ユーザー体験を向上させるための「検索意図の考え方とは?」コンサルタントに直撃取材!

SEOサービスのご案内
今すぐ無料ダウンロード

無料で資料をダウンロード

※フォーム送信後、メールにて資料をお送りいたします。

SEOサービスのご案内

専属のコンサルタントが貴社Webサイトの課題発見から解決策の立案を行い、検索エンジンからの自然検索流入数向上のお手伝いをいたします。

※フォーム送信後、メールにて資料をお送りいたします。

STEP 1


フォームでの問い合わせが
完了いたしました。
メールにて資料をお送りいたします。

SEOを実施する上で重要な「検索意図」ですが、どこまで深掘って考えることができていますか?「検索意図」を理解することは最適なコンテンツ、およびユーザー体験を届けるために必要不可欠です。本稿では、SEOコンサルタントに直撃取材を行い「検索意図」の考え方について解説いたします。真のユーザーニーズを把握するためのコツを理解し、ユーザーエクスペリエンス向上にお役立てください。

・スピーカー紹介

「検索意図を考える」とは

松本:本日はよろしくお願いします。まずはじめに、検索意図の考え方についてお伺いしていきたいと思います。一般的に、SEOで「検索意図を考える」と言われれば、真っ先に思い浮かぶのは「KGDB(=know/go/do/buy)」といった分類方法ですが、出田さんがお考えになる「検索意図を考える」とはどのようなものでしょうか?

出田:「KGDB」は、元々Googleが2015年に提唱した検索インテントの分類であり、これらはすべて動詞ですが、本当の検索意図を考える際には単に動詞で分類するだけでなく、もう一歩先まで踏み込んで考える必要があると考えています。具体的には「いつ、どこで、どんな、誰が、何を、どのように、どうしたいか」という要素まで考慮する必要があると思っています。このような観点から見ると「KGDB」による分類ではまだまだ不十分であり、より深く考える必要があります。また「なぜ検索したのか」「何のために検索したのか」といった要素も考慮した方が良いです。「KGDB」という動詞だけで分類してしまうと、このような要素が考えられず抜け落ちてしまうことがあります。

「検索意図」の深堀りをするには

ユーザーの検索意図は無限

松本:実際に「検索意図」の深掘りを行うには、検索ユーザーがどんな人なのかを考えていくと思いますが、デモグラ情報をどう扱うかは注意が必要ですよね。例えば、男性か女性かといった情報は多くの場合重要でないことがありますよね?

※デモグラ情報:デモグラフィック情報の略。人口統計学的な情報のことで、人々の属性や特徴を表すデータのことを指します。例えば、年齢、性別、地域、職業、収入、学歴など。

出田:「20代女性であるから化粧水を買う」というロジックは成り立たないですからね。デモグラ情報と行動においては、相関はあるけれども因果は必ずしもないので、そこを見誤っちゃいけないです。また、行動と因果関係があるのは「状況」であり、例えば「肌が乾燥しているから化粧水を買う」というロジックは成り立ちます。検索するユーザー像はもちろん定めるべきだが、属性などに固執して考えてしまうと本質的な意図は見えてこないなと思います。

 

松本:必ずしも同じ属性の人だからといって行動や検索意図を一括りにはできないし、ユーザーの置かれている状況を考えることが大事なんですね。

出田:そうですね。簡単に検索意図を深ぼるとは言っていますが、そのパターンとしては無限です。検索行動以外にもユーザーの行動はいろんな行動があって、どれが前の行動でどれが後の行動になるかは、必ずしも同じでないですし。

商品を調べた上で購入する人もいれば、購入してから詳細を調べる人もいます。また、購入を考えていたが気持ちが変わってしまって熱量が下がるという心理変容も全然あります。ユーザーの行動や心理は、必ずしもAIDMAのように左から右へと直線的に進むわけではないことも理解しておく必要がありますね。

※AIDMA:広告やマーケティングにおける顧客獲得のプロセスを表す言葉の一つで、Attention(注意を引く)、Interest(関心を引く)、Desire(欲求を喚起する)、Memory(記憶に残る)、Action(行動に移す)の5つの段階を示します。

松本:検索理由や検索意図を知ろうとした時に、無意識に何かしらのフレームワークや枠組みに当てはめて考えてしまいがちですが、違った視点からも考える必要があるということですね。

出田:ユーザーが置かれている状況は本当に様々なパターンがあるので、直線的なジャーニーだと思って考えてしまうのは注意です。

松本:それと、世の中の状況変化によって検索結果も変わるということも、抑えておきたいですよね。

出田:そうですね。世の中の状況が変わればユーザーの関心や検索意図も変わり、それに応じてGoogleもユーザーのニーズに対応して検索結果を変更します。結局のところ、ユーザーを中心に検索結果が変わるので、やはり本来注目すべきはユーザーということです。

ユーザーニーズを掴むためには”検索意図”だけでは不十分!?

松本:先ほどのお話で、ユーザーは直線的なジャーニーを辿らないということを伺いましたが、では我々はどのようにユーザーを中心に考えニーズを深ぼっていけば良いのでしょうか?

出田:ユーザーを理解しニーズを掴むためには、”検索意図”だけでは不十分です。一般的な用語ではありませんが、”検索理由”まで考える必要があります。検索意図はユーザーが検索する目的/思惑、つまり何を得るために検索をしているのかを指し、検索理由はユーザーが特定のキーワードを検索する理由や背景、つまりどのような状況に置かれているから検索をしているのかを指します。時間軸として、「検索した瞬間」を基準に考えたときに、過去から検索した瞬間に向けて何が起こっていたかを表すのが「検索理由」であり、検索したその先に何を得ようとしているのかを表すのが「検索意図」です。

検索理由を深ぼることで、ユーザーが今置かれている状況や抱えている課題、感じていることを理解することができます。その結果、コンテンツの導入部分でユーザーの共感が得られ、検索している前提を押さえた上での提案が可能になります。検索意図の理解だけでは提案をすることはできてもその中身が刺さりきらない薄いものになる可能性があります。

松本:検索意図に加えて検索理由も押さえることでユーザーのニーズを押さえた良質なコンテンツを作ることができるようになるということですね。

表面上の情報ではなく、真のユーザーを見よ

松本:そんなユーザーについて深く知るためには、実際めちゃくちゃ色んな情報を取りにいかないといけないと思うのですが、何を頼りに見るのがオススメでしょうか?ぱっと思い浮かぶのは「サジェスト」、「LSI」、「他の人はこちらも質問」とかですかね。

出田:あくまで、世の中にユーザーの検索意図を満たすコンテンツが存在していて、それをGoogleがユーザーに適切に届けているという前提に立った場合、「サジェスト」や「LSI」は参考にしていいと思います。「他の人はこちらも質問」や競合のコンテンツも参考になると思います。知恵袋とかもそうですね。
※LSI(Latent Semantic Indexing):Googleが特許を保有している独自技術のこと。Googleで検索をしたとき、検索結果ページの最下部にある「その他のキーワード」や「関連キーワード」に表示されるキーワード一覧のことをLSIキーワードと呼びます。

しかしながら、もし自社・競合含めて、世の中にユーザーの意図を満たせるコンテンツが存在していない、もしくは存在しているがGoogleが適切に届けられていない場合、先ほど紹介したサジェストなどを参考にするだけでは抜け漏れが生じる可能性があるため、持つべき意識として、競合そのものや検索結果をそのまま受けとめるのではなく、あくまで見るべきはユーザーという点は注意ですね。そのためには、自分自身をユーザーと同じ状況に身を置いて考えてみるのが良いかなと思います。

松本:やっぱりどこまでいってもユーザーの考えていることはユーザーしか分からないので、実際のお客様に話を聞いたりすることはできるといいですよね。また可能な限り、ユーザーと同じ状況をシミュレーションしてみたり、実際に体験してみたり。

出田:仮に、実際に体験することが難しいとしても、空想上でもいいから体験しておいた方がいいですね。自分がユーザーになった場合のイメトレをしているかどうか、1回するだけでもユーザーの解像度は上がると思います。

松本:これは必須ですね。ここの解像度というかイメトレの精度みたいなのものを上げていくことがすごく大事だなと感じます。

出田:また、深ぼりをしていく際には1回や2回で止めないで、「検索理由」のその理由の理由の理由の理由ぐらいまでは、深掘ろうと思ったら深掘れるので、そこまでやってみるのも良いかもしれません。

例えばアウトバウンドでお客様にお電話差し上げたときに、すぐにバーンと切られてしまうみたいな事があったとして。その原因は、単に電話したという行為がダメだったんじゃなくて、もしかすると過去に同業の会社と取引をして散々な目にあったとか、そういう過去の経験が影響しているかもしれませんよね。検索理由の理由を深ぼっていくほど、表面上では見えなかった意図や理由が見えてくるはずです。

松本:SEOでいうと、ひとつ前に検索したキーワードは何だったか?くらいは考えておけると良さそうですね。

出田:ここまで色々とお話ししましたが、最後にお伝えしたいのは「検索意図やその考え方に正解はない」ということです。実際今日話したことを全て漏れなく実行している人はごくわずかですし。ただ、一度でも「検索意図について深く考えてみる」ということを経験しておくと、別のクエリを対策する際に応用できるので、まずは何かしら代表的なクエリをサンプルに、どこまで検索意図を深ぼることができるかやってみると良いと思います。

松本:あくまで考える癖をつけよう、という話であり、それを絶対解と思ってそれだけを信じてやればいいわけではないということですね。

出田:フレームワークとかテンプレートとかが存在するのって、世の中が複雑すぎるからそれを簡略化していろいろ表現するしかないだけで。共通言語をもつためにジャーニーとかは一定必要なのですが、リアルな私、リアルなあなたはその型通りの人間ではない、というのがとにかく伝えたいことです。

松本:本質を追及し、突き詰めたらきりがない話ですが、それがまた奥深く、面白いですね。単なる検索結果だけでは見えない本当のユーザーを見るためのヒントを、今日は知ることができました。ありがとうございました!

出田:ありがとうございました。ぜひ読者の皆さんにも本日お話しした内容を意識して、SEOに取り組んでいただければと思います。また、今後もこのような弊社独自の見解や考え方を紹介するコンテンツも発信していきたいと思っていますので、乞うご期待ください!

松本:ぜひ発信していきましょう!また次回お楽しみに!

本稿のまとめ

  • 「検索意図を考える」とは、単に「KGDB(=know/go/do/buy)」で分類するだけでなく、さらに深く考える必要がある。
  • 属性と行動に相関はあるが必ずしも因果はない。状況と行動には因果がある。
  • ユーザーの行動や心理変容のプロセスは、直線的な進行ではなく複数のパターンで考えるべき。
  • 真のニーズを探るためには”検索意図”だけでは不十分。”検索理由”まで考える必要がある。
  • 検索意図を知るためにサジェスト/LSI/他の人の検索など参考にするが、それが全てではない。
  • 実際のお客様に話を聞いたり、ユーザーと同じ状況をシミュレーションすることが重要。

 

成果に直結する、オウンドメディア立ち上げサービス