CPM(インプレッション単価)とは?計算方法やCPCとの違いについて
インターネット広告
2024.12.12
更新日:2024.12.13
公開日:2022.07.14
IMP(インプレッション)は、Web広告の運用やWebサイト運営において、ユーザーの反応をみるために欠かせない指標です。
本記事ではこのIMPの意味や類似用語との違い、Web広告で指標とした場合の考え方やIMPの増やし方について解説していきます。
IMP(インプレッション)とは、主にWeb広告が表示された回数のことを示す数値や指標です。「印象」や「痕跡」を意味する英単語「Impressions」が語源となっており、日本語では「インプレッション数」や「インプレッション」「インプ」と表現されます。
またWeb広告に限らず、自然検索、SNS、YouTubeなどでもIMPや表示回数という指標が用いられます。
Web広告では広告が表示された回数、自然検索ではタイトルが検索結果画面に表示された回数、SNSでは投稿が表示された回数、YouTubeでは動画のサムネが表示された回数がIMPであり、実際にクリック等の次のアクションにつながったかどうかは考慮されていません。
IMPは、広告やページのリンクが表示された回数を意味しますが、類似するWeb用語がいくつかあります。
コンテンツを発信すると、上図に示すように「広告や投稿などがユーザーの目に触れる」→「それに対して何らかのアクションを起こす」→「場合によってはその先にコンテンツがある」という流れが発生します。
まずは、それぞれの指標がどのタイミングでカウントされる値なのか整理するとよいでしょう。
以下に関連する指標をいくつか紹介します。
リーチとは「Web広告を見たユーザー数」を意味する用語です。
IMPは「広告の表示回数」をカウントするのに対し、リーチ数は「その広告を見た人数(ユーザー数)」をカウントします。そのため1ユーザーが何回広告を表示したとしても、カウント数は1となります。
PV(ページビュー)は、広告ではなくWebページが読み込まれた回数をカウントした数値です。
表示された広告などが実際にクリックされ、閲覧されたページ数やその合計がカウントされます。
エンゲージメントとは、広告やWebページ(SNSの投稿)に対してユーザーが、反応やアクションを起こした回数をカウントしたものです。
たとえばインスタグラムでは、「いいね!」や「 保存」、「シェア」や「コメント」などの反応をエンゲージメントとしてカウントしています。
またGoogleアナリティクス(GA4)では、ページの読み込みやスクロールのような「サイトやアプリ内でのユーザーの行動や操作」をエンゲージメントとカウント。Google広告では、ユーザーが広告を操作(広告の展開や10秒以上の動画視聴)した際に、エンゲージメントとカウントされます。
IMPはさまざまな媒体において、集客の指標として使われる数値です。
IMPは「Web広告の表示回数」を意味するケースが一般的ですが、他の意味で使われることもあるため、媒体に応じた「IMP」の意味を理解する必要があります。
IMPを数値として使用しているのは、主に以下の媒体です。
それぞれ詳しく解説していきます。
「IMP」という表現が一般的に使用されるのが、Web広告です。
IMPを活用するのはリスティング広告やディスプレイ広告を出稿できるGoogle広告やYahoo!広告などの広告媒体や、Facebook広告やInstagram広告、LINE広告などの各SNS広告で使用されます。
また、ディスプレイ広告やSNS広告などの認知度拡大の側面が大きい広告に関しては、広告が1,000回表示されるごとに課金される、インプレッション課金(CPM課金)方式を採用する傾向がありますので、重要な指標となります。
どの媒体においても、管理画面上で確認が可能です。
Yahoo!広告では、管理画面にそのまま「インプレッション数」として表示されています。またGoogle広告では「表示回数」と記載されている項目が、インプレッション数に該当します。
Googleのアクセス解析ツールであるサーチコンソールの「表示回数」も、インプレッションとして分類される指標です。
ここでいう表示回数とは、自然検索結果上にWebページへのリンクが表示された回数を意味しています。主に「Google検索」や「Discover」、または「ニュース」などが対象媒体です。
スクロールや更新によって、ユーザーにリンクが見える状態になったタイミングでカウントされます。
Google Search ConsoleやGA4を使用することで表示回数を確認することができます。
XやInstagramなどの投稿がユーザーのタイムライン上に表示された場合にも、インプレッションと表現されます。
主にタイムラインに表示されたときにカウントされます。
それぞれXのツイートアクティビティや、Instagram(ビジネスプロフィールアカウント)のインサイトにて確認が可能です。
YouTube動画のサムネイルがユーザーの画面に表示された場合も、その回数をインプレッションとしてカウントします。
インプレッション数がカウントされるタイミングは、サムネイルの表示範囲が50%以上でかつ、1秒以上画面に表示された場合が対象となります。
カウントされる媒体は実にさまざまです。
※「YouTube Kids アプリ」や「YouTube モバイルサイト」、「バックグラウンド再生」など一部の媒体や再生状況においては、インプレッション数がカウントされないケースもあります。
YouTube動画のインプレッション数は、YouTube Studioのアナリティクス機能で確認できます。
IMP(インプレッション)は、しばしWeb広告運用の重要なKPI(中間指標)としても活用される数値です。
出稿した広告がどれほどの人の目に触れたか測る指標となるため、IMPを上げることで認知度の向上につながると考えられます。
ただし、あくまでもIMPは表示された回数を計測するため、目にしたユーザーの反応などは計測に反映されないなどのデメリットもあります。またIMPが増えたとしてもコンバージョン数の増加につながるとは限らないため、この点も理解したうえでKPIを設定することが重要です。
IMPを指標とする際は、CTRやCVRなどの指標と組み合わせて活用すると、より目的に沿ったKPI設定や広告運用ができるようになるでしょう。
IMPが増えるほど、認知拡大やコンバージョン率の向上へつながるチャンスが生まれるため、広告出稿時はIMPを増やすことを目標とするケースも多いでしょう。
しかしIMPをKPIの指標とした場合、課題となるのがその数の増やし方です。広告出稿においてIMP増を目指す場合には、下記のような方法があります。
大きく分けると、予算の増額とターゲティング向上、広告品質の向上の3つのアプローチ方法があります。
予算が少ないと、本来ならば掲載できたはずの機会を逃している場合があります。
このような場合は、広告の予算を上げることで表示回数も増やすことが可能です。さらに入札単価を引き上げることは、広告オークションなどの掲載システムでの評価を上げることにつながり、掲載の機会を増やすことになります。(掲載の可否は入札単価だけでは決まりません。)
ターゲットやキーワードの見直しについては、配信先を限定したり増やしたりする意味合いがあります。
Google広告などではターゲットを絞ることで、インプレッションシェア(表示回数/広告が表示可能だった合計回数の割合)を高めることが可能です。
広告の品質を改善させることで、品質スコアが向上し、優先的に広告枠に掲載されるようになります。
その結果として、広告の表示回数の増加が見込めます。
広告品質に関しては、媒体毎に算出方法が異なります。一方で、いずれもクリエイティブの作成が重要になってきますので、品質向上につながるクリエイティブの作成方法が知りたい方は以下の記事をご覧ください。
IMP(インプレッション数)は、広告が表示された回数を示す数値や指標です。
広告出稿においてIMP数の増加を目指す場合には、広告費を増やす以外にも、ターゲットの見直しやクリエイティブの質の改善などが有効です。
CVRやCTRなど成果指標も活用しながら、より目的に応じた広告運用を目指しましょう。