
広告とは?初心者向けに基本を解説
Web広告
最終更新日:2025.03.05
Web広告には様々な種類や手法が存在しています。
「Web広告 種類」などと検索していただくと、色々なWeb広告が紹介されており、私自身Web広告を学び始めたときにはもっと体系的にまとまってないの?と頭を抱えました。
本ページでは、Web広告の種類についての前提をそろえた後、まずは覚えてほしい代表的な5つの広告と、その他多くの広告の命名規則を整理していきます。
まずは代表的なWeb広告を5つ紹介します。
これら5つの広告はインターネット上の主要な「場所」に配信できる広告です。
おおよそ以下の場所に1対1で対応していると考えて良いでしょう。
ここからは5つの代表的な広告を簡単に紹介してきます。
リスティング広告とは、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンの検索結果画面上に配信できるテキスト形式の広告です。
顕在層の獲得に強く、予算が少ない場合でもある程度のCV獲得が見込める施策です。
ディスプレイ広告は、Webサイトやモバイルアプリに配信できるバナー型の画像・動画を表示する広告です。
認知拡大や興味喚起に強みがある施策です。獲得効率を高めるための運用も可能ですが、通常リスティング広告の運用が安定してから併用して取り組むことが多い施策です。
引用:Yahoo! JAPAN
💡なぜリスティング広告から行うのか?
Web広告では、通常顕在層ファネルの獲得を第一優先として行うことが多く、予算や成果に応じて準顕在層ファネル、潜在層ファネルへと手を伸ばしていくのが一般的です。そのため、準顕在層や潜在層への認知拡大・興味喚起を得意とするディスプレイ広告よりも顕在層の獲得を得意とするリスティング広告を優先しやすい傾向があります。
SNS広告は、InstagramやLINE、XなどのSNSに配信できる、主にテキスト・画像・動画を組み合わせた投稿形式の広告です。
認知から獲得まで広く対応できる可能性を持つ施策です。商材/サービスと広告媒体の相性によって運用が大きく変わる点には注意が必要です。
動画広告(動画プラットフォーム広告)は、YouTubeやTVerなどの動画再生前後、中間に配信できる横型の動画形式の広告です。
広義の意味では、ディスプレイ広告やSNS広告などで扱う動画形式の広告も含みますが、ここではYouTubeやTVerなどの動画配信サービス内に配信できるテレビCMのような動画の広告のみを指しています。一般的に、文脈に応じてどちらを指しているのかを判断しますが、本ページでは、わかりやすさの為に動画広告(動画プラットフォーム広告)と記載しています。
テレビCMのような幅広い認知拡大に強い反面、他のWeb広告よりも予算が大きくかかる施策です。
ECモール広告とは、Amazonや楽天市場などのECサイトやショッピングアプリに配信できる、主にテキスト・画像形式の広告です。
有形商材を有しており、AmazonなどのECサービスを利用している場合には、主に獲得を強化する目的で配信することができます。
引用:Amazon
広告をはじめコンテンツは、ターゲットユーザーがいない場所に配信しても効果がありません。そのため、どこにユーザーがいるかという視点が非常に重要と言えます。
商材に向かうユーザーが態度変容を起こす場所をより解像度高くとらえる必要があり、それぞれの場所でどのような効果を強く期待できるかを把握することが求められるのです。
※もう少し慣れてくると、媒体単位(Google広告やMeta広告など)で考えるようになります。その時も、上位概念として場所の考え方があると役に立ちますので是非覚えておきましょう。
代表的な5つを紹介しましたが、他にもアフィリエイト広告や純広告、リターゲティング広告、Google広告など色々聞いたことあるよ。それは関係ないの?と思った方もいるかもしれません。
Web広告には、このような○○広告という単語が数十種類以上存在しており、Web広告の種類や分類の理解を複雑にしています。
では、なぜこんなにも細分化されているのでしょうか?
この質問の回答としては、「特徴に対して名前が付き、細分化されているように見えているだけ」になります。
例えば以下のような広告があったとき、「どの場所に、どの課金形式で、どの形式の広告を、どの表示方法で、配信しているか」という整理を行うと
のように整理できます。
さらに、それぞれの項目に対して言語化した部分を「○○広告」といういい方に言い換えることができます。
このように、実際には1つの広告を指していても、それぞれの特長に対して○○広告という呼び方ができてしまいます。そのため、Web広告の種類が細分化されているように見えるという話なのです。
このように細分化されたWeb広告ですが、特徴ごとに分類を行うことで理解しやすくなります。
前提としてWeb広告をMECEに分け切ることは不可能ではありますが、整理しやすくなる分け方がありますので、今回はそれをご紹介します。
おすすめは、以下のように「どこに」「何を」「どのように」配信する広告かという観点で分類する方法です。それぞれの中にも、さらに細かくグルーピングが行われます。
例えば、先ほどのInstagram広告であれば、以下のように特徴を整理できますよね。
それぞれの特長は「○○広告」に置き換えることが可能なので、以下のように言い換えられます。
さらに、対象となる広告が変わると、変更箇所が入れ替わり、それに伴って広告に期待できる効果も変わります。(例えば画像形式なのか動画形式なのかでユーザーに与える印象が変わるなど)
イメージはマリオカートのマシンパーツを組み替えてるイメージで、小さいタイヤなのか大きいタイヤなのかで機動力やパワーが変わるように、Web広告も組み合わせ次第で期待できる効果を微調整することができるのです。
このように、数多く存在する「○○広告」の分類や並列関係を整理することで、どのような効果を期待して、どの軸で種類を変えるかなど、幅広いシーンに役立てることができます。
次の章では、これらのパーツを型としてとらえ、Web広告の種類を整理していきます。
Web広告のほとんどは、先ほど紹介したおすすめの分類と関係する形で名前がついています。
今回はこの命名規則を「型」として紹介していきます。型を理解することで、○○広告が何を指しているのかが把握できるようになりますので、是非取り入れてみてください。
※公式に「規則」があるわけではありませんが、わかりやすさの為に規則としてまとめています。
まずは「媒体名+広告」という命名規則です。
Google広告、Yahoo!広告、Meta広告、X広告、Amazon広告など
これらは、広告媒体(広告プラットフォーム)などと呼ばれ、広告を出稿するためのプラットフォームを指します。それぞれの広告媒体は独自のツールを持っており、このツールで様々な配信設定を行いながら広告配信をするのがいわゆる広告運用です。
多くの広告はこの、広告媒体を介して配信されており、Google広告から配信するのか、Meta広告から配信するのか、Amazon広告から配信するのかなどを決めて広告配信を行っていきます。
媒体によって、
などが変わります。
次に「配信面+広告」という命名規則です。
フィード広告、リール広告、X テイクオーバー広告、LINE VOOM広告 など
これらはプラットフォーム上のどの画面(配信面)に出る広告かによって命名・分類されています。全媒体共通で使えるものから、媒体特有の配信面が名前となっている場合があります。
これらはそう呼ばれることがあるというだけで、「広告」という言葉を付けないことの方が多いと思います。
次に「フォーマット+広告」という命名規則です。
テキスト広告、画像広告、動画広告、音声広告など
これらは、クリエイティブの形式(フォーマット)を表しているだけで、特別な広告であるというわけではありません。
単純にユーザーが受ける広告が、テキスト・画像・動画・音声などの、どの形式をとっているかを表しているにすぎないということです。
特長を整理するならば、どういった訴求に強み・弱みがあるかを押さえておくとよいでしょう。
次に「表示方法+広告」という命名規則です。
バナー広告、カルーセル広告、コレクション広告、リール広告、ネイティブ広告など
これらも特別な広告というわけではなく、バナー形式で見せる広告なのか、カルーセル形式で見せる広告なのかを表しているだけです。
次に「広告モデル+広告」という命名規則です。
予約型広告(純広告)、運用型広告、成果報酬型広告(アフィリエイト広告)など
これらは課金の形態によって分類されています。
といった様子です。
広告モデルの違いにより、配信の仕組みや流れ、費用や支払い方法が変わります。
一般的な文脈では、Web広告自体が運用型広告を指している場合がほとんどですが、予算や状況によっては予約型や、成果報酬型を採用することもあります。
次に「手法+広告」という命名規則です。
リターゲティング広告、データフィード広告など
(手法+広告)型は手法ですので、「広告」をとるとただの手法になります。
例えばリターゲティング広告は一度自社のWebサイトに訪れたことのあるユーザーにもう一度広告を配信する「リターゲティング」という手法です。
今回はWeb広告の種類について、名称の型に着目して解説してきました。「○○広告」は広告の一つの特長を切り取っているにすぎません。何を表しているのかを正しく理解し、それによる効果を正しく理解しておくことが重要です。
以下の型に当てはめながら様々な広告の特徴を理解してみましょう。