SEOとは?SEO対策で上位表示する効果的な施策と事例
SEO対策
2024.12.05
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更新日:2024.04.30
公開日:2018.09.21
「SEO対策においてはドメインパワーが重要である」という話を聞いたことがないでしょうか?SEOでは昔からドメインパワーについて常に議論されてきました。今回はドメインパワーについて、またSEOでどういった評価を受けるのかについてご説明いたします。
ドメインパワーとは、一言で言えば「SEOにおけるドメイン(Webサイト)の評価」のことを指します。SEOについて基本を学んだ方であれば「ユーザーにとって良質なページが評価され検索上位に表示される」ということは抑えているでしょう。しかし、評価の対象となるのはページの質のみではなく「サイト全体の質も評価の対象となる」と言われており、その評価指標のことを一般的にドメインパワーと呼ぶのです(ちなみに英語では”domain authority”と呼ばれることが多い)。
新しいドメインでサイトを立ち上げた場合、一時的に上位表示されやすくなる仕様、いわゆる「Googleハネムーン」の影響を受けることがありますが、ほとんどの場合は良いコンテンツを更新しても上位表示されません。これは新しいドメインは、まだ評価が溜まっておらず、正しくGoogleから評価される土台が整っていないためです。
多くのサイトでこの傾向が出ていることから「サイトリリース当初は正しい評価を受けることができない」と覚えておいて問題ありません。つまり数ヶ月で効果が出ないからSEOをやめるという判断は時期尚早だということです。
だからといって、ドメインを放置して後からコンテンツを追加すればいいということでもありません。定期的にコンテンツを投稿したドメインは徐々に評価されていくため「しっかりと運営している状態で長く運用されているドメイン」の評価が高いという考え方をしておけば良いでしょう。
海外のSEO会社であるMozilla(Moz)社によって開発された「ドメインオーソリティ」もサイトの信頼性を数値化したものであり、ドメインパワーを表す代替指標になります。
ドメインオーソリティについて詳しく知りたい方は下記記事もあわせてご覧ください。
では、なせドメインパワーがSEOで重要と言われているのでしょうか?答えはシンプルで、多くのキーワードで上位表示されているメディアが、このドメインパワーが高いと言われているドメインたちだからです。
例えば「パスタ レシピ」と調べた場合には
上位には、クックパッド・キッコーマン・日本パスタ協会・楽天レシピと大手企業や日々更新を行なっている誰もが知っているサイトが上位表示されています。これは運営歴も長く、たくさんのサイトからリンクが当たっているドメインのためドメインパワーが高いと言えます。
ほかのキーワードでも同じような現象が起こっており、ドメインパワーの強いサイトは上位表示しやすいと言われているのです。ビックキーワードの場合、ほとんどの確率で1ページ目にWikipediaが表示されています。
Wikipediaも同じように上位表示に向いているドメインパワーが強いサイトであり(多くのサイトが情報の元として引用したり、紹介するためリンクが他のサイトと比較できないほどついている)内部リンクもしっかり整っているので安定的に上位表示しています。
これだけ安定的に上位表示しているサイトたちを見たら誰もが「ドメインパワーが大切」といっている理由がお分かりいただけたかと思います。
ドメインパワーが強いWEBサイトは、検索エンジンから信頼性が高く良質なサイトとして判断されます。同じ内容のコンテンツを記載していても、サイト全体の評価が高いと、ユーザーにとって価値のあるコンテンツだとより認識されやすくなります。そのため、ドメインパワーを上げることによって検索結果の上位に表示されやすくなり、サイトへの流入数を増加することができます。
インデックスとはクローラーが発見したページを検索エンジンのデータベースへ「登録」することです。検索エンジンはインデックスされた情報をもとにランキング付けを行うため、クローラーがサイトを巡回して新規コンテンツを認識してもらわなければなりません。ドメインパワーが強いサイトだと、クローラーが高い頻度で巡回してくれるため、コンテンツを公開してから認識されるまでの時間が短くなり、短期間で検索結果に反映されることができます。
インデックスについて詳しくはこちらをご覧ください。
ドメインパワーが高いほど、検索エンジンによる評価が高まります。その結果、より多くのキーワードで上位表示され、より多くのアクセスを獲得できる可能性があります。また、そこから流入してきたユーザーがSEOで狙っていなかったキーワードにも興味を持ち、クリックしてもらえる可能性があります。
ただし、ドメインパワーはSEOに影響を与える1つの要素であることに留意する必要があります。最も重要なのは、ユーザーにとって役に立つコンテンツを提供することです。ドメインパワーにこだわりすぎず、ユーザーにとって有益な情報を提供することが重要です。
ここまでドメインパワーについてご紹介してきましたが、「私のサイトは、被リンクが少ないが被リンクがたくさんあるサイトより上位に表示されている」と疑問に思った方もいるのではないでしょうか?もちろんドメインパワーは大切ですが、ドメインパワーだけがSEO対策の指標ではありません。
コンテンツの質ももちろん大事な指標のため、リンクが少ないサイトでもコンテンツがよければドメインパワーが強いサイトより上位表示する可能性が十分考えられます。
GoogleはドメインごとにWebサイトを評価しているため、一度ドメインを変更した場合ドメインパワーは0になってしまいます。旧ドメインの評価とは別に新ドメインを一から評価するので、これまでの旧ドメインでの評価は全てリセットされるのです。ドメインを変更した際に一気に検索順位が下落することを防ぐために、旧ドメインのリダイレクト処理を行いましょう。リダイレクトについて詳しくはこちらをご覧ください。
では、自社サイトのドメインパワーがどれくらいなのか調べてみましょう。以前はGoogleが公的にドメインパワーを数値化したものを発表していましたが、現在は発表していないため、ツール等を用いて調べる必要があります。今回はドメインパワーを計測できるおすすめのツールを5つご紹介します。
Mozilla(Moz)社は、SEOツールを提供している米国企業です。Mozには便利なSEOツールが様々あり、「Keyword Explorer」ではキーワード分析、「Link Exploer」では被リンク数などを確認することができます。アカウント登録をすると、一部のSEOツールが無料で使用することができます。※ただし、日本語には対応していません。
公式サイト:https://moz.com/
パワーランクチェックツールは、ドメインパワーの計測を無料で使用することが可能なツールです。登録不要でドメインを入力するだけで計測することができ、日本語に対応しているため、初心者でも簡単に使うことができます。※アカウント登録をしない場合、1日3回までの利用制限があります。
公式サイト:https://www.ispr.net/
Majesticは、自社や競合の被リンク解析が可能な有料ツールです。「トラストフロー」と呼ばれるドメインパワーの代替となる独自の指標があり、ドメインの品質レベルを確認することができます。Majestic社は英国企業ですが日本語にも対応可能なツールとなっています。
公式サイト:https://ja.majestic.com/
Ahrefs(エイチレフス)は、世界中のユーザーが60万を超えた有料のSEO分析ツールです。独自のクローラーで世界中のWebページを巡回していて、特に被リンクのデータやインデックスの速度、予測データの精度に強みがあります。自社サイトだけでなく、競合サイトの被リンク調査や流入キーワード調査、SNS上の想定検索キーワードなど、様々なデータを把握することが可能です。
公式サイト:https://ahrefs.jp/
Ahrefsの使い方や基本機能についてはこちらの関連記事をご覧ください。
Rank Trackerは検索順位を自動チェックしてくれる有料ツールです。競合サイトの分析やキーワードの検索順位チェック、検索順位の自動更新、キーワードをグループごとに管理することが可能となっています。AmazonやMicrosoftなど、世界的な有名企業も利用しているサービスです。
公式サイト:https://www.seopowersuite.jp/rank-tracker/
今回はMozを使った方法をご紹介します。
まず https://moz.com/link-explorer/ を開きます。
このようなページに飛ぶと思いますので、rootdomainの右に調べたいドメインを入力して検索します。loginと出ている場合はアカウントの作成が必要になるため、アカウントを作成してから行いましょう。(アカウントは無料で作成できます。)
調べるとこのような形で表示されます。上記はあるブログの数値をとったものですが、事例で紹介した食べログを調べてみましょう。
Domain Authorityがかなり高いことがわかります。これがドメインパワーの差です。一般ブログが食べログと同じ上位を取っているキーワードで戦おうと思ったら、コンテンツの質はもちろんのこと、ドメインパワーも高めていかないといけないことがご理解いただけるかと思います。
SEOのためにドメインパワーを高める方法は、以下の通りです。いきなり全てをやることは難しいので、可能なものから挑戦すると良いでしょう。
サイトの運営歴が古いほど、SEOでは良い評価を受ける傾向があります。ただ、ドメインが古ければ良いわけではなく、更新しながら運用されたドメインは評価が高くなります。
また、運用歴が長くなると被リンクの数も基本的には増えていくので、相乗効果で評価を上げていくことが可能です。リンクの獲得については後ほどご説明します。
サイトへアクセスを集めることもドメインパワーを上げることに繋がります。ただ、アクセスを集められれば何でもいいのかと言われればそんなことはなく、ユーザーが求めるコンテンツを正しく発信して集める必要があります。
ドメインパワーを高めるためには滞在時間も大事だと言われていますが、これもユーザーが求めるコンテンツを更新すれば解決するため、アクセスを集めることと滞在時間を改善することはセットで考えておくと運用の際に間違った方向に進まないのでおすすめです。
なお、良質なコンテンツを生成するためには下記記事を読んでいただくとさらに理解できると思います。
リンクを獲得することはSEOにおいてとても重要です。
リンクを獲得できるということは誰かに「良いサイトだよ」と言われたことと同義であり、Googleもそのように評価します。基本的には上位表示しているサイトやSNSで話題になったコンテンツほどリンクが集まりやすい傾向にありますが、リンクを獲得する仕組みを構築することで上位表示していなくても集めることが可能です。
例えば、「誰かをインタビューし、そのインタビューした方が勤める会社のHPでそのことが紹介される」というのも1つの手です。
そして、自分からリンクを集めるときは、ユーザーの役に立つコンテンツ作りからはじめましょう。自社サイトを訪れたユーザーに、「ここのサイトは役に立つ」「他の人にも教えてあげたい」と感じてもらえれば、自然に情報が拡散されて自社サイトの知名度も向上していきます。
リンクを多く獲得している他サイトからの良質なリンクの獲得にもつながるため、自然にドメインパワーが高まっていくでしょう。
ちなみに、リンクには良質なリンクと質の低いリンクの2種類があります。スパムサイトからのリンクといった質の低いリンクは、自社サイトの評価を下げしまいます。そのため、ドメインパワーを高める際は、リンクの数をただ増やすのではなく、良質なリンクを集めるようにしましょう。
被リンクに関して、より詳しく解説した記事がこちらです。
多くのコンテンツを持つサイトは、その分インデックスされるページ数が多くなり、検索エンジンからの評価が高まります。
コンテンツ数を増やす方法としては、定期的にブログやニュースを更新することが挙げられます。また、商品ページの説明文やサービスページの詳細説明などもコンテンツとして数えられるため、そういったページを設けることでも、ページ数を増やすことができます。ただし、量よりも質が重要であり、ただ単に枚数を増やすだけでは効果はあまりありません。
コンテンツを増やす際には、ユーザーにとっても価値のあるものをつくるようにしましょう。
検索エンジンは、ユーザーが役立つと感じるコンテンツを重視し、そのようなコンテンツを提供するサイトを高く評価します。そのため、良質なコンテンツを提供することがドメインパワーを高めるための基本中の基本と言えます。
良質なコンテンツとは、ユーザーにとって価値のある情報を提供するものであり、且つ検索エンジンにとっても価値のあるものです。具体的には、正確な情報や実用的なノウハウ、分かりやすい解説などが含まれます。
また、良質なコンテンツを作る際には、キーワードを意識して作成することも意識しましょう。
ドメインパワーが上がるまでには、一定の期間が必要です。ドメインパワーは、サイトの更新頻度、運営期間、コンテンツの内容、被リンクの獲得数といったさまざま要因に影響を受けるため、評価が定まるまでに一定の期間がかかるのです。
そのため、これらの要因がGoogleに評価されてドメインパワーが高まるまでには、およそ3ヶ月以上の期間がかかると考えられています。
それまでは、ユーザーの役に立つ質の高いコンテンツを定期的に作成したり、ユーザーが利用しやすいサイト構成に取り組んだりといった、地道な活動を継続する必要があります。
Googleは、ユーザーの利便性を何よりも優先しているため、ユーザー目線で自社サイトを改善していけば、ドメインパワーを高めるために必要な項目が満たされていくでしょう。関連性の高い良質なリンクをもらえる可能性も高まっていきます。
ドメインパワーを高めるまでには一定の期間が必要ですが、その分ユーザーとGoogleの双方からの高い評価につながります。高い評価を得たサイトは、継続的な流入が可能になるため、時間がかかっても取り組む価値があるのです。
一方で、ドメインパワーを高めるための施策を行う場合に、注意すべきことがあります。ここでは、主な注意点について3つ紹介します。
運営歴が長い中古ドメインは、過去に検索エンジンからの評価を受けているため、ドメインパワーを高めるのに効果的であるとされています。しかし、中古ドメインを購入する際には注意が必要です。
例えば、前のページで過去に違反行為を行っていた場合、その影響が残り、SEOに悪影響を与える可能性があります。対策としては、中古ドメインを購入する前に、検索エンジンでそのドメインの履歴を調べることが重要です。過去にスパム行為を行っていた場合、検索エンジンによってペナルティを受けている可能性があるため、避けるべきです。運営歴が長い中古ドメインを購入する際には、十分にリサーチして慎重に判断しましょう。
ドメインパワーを上げる方法として、被リンクの獲得が重要です。しかし、掲示板サイトから一気に被リンクを集めることは、注意が必要です。なぜなら、質の低い被リンクを使用する場合、逆に検索エンジンからの評価が低下してしまうからです。そのため、被リンクを獲得する際には、質の高いサイトからのリンクを集めることが重要です。
質の高い被リンクを獲得する方法としては、自分自身でコンテンツを作成することを他社サイトに提案し、獲得する方法がおすすめです。この方法であれば、Googleのガイドラインを遵守したうえで質の高いリンクを獲得することができます。
SEO対策においてコンテンツの更新は重要ですが、低品質なコンテンツを更新し続けることは逆効果です。Googleは更新頻度だけでなく、コンテンツの品質やユーザーの評価も重視しています。低品質なコンテンツを更新し続けると、検索エンジンからペナルティを受ける可能性が高くなり、効果を発揮することはできません。
また、ユーザーにとっても価値のないコンテンツを見続けることになり、離脱率が高くなることも考えられます。SEO対策においては、コンテンツの品質向上にも取り組み、適切な頻度で更新することが重要です。
途中でも説明したようにSEO対策はドメインパワーが全てではありません。SEOは網羅性が大切なので、ドメインパワーはもちろんのこと、コンテンツの質やサイト設計も大切になってきます。
ドメインパワーをあげることだけに必死にならずに全体設計からしっかりと作り込めるようにしましょう。
SEO対策についてより学びたい方はこちらもチェックしてください!