SEOはなぜ重要なのか?SEOに取り組むべき理由を知ろう

SEOの重要性

SEO対策とは、検索エンジンでの上位表示を目指し、Webサイトのトラフィックやコンバージョンを増加させるための施策です。具体的には、ユーザーが必要とする情報を適切に提供し、検索エンジンがその価値を正しく評価できるようにサイトを最適化します。

この章では、なぜSEO対策をおこなうべきなのか、その重要性について学びます。

読むのにかかる時間:約6分(3,400文字)

「SEOの終焉」は本当なのか?

SEOの終焉」や「SEOはもう意味がない」といった話題が取り沙汰されることがありますが、SEOの本質や役割を理解すればその価値は変わらず高いものだと見えてきます。

終焉といわれるようになった背景

そもそも、このようなことが言われるようになった背景にはどんなものがあるのでしょうか。PINTO!編集部では、以下のように推測しています。

  • アルゴリズムの進化:Googleは検索アルゴリズムを頻繁に更新し、質の低いコンテンツや不自然な手法を無効化しています。その結果、古い戦術を使う人たちが「SEOは終わった」と感じている可能性があります。
  • SNSの普及による購買行動の多様化:SNSの普及に伴い、ユーザーが購買に至るまでに触れるコンテンツが多様化しています。その結果、SEOの影響力が相対的に低下していることが、「SEOは終わった」と言われる要因の一つと考えられます。
  • 生成AI(AI Overview)の台頭:一部のクエリでは、AI概要が表示されるようになりました。これにより上位表示してもクリック率が低く、「上位表示しても意味がない」と感じている人もいます。
  • リスティング広告枠の影響:検索結果の上部を占める広告枠が増加※1し、またデザインも自然検索との区別がつきにくくなっています。これにより自然検索でのリーチ数に影響が出ており、古くからSEOに取り組んでいる人たちからすると、成果がでないと感じている可能性があります。

※1…参考:グーグル右広告枠廃止で、リスティング担当者とSEO担当者が今考えなければいけないこと

▼AI Overview(AIによる概要)の表示例
AI概要の例

リスティング広告の枠の増加例(2016年に変更)

リスティング広告の枠の増加例

画像出典:https://webtan.impress.co.jp/e/2016/03/18/22400

検索サービスがある限り、SEOは終わらない

SEOとはアルゴリズムを分析して上位表示をする施策ではなく、人が求めている情報を最適な形で作ってユーザーに届けることです。もし前者のことをSEOと呼ぶならば、たしかにそれは終焉を迎えています。

近年の動向を見れば、確かにSNSの普及やその他の要因によって消費者が触れるコンテンツの種類や購買行動は変化しており、相対的に検索エンジンの可処分時間が減少していることは否めません。

しかしこれは、ユーザーのニーズに応じて有益なコンテンツが棲み分けされるようになっているということでもあります。例えば、よりリアルな情報を知りたければSNS、信頼性のある情報を知りたければ検索エンジンといったようにです。

このような背景を鑑みれば、検索エンジンを使って情報を探す機会が減ることはあってもこれから先も0になることはないでしょう。

人々が情報を探し続ける限り、つまりは検索サービスがある限り、SEOが終わることはありません。

SEOが依然として重要な理由

SEOはWebサイト運営において、主要なトラフィック源になり得ます。数あるマーケティング施策の中でも、SEOが優位である点はどのようなところにあるのでしょうか。

(1)顧客となりうる層にアプローチできる

マーケティングファネルと狙うキーワード群・対策ページの関係性を表した図解

SEOの最大の優位性は、見込み顧客となりうる層(顕在層や準顕在層)にアプローチできることです。検索エンジンで検索するユーザーは、すでに何らかの情報や解決策を求めて行動しています。

例えば「沖縄 格安 旅行」というキーワードで検索しているユーザーはどんな人だと予想できるでしょうか。「沖縄に格安で行きたいと思っている人」ですよね。では、「鍵 なくした」というキーワードはどうでしょう。こちらはきっと、「鍵をなくしてしまった人」だと予想できます。

つまり、適切なキーワードで対策を行えば、特定の課題や興味を持つユーザーに絞ってアプローチができるということです

SNSや一部のWeb広告ではターゲティング次第で多くのユーザーにリーチできますが、必ずしも全員が購買意欲やニーズを持っているわけではありません。そのため、認知拡大には効果的でも、コンバージョンの質に課題を抱えることがあります。

この点は、SEOの大きなメリットといえます。

💡例えば、学習塾の申し込みを目的としたWebサイトの場合、選定するキーワードによって以下のようなユーザー層にアプローチできます

  • キーワード例:「小学生 習い事」
    アプローチできる層:潜在層(子供の習い事を探しており、学習塾を検討する可能性がある)

  • キーワード例: 「塾 費用」「塾 いつから」
    アプローチできる層:準顕在層(子供を塾に行かせようか検討しており、費用やいつから通わせるべきか調べている)

  • キーワード例: 「塾 おすすめ」「都立高校受験に強い塾」
    アプローチできる層:準顕在層、顕在層(子供を塾に行かせたいと思っており、具体的に塾を探している)

(2)費用をかけずに安定的な流入が得られる

上位表示ができれば費用をかけずに安定的な流入が得られるのもSEOの大きなメリットです。

SEOとよく比較されるリスティング広告は、広告であるため出稿し続ける限り費用がかかります。近年では広告費の高騰を課題に感じる人も多くおり*、広告だけに依存せず、自社で持続的な集客基盤を築くことが必要です。

また、SNSを利用したマーケティングでは、一度バズれば大きな流入が見込めますがバズりを狙うのはかなり難しく、流入にムラが生じるというデメリットがあります。

SEOは初期投資や改善のための継続的なコストはかかるものの、ランニングコストが低く長期的に見れば費用対効果が高い施策です。

*6割超が広告費の高騰を課題視/1年前よりも施策のROIを厳しく問われるように【HubSpot調査】

上位表示することによるメリット

SEOで上位表示することで、上記のようなメリットが期待できます。

競合よりも優位に立てる

SEOは椅子取りゲームと同じように、上位表示できる数は限られています。当たり前ですが、1位を取得できれば競合サイトは2位以下になるため、顧客を奪われる可能性が低くなります。

そのため、SEOは競争に勝つためにも重要な手段です。また、競合会社があまりSEO対策をしていない場合でも、早期で対策を講じていれば競合サイトより優位に立つことができます。

💡1位と2位では、どれくらい流入に差がでるの?

「2位じゃダメなんですか?」という有名なフレーズがありますが、SEOでは「1位じゃないとダメです!」と断言できます。なぜなら、Googleの検索結果ページでのクリック率は、1位とそれ以降の順位で大きな差があるからです。

Firstpagesageの調査によると、各順位におけるクリック率の差は以下の通りです。※他の要素(地図、画像、動画、ショッピング結果など)が含まれていないGoogle検索ページに限定した場合の数値

1位39.8%*
2位18.7%**
3位10.2%
4位7.2%
5位5.1%

* スニペットの場合は 42.9%、AI 概要の場合は 9.4%、ローカル パックがある場合は 23.7%
** スニペットの場合は 27.4%、AI 概要の場合は 6.7%、ローカル パックがある場合は 15.1%

この数値を見てわかるように、1位と2位のクリック率には、2倍以上の差があります。2位や3位でも一定のクリックは得られますが、特にコンバージョンが見込めるキーワードでは、1位を逃すとビジネスチャンスを大幅に失うことになるのです。

認知度の向上・ブランディング効果が見込める

検索エンジンで上位表示されれば、それだけ多くのユーザーの目に触れることになります。たくさんのキーワードで地道にコンテンツを上位表示できれば、「またこの会社だ」「この会社が発信していることは納得度があるな」と徐々に認知度が高まり、さらには「○○ならこの会社!」というようにブランディング効果が期待できます。

また、ユーザーは検索行動を繰り返す中で、よく目にする会社やサイトに対して親しみや信頼感を持つようになります。信頼できる情報を提供し続ければ、ユーザーにとって「頼りになる存在」として定着し、選ばれる機会が増えるのです。

この章のまとめ:SEOが重要な理由

このページでは、SEOの重要性について学びました。内容をおさらいしてみましょう。

SEOが重要だと言える理由は?

  • 顧客となりうる層にアプローチできる
  • 費用をかけずに安定的な流入が得られる

さらに、SEOで上位表示することで次のようなメリットが期待できます。

SEOで上位表示するメリットは?

  • 競合よりも優位に立てる
  • ブランドの信頼性や権威性の向上

次のステップ:SEO対策を進める上で大切な考え方

次のステップからは、いよいよ実際にSEO対策の進め方を学んでいきます。まずはSEO対策をおこなうなら必ず知っておきたい考え方から学んでいきましょう。

次のステップ:SEO対策で大切な考え方

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