SEOとは?SEO対策で上位表示する効果的な施策と事例
SEO対策
2025.01.08
更新日:2024.04.30
公開日:2019.05.14
どの企業も優秀な人材を確保すべく、採用に力を入れていることでしょう。一般的な求人としては、求人誌への掲載や張り紙など、近隣住民から応募を集めるには効果的なローカルな方法と、WEB上に求人情報を出して広範囲のユーザーにリーチさせる方法の2種類あります。
更にWEB上の求人には求人媒体への掲載、自社ホームページに求人情報を載せる方法があります。いずれの方法を利用する場合も、まずは求人情報をユーザーに見てもらう機会を増やすことが大切です。2019年1月にGoogleの検索結果に大きな変化が起きましたが、求人情報の露出を増やしたいと考える方にとっては重要なものとなります。それは「Google for Jobs(Googleしごと検索)」です。
Google for Jobs(Googleしごと検索)は、求人に関連するキーワードでGoogle検索を利用した際に表示される新しい枠のことを指します。枠はPCだけでなく、スマホの検索結果でも表示されます。
枠の中には求人系のポータルサイトや、自社の採用ページへのリンクが並んでおり、タイトルからどの様な職種や仕事なのかが判断出来ます。今までSEOでは上手く上位化出来なかった求人情報ページが、Google for Jobsの枠が増えることで、アクセスが大幅にアップすることが期待出来ます。
詳しくは、こちら「参考記事:検索エンジンに求人してもらう方法~Google for Jobs(Googleおしごと検索)は使える?」 もご覧ください。
まずは、Googleしごと検索の特徴について、4つの視点で紹介します。
1つ目の特徴は、多くの求人が掲載されていることです。具体的な求人数はGoogleから公開されていませんが、Web上に公開されている求人検索エンジンの仕組みを考えると、掲載条件に合う求人は自動的にGoogleしごと検索に掲載されるため、他の求人サイトの情報も掲載されます。つまり、原理上は最も求人数の多いサービスとなっているのです。
こういった仕組みのサービスのため、Googleしごと検索は多数の求人情報を収集することができ、ユーザーにとっては求人探しに便利な機能となっています。
2つ目の特徴は、簡単なフィルタリングで求人を見つけられることです。具体的には、以下の情報を用いてフィルタリング検索することが可能です。
・地域
・職種
・給与
・勤務時間
このような条件を設定することができます。これにより、求人情報を検索する際に必要な時間と手間を大幅に削減できるでしょう。さらに、Googleしごと検索では、詳細な職務内容や勤務時間などの求人情報が掲載されているため、より正確な情報を得ることができます。多くの求人から最適な1つを選択することは難しいですが、自分の求める条件に絞って求人を選べるため、ユーザーにとっても掲載者にとっても使いやすいサービスとなっています。
Googleしごと検索を利用することで、企業は自社の求人情報を無料でGoogle検索に掲載することができます。また、求職者も無料でGoogle検索から求人情報を検索できるため、利用者数も多く幅広い層にアプローチすることができるでしょう。
なお、Googleしごと検索の掲載方法については、Google My Business、Google Hire、求人情報掲載サイトのAPI連携など、さまざまな方法があります。Googleしごと検索を利用して、無料で自社の求人情報を効率的にアピールし、採用活動を成功させることが可能です。
Googleしごと検索には、レビューが存在します。具体的には、Google My Businessに登録されている企業の場合、その企業の評価やレビューが検索結果に表示されるようになっています。
この機能は、求職者が求人情報を見る際に、企業の情報をより詳しく知ることができるというメリットがあります。また、求職者が評判の良い企業を選ぶことができるため、企業側も自社の評判を向上させることができるという特徴もあるでしょう。ただし、企業側にとっては、悪い評価や口コミが検索結果に表示される可能性もあるため、良い評価や口コミを得るように努める必要があります。
Google for Jobsに求人を表示させるには、job postingの構造化データマークアップを求人情報ページに施しておく必要があります。構造化データは、Microdata、RDFa、JSON-LDのいずれかの方法で設定可能ですが、GoogleはJSON-LDを推奨しています。
この構造化データが適切に設定されると、Googleサーチコンソール上で有効な求人情報が確認出来る様になります。この状態になってから始めて表示される条件が整いますが、実際にインデックスされるかどうかは別で、内容が適切でない場合は表示されません。ガイドラインに沿って正しく設定しましょう。
先ほど紹介した通り、job postingの構造化データマークアップを施している求人情報ページであれば、基本的にはGoogle for Jobsに表示されるはずです。それは自社サイトだけでなく、求人のポータルサイトも例外ではありません。現在表示が確認出来ている求人ポータルサイトの一部をご紹介します。
※「営業 求人」の検索結果でGoogle for Jobs内に表示された主な求人ポータルサイト 上記の様に、大手求人サイトは基本的にjob postingの対応が完了しています。どの求人サイトに掲載をするか検討する材料として、新たにGoogle for Jobsの表示の有無を取り入れてみてはいかがでしょうか。今回は「営業 求人」で検索をしましたが、募集している職種で検索してみることをおすすめします。
Google for Jobsは、検索クエリや時間帯によって表示される位置が異なります。しかし、いずれも1ページ目の上位に表示されることが多く、SEOでユーザーを獲得出来ていなかったサイトにとっては良い効果が得られるでしょう。逆に、今まで求人周りの検索クエリで上位化出来ていたサイトからすると、オーガニック検索によるアクセスが減ってしまう恐れがあります。
特に求人ポータルサイトは、複数のキーワードで上位表示している可能性があるので、そのインパクトは大きいでしょう。まだjob postingの構造化データを実装していない場合は、早めに行うと良いです。
これらを踏まえた上で、PLAN-Bも以前から注目していたサービスなのですが、このたび求人ページに対してGoogle for Jobsへの対策を完了しました。
今回はその内容をまとめさせていただきます。
Google for Jobsは、AnalyticsやSearch ConsoleのようにGoogle上の専用の管理画面で設定を行うわけではありません。
また、たとえGoogleの検索結果に求人ページが載っていたとしても、それだけではGoogle for Jobsの表示枠には掲載されません。
Google for Jobsを利用するためには、求人を掲載したウェブページからGoogleに対して「必要な情報」を「必要な形」で送信する必要があります。
そのために必要な作業は大きく3つあります。
掲載された求人は検索ページ内で詳細を見ることができます。
そのなかには、情報の元ページへのリンクボタンが設定されます。
適切な求人にユーザーを誘導するためにも、一覧ページではなく求人それぞれの個別1ページを用意する必要があります。
構造化データとは、htmlソースコードに「これはGoogle for Jobsに掲載したい項目である」という意味を持たせるものです。
Google for Jobsに掲載したい情報、すなわち「求人タイトルはこれである」「勤務地はこれである」「基本給はこれである」と、Googleが判断できる“整理した情報”を送るためのテンプレートとなります。
構造化データを設定する際には、ガイドライン違反にならない様に注意してください。必須項目の基準を満たしていたとしても、表示されなくなってしまう恐れがあります。ガイドライン違反となる項目は以下の通りです。
ガイドラインに違反したからといって、SEOの順位が下がることはありませんが、Google for Jobsへの表示は消えてしまいます。万が一構造化データの手動対策を受けた場合は、違反内容を速やかに修正してください。
Google for Jobsに掲載される情報は、Googlebotのクロール時に取得されます。
robots.txt ファイルや robots メタタグ、htaccessなどロボットのクロールが除外されている場合には解除をしてください。
では、実際に構造化データをWebページへと記載しましょう。
前項目の「1」で記載いたしましたが、1つの求人に対して1つのページの準備を行います。
そのページに掲載されている情報を、構造化データとして埋め込みましょう。
構造化データはGoogleに情報を渡すための、情報のセットです。
2019年3月時点では、構造化データに必須とされている下記の情報が記載されていればGoogle for Jobsに掲載されると言われています。
必要な書式に沿って、下記の情報を入力すればGoogle for Jobsに掲載できるということです。
job postingの構造化データを設定する際に、最低限必須項目を埋める必要があります。必須項目は以下の通りです。
上記の他に給与や雇用形態などの補足情報に関しては推奨プロパティとなっているので、記載しなくても表示させることが出来ます。ただし、記載することでGoogle for Jobs内に推奨プロパティの情報が表示されることがあるので、可能な限り設定する様にしましょう。
Job postingが正しく設定出来ているかどうかは、リッチリザルトテストツールにて確認出来ます。エラーが出ていないかだけでなく、検索結果をプレビューして実際にどの様に表示されるか確認しましょう。 https://search.google.com/test/rich-results?hl=ja
これらの掲載可否・必須項目など内容の判断はGoogleの独自AIで行われており、掲載される項目は今後変化すると予測されます。
そのため、現時点で言えることとしては、表示されない設定項目も、仕様に沿った形でより多くの項目をマークアップしておくことを推奨します。
PLAN-Bでは必須コードにプラスして、下記の情報をGoogleへ送信することにしました。
◯求人タイトル
◯求人公開期限
・求人開始日
・求人終了日
◯求人企業
・株式会社PLAN-B(大阪)or株式会社PLAN-B(東京)
・各拠点の住所
・求人を掲載しているコーポレートサイトURL
◯募集要項
◯基本給
・給与額を幅で指定する場合、最低給与額~最高給与額を指定
◯給与タイプ
・時給/日給/週給/月給/年給
◯雇用形態[複数指定可]
・正社員/パート、アルバイト/契約社員/一時的な雇用 /インターンシップ /ボランティア /日雇い /その他
◯勤務時間
項目が決まればそれを構造化データの形に整形します。
下記にPLAN-Bで使用している構造化データを元にした見本を記載します。
分かりやすいように求人により異なる項目は【】で囲んでおります。
◯構造化データ見本
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 |
<script type="application/ld+json"> { "@context" : "http://schema.org/", "@type" : "JobPosting", "title" : "【求人タイトル】", "datePosted" : "【求人掲載開始日】", "validThrough" : "【求人掲載最終日】", "hiringOrganization" : { "@type" : "Organization", "name" : "【求人企業名】", "sameAs" : "【求人企業URL】", "logo" : "【求人企業ロゴ】" }, "jobLocation" : { "@type" : "Place", "address" : { "@type" : "PostalAddress", "addressCountry": "JP", "postalCode" : "【郵便番号】", "addressRegion" : "【都道府県名】", "addressLocality" : "【市区】", "streetAddress" : "【町/番地/ビル名】", } }, "description" : "【求人詳細】", "baseSalary": { "@type": "MonetaryAmount", "currency": "JPY", "value": { "@type": "QuantitativeValue", "value": 【基本給与額】, "minValue": 【最低給与額】, "maxValue": 【最高給与額】, "unitText": "【給与タイプ】" } }, "employmentType" : "【雇用形態】", "workHours": "【勤務時間】" } </script> |
Google for JobsではJSON-LDフォーマットの宣言が必要ですので、情報は必ず <script type=”application/ld+json”></script>の間に記載し、フォーマットを守ってください。
掲載する情報はページの中に上記のソースが埋め込まれていればOKです。
記載場所は限定されておりません。 head内、body内のどちらにでも記述可能です。
なお、PLAN-Bの求人ページはWordPressで管理しております。
そのため、管理画面から求人毎に入力内容が変更出来るようにGoogle for Jobsの設定項目の追加も行っています。
上記の例ではPLAN-Bで使用している項目のみを記載しましたが、Google for Jobsにはその他にも指定できる項目があります。
その他項目の一覧は下記に記載します。
※すべて記入する必要はありません。前項目のように必要に応じて設定を行ってください。
※上記画像「構造化データに使用できる入力データ一覧」テーブルのデータ
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1Yv9f_o9PpeYeAORDu4nsVCiXQRylGrojdfhOCLee1Mc/edit#gid=0
求人ページに構造化データを出力できたら、正しくGoogleが読み込み込めるかをテストツールでチェックします。
URLを入力するか、構造化データを含むソースコードを入力することでコードのテストを行うことができます。
チェックにおいて必要項目が抜けている場合や、タグの不備がある場合にはエラーの確認もここで行えます。
構造化データ テストツール:https://search.google.com/structured-data/testing-tool/u/0/
ページ全体のソースが揃っていなくても、<script type=”application/ld+json”></script>括った構造化マップコード部分だけでもテストが可能です。
エラーや警告の必要のある項目を含む場合、該当の値を同ページ内で確認することができますので、構造化データの修正を行ってください。
※上記例では、給与を下限~上限の範囲設定しているが、基本給与となる必須の値を設定していなかったために警告が出た。
プレビューボタンを押すことにより、Google for Jobsの表示形式に則った表示確認を行うことができます。
※プレビュー時点では下記の情報はダミー情報で表示されます。本反映後確認をします。
・提供元(support.google.com)
・企業ロゴ
・詳細ページへのリンク
構造化データに沿ってマークアップを完了したあと、そのデータをGoogleに送信する必要があります。
クロール開始後自動で登録が行われますが、リアルタイムでの収集は行われません。
Google Search Console(旧・ウェブマスターツール)にsitemap.xml登録し、最新の情報をGoogleに送ってください。
最新情報をGoogleが取得すれば、Google for Jobsの設定はすべて完了となります。
◯Search Consoleから
2018年12月時点でバージョンアップした、Fetch as Googleの使い方です。
Fetch as Googleでデータを送信することで、追加や編集したページの情報をGoogleにクロールのリクエストを行います。
1、[URL検査]を選択後ページ上部のフィールドにGoogleに送信するURLを入力
2、[インデックス登録をリクエスト]を押す
◯新規ページの場合
◯登録済みページの場合
上記の手順でページのリクエストを行えます。
ここまで完了すればGoogle検索が行われた検索内容に応じて、設定ページがGoogle for Jobsに表示されます。
※リクエストを行っても、反映まではしばらく時間がかかります。
流入数にもよりますが、早くて 1日、長い場合数週間のラグがあります。
以上がGoogle for Jobsの設定手順となります。
ここまで終わりますと、Google for Jobs上に求人が掲載されるはずです。
◆実際に表示されたPLAN-B求人情報
私が今回の手順で時間がかかったり、困ったりした部分は「構造化データの内容って実際何が必要なの?」というところです。
必須項目以外の項目に関しては、どの項目が・どう検索に関わるのか公開はされていません。
たくさんのサイトを参考にさせていただきましたが、サイトによって必須とするものや書き方が違うことが多々ありました。
そのためGoogle for Jobsで設定可能な情報をまとめて、自社の求人項目と照らし合わせて決定することに一番頭を悩ませました。
そこで私は『できるだけたくさんの正しい情報をマークアップすることで、よりユーザーと企業の希望条件を、検索の時点からすり合わせていくことが確実だ』
そう考え「運用に影響のない範囲」で、「確定情報を載せられるもの」を軸として情報を定めました。
現在設定した内容も、求人内容に沿ったもっと最適な記載方法があるかもしれません。
サービス自体もバージョンアップされていくと思いますので、求人採用の1つの手段となるようにこれからも情報を収集して追いかけていこうと思います。
▼アイティメディア株式会社さまが運営されている「キーマンズネット」にも掲載されました!併せてご一読ください。