Google広告の入札③ 手動入札の基本ルールと入札倍率の調整

Google広告の入札③ 手動入札の基本ルールと入札倍率の調整

自動入札を使用する場合でも、裏側のロジックは手動入札と変わりありません。媒体がどのような動きをしているのかを理解するためにも、是非part3に目を通してみてください。

今回は、「手動入札で設定できること」「調整率の話」をしていきます。

手動入札は検索キャンペーン(リスティング広告)で使用することが多いため、検索キャンペーンを前提としてお話しします。

part1 Google広告の入札① 予算設定における基本セオリー
part2 Google広告の入札② 入札タイプの選び方
part3 Google広告の入札③ 手動入札の基本ルールと入札倍率の調整 ←イマココ
part4 Google広告の入札④ 入札戦略(自動入札の場合)

手動入札の基本

まずはキャンペーンで基準となる入札単価を設定します。例えば、100円などで設定しておくとよいでしょう。

ここから様々な条件で単価を増減させることができます。4倍の400円に設定したり、半分の50円に設定したりと様々な設定が可能です。

キーワードの入札単価を直接で50円に下げるような設定のほか、特定のデバイスや地域の場合に基準単価の2倍の入札額にする、1/4倍の入札額にする、というような設定が可能です。

このような基準単価の調整度合を調整率と呼びます。

手動入札でできること

  • 直接、特定のキャンペーン、広告グループ、広告、キーワードの入札単価を変更すること
  • 特定の条件下でのみ倍率が変わる設定をすること 

入札単価の調整

手動入力の場合は問題ありませんが、特定の条件下で入札の倍率が変わるように設定する際は少し特殊です。

例えば、基準単価(100円)の3倍(300円)に設定したい場合、調整率を「+200%」にします。

基準単価(100円)そのままであれば、もちろん調整率は「+0%」。いじる必要はありません。基準単価(100円)の80%(80円)に減らしたければ、調整率は「-20%」にします。

 

調整率の見方

まとめると、調整率は以下のようなルールになります。

調整率のルール

  • 2倍、3倍にするなら:「+100%」「+200%」
  • 等倍のままなら:「+0%」(何もしなくてよい)
  • 40%、80%にするなら:「-60%」「-20%」

「もともとの○○%分増やす/減らす」と考えるとよいでしょう。

慣れるまでは大変かもしれませんが、是非マスターしてください。

手動入札で調整できる入札単価調整タイプ

手動入札で調整できる入札単価調整タイプは以下の通りです。キャンペーンタイプごとに調整可能な項目が異なります。

キャンペーンタイプデバイス地域広告のスケジュール設定ターゲティング方法検索広告向けリマーケティングリストインタラクションユーザー属性
検索
ディスプレイ
ショッピング
動画
アプリ
P-MAX
デマンドジェネレーション

✓:調整可能 ✕:調整不可 -:設定不可

入札額は掛け合わせ

最後に、手動入札における重要なルールを紹介します。

それは、入札額は掛け合わせで設定されるということです。

例えば、東京の入札を2倍(調整率+100%)に増やし、金曜日の入札を1.2倍(調整率+20%)に増やしたとします。

では、東京の金曜日の入札額はいくらになるでしょうか?

この時、調整率ではなく倍率の掛け合わせが行われます。

つまり東京(2倍)と金曜日(1.2倍)の掛け合わせが入札倍率になるということです。決して足し算ではありません。

今回の場合、2×1.2=2.4倍となり、調整率は「+140%」となります。よって、入札単価100円の調整率+140%なので、240円が実際の入札単価です。

複数の調整率の計算

また入札額を下げる場合も同様です。

千葉の入札を80%(調整率-20%)に減らし、月曜の入札を70%(調整率-30%)に減らすとします。

この時、

複数の調整率の計算

基準単価が100円の場合、56円で入札されることになります。

このように、複数の条件に該当する場合、入札単価の倍率は掛け合わされるということを覚えておきましょう。

ここで、条件が複数掛け合わさってしまったら、最終的に入札単価が膨れ上がってしまうと思った方もいるかもしれません。

しかし、実際には入札単価の調整率には上限があり、「+900%」以上にはならないようになっています。つまり、10倍が限度ということです。

基準単価が300円の場合、3000円になってしまうことはあっても、10,000円になってしまうようなことはないので安心しましょう。

まとめ:複数の入札は掛け合わせ

改めて確認すると、入札単価の手動入札でできることは

  • 直接、特定のキャンペーン、広告グループ、広告、キーワードの入札単価を変更すること
  • 特定の条件下でのみ倍率が変わる設定をすること

の2つです。

複数の条件が重なるときには、倍率の掛け算が行われます。ただし、入札単価は基準単価の10倍以上にはなりません。

Web広告運用ではこのような裏側のルールを知っておくことが重要になります。この機会に是非覚えておきましょう。

part1

Google広告の入札① 予算設定における基本セオリー

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