Google広告の入札④ 入札戦略(自動入札の場合)

Google広告の入札④ 入札戦略(自動入札の場合)
part1 Google広告の入札① 予算設定における基本セオリー
part2 Google広告の入札② 入札タイプの選び方
part3 Google広告の入札③ 手動入札の基本ルールと入札倍率の調整
part4 Google広告の入札④ 入札戦略(自動入札の場合) ←イマココ

最後に、part4では入札戦略について学んでいきます。

入札戦略の種類からどのような運用レバーなのか、さらにはどのように選択するのが良いのかなどの考え方をご紹介します。

入札戦略の種類

Google広告の入札戦略は全部で5種類存在します。

入札タイプ入札戦略
自動入札戦略クリック数の最大化
 コンバージョン数の最大化
 コンバージョン値を最大化
 インプレッションシェア
個別入札戦略(手動入札)個別クリック単価制

それぞれ文字通りに、該当する指標の最大化を目指して機械学習が進みます。個別入札戦略は手動入札のことです。

💡コンバージョン値とは

コンバージョン値とは、1回のコンバージョン(CV)がビジネスにもたらす価値のことです。

例えば、1,000円の商品と10,000円の商品では10,000円の商品の方が1CVの価値が高いですよね。この時、10,000円の商品の方がコンバージョン値が高いとみなされます。

また、価値=値段でなく、商品A(1,000円)は商品B(1,200円)よりも安いが、商品Aは商品C(700円)とセットで買われることが多いため合計金額(1,700円)が商品Bよりも高くなる場合、商品Aの方がコンバージョン値は高いと判断されます。

 

また、それぞれの自動入札戦略においては目標や単価の上限を設定することができます。(目標インプレッションシェアの設定は必須)

入札戦略目標や単価上限
クリック数の最大化上限クリック単価
コンバージョン数の最大化目標コンバージョン単価(CPA)
コンバージョン値を最大化目標広告費用対効果(ROAS
インプレッションシェア目標インプレッションシェア

例えば目標コンバージョン単価(CPA)を設定するとコンバージョン数の最大化を目標とするコンバージョン単価に収まるように調整しながら行います。結果として、コンバージョン数が減ってしまうことも起こり得ますので、注意が必要です。

自動入札で手動調整できる入札単価調整タイプ

自動入札でも一部の項目については、手動で入札単価の倍率を設定することができます。

手動調整できる入札単価調整タイプを入札戦略ごとにまとめました。

入札戦略デバイス地域広告のスケジュール設定オーディエンス通話ユーザー属性
100%引き下げ
クリック数の最大化
目標コンバージョン単価
目標広告費用対効果100%引き下げのみ
コンバージョン数の最大化100%引き下げのみ
コンバージョン値を最大化100%引き下げのみ
目標インプレッションシェア100%引き下げのみ

✓:調整可能 ✕:調整不可 -:設定不可

どのような運用レバーなのかを理解する

入札戦略によって機械学習の方向性が定まります。つまりは、自動入札においてどのような成果を増やすために、どこの入札を強めるか、弱めるかの判断基準が変わるということです。

例えば、入札戦略をコンバージョン数の最大化にしていた場合、以下のようにコンバージョン獲得の成果のよい広告への予算配分(入札)が強まります。

入札戦略がコンバージョン数の最大化の場合

一方で、入札戦略をクリック数の最大化にしていた場合、以下のようにクリック獲得の成果のよい広告への予算配分(入札)が強まります。

入札戦略がクリック数の最大化の場合

このようなイメージを持っていれば問題ありません。

>>Web広告の入札についてはこちら

入札戦略の考え方

多くの場合は「コンバージョン数の最大化」「コンバージョン値の最大化」の2つの入札戦略を使います。

その他の入札戦略は使わないことが多いため、ここでは解説を省きます。

>>手動入札(個別入札戦略)の考え方はこちら

量を獲得してから質に向かう

入札戦略の基本的な考え方は「量を獲得してから質に向かう」ことです。

具体的には、まず「コンバージョン数の最大化」や「コンバージョン値の最大化」を入札戦略として量を獲得し、十分なCVが蓄積されてきたら「目標コンバージョン単価」や「目標費用対効果」を設定するのが基本的な考え方となります。

入札戦略の切り替えの考え方

ただし、目標を設定した際にコンバージョン数が減ってしまうことがあります。この時、全体の成果が悪化してしまうのであればもう一度「最大化」に入札戦略を変更するという運用がおすすめです。

まとめ

今回は自動入札における入札戦略について解説してきました。

大きな流れとしては、手動入札でコンバージョンの質を高め、自動入札「コンバージョン数の最大化」に切り替えて2週間程度は学習期間として様子を見る。そして十分なCV数がたまってきたら目標コンバージョン単価を設定してCPAの改善を促進する、というのがセオリーです。

まずはセオリー通りの運用に挑戦してみましょう。

part1

Google広告の入札① 予算設定における基本セオリー 

part2Google広告の入札② 入札タイプの選び方
part3Google広告の入札③ 手動入札の基本ルールと入札倍率の調整
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