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Web広告
最終更新日:2025.02.03
広告クリエイティブには、成果を出すための制作・運用パターンが存在します。そのパターンさえ押さえれば、誰でも一定以上の成果を出すことが可能です。
本ページでは「デザイナーだけではなく広告運用者も覚えておきたい、成果が出る広告クリエイティブの作り方」を解説していきます。
具体的なクリエイティブの制作方法に入る前に、Web広告のクリエイティブを制作するにあたって必要な3つの考え方を解説します。
1つ目は、継続してPDCAサイクルを回すことです。「クリエイティブは一回作って終わりじゃない」という意識を持つことが重要です。
どんなに成果の良い広告でも、広告には消費期限のようなものがあります。
皆さんは、Instagramを見ている時やWebサイトを見ている時に「あ~またこの広告か」と思ったことはないでしょうか?
これを「広告疲れ」や「摩耗している」といいます。
一般的にクリエイティブが摩耗していくと、次第に成果が出づらくなっていくため、ユーザーの興味を引くための見せ方や、競合と差別化できる自社の強みの見せ方を工夫し続けなくてはいけません。
2つ目は、媒体や配信メニュー、ターゲティング毎の特性の違いを理解することです。
運用型広告では、全ての媒体・ターゲティングで全く同じクリエイティブを配信すると多くの場合、失敗します。
媒体毎にユーザーの状態や特徴、配信面の特性などが異なるため、成果の出るクリエイティブが違うことが多いからです。
「コスパよく全媒体で同じクリエイティブを配信したけど、成果がバラバラ…」といったことが普通に起こります。
例えば、媒体毎の作成ポイントは以下のようなものが挙げられます。
最後は「クリエイティブだけでWeb広告は完結しないと知る」ことです。
「クリエイティブ制作に欠かせない5ステップ」でも言及しますが、クリエイティブ制作をするにあたって数多くの情報を参考にする必要があります。
など
上記の内容を反映させることで、成果の出るクリエイティブに近づきます。
また、成果の良い・悪いクリエイティブを参考に、検索広告の訴求を変えたり、LPを変更したりとクリエイティブで得た学びをWeb広告の他の要素に転用することも可能です。
ここまではクリエイティブ制作以前の考え方をお伝えしてきました。
ここからはもう少し具体性を上げて、クリエイティブ制作前に考えておくべき3つのルールをご説明します。
これらを考えずにクリエイティブを配信するのは大変危険です。ここで紹介するルールを押さえて、成果を出すためのクリエイティブ制作をスタートしていきましょう。
最初に、「良いクリエイティブ」を発見するための評価指標を決めましょう。
クリエイティブの評価指標には、ざっと考えられるだけでも以下があります。
このほかにも、ROAS(広告費用対効果)やROI(投資対効果)などがメジャーな指標として挙げられます。
評価指標が定まっていない状態では
などの何を判断基準として良し悪しを付ければいいかが分からなくなってしまいます。
数ある指標の中で、どれを基準としてクリエイティブの良し悪しを決めるのかは必ず決めておくようにしましょう。
2つ目は検証ルールです。
これは先ほどお伝えした「評価指標」と同様に、良いクリエイティブを判断し、改善していくために必要なルールです。
評価指標以外にも、具体的に以下のことを考えると良いでしょう。
これらを決めておかないと、クリエイティブの検証・改善は一向に進みません。配信の進捗をみて柔軟に変更することも重要ですが、まずは明確に設定してから制作・配信を始めましょう。
最後は集計ルールです。
クリエイティブの集計ルールには、以下が一例として挙げられます。
集計ルールは商材や配信する状況によって異なります。
たとえば、配信額が少額の場合、分析に必要なデータが集まりづらいため全媒体で合算して成果を見ることもあります。様々な状況に合わせて、集計ルールを設定していきましょう。
ここまではクリエイティブ制作をする前の段階である、「本質的なクリエイティブ制作の考え方」と「3つのルール」について解説してきました。
ここからは、ようやく実際のクリエイティブ制作の手順に入っていきます。
今回ご紹介する手順は以下の5ステップです。
これらのステップを押さえることで、誰でも一定以上の成果を出すことができるようになります。さっそくそれぞれのステップについて詳しく見ていきましょう。
クリエイティブを作る前に、商品情報をしっかりとリサーチしましょう。
どんな商品を扱うのかわからないと、クリエイティブで何を伝えればいいのかも分からず、そもそも作成することすら困難です。
この段階で知っておくべき情報としては、以下が挙げられます。
これらは一例ですので、実際は商品によって他にも考えることがあります。
購買チャネルはオフラインが主なのか、今後どのような店舗・チャネルで売っていきたいのか、などです。商品情報をしっかりと調べるだけでも、クリエイティブ制作の成功率はグッと高まります。
商品に関する情報を豊富に持っていると訴求の角度をいくつも作ることができます。
クリエイティブ作成の基本であり、時間のかかる部分ですが、その分とても重要と考えてください。
商品の情報を集めたら、次はクリエイティブのターゲットを決めていきます。すでにターゲットが決まっている場合はスキップしてください。
どんな人が、いつ、どこで、どんな理由で商品を購入するのかを決めることが必要です。
たとえば、保湿を強みとした化粧品の広告を配信する場合を見てみましょう。
この例では、AとBでそれぞれ制作するべきクリエイティブは全く違います。保湿をウリにした商品を扱うのであれば、そもそもBは狙うべきターゲットではないかもしれません。
扱う商品とターゲットのイメージを明確にすることで、この後のステップの精度や、クリエイティブの成果自体が大きく変わってきます。
商品とターゲットのことがよくわかったら、続いてはクリエイティブで伝えるメッセージを決めていきます。
先ほどの化粧水の例だと、メッセージとしては次のようなものが挙げられます。
ターゲット:「乾燥肌の人」が「冬」に「保湿のため」に化粧水を買う
訴求A.年々ひどくなっていく冬の乾燥肌対策に
訴求B.「肌がカサカサ…」乾燥肌に悩む30代の女性へ
ターゲットユーザーのデモグラフィックデータ(年齢や性別・居住地など)をメッセージに含めたり、抱えている悩みを明示したりすることもポイントです。これにより、クリエイティブを見たユーザーに「自分に向けて言っているみたい」と興味を持ってもらいやすくなります。
過度に個人を特定するような内容や差別的な表現(太っている、痩せている)、誇大表現(必ず痩せる~、5秒でマッチョに~)は絶対にやめましょう。倫理的な問題の他、ユーザーを不快にさせる、誤解させるような広告は停止になる危険性が非常に高いためです。
実際に、ここ数年でGoogle広告やMeta広告などの主要媒体では警告や停止措置を出すなど、規制を違反する広告に対しての処置が厳しくなっています。広告表現には十分気をつけながらも、ユーザーに興味を持ってもらえるメッセージを考えましょう。
伝える商品やターゲット、メッセージが決まったらクリエイティブのビジュアル作成に入ります。
これまで考え、作ってきた内容をどのように表現するかによって、ユーザーからの反応は大きく変わります。
例えばInstagramで友達のストーリーズを見ているときに、明らかに広告感の強いスーパーのチラシのようなクリエイティブが流れてきたらどうでしょう。違和感が強くて、すぐに次のストーリーズにスワイプしてしまいそうですよね。
本記事の序盤で解説したように、媒体やターゲティングによって成果の出るクリエイティブは異なることが多いです。
これまでのステップで考えた内容を基に「どうすればユーザーは興味を持ってLPまで進んでくれるのか」を考えていきましょう。
ビジュアル作成が終わると、クリエイティブ制作は一段落です。
ですが、「クリエイティブは一回作って終わりじゃない」ことを思い出してください。Web広告のクリエイティブ制作において継続的な検証・改善は必須です。
PLAN-Bでは、ステップ1~4の制作フローを実施した上で以下の検証サイクルに入っていきます。
データを集め、データの分析を行い、仮説を立てて、新たにクリエイティブを作成する。このように、「どんなユーザーに、どんなメッセージを、どんなビジュアルで」伝えれば成果が出るのかの検証を繰り返していくのです。
そのため実際に配信した後で、ユーザー像やメッセージが全く間違っていた、と発覚することも十分にあり得ます。
ただその場合でも「仮説が間違っていた」という有効な結果は得られているため、落ち込まずにどんどん仮説検証を繰り返していきましょう。
最後に、クリエイティブ制作でやってはいけない失敗パターンを確認します。
どれもクリエイティブ制作に慣れていないうちは頻出のNGばかりです。
1つ目の落とし穴は、短期・単発の勝ち負けに分析や仮説が左右されてしまうことです。
クリエイティブをはじめ、Web広告運用の多くは長期戦です。1つの仮説パターンで配信終了まで走り続けることは、ほぼあり得ません。
常に「この仮説は当たり/外れなら次はこうしよう」と、仮説の当たりはずれに関係なく、次のことまで考えておきましょう。
2つ目の落とし穴は、商品やターゲットについて知ろうとしないことです。
ステップ1で商品について知るべきと書きましたが「クリエイティブ初心者でいくつかバナーを作った」くらいの段階におけるあるあるです。
「たぶんこの商品の強みはこれで、ターゲットはこれだ!」
と、よくリサーチをしないままにクリエイティブ制作に取り掛かってしまうケースが頻出します。
これだと仮説の強度が低い上に、仮説が当たっても外れても有効な結果は得られません。仮にクリエイティブが当たったとしても、残念ながら「全てまぐれ」です。
クリエイティブでの成果に再現性を持たせるためには、事前のリサーチが必要であるとよく覚えておきましょう。
3つ目の落とし穴が、デザイナーにクリエイティブ制作を丸投げしてしまうことです。
これは決してやってはいけません。
なぜなら、デザイナーはあくまでもクリエイティブ制作の一部である「ビジュアル作成」に特化していることが多いからです。
ビジュアル作成は、ステップ4の段階、つまり商品情報やターゲット、メッセージが固まった後です。「デザイナーに丸投げする」=「重要なステップ1~3を全て飛ばしてしまう」ということだと覚えておきましょう。
もちろん、ステップ1~4までを踏まえたクリエイティブ制作ができるデザイナーもいます。
しかし、訴求の背景や数値・データをより把握しているのはマーケティング担当者や運用者です。Web広告施策に責任を持つという意味でも、デザイナーにクリエイティブ制作の丸投げしない姿勢を持っておきましょう。
デザイナーへの丸投げ同様気を付けなくてはいけないのは、AIの活用です。
昨今のAIの進化は著しいものですが、AIの回答を鵜呑みにしてクリエイティブ制作を行うのはまだまだ危険があります。
すべて丸投げで制作した場合、本来訴求したいこととずれてしまったり、検証の意図を見失って次の手をどう打つかがわからなくなったりする場合があります。
しっかりと運用方法を固めた上で、アイデア出しとしてAIをうまく使うことが重要です。
成果を出すクリエイティブ制作に必要なことについて、ここまで詳しく解説してきました。
クリエイティブ制作は本記事のポイントをきちんと押さえれば、誰でも一定以上の成果を出すことができます。紹介したのは重要なポイントばかりですので、しっかりと意識しましょう。
最後に、本記事でお伝えしたポイントを簡単にまとめます。
クリエイティブを作成するときには大前提これらの考え方を持ったうえで取り組みましょう。