SEOはオワコン?新しい検索体験「SGE」とSEOへの影響とは

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目次
    1. SGEとは
    2. SGEの機能
      1. 関連コンテンツの表示
      2. 会話形式で追加質問ができる
    3. SGEの対応範囲と活用法
      1. プレビュー版を一部ユーザーに公開
      2. 3つの活用法
    4. SGEによるSEOへの影響
      1. Webページのトラフィックが減少?
      2. クエリタイプによって影響度が異なる
      3. コンテンツに求められる独自性と信頼性
    5. まとめ

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SGEとは

SGEとは「Search Generative Experience」の略称で、5月に行われたGoogleのイベント「Google I/O 」にて発表された、新しい検索体験です。

言葉通り検索と生成 AIを融合させたもので、ユーザーが検索した際にAIが質問の意図を読み取り、検索結果をテキストにまとめて画像などと共に表示します。

▼例 緑色の部分がSGE対応箇所

(画像引用:Google公式ブログ SGEに関するリリース記事

検索窓に質問文を入力すると、それに対する回答がAIによって生成され、検索結果に出てきます。(ユーザーはChatGPTやBardで質問するのと同じような感覚で、検索を行うイメージです)

またこのAI が生成した回答は、検索結果のトップに掲載されるのが特徴的です。これまでトップに出てきていたWebページ一覧よりも上に位置します。

【参考】

・先日行われた「Google I/O」の内容
Google Keynote (Google I/O ‘23) – YouTube

・「SGE」に関するガイドとリリース内容
google-about-SGE.pdf (googleusercontent.com)
How Google is improving Search with Generative AI (blog.google)

SGEの機能

関連コンテンツの表示

右上に並んでいるのは関連コンテンツです。検索結果と関連しそうな情報をAIが提示しています。さらに下にある緑色のタグのような、ボタンのようなものを押すと、追加で情報を取得できます。よくある「もっと見る」のような機能です。

会話形式で追加質問ができる

さらに、Bardのように会話形式で追加の質問を行うこともできます。

(画像引用:Google公式ブログ SGEに関するリリース記事


上記はおすすめの自転車を検索している例ですが、質問窓から赤い自転車に絞るよう要求をして、さらに情報をフィルタリングしています。

このようなSGEの機能により、従来は辿り着くまでに時間を要していた情報を、見つけやすくなる可能性があります。

SGEの対応範囲と活用法

プレビュー版を一部ユーザーに公開

GoogleはSGEのプレビュー版を、米国の英語ユーザーを対象に提供開始しています。まだ全てのユーザーには公開されておらず、事前に受け付けていたウェイトリストに登録したユーザーから順次提供が始まっている模様です。

3つの活用法

GoogleはSGEを検索に役立てる3つの方法を公開しています。


(画像引用、参考記事:GoogleのAI検索生成エクスペリエンスの使用方法 (blog.google)

上記ブログは英語で説明されているため、日本語にして概要をまとめると以下のようになります。

1:複雑なトピック、質問への回答が可能

例えば「ウクレレとギターの学習の違い」や「フリーランスを始める前に事業を法人化するメリット」など、人間でも人によって回答に戸惑いそうな質問ですが、SGEでは素早く文脈を理解し、回答をしてくれます。

2:特定のシーンにおける質問に対して、数あるコンテンツの中から迅速に回答を提供してくれる

例えば「ウールのセーターから古いコーヒーの染みを取り出す方法」や「パスポートをすばやく更新するにはどうすればよいですか?」といった特定のシーンにおける質問に対しても、スムーズに回答を出してくれます。この手の質問は、人によってベストプラクティスが異なるため、世の中に様々な回答・コンテンツが存在していると予想されますが、それらの中からAIが最適なコンテンツを提示してくれるようです。

3:ショッピング系クエリにも対応可能で、スタイリッシュなリストを提示してくれる

例えば「プールパーティー用のBluetoothスピーカー」を検索すると、それに応じたスペック(耐水性やボリュームなど)を持つスピーカーをレコメンドしてくれます。その他値段やレビューなど、商品を購入する前に考慮したい点を表示してくれるため、商品の比較検討に役立ちます。

 

(画像引用:Google公式ブログ SGEに関するリリース記事

ちなみにGoogle公式ブログに貼り付けられていた上記キャプチャでは、SGEによる回答結果よりも上に、ショッピング広告枠が出ていましたが(緑色の囲み部分)こちらは実際にSGEを使ってみた動画をアップしている米国ユーザーの画面とは異なるようです。まだ試験的な実装ということもあり、広告枠の表示場所については、Googleもテスト中なのかもしれません。(参考:YouTube_米国ユーザーによるSGE動画 ※1分48秒以降参照)

SGEによるSEOへの影響

Webページのトラフィックが減少?

さて、SGEの登場により「SEOオワコン」「SEO終わった」という声が一部あるようですが、実際のところはどうなのでしょうか?上記のような声があがる要因としては、SGEによって通常のWebページの表示位置が下に移動してしまうことで、トラフィックが減るのではないかという懸念があるためです。確かに、SGEによって知りたいことが解決されてしまえば、わざわざWebページへランディングすることは少なくなるかもしれません。当社の見解としては、そのようなトラフィックの減少は一部のクエリにおいてあり得ると予想しています。

(Twitterから引用:@glenngabe/Glenn Gabe ※GoogleアプリにおけるSGEの表示例)

クエリタイプによって影響度が異なる

クエリのタイプによって、今後検索結果で完結するものとしないものが出てくる可能性があり、それによって対策キーワードの選定基準や立てるべきキーワード戦略が変わってくるのではないかと当社では考えています。

例えば「正規表現」や「Excelの関数」など、正解があるものや、一般論を調べるには生成AIが出した検索結果で完結しそうですが、一方で「レーシック手術 病院 東京」などで調べる際には、AIが提示した情報だけでは満足がいかない気がします。その病院が本当に信用できるのか?お医者さんはちゃんとした実績があるのか?症例や実際に手術を受けた人の口コミはないか?など他にも気になることがたくさんありそうです。そのため、SGEの結果では満足せず画面を下へスクロールし、従来の検索結果であるWebページ一覧から、複数のページを開いて情報収集をするのではないでしょうか。

実際に米国ユーザーがSGEを試した結果、YMYL系のクエリにおいて以下のような回答がありました。

・ユーザーによる検索:「頭痛に効く薬は何ですか?」
・AIの回答(SGE):「情報を見つけたり治療をするには、医者などの医療に精通した専門家が最も頼りになります。ここでの(生成AIによる)情報は、医学的なアドバイスや診断は行っていません」

Twitterから引用:@rustybrick/Barry Schwartz

Google自ら、生成AIではなく医者や専門家にアドバイスをもらうようユーザーに促しています。このことから、より専門的な情報が求められるYMYL領域のようなクエリにおいては、SGEではまだ不十分ということが分かります。

また、車やマンション購入など高価格帯の買い物をする時においても、おそらくSGE内で完結はせず、じっくりと様々なページから情報収集をしたり、あるいは一度検索から離脱してSNSを見たりなど、生成AIコンテンツ以外の情報を取得する行動を取るでしょう。このように、クエリによってユーザーのニーズが異なるため、その後の行動も変わっていきます。

そのため、今後のSEOに変化があるとすれば、クエリタイプによってコンテンツ対策に注力した方がいいクエリとそうでないクエリを判断し、対策キーワードの選定を行う必要がありそうです。あくまで現時点では予想に過ぎませんが、SEOが無くなるということはなく、対策の方針が変わる可能性があると考えるのが良いでしょう。

コンテンツに求められる独自性と信頼性

また、SGE登場による我々の見解としては、今後「コンテンツの独自性と信頼性」も益々SEOにおいて重要な指標になるのではと感じています。

ユーザーが検索した内容に対して、恐らく一般的な回答はAIが行うことになるでしょう。そんな中で自社のWebページを見に来てもらうためには、AIに代替されないような独自の情報やAIよりも信頼できる情報を発信することが重要です。前述したクエリタイプごとの対策と関連しますが、ユーザーがSGEでは満足せずにわざわざ下部のWebページを見たいと思う心理を改めて整理すると、以下が考えられます。

・一般論ではなく、それ以上の深さやリアリティのある情報を求めている
・情報の信頼性を求めている(生成ロジックが不明なAIが出した回答ではなく、発信者が明確で信頼のおける情報を見たいと感じている)

このようなユーザーニーズに応えるために、コンテンツの独自性と信頼性がより一層大事になるのではと思います。とはいえ、コンテンツの独自性・信頼性は今に始まったことではなく、これまでも重要と言われてきた指標のため、私たちが行うSEOに大きな変化はないかもしれません。これまで同様にユーザーニーズに応えることを最も重要なこととして、独自性・信頼性のある良質なコンテンツ作成に努めておくことがおすすめです。そうすれば、やがてSGEが日本に導入されたとしても、十分対応できるでしょう。

※SEOコンテンツで独自性をあげるための具体的な手法を知りたい方はこちら:独自性を制する者は、SEOを制す?成功/失敗事例から仮説まで公開!

まとめ

以上、SGEについて最新情報のまとめと今後のSEOについての見解でした。

コンテンツにおける独自性/専門性/信頼性の重要度が上がっていくということは、それだけコンテンツ作成担当者に求められるスキルの基準も高くなっていくのではないかと思います。

例えば、独自の情報を発信するために社内外と連携して情報を集めたり、他者に協力を仰ぐなどのコミュニケーション能力も大事になりそうです。何より、ユーザーニーズをしっかりと深ぼって考えることができる能力もさらに必要になるでしょう。テクニカルなSEOでは本当に通用しない時代が到来しそうです。

 一方で、本格的にSGEが導入されなければ分からないことも、まだまだ多くありそうです。私たちにできることは、目の前のユーザーと真摯に向き合い、ユーザーにとってベストだと言えるコンテンツをつくり続けることです。未来にわくわくと脅威を感じながらも、まずは目の前のコンテンツ品質を上げ、課題解決に貢献していきましょう。

【本稿のまとめ】

  • SGEとは、AIが生成した回答を検索結果に表示させる新しい検索体験
  • SGEは関連コンテンツの表示や会話形式での追加質問も可能
  • SGEは複雑な質問や特定の状況における質問への回答が可能で、ショッピング系のクエリにおいても柔軟に対応可能
  • SGEによるSEOへの影響として、Webページのトラフィック減少が可能性としてある
  • 今後のSEOは、クエリタイプによって対策方針が異なったり、コンテンツにおいて独自性・信頼性がより一層求められる
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