押さえるべきコンテンツは押さえつつ、訴求内容や方法で独自性を出していきましょう。

キーワードや広告文との関連性を持たせる

リスティング広告では、広告文・キーワードとLP内容の一貫性がとても重要です。

ユーザーは比較的、興味・関心をもった状態で広告文をクリックしてLPに遷移するため、LPの内容が広告文とズレていると離脱につながります。

また、制作会社と広告代理店が異なる場合、意図しない方向にメッセージがぶれてしまうことがあります。制作・広告を分断して考えるのではなく、広告とLPの方向性が揃うように両者とコミュニケーションを取ることが重要です。

もしくは、広告運用とLP制作の両方を一貫して対応できる会社に依頼すると、全体の進行がよりスムーズになります。これからパートナー企業を選ぶ場合は、制作と広告運用をワンストップで任せられる会社を候補に入れるのも有効です。

>>LP制作・LPOもできるWeb広告代理店に依頼するならこちら

制作して終わりではなく、運用の一部として扱う

LPは作って終わりではなく、公開した後に改善していくことで成果が伸びていくものです。

配信データを見ながら広告の配信内容を調整するのと同じように、LPでもユーザーの行動データを見て改善することが大切です。

たとえば、

CTR(クリック率)は高いのにCVR(コンバージョン率)が低い場合、

  • そもそも広告で狙うターゲットがずれている
  • LPがCVにつながる設計になっていない

などの要因が考えられます。

後者の場合は原因がLPにあるため、GA4やヒートマップを使って課題を可視化することで、改善につなげることができます。

>>GA4の特徴や導入方法はこちら

💡LPを最適化させるにはどうしたらいいの?

CVRを高めるために、実際に制作したLPをユーザーのニーズに合わせて最適化することを、LPO(Landing Page Optimization)」といい、日本語では「ランディングページ最適化」と訳されています。

クリエイティブと同じで、LPもA/Bテストを繰り返しながら勝ちパターンを見つけていくことが可能です。 広告の成果をみながらLPを最適化させるポイントはないか、という視点も持つことで、LPの最適化につながります。

LP制作の費用や制作期間、対応範囲

ランディングページの制作費用は、依頼する内容によって大きく変わります。

主に制作費用を左右する項目は6つあります。

対応範囲詳細
市場調査・戦略設計ターゲットの課題と競合状況を分析し、LP全体の軸となる訴求方針を定める工程
構成案作成コンバージョンまでの導線や各セクションの役割を設計する工程
ライティング訴求内容を文章に落とし込み、ターゲットに伝わるコピーや本文を作る工程
デザイン内容が伝わりやすく、ブランドに合ったビジュアルに仕上げる工程
コーディングデザインをWeb上に表示できるようにする工程
公開後の改善サポートアクセスデータなどを基に、分析やABテストを行い、成果の最大化を図る工程

6つの工程をどこまで制作会社に任せるかが、費用に影響するポイントです。

本記事では、「10万~30万円」「30〜60万円」「60万円以上」 の3つの価格帯に分けて、それぞれの対応範囲と向いている企業を整理しています。

LP制作_費用別の対応範囲

LPのボリュームや要件、制作会社ごとの方針によって費用・期間は前後しますが、制作依頼時の判断基準として活用してください。

10万〜30万円

10万〜30万円のLP制作は、費用を抑えつつ、まずは短期間で形にしたい場合におすすめの価格帯です。対応範囲は必要最低限に絞られていますが、原稿や素材を自社で準備できる場合には、スピーディにLPを立ち上げられる点がメリットです。

一般的な対応範囲は、以下を参考にしましょう。

項目

内容

市場調査・戦略設計

△:簡易的なヒアリングのみ

構成案作成

△:既存の型を活用して作成
ライティング△:依頼側の原稿をもとに作成
デザイン△:テンプレートを活用
コーディング△:テンプレートを活用
公開後の改善×:対応なし

費用を最優先しながら、最低限の対応で広告用LPを揃えたい場合におすすめです。

一方で、競合調査や動きのあるデザインまで依頼したい場合は、30万円~60万円以上の方が適しています。

30万円〜60万円

最も需要の高い価格帯で、LP制作に必要な主要工程を一通り任せられるのが特徴です。

「形をつくる」だけでなく、「成果につながる構成やコピーをどう設計するか」という領域にも踏み込みます。そのため、LPを本格的なマーケティング施策として活用したい企業との相性も良い価格帯です。

項目

内容

市場調査・戦略設計

〇:競合調査やターゲットの基本分析

 

〇:市場調査にもとづく標準的な構成作成

ライティング

〇:制作会社側のライターによる作成

デザイン

〇:ブランドに合わせて作成

コーディング

〇:最低限のアニメーションやフォーム実装まで対応

公開後の改善

△:初回レポート提供など限定的な改善対応

一方で、公開後のABテスト・継続改善まで含めたい場合は、サポート範囲が不足することがあります。 LPを中長期のマーケティング戦略の軸に置く場合は、60万円以上の方がおすすめです。

60万円以上

60万円以上の場合、事業成長のためのマーケティング施策の一環として捉えられるようになります。

「作って終わり」ではなく、公開後の改善まで含めてLPの成果を伸ばし続けられるのが特徴です。

項目

内容

市場調査・戦略設計

◎:調査に加え、ペルソナ設計やカスタマージャーニー作成まで対応

構成案作成

◎:戦略から逆算した詳細な導線設計

ライティング

◎:専門ライターによって作成

デザイン

◎:イラストやビジュアル設計を含む高品質なデザイン

コーディング

◎:複雑なアニメーションや最新技術を使ったリッチな表現にも対応

公開後の改善

◎:定期的な効果測定と運用サポート

この価格帯は、大規模なプロモーションや高単価商材の訴求、長期運用を前提としたLPに適しています。設計から改善までを一気通貫で任せられるため、「戦略パートナーとして並走してほしい」という企業におすすめの選択肢といえます。

一方で、まずは必要最低限のLPをスピード優先で用意したい場合や戦略〜改善まで社内に十分なノウハウがある場合は、1つ下の価格帯を視野に入れるといいでしょう。

まとめ

LPは、広告をクリックしたユーザーが最初に訪れるページです。リスティング広告では、広告文・キーワードと内容が一致しているほど成果につながりやすい特徴があります。

また、FV・CTA・導線など、押さえるべきポイントによっても広告の成果は変わります。

PLAN-Bでは、LP制作・LPOとWeb広告運用のどちらも支援しています。広告とLPをセットで最適化したい際は、ぜひご相談ください。

>>LP制作・LPOもできるWeb広告代理店に依頼するならこちら