
Google広告とは?種類や仕組みについて解説
Web広告
最終更新日:2025.05.09
part1 | Google広告のオーディエンスターゲティング①~基礎編~ ←イマココ |
part2 | Google広告のオーディエンスターゲティング②~使い方編~ |
Web広告において重要な要素の一つがターゲティングです。
今回は、その中でもディスプレイ広告や動画広告で活用されるオーディエンスターゲティングについて解説していきます。
part1では、オーディエンスターゲティンの種類や運用レバーとしての役割などを理解していきましょう。
オーディエンスターゲティングとは、ユーザーの属性や興味・関心、行動履歴など「ユーザーそのものの特徴」に基づいて広告を届ける手法です。
具体的にはユーザーの年齢や性別、居住地といった属性情報( デモグラフィック)や、閲覧履歴・購入履歴から推測される興味関心(アフィニティ)・購買意向(インテント)に応じて、「このユーザー層になら広告を見せたい」という指定ができます。
オーディエンスは言い換えれば「誰に広告を見せるか」という観点のターゲティングであり、Googleのデータ分析に基づいてユーザーを特定のセグメント(集団)に分類したものです。
オーディエンスターゲティングでは広告主が求めるターゲット像に近い人々をデータ上で定義し、その人々に広告を配信します。
オーディエンスセグメントは媒体ごとに選択できる種類が決まっています。
ここからはGoogle広告で選択できるセグメント(集団)とその特徴を紹介して行きます。
セグメントの種類 | 特徴 |
---|---|
アフィニティセグメント | 興味・関心や趣味・趣向、ライフスタイルに基づくセグメント |
カスタムセグメント | キーワードやURL、アプリ名などを指定し自由に定義できるセグメント |
詳しいユーザー属性 | ユーザーの基本的な属性情報(年齢、性別、世帯収入、子供の有無、地域など)に基づくセグメント |
ライフイベント | ユーザーの結婚、引越し、出産、就職など特定のライフイベントを迎えたタイミングに基づくセグメント |
購買意向の強いセグメント | 直近で特定の商品カテゴリの購入を検討している(積極的に情報収集している)ユーザー層を狙えるセグメント |
データセグメント(リマーケティング) | 過去に自社のサイトを訪問したりアプリを使用したり、広告をクリックしたことがあるユーザーを対象に再アプローチするセグメント |
Google経由のオーディエンス | Google検索、YouTube、またはその他の Google関連サイトから自社のWebサイトにアクセスしたことのあるユーザーにリーチできるセグメント |
ユーザーが日常的に示している興味・関心の分野やライフスタイルに基づくセグメントです。
例えば「旅行好き」「スポーツファン」「グルメ愛好家」といった大まかな興味カテゴリが用意されており、該当ユーザーに広告を配信できます。
主に認知拡大やブランディング目的で活用されます。自社の商品ジャンルに関心を持ちそうな層に幅広くアプローチしたいときに有効です。(例えば、「自動車アクセサリ」の広告を車・バイクに関心が高い層に見せるなど)
ただし範囲が広いため、コンバージョン獲得の目的では絞り込みを追加したほうが効率的な場合もあります。
広告主が自由に定義できるオーディエンスセグメントです。キーワードやURL、アプリ名などを指定すると、それらに関連する興味・意図を持つユーザーに配信できます。
例えば「競合企業のサイトURL」を複数登録しておけば、そのサイトを閲覧しているユーザー層に近い人々へのターゲティングが可能です。また「特定のキーワードを検索したユーザー」を含めたキーワードによるターゲティング設定も可能です。
標準のアフィニティやインテントに当てはまらないニッチなターゲットや、自社に特化した興味領域を狙いたい場合に使います。
BtoBなど専門領域ではカスタムセグメントが特に有効で、例えば「CRM」「SFA」といった業界用語のキーワードを登録し、それらを調べている人々に広告を出すなどの運用が可能です。自社の知見に基づき「こういうサイトを見ている人は潜在顧客だろう」という仮説でセグメントを作り出せる柔軟な機能です。
ユーザーの基本的な属性情報(年齢、性別、世帯収入、子供の有無、地域など)に基づくセグメントです。
例えば「18~24歳の男性のみ」「親であるユーザーのみ」等の条件で絞り込めます。
商品やサービスのターゲット層が明確な場合に有効です。(例:美容液の広告を20代女性中心に配信)一方で属性だけでは購買意欲までは分からないため、後述の興味関心や購買意向と組み合わせて使うことが多いです。
ユーザーの結婚、引越し、出産、就職など特定のライフイベントを迎えたタイミングに基づくセグメントです。
ユーザーが特定の状況にあるときに、それに関連した商品やサービスを提供することに最適です。
例えば、結婚を控えたカップルに結婚式のプランやハネムーンのオプションを提案するなど、ライフイベントの前後の行動に着目するのも有効です。
直近で特定の商品カテゴリの購入を検討している(積極的に情報収集している)ユーザー層を狙えるセグメントです。例えば「自動車 > 中古車」や「不動産 > 賃貸住宅」のように具体的なカテゴリがあり、そのカテゴリの商品・サービスを「今まさに買おうとしている」可能性が高いユーザーに広告を出せます。
コンバージョン(購買や申込)の獲得に直結しやすいターゲティングです。具体的な購買ニーズを持つ層に絞ってアプローチできるため、ECサイトの商品広告やサービス申込訴求に有効です。(例:引越し見積もりサービスが「不動産 > 引越しサービスを積極検討中」のオーディエンスに広告配信)
なお、BtoB向けのカテゴリも増えており、法人商材でも活用が期待できます。(例:「ビジネス > 企業ソフトウェア > CRMソリューション」など)
過去に自社のサイトを訪問したりアプリを使用したり、広告をクリックしたことがあるユーザーを対象に再アプローチするセグメントです。旧称の「リマーケティング」であれば聞いたことがある方もいるでしょう。
一度接点を持ったユーザーのリスト(オーディエンスリスト)を作成し、そこに含まれるユーザーに限定して広告を配信します。
データセグメントの種類
CVR(コンバージョン率)が高い傾向があるため、費用対効果の良いターゲティングです。購買に至らず離脱したユーザーに対して再度広告を見せ、購入・問い合わせを後押しする目的で使われます。
例えばECサイトでカート落ち(商品を入れたまま購入しなかった)した人に割引クーポンの広告を出したり、サービス資料請求ページまで来たのに送信しなかった人に再度訴求したり、といった活用が典型です。ただしリストに十分なユーザー数がいないと配信ボリュームが出ない点に注意が必要です。
Google 検索、YouTube、またはその他の Google関連サイトから自社のWebサイトにアクセスしたことのあるユーザーにリーチできるセグメントです。
ユーザーが自社サイトにアクセスした際に、ユーザーリストが自動生成されます。
データセグメントのカスタマーマッチとの併用が推奨されています。
カスタマーマッチではコンバージョンアクションを完了したユーザーのリストを作成しますが、Google経由のオーディエンスはユーザーの検索やクリックの情報に基づいて自動でリストが作成されます。これらは補完関係にあるため、併用が推奨されます。
これらのセグメントは、キャンペーン毎に使用できるものが決まっています。最後に表形式でご紹介します。
特定のキャンペーンを検討している場合には、都度確認するようにしましょう。
キャンペーンタイプ | アフィニティセグメント | カスタムセグメント | 詳しいユーザー属性 | ライフイベント | 購買意向 | データセグメント |
---|---|---|---|---|---|---|
デマンド ジェネレーション | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ディスプレイ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
検索 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
動画 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ショッピング | ○ | ○ | ○ | ○ |
オーディエンスは主にディスプレイ系の広告で用いられるターゲティングです。検索キャンペーンでもオーディエンス設定は可能ですが、基本的には検索キャンペーンはキーワードを用いてターゲティングを行ないます。
オーディエンスはユーザーそのものの属性や行動履歴を基準に広告配信を調整する運用レバーです。主にリーチの広さをコントロールすることができます。
また、確度の高いユーザーに絞り込むことで、CVRやCTRなど「率」をコントロールすることも可能です。
オーディエンスの選択や組み合わせを変えることで、広告を見る人の層を広げたり(例:類似ユーザーで新規開拓)、絞り込んだり(例:リマーケティングで自社サイト訪問者のみ)できます。
適切なオーディエンス設定は、広告をより関心の高いユーザーに届けることにつながり、無駄な配信を減らすことができる重要な調整ポイントです。
今回はオーディエンスターゲティングの種類や運用レバーとしての役割を紹介してきました。
part2では、オーディエンスターゲティングの使い方や考え方について解説していきます。
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