【5分でわかる】GTM(Googleタグマネージャー)の設定方法
インターネット広告
2024.07.05
2022.10.17
2023.04.17
マーケターの皆さん、こんにちは。集客や採用、ブランディングなどの目的で、オウンドメディアを運営する企業が近年ますます増えています。皆さんの中にも、自社のオウンドメディア運用を担当している方が少なからずいらっしゃるでしょう。
WordPressに代表されるCMS(コンテンツマネジメントシステム)も普及し、オウンドメディアの立ち上げ自体は、非常に簡単・スピーディに行える世の中となりました。しかし当然「オウンドメディアを立ち上げてはい終わり」ということはなく、オウンドメディアを継続的に運用して成果を生み出すことにこそ意味があります。立ち上げ初期は、記事を毎日更新してもなかなか集客につながらない、社内であまり協力が得られない、などの理由でプロジェクトが頓挫してしまうケースも少なくありません。しかしそれでは、将来収穫できるはずの大きな果実を取り逃す、非常にもったいない事態となってしまいます。 本記事の内容を参考に、オウンドメディア運用体制を整え、プロジェクトをぜひ成功に導いてください。
冒頭でも簡単に触れた通り、オウンドメディアの成功には、定期的な新規記事の投稿や既存記事のリライトなど、Webサイトの継続的な更新が必要不可欠です。しかし「言うは易く行うは難し」とはまさにこのこと。モチベーションを維持しながらメディア運営を継続するのは簡単なことではありません。オウンドメディアに限らずどんな事業でも、あるいは音楽やスポーツなどどんな分野でも言えますが、始めたばかりの初期フェーズでは、努力を続けてもなかなか成果・上達は目に見えません。
オウンドメディアにおける行動量と成果は、単純な比例関係(行動力を増やせばその分だけ成果も増える関係性)ではありません。 以下のグラフのように、初期フェーズでは、行動量を増やしてもそれに見合った成果が出ない状況が続きます。この苦しい時期をいかに乗り越えるかが、その後の成功の鍵を握っているのです。
組織や企業でオウンドメディアを運用している場合、作業工数をかけても成果が得られない場合、「メディア運営チームに対して社内での風当たりが強くなる」、「運営メンバーが退職・異動で離脱する」といった事態に陥り、最悪の場合は経営判断として事業撤退させられてしまうかもしれません。そんな場面でもあなたは、会社や周囲を説得したり、自身の熱意を示したりして、メディア運営を継続させなければならないでしょう。 少々精神論になってしまい恐縮ですが、「今の行動が必ず未来の成果につながる」という強い信念を持って、自らを鼓舞し、周囲の人間を巻き込んで、地道な取り組みをコツコツ続けることが必要なのです。
さて、そうは言うものの、精神論ばかりでは逆境を乗り越えられませんから、事業成功のために戦略的に取り組むことが必要です。 ここで重要なのが「オウンドメディアを運営する目的」を明確にすることです。
<よく設定されるオウンドメディアの目的>
企業としての営利活動である以上、投下したリソースを上回る見返りを将来的に得られる、言い換えれば最終的には収益として跳ね返ってくるWebサイトでなければなりません。 どのような目的を持ってオウンドメディアを運用するのかを、あなた自身が腹落ちしていなければ、あるいはあなたとチームメンバーが共有できていなければ、チームとしてプロジェクトを力強く推進することはできません。
オウンドメディアの運営目的が明確になったら、次はそれを具体的な数値目標に落とし込みましょう。「目的」と「目標」は明確に区別しなければなりません。 「目的」というのは、なぜそのオウンドメディアを運営するのか、という理由付けですから、例えば、「集客を拡大する」という定性的なものでも問題ありません。
しかし、「目標」は、掲げた目的を実現するために達成すべきゴールです。言い換えれば、「何がどうなったら、目的を実現できたと言えるのか」という指標です。「目標」は定量的であり、達成できたのかできていないのか、未達成の場合はどれぐらい目標に届いていないのか、を客観的に判定・測定できるものでなければなりません。例えば、「月間10万ページビューを獲得する」というのは具体的で定量的な数値目標です。この数値目標はKPI(Key Performance Indicator)とも呼ばれ、事業が順調に成長しているかどうかを客観的に判断する重要指標となります。
KPIは、メディアの事業領域や、事業モデル(BtoBかBtoCかなど)によっても異なりますが、ページビュー(PV)数や、獲得されたリード(見込み顧客)数、コンバージョン数(商品購入や問い合せなどにつながった件数)、ユニークユーザー(UU)数などで定義されるケースが多いです。 また「達成期限」も設けるべきでしょう。「パーキンソンの法則」といって、時間やお金などのリソースは、あればあるだけ消費されてしまうという原理があります(ビジネスに限らず、日常生活においても当てはまります。年収が上がっても稼いだ分だけ使ってしまい貯金が全然できない、というのが典型例です)。
ですので、明確に期限を切り、「使えるリソース(時間)はこれしかない」と自身やチームを追い込んだ方が、短期的には業務量が増えて苦しい時期が続くとしても、期限を設けず惰性でプロジェクトを進めるよりも、良い結果がもたらされます。例えば「2023年3月末までに、月間10万ページビューを達成する」という具合です。具体的な数値目標と、期限となる日付が盛り込まれており、良い例と言えます。
オウンドメディア運営の目的・目標が定まったら、ターゲットとなる顧客をどう集めるかを議論します。具体的には、「ターゲット設計」「集客戦略」の2ステップで考察していきます。
まず、ターゲット顧客の人物像をハッキリさせましょう。マーケティング用語で「ペルソナ」と言いますが、年代・性別・職業・生活エリア・趣味嗜好・普段目にする媒体・どんな検索行動を日常的にとっているか、などを書き起こします。 ペルソナ設計の詳細については、下記記事も合わせてご参照ください。
あなたの運営するオウンドメディアは、誰かに何かしらの価値提供をするはずです(事業の売上とは、価値提供の対価です)。では、あなたのオウンドメディアに最も価値を感じてくれる人は、どんな人物でしょうか?また、その人物はどんなシーンであなたのWebサイトに訪れるでしょうか?競合媒体にはない、あなたの媒体独自の価値を定義し、戦略的に顧客にアプローチする必要があります。
集客すべきターゲットが明確になれば、そのターゲットに合わせて集客経路を定義します。オウンドメディアの場合、集客経路はSEO/SNSの大きく二種類に分かれます。 SEO経由でメディアへ集客を行う場合は、顧客がGoogleなどの検索エンジンにどんなキーワードを打ち込むか(顧客の検索意図)を洞察し、適切な回答を記事で発信することが重要です。一方でSNS経由の場合は、情報の鮮度が高い、話題性がある、トレンドをキャッチアップしているなど拡散されやすい(いわゆる「バズる」)コンテンツを日々執筆していかなければなりません。
言うまでもありませんが、第三者のコンテンツを転用しただけでオリジナリティのない低品質な記事は、SEO/SNSいずれの場合においても集客が見込めませんので、注意しなければなりません。
では最後に、オウンドメディアの記事執筆を進める具体的な運用体制について一例をご紹介します。こちらで述べる体制が唯一の正解というわけではありません。組織としての体力やリソース、メンバーの持つスキルセットに合わせて、ベストな形を模索していただくのが良いかと思います。また、自社のみで全ての人員をまかなうのが難しい場合は、業務の一部を外注するのも選択肢のひとつです。
SEOの分野で「コンテンツ・イズ・キング」という言葉がある通り、オウンドメディアのパフォーマンスは、「いかに高品質の記事を発信できるか」で決まります。闇雲に記事を量産するのではなく、Webサイトとしての方針を明確にして戦略的に記事執筆を進める必要があります。
「プロデューサー」は編集長とも言われますが、オウンドメディアの運営を指揮し、プロジェクトを統括する「司令塔」のポジションです。常に全体を見渡し、プロジェクトが正しい方向に向かって進んでいるか、メディアの方針がぶれていないかを監督する役割です。オウンドメディアの認知を高めるマーケティング戦略設計・施策立案、SEO観点の分析を行う「マーケター」を兼任するケースも多いです(顧客理解が最も深いポジションであり適任であるため)。
「プロデューサー」は、オウンドメディアの運営目的について誰よりも腹落ちしており、自分の言葉で語れる人間である必要があります。前述の通り、オウンドメディアがターゲットする顧客の人物像についても深い理解が求められます。
「ディレクター」は、「プロデューサー」の下で、プロジェクトの進行管理や、記事編集を行うポジションです。Webサイトをどんな階層構造にするのか、どんなカテゴリで月間何本の記事を掲載するのか、どんな内容の記事をどの順番で執筆していくのか、といった段取りを整え、スケジュールを決めて進行させる「プロジェクトマネジメント力」が求められます。 また、後述する「ライター」が執筆した記事本文を、適宜調整したり文字装飾・画像挿入など行ったりしてWebサイトに掲載する「編集者」としての役割も担います。
「ライター」は文字通り、オウンドメディアに掲載する記事を執筆するポジションです。「ディレクター」が決めた記事要件に従って、定められた納期までに記事を執筆して納品します。 オウンドメディアを運営する企業の社員が担当するケースは比較的少なく、個人事業主や、他社に所属する社員が副業で業務委託として受注する形が多いです。大規模なWebサイトになってくると、多数の記事を並行で執筆する必要があり、複数のライターが携わることになります。
「デザイナー」や「エンジニア」は、記事そのものではなく、Webサイトの制作を行うポジションです。Webサイトのデザインや実装方式について、彼らが設計から携わって意思決定を行う、いわゆる「ボトムアップ的」なケースもありますが、大半の場合は、既に決められた要件に従ってデザイン作成やサイト実装を行う「トップダウン的」なケースです。
オウンドメディアの立ち上げや運用体制について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。立ち上げ初期は、期待したような成果がなかなか得られず、思った通りにプロジェクトが進まないことも多々あるでしょう。冒頭にも述べた通り、初期の大変なフェーズをいかに辛抱し、運用を継続するかが成功の鍵を握っています。現在大成功しているオウンドメディアも、過去にピボット(方針転換)をしていたり、何度も失敗を繰り返していたりという歴史が必ずありますので、どうか諦めずにWebサイトの運用を継続していってください。皆さんの努力が実を結ぶことを願っております。