Web広告とは?初心者向けに解説

Web広告とは?初心者向けに解説

インターネットで広告を出す、そんなシンプルなイメージだけでは語り尽くせないのがWeb広告です。

多種多様な掲載場所や形式が存在し、それぞれの特徴を適切に活用することで、ビジネスの成果は劇的に変わります。
では、具体的にどんな広告手法があるのか、そして他のマーケティング施策と比べてWeb広告が持つ独自の強みとは何なのか。
そのポイントを詳しく解説していきます。

Web広告とは?

Web広告」とは、Web上に用意された有償の広告枠に掲出される広告のことを指しています。

具体的には、検索エンジンの検索結果画面やSNS、動画サイト、各種Webサイトなど、オンラインのプラットフォームを通じてユーザーに宣伝を届ける広告です。Web広告の特徴を捉えるためには、まずどこに広告を出すことができるのかを理解するところから始めましょう。

Web広告を掲載できる場所

Web広告は、Web上の多様な場所に広告を掲載できます。掲載できる場所ごとに広告の呼び方が違うため、掲載できる場所と合わせて覚えておきましょう。

ここでは大きく5つの掲載場所をご紹介します。

1. 検索結果画面(リスティング広告)

リスティング広告の見ため

Web広告ではGoogleやYahoo!などの検索プラットフォームの検索結果画面に広告を表示することができます。検索結果画面に表示できる広告を、一般的には「リスティング広告」と呼びます。

リスティング広告は、ユーザーが入力したキーワードに連動して配信されるため、関心の高い人に直接アプローチできるのが強みといえます。たとえば「ダイエット 方法」と検索する人はダイエットに興味があるので、その検索結果の上部に「ダイエット商品の広告」が表示されると、高いクリック率が期待できます。

2. Webサイトやアプリ(ディスプレイ広告)

Yahoo!ポータルサイトのディスプレイ広告枠

引用:Yahoo! JAPAN

広告枠を設置しているWebサイトやアプリ上にも広告を掲載できます。そのような広告は「ディスプレイ広告」と呼ばれています。

大手ニュースサイトやブログメディア、アプリのコンテンツの間など、インターネット上のあらゆる場所に表示されるため、大勢のユーザーにアプローチできるのが特徴です。「視覚的にインパクトを与えたい」「ブランディングを強化したい」という場合に向いており、幅広い認知拡大が期待できます。

3. FacebookやInstagram、XなどのSNS(SNS広告)

SNS広告とは

FacebookやInstagram、X(旧Twitter)などのSNS上にも広告を掲載できます。そのような広告は「SNS広告」と呼ばれています。

SNS広告は、ユーザーの興味・関心やフォローしているアカウント情報などをもとに精度の高いターゲティングができることが魅力です。「特定の趣味を持っている人だけに広告を表示したい」「ブランドの世界観を写真や動画で伝えたい」といった場面で特に効果を発揮します。

4. Youtubeなどの動画配信プラットフォーム(動画広告/動画配信プラットフォーム広告)

動画広告とは

YouTubeなどの動画配信プラットフォームにも広告を掲載できます。そのような広告は「動画広告」と呼ばれています。

映像と音声を併用できるので、商品やサービスの魅力を直感的に伝えやすいのがメリットです。たとえば、車やゲームなど実際に動く商品や使用シーンを見せることで魅力を伝えることができる商品で、テキストや静止画だけでは伝わりにくいポイントをアピールできます。

5. AmazonなどのECプラットフォーム(ECモール広告)

引用:Amazon

Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのECプラットフォーム上にも広告を掲載できます。そのような広告はECモール広告と呼ばれています。

商品検索結果やおすすめ商品枠、関連アイテム枠などで表示されるため、購買意欲の高い方に向けて広告を配信できることが魅力です。


このように、Web広告には多様な掲載場所があります。さらに広告ではどのような形式で広告を掲載するか、どのような手法で広告を配信するかなどによっても呼び方が分類されていきます。

Web広告の種類を詳しく学びたい方はこちらもご確認ください。
Web広告の種類を整理整頓!分類方法を理解して8割を網羅しよう

オフライン広告と比較したWeb広告の強み

「テレビCMや雑誌広告、チラシなどのオフライン広告との違いは何だろう?」と気になる方もいるでしょう。ここでは、Web広告ならではの強みを4つに分けて解説します。

それぞれのポイントを押さえると、オンラインならではの特徴を理解していただけるはずです。

詳細なデータを元に改善ができる

Web広告の最大の利点は、データを正確に計測して分析できる点です。

たとえば、広告の表示回数やクリック数、さらにはコンバージョン(成果)などをリアルタイムで把握できます。こうしたデータを用いれば、「どの広告が効果的だったか」をすぐに検証し、必要であれば改善施策を講じることが可能です。

これに対して、オフライン広告ではユーザーが何人その広告を見たか、どれだけ効果があったかを正確に追うのは難しい場合が多いです。

ターゲティング精度が高い

Web広告では、年齢や性別、地域といった属性情報はもちろん、興味関心やオンライン行動履歴などをもとに細かなターゲティングが行えます。

たとえば、特定の地域に住む20代の女性で、ファッション系サイトをよく閲覧しているユーザーにのみ広告を配信することも可能です。オフライン広告では実現しにくい「ピンポイントで狙う」ことが、Web広告なら手軽に実現できます。

配信範囲が広い

インターネットがつながる環境であれば、世界中どこにでも広告を届けることができます。

たとえば、海外向けのECサイトを運営している場合、狙いたい国や地域のユーザーにだけ広告を出すことも簡単です。

オフライン広告で同じことをしようとすると、国や地域ごとにメディアを選定したり、広告制作物を作り直したりと、膨大なコストと手間がかかります。しかし、Web広告ならすぐにグローバル配信の設定を完了することができます。

柔軟な運用が可能

配信期間や予算、ターゲット設定などをこまめに変更できるのは、Web広告の大きな魅力です。

「このデザインは効果が低いかもしれない」と思ったら、すぐに新しいクリエイティブに差し替えることもできます。さらに、期間限定キャンペーンを打つときには「この1週間だけ、予算を増やして集中的に配信する」など、臨機応変な施策が容易に行えます。


このようにデータ計測からターゲティング、柔軟な配信調整といった点で、Web広告はオフライン広告よりも扱いやすい広告と言えます。

他のWeb施策と比較したWeb広告の強み

Webマーケティング施策には、Web広告以外にもSEOやSNSマーケティングなどの選択肢があります。Web広告の特徴を理解し、Web広告を施策として選択するべきかを判断しましょう。

成果が出るまでの期間が短い

Web広告は他のWeb施策と比べて成果が出るまでが早いことが特徴です。

一般的にSEOやSNSマーケティングはストック型の施策と言われており、時間と共にコンテンツが蓄積され、徐々に効果が高まっていくタイプの施策です。コンテンツの蓄積に伴い効果も大きくなっていくため、費用対効果がゆくゆく高くなっていく特徴があります。一方で効果が出るまでに時間がかかってしまうという弱点もあります。

それに比べ、Web広告はフロー型施策と言われており、蓄積を必要としないため、すぐに施策の効果が表れます。短期的に集客を見込める反面、広告出稿を止めればすぐに効果がなくなるという弱点もあります。

「早急に売上や集客を伸ばしたい」「短期間だけキャンペーンを大きく打ち出したい」方は、フロー型のWeb広告が向いています。ただし、出稿を止めた瞬間に反応が落ちる点は理解しておきましょう。

Web広告をやらなくてもいい方

今ではWebに触れずに生活することは難しく、事業成長に広告を選ぶのであればWeb広告はほぼ必須と言っても良い施策になっています。それでも「やらなくてもいいケース」はあるのでしょうか。

対象顧客数が少ない商材を扱っている方

対象顧客数が少ない高単価なBtoB商材や一部のニッチな業界、商圏が極めて狭い地域密着型のビジネスなどでは、Web広告でターゲティングしても獲得単価が高くなりすぎることがあります。

展示会やチラシなど確実に自社の顧客がいる場所へのオフライン広告のほうが効果が高い場合があるため、Web広告を出稿する際には注意してください。

利益率が低い商材を扱っている方

薄利多売のビジネスモデルでは、Web広告のコストに見合う収益を上げることが難しい場合があります。

現実的に利益が出る顧客獲得単価をWeb広告で達成することができるのかは事前にシミュレーションが必要です。

まとめ

ここまで見てきたように、Web広告には様々な形式と利点があり、オフライン広告とは違った強みを持っています。また、SEOやSNSなどのストック型施策とは異なり、短期的な成果が狙えるでしょう。

一方で、全てのビジネスに最適というわけではなく、業種やターゲットによってはオフライン施策が優位になることもありますので、Web広告の特徴をしっかりと捉えた上で活用を検討することが必要です。

Web広告を運用したい方、Web広告のリテラシーをもっと向上させたい方は、知るべきことがまだまだあります。まずは以下の3つの記事がおすすめですので、より理解を深めていきたい方は是非ご覧ください。