
Google広告とは?種類や仕組みについて解説
Web広告
最終更新日:2025.07.29
part1 | リスティング広告のキーワード①~基礎編~ ←イマココ |
part2 | リスティング広告のキーワード②~キーワード選定~ |
part3 | リスティング広告のキーワード③~運用中の調整~ |
オーディエンスセグメントによるターゲティングがディスプレイ系の広告で用いられるターゲティング手法であるのに対して、キーワードによるターゲティングは主に検索系の広告で使用される手法です。
特に検索キャンペーンでは、検索語句に対して広告を配信するため、キーワードを決めることがターゲティングであると言えます。
キーワードによるターゲティングではユーザーの属性は問わず、重視しているのはその時入力している「言葉」です。
つまり、オーディエンスが「誰か」を見極めるターゲティング方法であるのに対し、キーワードは「何を求めているか」を捉えるターゲティング方法だと考えることができます。
💡検索語句とキーワードの違い
検索語句はユーザーが直接入力する実際の語句ですが、キーワードはそれらをまとめた想定の語句です。
例えばキーワードが「Google」だった場合、検索語句は「Google」「google」「グーグル」など様々なものが該当します。
キーワードには様々な分類があります。今回はWeb広告でよく使われるキーワードをご紹介します。
Webの世界では月間検索数の大小により、キーワードを3種類に分類して考えるのが一般的です。
検索ボリュームが大きいキーワードほど抽象度が高くなりやすく、具体性が増すにつれて検索ボリュームは小さくなる傾向があります。
例えば、「広告」というキーワードは検索ボリュームが60,500でビッグキーワードと言えますが、「Web広告 代理店 おすすめ」というキーワードが検索ボリュームが30でスモールキーワードと言えます。
また、傾向としてビッグキーワードほどニーズが曖昧で、スモールキーワードほどニーズが明確であるのが特徴です。
ニーズが顕在化しているほど明確な検索語句になりやすいため、リスティング広告では、ビッグキーワードよりもスモールキーワードの方が競合性が高くなりやすいです。
>>ビッグキーワード/ミドルキーワード/スモールキーワードについて詳しく知りたい方はこちら
リスティング広告(検索キャンペーン)におけるキーワードの話をする際、押さえておかなければいけないのが「指名キーワード」と「一般キーワード」です。
例えば「ナイキのバスケットシューズ」の広告を出す場合、「ナイキ バッシュ」は指名キーワード、「バッシュ 中学生 おすすめ」は一般キーワードになります。
その会社名やメーカー名が含まれているかがポイントです。また、商品名も指名に含まれることもあります。バッシュの例で言えば「エア・ジョーダン」などはほぼ指名扱いです。この辺りははっきりと分かれるものではなく、ある程度は判断が属人化してしまうことも忘れてはいけません。
基本的に指名キーワードと一般キーワードはキャンペーンを分けて作成することも頭に入れておきましょう。
ここまでキーワードの概念的な話をしてきましたが、続いては広告媒体の機能的な話です。
ユーザーが検索しそうな検索語句をすべてキーワードとして考えきるのは大変なことですよね。
例えば、「靴 運動 ランニング」をキーワードに選んだします。この時、似たようなキーワードもカバーしたいため、「靴 運動 マラソン」「シューズ スポーツ用 ランニング」など、ユーザーが検索しうる別パターンも考えなければいけません。
そこで、キーワードの拡張度合いを「マッチタイプ」という設定で制御します。
同じキーワードでも、マッチタイプの設定によって広告が表示される検索語句の範囲が変わり、キーワードによるターゲティングの広さ・精度を調整することができます。
ここでは3つのマッチタイプについて解説します。
指定したキーワードとほぼ完全に同じ意味の検索語句に対してのみ広告が表示されます。最も厳密なマッチタイプで、意図しない検索にはほとんど表示されないため精度が高いターゲティングです。
例えばキーワード「ランニングシューズ」(完全一致)なら、「ランニングシューズ」や「ランニング用シューズ」といったごく近い検索語句だけに広告が出ます。
広告予算が限られている場合や、確実に関連度の高いユーザーだけを狙いたい場合に有効です。顕在層向けのキーワードのみに絞ればCVRも高くなりやすいですが、拡張されない分リーチ数は少なくなります。
具体例
指定したキーワードの語順を保ったまま、近い意図を含む検索語句に広告が表示されます。完全一致より拡張の幅が大きく、指定したキーワードに他の単語が足されてもマッチします。ただし、語順や意味が大きく変わらない範囲での拡張です。
完全一致では拾いきれないユーザーの検索パターンにも対応できます。ある程度関連性を担保しつつ母数を増やしたい場合に適しています。
具体例
指定したキーワードとインテント(意図)が近いあらゆる検索語句に対して広告が表示されます。
語順の違いや類義語、ユーザーの意図が類似する検索など、Google側の解釈で幅広く拡張してくれるのが特徴です。
ただし、最も広範囲にリーチできる反面、広告主の意図しない検索にも出やすい点に注意が必要です。
新しいキーワードの発見やユーザーの意外な検索ニーズを掘り起こす目的で活用できますが、初心者が使う場合は定期的な検索語句レポートのチェックと除外キーワード設定が欠かせません。
慣れてきたら活用したい設定ではありますが、運用初期はマッチタイプを広げすぎなくても良い場合が多いです。
ただし、商材がニッチまたはターゲットが不明瞭などの場合、あえて拡張させてニーズを探しに行くという運用もあります。
具体例
キーワードには拡張の機能のほかに、配信を制御するための除外の機能もあります。
指定した語句を含む検索には、広告を表示しないように設定が可能です。
例えば除外キーワードに「無料」「口コミ」などを設定すると、それらを含む検索語句では広告が出なくなります。
除外キーワードは、成果の出ないキーワードや重複しているキーワードを除外するのが基本です。
自社商品と無関係な検索や購買意向の低いキーワードを除外することで、広告費の効率化が可能です。運用初期は特に、キャンペーン開始後にキーワードの実績を見て成果の悪いキーワードを除外キーワードとして追加していく運用が求められます。
除外キーワードにもマッチタイプがあります。通常のキーワード同様、「完全一致」「フレーズ一致」「インテントマッチ」が選択可能です。
しかし通常のキーワードと違い、除外キーワードは類似パターン(類義語、表記ゆれ、単数/複数形など)には拡張されません。
完全に一致するキーワードがそのまま検索されたときに表示させません。
そのキーワードに含まれるすべての語句が、同じ語順で使用されたときに表示させません。
そのキーワードに含まれるすべての語句が使用されたときに表示させません。(単語の順番が前後していても適応されます。)
たとえば、除外キーワードを「運動 シャツ」としたとき、マッチタイプによる違いは以下のようになります。
検索 | 完全一致 | フレーズ一致 | インテントマッチ |
---|---|---|---|
黒 メンズ シャツ | ✅ | ✅ | ✅ |
運動用のシャツ | ✅ | ✅ | ✅ |
黒 運動 シャツ | ✅ | 🚫 | 🚫 |
シャツ 運動 | ✅ | ✅ | 🚫 |
運動 シャツ | 🚫 | 🚫 | 🚫 |
✅表示される 🚫表示されない
キーワードは、広告を表示させる場所を決める運用レバーです。
リスティング広告は、ユーザーのニーズ(検索語句)に対して、直接的に解決策を提示する方法だとも言えます。
キーワード選定やキーワードの調整によって、どのニーズに対して広告を見せるのかを決めることができるのです。そのため、CV数やCVRなどの重要な成果指標に直接的な影響を与えます。
キーワード設定は、リスティング広告(検索キャンペーン)の運用において強力な調整ポイントです。
キーワードは、検索系の広告において使われる重要なターゲティングの要素です。
ここまででどのようなキーワードの種類から、拡張・除外するという考え方、運用レバーとしての重要度が理解できたと思います。
次の記事で具体的なキーワード選定の方法を学んでいきましょう。
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