非公開: 【WEB広告初心者向け】メリットだらけ!指名検索が爆増するWEB広告戦略
インターネット広告
2021.06.03
更新日:2024.07.04
公開日:2020.06.13
WEB広告に携わる方々なら必ず耳にするリターゲティング広告。「追っかけ広告」や「追従型広告」という風に呼ばれている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、リターゲティング広告の意味から設定方法まで初心者向けに解説していきます。
過去にそのWebサイトに訪問したユーザーやモバイルアプリを利用したユーザーに対して、広告を表示させることができる追従型広告のことをリターゲティング広告(または、リマーケティング広告)と呼びます。どちらも媒体によって名称が異なるだけで、実質は同じものです。
過去に接点のあるユーザーに配信するターゲティング手法になるため、獲得効率が良い広告と言われています。
リターゲティング広告とリマーケティング広告の中身はほとんど変わりません。
違いは運営母体にあります。Googleが運営している追従型広告をリマーケティング広告、Yahoo!が運営している追従型広告をリターゲティング広告と呼びます。弊社はじめWEB広告の代理店の会話を聞いていても、そこまで日常で明確に分けている人は少なく、リタゲ・リマケと略称でこの追従型広告について話している人がほとんどです。
どちらにせよ、GoogleやYahoo!を始めとする多くのプロダクトで実施できるターゲティング手法で、獲得系においては今や外せないメニューの1つとなっています。
リターゲティング広告は、リターゲティング用のタグを埋め込むことで、ブラウザのCookieの機能を活用し、サイトを離脱したユーザーを追跡する仕組みとなっています。
Cookieとは、サイトを訪問したユーザーのデータを一時的にブラウザに記録されるデータのことです。リターゲティング広告では、このcookieを利用するために、あらかじめ追跡用のタグを特定のページに埋め込む必要があります。そのページをユーザーが訪問すると、cookieデータがブラウザを経由して保存されるという仕組みです。
さらに、目的に応じてリターゲティング用のCookieを付与されたユーザーをセグメント化して、リターゲティング広告を配信します。
リターゲティング広告を推奨する理由としては、大きく2つあります。
ユーザーは商品を認識してからサイトを訪問する際、同時に競合会社のサービスと比較したり、購入するかどうか検討したりするので、その場で購入せずに離脱するユーザーも多いです。この離脱してしまったユーザーを逃さないように、リターゲティング広告を通じて再度アプローチすることが大事です。
前述した通りユーザーが一度サイトを訪れても即決することはほとんどありません。しかし、このようなすでに商品やサービスの情報を認識していて、情報収集または検討中のユーザーは、商品を比較した後最終ステップまで進む確率が高くなるので、リターゲティング広告によって再度購買意欲を喚起することで、他の広告よりも高いコンバージョン率が期待できます。
リターゲティング配信の種類 | Google 広告 | Yahoo!広告 |
①標準のリターゲティング | ◯ | ◯ |
②アプリのリターゲティング | ◯ | ◯ |
③動画リマーケティング | ◯ | ✕ |
④Google アナリティクスのリマーケティング | ◯ | ✕ |
⑤顧客のリストにもとづくリマーケティング | ◯ | ✕ |
⑥検索広告向けリターゲティングリスト(RLSA) | ◯ | ◯ |
⑦動的リターゲティング | ◯ | ◯ |
①標準のリターゲティング
ウェブサイトに訪問したことがあるユーザーが、ディスプレイ広告の配信ネットワークの中にあるサイトやアプリを閲覧しているときに広告を配信することができます。
②アプリのリターゲティング
広告主が所有しているAndroidやiOSアプリ内の行動履歴を基に作成したユーザーリストを使用して広告を表示する機能です。
③動画リマーケティング
広告主所有のYouTubeのチャンネルページや動画を視聴したことのあるユーザーに広告を表示することが出来る機能です。YouTube アカウントとGoogle 広告を連携することで利用できます。
④Google アナリティクスのリマーケティング
Google アナリティクスで計測されたデータを基にGoogle広告のユーザーリストを作成できる機能です。
⑤顧客のリストにもとづくリマーケティング
広告主のもつ顧客の連絡先情報(メールアドレスや電話番号、住所など)を暗号化された状態で媒体にアップロードすることで、顧客情報に基づいたユーザーリストを作成できる機能です。
⑥検索広告向けリターゲティングリスト(RLSA)
ウェブサイトにアクセスしたことがあるユーザーが検索しているときに配信する機能です。
⑦動的リターゲティング
「ユーザーが閲覧した商品やサービスに応じてカスタマイズされたメッセージを表示しサイトへの再訪を促すこと」ができる手法です。提供商材やサービスが多岐にわたるお客様であれば、より効果の高いリターゲティングを行うことができます。
動的リターゲティングについては、下記記事をチェックしてみてください!
こちらでは、Googleが提示しているリターゲティング広告のメリットについて紹介します。獲得系において欠かせないターゲティング手法とお伝えしましたが、認知度を高める手法としても使用することができます。
過去にサイトに流入したユーザー、アプリを使用したユーザーが他のサイトを閲覧している時に広告を表示することができるため、次の検索機会を待たずして広告を配信することができます。だからこそ、迅速でタイムリーな広告配信が可能となっています。
リターゲティングリストとは、ウェブサイトにアクセスしたユーザーやアプリを使用したユーザーデータのことを指します。
リターゲティングイベントスニペットタグやグローバルサイトタグを含む、全てのページがリターゲティングリストの対象になります。ですので、それらのタグが含まれたページであれば、ピンポイントでリターゲティングを行うことができます。例えば、「過去に店舗紹介ページを訪れたユーザーに対して広告を配信したい」ということや「カートの中身を確認するページには遷移したが、購入しなかったカゴ落ちユーザーに対して広告を配信したい」など、目的に合わせてリターゲティング広告であれば配信することができます。
こちらでは、リターゲティング広告のデメリットについて記載していきます。
冒頭でもお伝えしたと通り、過去に接点を持つユーザーに対して配信するリターゲティング広告では、そもそものユーザーの母数が足りないと配信量を伸ばすことができません。
流入数の少ないサイトやアプリであれば、リターゲティングリストが溜まるまでに時間がかかり運用開始から数か月待たないと配信できない可能性もあります。
水回りのトラブルや、鍵修理など、急を要する商材の場合はリターゲティングの効果が薄いと言われています。追従して広告が表れたときには「時すでに遅し」となっている可能性があるためです。
このような検討期間の短い商材においては、リターゲティング広告ではなく、検索広告を利用しましょう。
リターゲティング広告は、1回以上サイトに訪れたユーザーを対象として配信する広告であるため、自社サイトに訪問していなくcookieデータが付与されていないユーザーには広告が表示されません。
そのため、リターゲティング広告は顧客の新規開拓もしくは認知施策には向いていません。
この記事はGoogle広告を例として、リターゲティングの設定について順に解説していきます。
右上にある「ツール設定」>「オーディエンスマネージャー」をクリックしましょう。
左側にある「データソース」>「Google 広告タグ」の「タグを設定」をクリックしたあと、設定方法を選んでください。
設定方法は3点ありますので、皆さんのやり方に合わせていただけたらと思います。タグをリターゲティングを行いたいサイトやページに埋め込むことができたら、いよいよリストの作成です。
先ほど同様「ツール設定」>「オーディエンスマネージャー」をクリックした後、左上部にある「分類して表示」を選びましょう。「+」をクリックすると下記のように、ウェブサイトを訪れたユーザーなどが選択できるようになります。
必要項目を入力し、「オーディエンスを作成」を選びましょう。
たとえば、弊社サイトドメイン「plan-b.co.jp」を含むページを訪れたすべてのユーザーを対象にする場合は、以下のように設定します。
「オーディエンスマネージャー」から、作成したリストのデータが見られるようになりますのでデータの蓄積が進んでいるか確認してみましょう。
Google広告の管理画面にログインし、キャンペーンタブに移動します。「新しいキャンペーン」をクリックしたあと、マーケティング目標にうつります。必須ではないですが、自動化の設定等を行う際に役立ちますので、目標に合わせて選択を行いましょう。
その後キャンペーンタイプで「ディスプレイ」を選択します。必要に応じて、キャンペーンのサブタイプを選択し、広告グループまで作成してください。
キャンペーンまたは広告グループ単位に作成したリストを紐づけます。「オーディエンス」>「オーディエンスセグメントの編集」をクリックします。
リストを追加するキャンペーンまたは広告グループを選択し、「閲覧」>「ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法」>「ウェブサイトを訪れたユーザー」をクリックし、そこで対象のリストをチェックしましょう。
以上で設定は完了です。
ここでは、効果を高めるリターゲティング広告のコツを解説します。
リターゲティング広告の最大のメリットとしては、自社のことをすでに知っていてサイトを離脱したユーザーに配信できることです。反面、サイトでコンバージョンに至ったユーザーに対しても広告が表示されることもありますので、二度コンバージョンにつながらないクリックで無駄な費用が発生しないように、コンバージョンしたユーザーは除外しましょう。
もちらん、商品定期購入、またはEコマースのような複数コンバージョンが発生する商材/業種であれば、コンバージョン済みのユーザーに引き続き配信しても問題ありませんので、自社の状況にあわせてコンバージョンしたユーザーを除外するかどうか検討してみましょう。
前述した通り、リターゲティング広告はタグが埋まっているサイトを訪問したユーザーやそのユーザーの行動履歴を元にリストを作成することが可能ですので、目的に合わせてユーザーをセグメント化しましょう。
例えば、トップページだけを閲覧したユーザーより、商品ページまたはカートページまでを閲覧したユーザーのほうが購買意欲が高いのではないでしょうか。これらの見込み確度の高いユーザーを絞ったり、入札強化を行ったりすることで、コンバージョンにつながる可能性が高まります。
ユーザーリストの効果的な活用方法については、下記記事をチェックしてみてください。
リターゲティングリストを作成する際に、ユーザーの訪問履歴の有効期間を1日から540日間までの範囲で設定することができます。ユーザーからのアクションはサイトに訪問してから日数が経過するほど熱意が低下するため、直近サイトに訪れたユーザーのリストを強化して優先的に広告を表示させたり、もしくは異なる訴求を配信したりするなど、内容やフリークエンシーを調整しながら運用していきましょう。
検索広告と異なり、リターゲティング広告はユーザーが検索を行っていない、または自社以外のサイトに訪問する時にも広告が表示されますので、「違うサイトで何度も同じ広告を見たことがある」のような状況が発生してしまい、ユーザーに不快感を与える可能性があります。そのため、広告が何度も繰り返し表示されることを防ぐために、適切なフリークエンシーを設定することが重要です。
Google広告でリターゲティング広告を行う際に、特に注意してほしいポイントを説明します。
管理画面でオーディエンスリストの紐付けを行う際に、「ターゲティング」ではなく「モニタリング」で設定していると、キャンペーンや広告グループに紐付けされたターゲットリストを絞り込むことなく、ノンターゲティング配信になってしまいますので、リターゲティング広告を配信する場合は必ず「ターゲティング」を設定しましょう。
Googleのディスプレイキャンペーンでは、デフォルト設定でターゲットの拡張が有効となっており、拡張は最小限に設定されています。
ターゲットの拡張機能を活用し、ターゲティングのリーチを自動的に拡大することができますが、リターゲティング広告の場合は設定したリターゲティング用のユーザー以外にも広告が配信されてしまいます。
ターゲットの拡張を無効にする方法については、下記記事をご覧ください。
前文で述べたように、リターゲティング広告の仕組みにはCookieが利用されていますが、2020年9月に発表されたApple社のiOS14のアップデートによってITP機能が強化され、Cookieなどのオンライン識別子を利用する際に、ユーザーの許可が必要となります。それによって、リターゲティング対象となるユーザーが減少し、リターゲティング広告の配信量が減少するなどの影響が予想されています。
ITPは年々制限の内容が厳格化されていますので、Cookiesに頼らない配信手法を取り組んでいくことが重要なことになっています。
下記の記事で「脱リターゲティング」の配信手法をいくつか紹介しておりますので、併せてご確認ください。
リターゲティング広告について理解できましたでしょうか?
どのページへの来訪者をリストにするかによっても、成果に影響が出ますのでABテストを行いながら、リターゲティングの勝ちパターンを見つけてみてください。獲得効率の改善に利用していきましょう!