【完全ガイド】リスティング広告代理店の選び方

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リスティング広告の運用は多くの場合、代理店による運用代行の方が成果につながりやすいでしょう。

しかし、同時に失敗のリスクも大きくなりがちです。

 

本記事では、失敗しないリスティング広告代理店の選び方を紹介していきます。候補選びから提案時のチェックポイント、代理店による広告運用の失敗例まで解説しています。

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リスティング広告の代理店選びにおける主な流れ

本章では、リスティング広告代理店の選び方を手順毎に解説していきます。

大きな選び方の流れとしては、予算や信用度でフィルタリングし、実際に提案を聞いて最終決定をするというものです。

リスティング広告代理店の選び方

以下では、各段階毎の動きを解説していきます。

1.大まかに現状の困りごとを洗い出す

まずは、現状の困りごとを整理しましょう。

例えば、「リスティング広告を出稿しているのに、中々コンバージョン数が伸びない」や、「SNS広告を配信しているのに一向に認知が拡大している気がしない」など、感覚的なことでも構いません。

特に、本来達成していてほしい成果(理想状態)と現状の成果を明確にしておくとよいでしょう。

2.代理店の候補を出す

次に、問い合わせをするためのリスティング広告代理店の候補を決めていきます。

リスティング広告の代理店は世の中に山ほど存在していますので、ある程度の当たりを付けていく必要があります。

次章で詳しく解説していきますが、候補選びの際は大きく分けて予算と信用度で決めていくとよいでしょう。正直なところ、本当に自社にあった代理店かどうかは提案を聞いてみるまではわかりません。

3.各代理店に問い合わせる

候補を出した後は、各リスティング広告代理店に問い合わせをしてみましょう。

この時、最初に紹介した困りごとを共有します。

広告代理店を探している際にはあまり臆せずに問い合わせを行うことをおすすめします。

4.提案を聞く

最後は提案を聞く段階です。どのような観点を重要視して聞くべきかはのちの「代理店の提案を聞く際にチェックすべき3つのポイント」で詳しく解説しますが、最初に決めた困りごとに対してどれだけ納得度の高い回答になっているかが大きなポイントです。

リスティング広告代理店の候補の選び方

この章では、リスティング広告代理店の候補の選び方を解説します。

代理店によっては問い合わせをするまで取得できない情報も多いです(費用や施策内容など)。候補選びの際には、予算と信用の観点で決めていくと良いでしょう。

リスティング広告代理店の候補の決め方

【予算の観点】得意なアカウント規模と特徴を考慮して選別する

リスティング広告代理店の多くはそれぞれ対応する予算の下限を定めています。また、代理店の規模によって、メインで取り扱っている運用額帯にも差があります。

自社の予算を考えたうえで、どの規模のリスティング広告代理店に依頼をするのかを決めるとよいでしょう。

リスティング広告代理店のメインの取り扱い額

リスティング広告代理店の取り扱い額は、Yahoo! JAPNA セールスパートナー★制度を一つの目安として考えます。★制度とは、Yhaoo!広告における販売実績に応じて「★(星)」が与えられるという制度です。

参考:セールスパートナーの一覧

★毎の代理店の取り扱い額は以下表の通りです。

代理店の規模

メインの案件の規模

★制度

取り扱い額の目安

大手

大型案件

★5以上

1000万円~

中堅

大~小規模案件

★2~★4

50万円~1000万円以上

中小

少額案件

★1以下

~50万円以上

注意点として、上記の表はあくまで候補選びを目的とした1つの目安です。

例えば、月額予算が1,500万円あったとしたら、大手だけではなく中堅も候補に入れることをおすすめします。なぜならば、中堅代理店にとって1,500万円の案件は大型案件ですので、社内でもトップレベルの運用者が担当してくれることが考えられるからです。

一方で大手にとって1,500万円は比較的小額にあたることも多く、運用経験年数の浅い運用者が担当となることも考えられます。

リスティング広告代理店の取り扱い額

リスティング広告代理店の取り扱い下限額

企業の規模によっては、リスティング広告の取り扱い額に下限を設定しています。

下限は公式ページを見ることで確認ができます。特に月額予算が50万円を下回る場合、対応していない代理店が多くなる印象ですので、候補選びの際はよく確認するようにしてください。

【信用の観点】第三者からの評価で選別

また、候補選びの段階では予算だけでなくある程度の信用度もチェックしておくとよいでしょう。

代理店のホームページの情報や創立何年数や事業の年数等でも信用を測ることはできますが、こういった情報は代理店自らが発信できる情報です。

ここでは、第三者から見てどのような評価をされたリスティング広告代理店なのかの確認方法をご紹介します。

パートナー認定の有無

まずは、パートナー認定の有無です。

パートナー認定とは、特定の条件を満たすことで与えられる称号です。例えば、Googleの認定パートナーはGoogle PartnerとGoogle Premier Partnerが存在し、Google Partnerのうち上位3%がGoogle Premier Partnerとなります。

Google Partnerになるには
Google Partnerになるには、以下の3つの条件を満たす必要があります。

  • Google広告の推奨設定のうち最低70%の最適化スコアを達成している
  • 全体の過去90日間の広告利用額が10,000米ドルを超えている
  • 広告運用メンバーのうち、過去90日間で500米ドル以上の運用がある広告に対してそれぞれの認定資格取得者が最低一人おり、全体の半数以上がGoogle広告の認定資格を取得している

パートナー認定が全てというわけではありませんが、各媒体社から一定の評価を受けなければ認定を獲得することはできません特に、リスティング広告代理店においては、Googleによる認定「Google Premier Partner」、Yahoo!による認定「Yahoo! JAPAN セールスパートナー」が目安になります。一つの指標にしてみてください。

カオスマップ

カオスマップとは、各企業の特徴や関係性などを示す業界地図のことです。

カオスマップは作成元の企業を除けば、第三者による業界の評価です。作成者の権威性・信用にも依存しますので万能ではありませんが、今回においてはニュートラルワークスが公開した「2023年 リスティング広告運用 カオスマップ」が参考になりますのでチェックしてみてください。

リスティング広告 カオスマップ引用:「2023年度 リスティング広告運用 カオスマップ」を公開

比較・おすすめ記事

また、比較・おすすめ記事も一つの参考になるでしょう。ただし、企業が掲載しているからといって全てを100%信用していいとは限りません。

比較・おすすめ記事を閲覧する際には、掲載理由や、どういった項目で紹介しているかを確認することをおすすめします。

代理店の提案を聞く際にチェックすべき3つのポイント

候補が決まった後は、実際に問い合わせて提案を聞きます。

この章では、実際にリスティング広告代理店の提案を聞く際に、チェックするべきポイントを3点ご紹介します。

リスティング広告代理店選びのポイント

1.提案力

一番重要なのは、その時の提案力です。良い提案とは、クライアントの理想と現状を正しくとらえ、その差分となっている問題を特定し、その問題を解決するための戦略を立てて伝えることだと考えます。

実際にチェックすべきポイントを紹介します。

問題・原因の特定力

多くの場合、クライアント側もリスティング広告を配信したときの理想状態に対して、現状そうではないというギャップを感じているはずです。

一方で、難しいと感じるのは、その差分はどこが原因で生じているのかを特定することだと思います。

成果の出せる代理店は、この「原因の特定」に優れていますので、提案を聞いた際には問題と原因の特定が納得いくものかをしっかり確認しましょう。

適切な問題の特定をしてもらうために、理想と現状をしっかり共有することをおすすめします。

戦略の策定

問題の特定の次は、それに対してどんな戦略を立てて広告運用をするのかを確認しましょう。

特に、問題に対してすぐに施策を提案してこないかには注意をしてください。戦略に紐づかない施策は効果が出づらくなってしまいます。

Aという問題に対して、Bという戦略を立て、Cという施策を打つ。というように、内容を整理しながら提案を聞くとよいでしょう。

わかりやすい伝達

問題の特定や、戦略の策定がちゃんとされていたとしても、クライアントが理解・納得のできない提案であれば、それ以降の運用の透明性にも不安が出てきます。

また、疑問点があればすべてその場で解消するようにしましょう。わからない部分に対して丁寧に対応してくれるかも重要なポイントといえます。

2.運用力

2つ目のポイントは運用力です。取引前に実際の運用を見ることはできませんが、以下を確認することである程度のイメージを持つことができます。

  • 事例の有無
  • 代理店の持つ提案・運用の手札

事例の有無

事例を見る際には、リスティング広告の運用事例・同業界の運用事例・同事業種での運用事例を確認しましょう。

リスティング広告の運用事例を見ることで、リスティング広告の運用に強い代理店なのかを確認することができます。

多くの方は、同業界の事例のみを確認していると思いますが、同事業種の運用事例を確認することも重要です。リスティング広告の運用では、業界別に対策を立てるのではなく、課題・問題・目標に紐づいた戦略別に対策を行います。同じ事業種であれば、課題・問題・目標が類似することがあるため、同事業種の運用事例も参考になります。

代理店の持つ提案・運用の手札

リスティング広告の代理店が打ち手としてどのような手札を持っているかも確認できると良いでしょう。

  • 代替される業務内容
  • 取り扱い広告の種類
  • SEO等の広告以外のWebマーケティング施策

前述したように、実際の運用はクライアントの課題に対して問題を特定し、それを解決するための戦略を立てて施策に落とし込みます。

戦略が立てられても打ち手(施策の幅)が狭ければ、効果を最大化させる対応ができなくなってしまいます。また、場合によっては広告以外の最適解も考えられますので、Webマーケティングを一気通貫で支援可能かどうかも一つの観点として持っておくことをおすすめします。

3.伴走力

3つ目のポイントは伴走力です。

リスティング広告代理店は単なる広告運用代行会社というわけではありません。多くの場合は、クライアントの売上向上を共に目指すマーケティングパートナーとしての側面を持つでしょう。ただの工数削減のための代行業者として依頼していると、成果につながらない運用になってしまうことも考えられます。

広告運用だけでなく、コンバージョンの質やリードビジネスにおける後工程/ECビジネスにおけるCRMなど、必要に応じて売り上げにつながる施策を提案し、運用ができるかも一つの観点として持っておくことをおすすめします。

特に確認しておいてほしいポイントは以下の4点です。

  • 運用の体制
  • レポーティングの質や頻度
  • 担当者とのコミュニケーション
  • 代理店や運用担当者のスタンス

運用の体制

自社の広告運用担当者のほかに、クライアントとコミュニケーションをとる人は誰なのか、広告運用の責任者や戦略立案の担当者、メンバーの管理者などどのような役割分担の上で1アカウントの運用が行われるかも確認が必要です。運用体制によって、運用の質や状況に応じた施策の提案、ミスのチェック、レポーティングなど、様々な工程の質が変わってきます。

レポーティングの頻度や質

リスティング広告などのWeb広告では、様々なデータが数値化されるため一見透明性が高いように感じます。しかし、何を変えていることで数字が変化したのか、そもそもどの数字をどのように見たらいいのかがわかりづらいため、透明性があるようでまったく透明ではないという事態がよく発生します。

そのため、定期的にレポーティングを行ってもらうことはもちろんのこと、詳しくわかりやすい説明があるかどうかも大事なポイントとなりえます。

担当者とのコミュニケーション

この項目に関してはリスティング広告代理店だけに言えることではありませんが、どうしても人と人とのやり取りとなるため、担当者とのコミュニケーションにストレスがないかも大事なポイントです。

取引前に見極めるのは難しいですが、その代理店の採用方針や企業理念と営業の方の人柄とのギャップを見ることで、どのような人が多い代理店かを推測することはできるでしょう。

とはいえ、完全に属人的な要素ではありますので、リプレイスの検討要素くらいに思っておくことをおすすめします。

代理店や運用担当者のスタンス

代理店の方針や運用担当者個人のスタンスがクライアントの売上向上を目指したものかは確認するようにしましょう。

例えば、運用担当者のKPIが担当社数や運用額になっている場合、クライアントにとって最善の施策の提案・運用ではなく、設定された目標の数字をただこなすだけの運用になってしまうことも考えられます。

クライアントの売上が運用目的になっていない場合に考えうる状況としては、「クリック単価が下がり、クリック数が増えた」など一見効果出ているように見えても、実はコンバージョン率が下がっていて売上(コンバージョン)自体は増えていないなどのケースが考えられます。

リスティング広告代理店における失敗例

ここでは、実際にリスティング広告代理店に依頼をしているのに成果が出ないという失敗例を5つ紹介します。

当てはまっているなと感じた方は代理店のリプレイスを検討してみてもいいかもしれません。

キーワード戦略を立てずに広告配信を行ってしまっている

リスティング広告における目標は多くの場合コンバージョンを獲得することでしょう。リスティング広告の戦略を考えるということは、コンバージョンを獲得するためにどこで、誰に対して、どのように訴求するかを考えることになりますが、これは言い換えればキーワード選定をすることにほかなりません。

代理店がクライアントの強みやユーザーの動きをしっかりと理解したうえで、どのキーワードを優先的に狙っていくのかを明確にしていない場合、戦略を立てずに施策(広告配信)を行っている可能性があります。

キーワード戦略に紐づく広告配信ができていないときには以下のような問題が発生します。

注力したいキーワードに適切な予算配分ができていない

狙いたいキーワードの優先順位が明確になっていないため、今すぐコンバージョンにはつながらないユーザーが検索するキーワードに対しても、本来注力したいキーワードと同じくらいの予算を投下してしまっていることが考えられます。

コンバージョン率が低い際にはこちらが原因になっている可能性があります。

ターゲティングがずれてしまっている

本来優先するべきキーワードが明確でないため、ターゲットとしたいユーザーのもとに配信されていない可能性があります。

実際に検索してみても広告が出てこない

予算配分やターゲティングがずれている場合には、そもそも広告が出てこないということもあります。


リスティング広告のキーワード選定について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

クリック単価は低いがコンバージョン率も低い

クリック単価(クリック単価)が低いということは、安く広告配信ができているため、一見すると効率的な広告運用ができているように感じます。競合が少なく、かつ購入確率の高いユーザーに配信できている場合はクリック単価が下がり、かつコンバージョン率も向上するため良い広告運用といえるでしょう。

しかし、クリック単価は下がったもののコンバージョン率も低いというのは、単に効果的でない配信先に配信しているだけということが考えられます。

「LPへの流入が変わらないままクリック単価を下げることに成功しました!」と聞くとうまくいっているように感じますが、コンバージョン数が伸びていなければ売上には影響していません。このような運用になっていないかは注意しておくとよいでしょう。

リスティング広告代理店の選び方に関するよくある質問

ここでは、リスティング広告代理店の選び方でよくある質問に回答していきます。

リスティング広告の代理店のおすすめはどこですか?

リスティング広告代理店にはそれぞれの特色や得意領域があります。また、予算によって利用できる代理店も変わってきますので、万人におすすめできる代理店は存在しません。

以下記事でおすすめの代理店を紹介していますので、興味のある方は参考にしてみてください。

リスティング広告代理店の相場はいくらですか?

リスティング広告代理店へは運用手数料を支払います。

手数料の相場は運用額の20%です。例えば、運用額が100万円の場合、その20%の20万円が手数料ですので、合計120万円が発生する費用となります。

運用額が50万円を下回る場合には固定費として手数料が設定されていることも多いです。

まとめ:候補が決まったらリスティング広告代理店へ問い合わせ

今回は、リスティング広告代理店の候補の出し方から代理店の選び方を紹介してきました。

失敗しない代理店選びには色々な観点で判断する必要があります。しかし、実際に提案を聞いてみないと判断できないことがあるのも事実です。

本記事を参考に、気になるリスティング広告代理店に問い合わせを行ってみてください。

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