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2024.07.05
2023.05.22
2023.05.22
マーケティング部門では生産性の向上やコスト効率化が叫ばれ続けています。
デジタルトランスフォーメーションの波に押される中で、多くの企業がマーケティングの在り方そのものを見直そうとしています。
そんな中でBtoB企業で注目されているのが、「マーケティングオペレーション(Marketing Ops/MOps)」と呼ばれるマーケティング部門における新しい機能です。
本記事では今後日本でも導入が進んでいくと考えられているマーケティングオペレーションについて解説していきます。
マーケティングオペレーション(Marketing Ops/MOps)とはBtoBマーケティング組織内でツール・データ・オペレーションの管理/設計やデータ分析を担当し、マーケティング戦略/戦術の最適化、効率化、マーケティングの効果の最大化を推進する役割のことを指します。
広義の意味では役割のみでなく仕組み全体のことを指すこともありますが、一般的には役割を指すことが多く理解しやすいため、本記事では上記定義に沿って解説をしていきます。
マーケティングオペレーションは上述した通り、マーケティング組織内の役割の一つです。
近年デジタルを活用したマーケティング活動が一般的になり、テクノロジーの進歩によって施策の幅やそれに対応するツールの数が増えていっています。
その結果便利になる部分もある一方でツールやデータの管理が煩雑になり、非効率な業務の増加、データの管理/活用難易度の上昇といった問題も同時に生じています。
具体的にはWebサイトやSNS、CRMから得られたデータを一元的に集約・分析に活用しきれていない、データを集約するための非効率な業務の発生等があります。
平均で91のマーケティングツールを活用しているという調査データもあります。
海外の調査になるため日本ではここまでの数ではないかもしれませんが、それでも数十のツールを活用しようとした時に、それらの管理やデータ統合が出来ている企業は少ないのではないでしょうか?
上記の課題を解決するためには、使用するツールの管理から始まり、データの集約/分析活用のプロセス構築、業務オペレーションの整備が必要となってきます。
マーケティングオペレーションはこうした課題に総合的に対応する役割であり、これからのマーケティング組織において重要な役割となってきます。
マーケティングオペレーションのコミュニティであるMarketingOps.comが発行しているレポートによると、2022年に80%以上の企業がマーケティングオペレーションのチームを設置しているとの調査結果もあり、実際に海外においてはマーケティングオペレーションが必須だと感じられていることがわかります。
参照:State of the Marketing Ops Professional Research 2022 – Marketing Ops
マーケティングオペレーションの業務内容や役割は企業によって異なりますが、その中の一部として具体的に以下のような業務を担当します。
マーケティングオートメーションやCRMなどのマーケティングテクノロジーの選定、導入、運用を行います。
またデータの一元管理や自動化による工数削減のために、それぞれのツールを連携して使えるようにするといった役割も担います。
前述した通り、マーケティングテクノロジーの導入数は多く、相互に連携できるかどうか、管理が複雑にならないか、既存のプロセスに沿って運用ができるかなどいくつかの観点でチェックをしなければ、導入したものの有効活用できない可能性があります。
企業がツールを導入する目的を達成し、さらに業務効率に負荷をかけないようにするためにはマーケティングオペレーションによる管理が必須となります。
データを有効活用できるように管理することもマーケティングオペレーションの役割の一つです。
導入するツールが増えればその度にデータの量も増えていきます。
データは持っているだけでは価値がなくそれぞれのデータが有効活用できるように、一元管理するための仕組みづくりや分析やアウトプットに活用できる形でのデータ保持、データの重複や無駄なデータの削除によるデータクレンジングなどが重要になります。
ツールは連携できているがそれが思ったように分析に使えていないという方をよくお見かけしますが、実はその要因はデータ環境が整えられていないという場合も多いです。
ツールの導入や運用を推進する上で、実際に使用する現場が正しく使えるようにそのプロセスやオペレーションを構築、運用することも役割の一つになります。
標準化された運用方法がなかったり、用語の定義が揃っていなかったりすると組織内で齟齬が生まれ、非効率な運用、属人的なノウハウ構築、認識の齟齬によるミスなどが発生してしまいます。
そのため運用のルールを構築し、それを文書化、現場への伝達、運用の監視といったプロセスの構築と運用が求められます。
適切な運用によって貯まったデータを活用することもマーケティングオペレーションの役割です。
マーケティングのパフォーマンスを測定し、ROIを算出、それに基づき、マーケティング戦略やキャンペーンの効果を評価し、改善提案を行います。
特にBtoBマーケティングにおいては顧客の検討期間が長く、かつ営業活動が挟まることが多いため、単純にWebのCV=売上ではないことが多いです。
そういった環境においてはマーケティング施策のパフォーマンス評価の難易度は高まるため、マーケティングオペレーションが高度な分析を担当します。
また現場担当者が自分で分析が進められる分析環境の構築も役割の一つです。
マーケティングオペレーションが求められる業務範囲は幅広いため、分析を全て担当することは難しいです。
そのため現場でも分析ができるような環境を構築し、現場担当者が自分で分析できるところは任せることも必要です。
役割から考えた時に以下のような要件、スキルがマーケティングオペレーションには求められます。
マーケティングオペレーションはマーケティング組織の中にありながら、高いITスキルも求められる非常に専門性の高い役割となっております。
弊社では2020年からマーケティングオペレーションを導入しております。
実際にどのようにマーケティングオペレーションが運用に乗り、どのような業務をしているのかといったことを共有し、これからマーケティングオペレーションを擁立していきたいと考えている方の参考になればと思います。
2020年ごろ弊社のマーケティング組織が抱えていた課題として、マーケティング施策のパフォーマンス評価というものがありました。
一定成果はあげられているが、どの施策によりリソースを投下し、どの施策はやめるべきなのかという判断の意思決定に物足りなさを感じていました。
もちろん定量的な成果を取得はしていたものの、完璧とは言い難い状態だったかと思います。
そのためエンジニアメンバーを1名マーケティング部に異動してもらい、パフォーマンス評価を定量的に徹底的に行えるような環境構築から実施してもらいました。
実際に異動後に行ってもらった業務としては大きく3つありました。
1つ目はマーケティングツールの乗り換えです。
当時使用していたMAでは正確にマーケティング施策のパフォーマンスが計測できませんでした。
そのため、マーケティング施策をツール内で管理でき、それをSFAのデータと連携して施策ごとのROIを計測できるツールの選定と導入を進めてもらいました。
余談ですが、MAツールの乗り換えはかなり大変で、マーケティングオペレーションが専任でいなければ難しかったと思います。
2つ目は運用ルールの策定です。
ツールを乗り換えただけではデータの計測はできません。
どのような分析をしたいのかを設計し、そのための運用ルールを設定しました。
特にキャンペーンの命名ルールなどはその後の分析を考えた時になくてはならない運用ルールの一つでした。
3つ目は分析環境の構築です。
適切にデータを連携し、欲しいデータをアウトプットできるように環境構築をしていきました。
かなり簡単に記載しておりますが、実際は泥臭いことが多く専任の担当者がいたことで整備が進んだと思っております。
現状はマーケティングオペレーション担当には大きく業務効率の推進を進めてもらっています。
マーケティング担当者やインサイドセールス担当者の業務効率が進むように、テクノロジーマネジメント、データマネジメント、プロセスマネジメントの改善を行ってもらっています。
マーケティングオペレーションはツールやデータ管理、分析を担当してマーケティング戦略の運用最適化・効率化を推進します。
テクノロジーの複雑さが増す中で、これからのBtoBマーケティング組織における新たな役割としてマーケティングオペレーションは必須になってくると考えられます。
ぜひ本記事を参考に様々な会社でマーケティングオペレーションの推進が進めばと思っております。
エンジニア視点で書かれている以下の記事もぜひ参考にしてみてください。