「クロール済み – インデックス未登録」とは? 要因や対処法を現役マーケターが解説

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SEOを行なう上で、サーチコンソールを用いたサイトのモニタリングは、多くの方が実施されているかと思います。

ですが、もしもせっかく制作したページが、検索エンジンに認識してもらえていなかったとしたらどうでしょうか。ページ制作に投入したリソースをビジネス拡大に活かせていない事態ということですから、必ず避けなければなりません。

そこで有効なのが、サーチコンソールにてサイト内のページインデックス状況を確認することです。自社Webサイトを検索結果上に表示し、検索経由の流入を獲得するには、検索エンジンのデータベースに自社Webサイトのページを取り込んでもらうこと、具体的には「クロール」「インデックス」という2つの工程(詳細は後述)をクリアしなければなりません。この2工程は、ページを制作しさえすれば無条件に行なわれるわけではなく、Webサイトの設計やページのコンテンツ品質を一定の水準に保つ必要があります。

本稿では、サーチコンソールで確認できるインデックス状況のうち、「クロール済み – インデックス未登録」という項目について解説します。本記事の内容を参考に、Webサイトのインデックス状況を最適化し、検索流入拡大に取り組んでいただければ幸いです。

クロール済み – インデックス未登録とはどんな状態か

Webサイト内のページインデックス状況は、サーチコンソールの左サイドバーの「インデックス作成」メニュー内の「ページ」を開くことで確認できます。その中で今回は、「クロール済み – インデックス未登録」の項目について解説していきます。

サーチコンソール 使い方

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この項目に分類されたページ群は、検索エンジンに「クロール」してもらえたものの、何らかの要因で「インデックス」してもらえていない状態です。「インデックス」は、Googleの検索結果にページが表示されるために必要な工程ですから、「インデックス」がされていないページは当然Googleの検索結果に表示されません。

とはいえ、そのページ群は「クロール」の工程まではうまくクリアしているわけですから、検索結果に表示させる準備が整うにはもう一息のところまで来ています。状態を改善することで検索流入を一気に拡大できる可能性も秘めていますから、ぜひ取り組んでいきましょう。

「検出 – インデックス未登録」との違い

「クロール済み – インデックス未登録」の類似項目として、「検出 – インデックス未登録」という項目もサーチコンソール上に確認できます。両者の違いは、当該ページを検索エンジンがクロールしたかどうか、という点にあります。

「クロール済み – インデックス未登録」に分類されたページ群は、名称通り、検索エンジンにクロールはしてもらえたが、インデックスしてもらえていない状態になります。一方、「検出 – インデックス未登録」については、インデックスの前工程である「クロール」もしてもらえていない状態です。

「検出 – インデックス未登録」は、検索エンジンにページをいかにクロールしてもらうかが論点ですが、今回の題目である「クロール済み – インデックス未登録」は、検索エンジンにクロール済みのページをいかにインデックスしてもらうかが論点であり、問題に対するアプローチの方針が異なります。

クロール済み – インデックス未登録が発生する理由

検索エンジンがページをクロールしたものの、インデックスしてくれないのは何故でしょうか。最も大きな要因の一つは、「ページの品質が低いこと」です。

これは、SEOの基本的な仕組みを考えると、理解しやすいと思います。SEOとは、Google等の検索エンジンにて自社Webサイトのページを検索結果の上位に表示させる取り組みですが、そもそも検索エンジンの検索結果一覧(検索ランキング)は、どのように生成されているのでしょうか。

SEOの詳細についてはこちらの記事をご覧ください。

Google等の検索エンジンが検索ランキングを生成するまでには、

<1>クロール
<2>インデックス
<3>クエリプロセス
<4>ランキング生成

の4工程が背後に存在しています。詳細は別記事に譲りますが、各工程の概要をお伝えしますと以下の通りです。

<1>クロール:
検索エンジンがインターネット上のWebページを回遊し、内容を解釈する

<2>インデックス:
クロールしたページのうち、検索結果に表示させる価値があると判断したページをデータベースに取り込む

<3>クエリプロセス:
ユーザーが打ち込んだ検索ワードを解釈し、検索意図にマッチするページをデータベースから抽出する

<4>ランキング生成:
抽出した各ページをスコアリング(点数化)し、ユーザーの検索意図に合致する順にランキング形式で表示する

<1>と<2>は事前に検索エンジンが実行する処理、<3>と<4>はユーザーが検索ワードを打ち込んだ瞬間に実行される処理になります。従って、検索ランキングにて自社Webサイトを上位表示させるためには、事前に<1>と<2>の工程をしっかりクリアしておくことが必須になります。逆に言うと、<1>と<2>がクリアされていない場合、<3>以降に進むことはでいないということです。

さて、本題に話を戻してページが「クロール済み – インデックス未登録」に分類される要因を考えてみると、前述の4工程のうち、「<1>クロール」は正常にクリアしたが「<2>インデックス」が行われなかった、ということが分かります。

「<2>インデックス」は、クロールされたページ群のうち、検索結果としてユーザーに表示する価値があると判断されたページのみが選定されます。裏を返せば「クロール済み – インデックス未登録」に該当したページは、検索結果に表示させるための品質水準に達していないと言えます。

従って対処方針は、「検索結果に表示させる価値のある高品質なページ」であることを検索エンジンにいかに認識してもらうか、となります。

クロール済み – インデックス未登録の対応方法

「クロール済み – インデックス未登録」に分類されてしまったページは、もう二度とインデックスしてもらえないのかと言うと、決してそんなことはありません。もちろん一朝一夕に状況を打開する方法はありませんが、地道に施策に取り組んでいけば、改善は十分に可能です。

基本方針としては、「このページは検索結果に表示させるだけの価値がありますよ」と検索エンジンに認識してもらうこと、そしてそのために、当該ページへのリンクを増やしたり、ページのコンテンツをリライトして品質を高めたり、といった施策を行います。

被リンクの設置

各ページがどれだけ価値があるかを検索エンジンが算出する際、そのページに対して貼られているリンク(※)の本数や品質を指標の一つにしていると言われています。※そのページからではなく、そのページに向けてのリンク、というニュアンスを含めて「被リンク」と呼ばれます。

この考え方は、学術論文などの「引用」が元になっていると言われています。内容がハイレベルであったり、分かりやすかったり、情報が正確で信頼性の高い論文ほど、他の論文や書籍などから多数引用されますから、引用数と品質は比例すると言えます。このロジックがWebの世界にも応用され、被リンクの本数や、どのようなWebサイトから被リンクを貼られているかによって、ページの品質が評価されるようになりました。

従って、「クロール済み – インデックス未登録」に分類されてしまったページに対して、Webサイト内外から被リンクを多く貼ることができれば、当該ページに対する検索エンジンからの評価を高めることができると考えられます。

まず取り組みやすいのは、自社Webサイト内の他ページから、評価を高めたい当該ページに向けて、リンクを貼ることです。この時に注意すべきは、無作為にリンクを増やすのではなく、なるべく関連性の高いページ間をリンクでつなぐ方が良いです。検索エンジンは、単純なリンクの本数だけでなく、リンク元ページとリンク先ページの内容の関連度も見ていると言われているためです。

そして、自社Webサイト以外にも、例えばグループ企業のWebサイトや、提携している他社Webサイトなどからリンクを貼ってもらうことができれば、より効果が高まります。自社のみで完結できる取り組みではなく、外部との交渉や連携が必要となるため難易度は上がりますが、その分、大きな成果を見込めますので、積極的にトライしてみてください。

被リンク獲得などを含めたSEOの外部対策については、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

ページの品質改善

もう一つのアプローチは、愚直にページそのものの品質を高める打ち手となります。具体例は以下の通りです

・内容が薄いページに対して、内容を補足・拡充するようなテキストを新たに追加する
・既存のテキストの書き直し(リライト)を行う
・内容がユーザーにより伝わるような画像や動画を挿入する
・ページの表示速度を改善する

抽象的な言い方になってしまいますが、自社Webサイトがユーザーに提供する付加価値を高めることができれば、結果的に検索エンジンからの評価も向上します。

・「自分がユーザーだったら、このページの内容をどう感じるか?」
・「このページの内容は、自分が検索したキーワードに対する的確な回答か?」

という客観的な視点で、ページの内容を見直し、改善に取り組んでいただければと思います。

施策実施後のURL検査

以上のような改善施策を実施後、検索エンジンが再びクロールしてインデックスしてくれるのを待っていても良いのですが、場合によっては数日~数週間クロールしてもらえないこともあります。また、せっかく改善を実施しても、インデックスされていない期間は、検索経由の流入が得られませんから、機会損失を生んでしまいます。

ですので、施策実施後は、対象ページのURL検査をサーチコンソール上で実施し、インデックス登録のリクエストを検索エンジンに送信しましょう。

これによって必ずインデックスがされるわけではありませんが、簡単な手順で機会損失を防げる可能性がありますから、ぜひとも実施されることをお勧めします。

 まとめ

「クロール済み – インデックス未登録」にページが分類されてしまう要因や、類似の分類項目である「検出 – インデックス未登録」との違い、対処のための打ち手についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。せっかくページを制作し、検索エンジンにクロールまでしてもらえたにも関わらず、インデックスしてもらえず、結果として検索結果にも表示されないのは、非常にもったいない事態です。機会損失を食い止め、自社のビジネスを最大化するためにも、ぜひサーチコンソールをチェックし、改善に取り組んでみてください。

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