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インターネット広告
2024.11.28
更新日:2023.07.14
公開日:2022.10.14
Webマーケティングに従事する中で、誰もが一度は直面する壁が「集客の伸び悩み」です。「広告での集客に限界を感じている」「新たな顧客層にアプローチできていない」など課題感は様々かと思いますが、集客拡大の新たな打ち手を見出だせずに苦戦している方も多いのではないでしょうか。 このような状況下で有効な打ち手の1つが、今回のテーマである「オウンドメディアの構築」です。オウンドメディアを活用することで前述の課題を解決できる可能性があります。
オウンドメディアの構築は一朝一夕にできるものではなく「集客の拡大」という果実を収穫できるまでには長い年月がかかりますが、軌道に乗ってくれば非常に大きな恩恵をもたらしてくれるのです。本記事の内容を参考に、オウンドメディア構築についてぜひ検討してみてください。
オウンドメディアの具体的な構築手順に入る前に、そもそもオウンドメディアとは何かについて解説します。オウンドメディアとは直訳すると、所有する(Owned)媒体(media)という意味で、企業が所有するメディアの総称です。この『PINTO!』 のように集客等を目的として戦略的に運用されているメディアも含まれます。
オウンドメディアで集客を行うには、見込み客をどうナーチャリング(育成)できるか、という視点で戦略的に記事を作成する必要があります(この考え方を「リードナーチャリング」と言います)。また、オウンドメディアが成熟し、集客に寄与するようになるまでは長い年月がかかります。しかしその分、影響力のあるメディアとして広く認知されれば、強力な集客手段として機能してくれるでしょう。では、オウンドメディアを構築するメリットについて、もう少し深掘りしてみましょう。
オウンドメディアのメリットの1つ目は、「新しい集客チャネル(経路)の開拓」です。事業立ち上げ初期は、キャッシュフローを回すために短期間で売上を立てる必要があるため、「インターネット広告」という即効性のある手段での集客が必要になります。しかし広告は運用を停止すると集客も止まり、本質的にWebサイトの集客力が高まっているわけではありません。中長期的に事業を成長させ、安定した顧客基盤を築くには、(もちろんゼロにする必要はありませんが)広告からの集客に依存する状態を脱し、それ以外のチャネルによる集客の割合を増やしていかなければなりません。具体的に言えば、SEOやSNSなどの費用のかからない集客チャネルの開拓が必要です。
オウンドメディアで目的やターゲットに応じた適切なコンテンツを公開することで、自然検索やSNSからの流入が期待できるようになります。そういったコンテンツを数多く作成することで、Webサイトに資産(集客の役に立つコンテンツ)が積み上がっていきます。この「サイトに資産を積み上げる」ことはWebマーケティングにおいて非常に重要な考え方です。資産が積み上がれば、かける費用に左右されづらい「安定した集客の体制」を築くことができると言えるでしょう。
2つ目のメリットである「アプローチできる顧客層の拡大」についてもご紹介します。ニーズが顕在化している顧客とは接点を持てているが、その前段階の見込み顧客にアプローチできていないというのは、マーケティングにおいてよくある課題です。
例えば、ある企業がECサイトを運営しているとします。ソファやベッドなど具体的にこの家具を購入したい、という顧客Aに対しては、Webサイト自体の集客力を高めることで接点を持つことが十分可能です。しかし「引越しして家具を新調したいが、何を選んだらいいか分からない」という顧客Bはどうでしょうか。家具を買いたい意思はあるものの、どのような家具が自分の家や生活スタイルに合っているか分からないため、このままでは購買につながりません。あるいは「ボーナスが入ったので記念になにか大きな買い物をしたい」という顧客Cはどうでしょうか。そもそも家具を購入するというアクションを想起していないため、このままでは購買はおろか自社サイトに訪問すらしてくれないでしょう。
このように、一口に顧客といっても、顧客Aのようにニーズが明らかで本人も自覚している「顕在顧客」もいれば、顧客Bや顧客Cのように、まだニーズが顕在化していない「潜在顧客」もいるため、アプローチの方法は変わってきます。潜在顧客が商品に関する情報に触れる中で顕在顧客へと段階を進め、最終的にコンバージョンに至るまでの一連の流れのことを、カスタマージャーニーと呼びます。カスタマージャーニーの時間軸に照らし合わせ、顕在顧客は「コンバージョンに近い」、潜在顧客は「コンバージョンから遠い」と表現することもあります。
オウンドメディアは、顕在層へはもちろん潜在顧客に対しても有効なアプローチです。潜在顧客は例えば「ダイニングテーブル 天然木」といった、購買に直結する具体的なキーワードで検索することはなくとも、「家具 選び方」あるいは「2LDK 家具配置」といった、家具を検討するキーワードで検索する可能性は十分にあり得ます。このような検索意図に対して回答となるコンテンツをオウンドメディアを通して発信すれば非常に効果的です。自然検索からの流入した記事が顧客の検索意図とマッチしていれば、購入意欲を高められるでしょう。
では、具体的なオウンドメディア構築の手順について見ていきましょう。
最初は、オウンドメディアを運営する目的と、そのためにアプローチすべきターゲットを明確にすることです。例としては、前述のような「有料広告以外の集客チャネルを拡大したい」「コンバージョンから遠い顧客層にアプローチしたい」といった目的が挙げられます。
メディアを構築する目的を定義したら、必然的にターゲットも一定まで絞られます。そのターゲットがコンバージョンに至るまでにたどるカスタマージャーニーを一度書き起こしてみましょう。ターゲットが顕在顧客なのか潜在顧客なのかを確認し、顧客のフェーズにあわせて適切な打ち手を選択する必要があります。
オウンドメディアの目的とターゲットが明確になったら、集客に用いるチャネルを選定します。オウンドメディアへ読者を集めるならSEOかSNSが主な手段となりますが、どちらを選択するかでコンテンツの作り方が変わってきます。もちろん、サイトが成熟した結果、SEO・SNS両方で集客できるようになることは全く問題ありませんが、メディア立ち上げ初期段階では、どちらかに焦点を絞った方が、成果を上げやすいでしょう。
SEOによる集客を行う場合は、ターゲットとなる顧客の検索行動(どのようなニーズがあり、どのようなキーワードで検索を行うか、その背景にはどんな検索意図があるか)を深く洞察し、ニーズに応える良質なコンテンツを掲載する必要があります。一方でSNSによる集客を行う場合は、話題性があり拡散されやすいコンテンツである必要があります。トレンドに敏感になり、鮮度の高い情報を常に発信していかねばなりません
オウンドメディアの構築方針が定まったら、まず決めるべきは、インターネット上での住所とも言うべき、「ドメイン」についてです。選択肢としては主に3つが考えられます。
それぞれにメリット・デメリットがあり、技術的な内容となるため、詳しく解説している下記の記事をご覧下さい。
ドメインが決まったら、次に「誰がどのようにサイトを制作するのか」を決めていきます。実装方針は大きく分けて「内製で実装する」「外注する」の2パターンが考えられます。
Webサイトを実装するスキルのある人員が社内におり、自社の制作工数的に余力がある場合は、オウンドメディアを内製することが可能です。メリットとしては制作費用を抑えられる点、そして制作プロジェクトが社内で完結する点です。サイト実装は、完全にゼロベースで制作するパターンと、WordPressなどのCMS(※)を活用するパターンがあります。CMSであれば、エンジニア不在でも最低限の機能を持ったオウンドメディアを短期間で立ち上げることができるため、制作スピードを最重要視する場合はCMSがベストの選択肢です。
しかし、高品質のデザインを取り入れる場合は有料の「テーマ」を購入しなければならなかったり、またレイアウトをこだわりたい場合は結局エンジニアが編集する必要があったりするため、デザイン性を重視したい場合はCMSではなく、最初からゼロベースで制作を行うのがよいでしょう。また制作後のマーケティングに関しても知見を持つメンバーが社内にいれば理想的ですが、そうでない場合は制作のみ内製で行い、サイトリリース後の集客の施策に関してはマーケティング支援会社のアドバイスを受けるという選択肢もあります。
※Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)。管理画面から記事や画像を登録、更新できるシステム。プログラミングの知識がなくとも、サイトのデザインの変更ができる。
一方で、制作リソースにあまり余裕のない中小企業やベンチャー企業の場合、自社で制作を行うよりも外部企業に制作を委託してしまった方がよい場合もあります。費用は発生しますが、その分、本来の業務に集中できたり、あるいは後述するコンテンツ制作のステップをサイト制作と並行で進めたりすることもできます(リソースに余裕のある大企業であっても、コンテンツ制作に早く着手するため、あえてサイト制作を外注するケースもあります)。
制作を外注する場合、制作会社の選択がオウンドメディアの成功を左右すると言っても過言ではありません。その業者の制作実績やクチコミなど、できる限りの判断材料を集めて慎重に検討することをオススメします。
最後にコンテンツを制作する際の方針について紹介します。序盤で定義したSEOとSNSのどちらの集客チャネルをメインで活用するかによって、コンテンツ制作方針は異なるため、これらの違いを踏まえてコンテンツの制作にあたるとよいでしょう。
SEOによる集客を目指す場合、ターゲットの検索意図を分析し、疑問や課題に答えることがコンテンツ作成の方針となります。つまり、SEOとは「検索意図」と「コンテンツ」のマッチングであり、「ターゲットの求めている情報に対してベストの回答を提供できるか」が問われるというわけです。繰り返しとなりますが、リスティング広告などの有料広告のみならず、SEOで集客を行うことは、中長期的に事業を成長させる上で非常に重要です。広告を用いた集客は即効性があり費用対効果が測定し易いため、事業の初期段階では有効な手段です。しかし、配信を停止すると集客も止まり、中長期的な集客は望めません。広告のみに頼るのではなく、オウンドメディアに価値のあるコンテンツを蓄積し、Webサイト自体の集客力を高めていく必要があるのです。
一方SNSからの集客を狙う場合は、コンテンツ制作の方針が異なります。SEOとSNSの最大の違いは、「読者とコンテンツとの出会い方が能動的か受動的か」という点です。SEOの場合、ターゲットは特定の意図を持って検索キーワードを入力し、その結果として検索結果が表示されるので、コンテンツとの出会い方は「能動的」であると言えます。一方のSNSは、タイムラインに流れてきたコンテンツをターゲットが受け取る形ですので「受動的」であると言えます。
これを踏まえるとコンテンツ制作方針としては「コンテンツをいかに多くのターゲットのタイムラインに届けるか」が鍵となるでしょう。そのためにも様々な分野のトレンドにアンテナを張り、鮮度が高く話題性のあるコンテンツを日々作っていく必要があります。
オウンドメディアを制作するのにはどの程度の費用がかかるのでしょうか?ここでは、オウンドメディアを作るのにかかる費用相場についてみていきます。
オウンドメディアの運営を行う場合、サーバーを使用する必要があります。オウンドメディアのサーバーにおいては、年間1万円~10万円程度の費用が掛かります。データ容量やサポートの内容には大きく差があり、料金が高くなるほど費用が高まります。自社の運用体制に合わせて最適なサーバーを選択することが重要です。
ちなみに、レンタルサーバーの選び方については、こちらのコンテンツで詳しく紹介しています。
ドメイン費用は、ドメインの種類や期間、ドメイン登録業者によって異なる場合があります。一般的には年間数百円から数千円程度の費用がかかることが多いですが、一部の特別なドメインや以前のドメインパワーが強かったサイト等人気のあるドメインは高額な費用がかかる場合もあります。
ドメイン費用を正確に把握するためには、ドメイン登録業者のウェブサイトやお問い合わせ先にアクセスし、料金表や詳細な情報を確認することが重要です。
強いサイトを作るためのドメインの選び方については、こちらの記事を参考にしてみてください。
オウンドメディアの記事制作の外注費用は、様々な要素によって幅広く変動します。一般的な相場としては、ブログ形式の記事制作(1,500文字~3,000文字前後)が2万円~3万円程度であり、取材・撮影を伴うインタビュー記事制作が4万円~6万円程度となることが多いです。
ただし、デザインや機能の追加など特別な要件がある場合は、それに応じた追加費用が発生することもあります。記事制作代行業者を利用する場合は、外注費用に文字単価が1〜2円ほど上乗せされることが相場となりますが、その分室の高い記事を獲得できる可能性が高いです。
オウンドメディアのデザイン費用は、構築費と運用費の内訳によって異なります。一般的な相場として、テンプレートに沿ったオウンドメディアの場合は20万円~30万円程度で、オリジナルデザインのオウンドメディアでは35万円~50万円程度のことが多いです。
デザイン費用は、オウンドメディアの特性や要件によって変動するため、具体的な費用はプロジェクトの規模や要望に応じて個別に詳細な見積もりが必要です。オウンドメディアのデザイン費用は、オウンドメディアのブランドイメージやユーザーエクスペリエンスに直結する重要な要素であるため、予算を適切に設定し、デザインの品質と効果を考慮することが大切でしょう。
オウンドメディアの制作ではどのようなポイントに注意すればよいのでしょうか。ここでは、オウンドメディア政策で注意すべきことについて紹介します。
まず、オウンドメディアの効果が出るまでに時間がかかることは注意しなければなりません。オウンドメディアは長期的な成果を期待するため、成功までには時間と努力が必要です。短期的な結果を求めるのではなく、持続的な更新・分析・改善を行うことが重要です。
そのため、オウンドメディアを制作する際には、長期的な視点を持ち、戦略的な計画と忍耐力を持って取り組むことが求められます。効果が現れるまでの時間を考慮し、オウンドメディアの運用を継続するためには、内製か外注かを事前に検討し、適切な運用体制を整えることも重要です。オウンドメディアの制作においては、この時間的な側面を理解し、長期的に取り組みを行うことが成功へのカギとなります。
オウンドメディアは、企業の商品やサービスを宣伝するための重要なマーケティング戦略ですが、ユーザーにとって魅力的で有益なコンテンツを提供しなければ意味がありません。ユーザーが興味を持つような役立つ情報や、エンターテイメントを提供することによって、オウンドメディアは成功を収めることができます。
そのためには、まずユーザーのニーズや関心を理解し、それに合わせたコンテンツを提供することが重要です。また、コンテンツの質とクオリティを高めるために、マーケティング、開発、制作、数値分析など様々な要素を組み合わせた総合的なアプローチが求められます。
オウンドメディアの制作においては、SEO対策以外にも力を入れることが重要です。確かに、SEO対策はオウンドメディアの可視性を高めるために欠かせませんが、それだけに注力してしまうと他の重要な要素を見落としてしまう恐れがあります。例えば、SNSに力を入れ、そこから流入を増やしたり、Google広告で自社サービスをアピールしたりすることも重要となります。
オウンドメディアの運営に必要な考え方や立ち上げ方、コンテンツの制作方針についてご紹介しました。冒頭でも述べた通り、オウンドメディアが成熟して事業を牽引するだけの集客力を得るまでには、一定の年月がかかります。そのため、最終的に重要となるのは日々の変化(検索順位の上下や集客数の増減) に一喜一憂せず、信念を持ってオウンドメディアを日々更新し続けることです。本記事の内容が、皆さんのオウンドメディアの成功に少しでも貢献できれば、嬉しく思います。