【5分でわかる】GTM(Googleタグマネージャー)の設定方法
インターネット広告
2024.11.28
更新日:2022.12.23
公開日:2017.10.13
これらの違いをすぐに答えられないという方は、本コラムをぜひご一読ください。混同しがちなデータ領域のマーケティング用語・概念を徹底解説します。
今日では、PCやスマートフォン、タブレットといったさまざまなデバイスから多様な情報を取得できるようになりました。
しかし、集めたデータを分析し、その後のマーケティング戦略や施策へと活かすにはデータを管理する必要があります。例えば、それぞれの顧客や見込み客に関わる情報を紐付けて一元化する必要があるでしょう。
DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)は、アクセス解析や広告配信、顧客属性、顧客購買といったさまざまなデータを一元化して管理するための仕組みです。特に、オンライン広告の運用では、広告主がターゲットとする顧客に的確にアプローチし、費用対効果を高めていくために欠かせない仕組みとなっています。
このDMPだけではなく、マーケティングにおけるデータの活用が声高に叫ばれるようになった今、「データ」にまつわるさまざまな用語が日常的に使用されています。特に、次項の表で取り上げた用語はマーケッターの皆さんはぜひ押さえておきましょう。
用語 | 説明 | |
---|---|---|
データの分類 | 1st Partyデータ | 自社で収集したデータの総称。Webサイトや広告運用で得たデータや、実店舗のPOSから得たデータなどを指す。 |
2nd Partyデータ | 他社からCookieSyncなどにより直接入手したデータの総称。1st Partyデータを補完する目的で利用される。 | |
3rd Partyデータ | データ収集を専門とするベンダーから入手するデータの総称。 | |
Cookie(クッキー) | ユーザーがWebブラウザにてサイト訪問をした際にデータを保存する仕組み。Webサイトの訪問回数や閲覧ページ、滞在時間、テキストフォームの入力情報などを保持できる。 | |
1st Party Cookie(ファースト・パーティ・クッキー) | ユーザーが実際に訪問しているサイトのWebサーバから発行されたCookie。 | |
3rd Party Cookie(サード・パーティ・クッキー) | 広告表示用のアドサーバなど、第三者のWebサーバから発行されたCookie。 | |
Cookie Sync(クッキー・シンク) | 発行元から個別に発行されたCookie(ユーザーID)を統合する仕組み。DSP、SSP、DMPなどを含むアドテクノロジープラットフォームで活用されている。 | |
オーディエンス・データ | Webサイトを閲覧したユーザーのCookie情報から得られるWebサイト行動履歴や位置情報などをもとにユーザーの傾向を予測したデータ。 | |
デモグラフィック・データ | 顧客や見込み客などの年齢、性別、居住地、所得、家族構成、職業、学歴といったデータ。 | |
ビッグデータ | テキストだけではなく、画像や映像、音声などを含む大容量の電子データのこと。スマートデバイスの普及やIoTの進歩により、企業が取得できる情報量が加速度的に増加したことで注目されるようになった言葉。 | |
マーケティングの手法 | アトリビューション分析 | コンバージョンに至った最終的な接点だけではなく、その過程のバナー広告やリスティング広告、アフィリエイト広告などの貢献度も評価する分析手法のこと。 |
データベース・マーケティング | 顧客の属性データや会員情報、購買履歴、ポイントの利用状況、アンケートへの回答などあらゆる情報をデータベースに集約し、それをもとにそれぞれの顧客に合ったサービスを提供するマーケティング手法。 | |
データドリブン | 得られたデータの分析結果にもとづいて、将来的な戦略の立案や施策の検討を進めていくこと。 | |
データマイニング | いわゆるビッグデータを解析することで、新たな規則性や相関性を見出すこと。 | |
データ活用を | DMP | データ・マネジメント・プラットフォームの略。既存顧客情報と併せ、Webサイト閲覧者など個人を特定できない潜在顧客情報を統合して収集・管理・分析するプラットフォームをいう。自社のマーケティング活動から得られる顧客情報を収集・管理・分析するプライベートDMPと、社外から得られる顧客情報を収集・管理・分析するオープン(パブリック)DMPに分けられる。 |
CDP | カスタマー・データ・プラットフォームの略。個人を特定した顧客情報を収集・管理・分析するプラットフォームを指す。 | |
データ・エクスチェンジ | 企業間で、顧客や見込み客に関するデータを交換する仕組みのこと。 | |
CRM | カスタマー・リレーションシップ・マネジメントの略。顧客関係管理と訳される。顧客ごとによりパーソナライズされた関係性を築くことで、売上・収益の向上を目指す手法のこと。また、その実現に必要な機能を備えたITシステムを指すこともある。 | |
マーケティング・オートメーション | 集客や販売促進、見込み客の育成、リードの管理と営業への引き渡しといったマーケティング業務を自動化する試みのこと。また、それを実現するITシステムを指す。 | |
DSP | デマンド・サイド・プラットフォームの略。インターネット広告を出稿する広告主の費用対効果を高めることを目的とした仕組み。 | |
SSP | サプライ・サイド・プラットフォームの略。インターネット広告枠を持つ媒体の収益を高めることを目的とした仕組み。 | |
RTB | リアル・タイム・ビディングの略。あらかじめ広告主が条件(入札価格・掲載面・ターゲットの属性など)を設定しておき、インプレッションが発生するたびにリアルタイムで競争入札を行う仕組み。 |
このように、データに関するさまざまな用語が使われています。
そして、上記の表でも取り上げており、黄色でハイライトした用語に関わる次の3項目は、それぞれの違いが分かりづらく混同されやすい用語です。
これらの違いを、次項から解説していきます。
まずは、1st・2nd・3rd Partyデータの違いを解説します。
1st Partyデータとは、自社が直接取得したデータのことです。オンラインでは、名刺や自社のWebサイトの問い合わせフォームを通じて得た氏名、所属企業名、メールアドレス、電話番号といった情報が当たります。また、アナリティクスツールやMA(マーケティング・オートメーション)ツールで取得したCookieデータも含まれます。
オンラインだけではなく、オフラインでも、アンケートで得た情報や実店舗のPOSから得たデータなども1st Partyデータの具体例です。
2nd Party データとは、 1st Partyデータで不足している情報を補うため、必要なデータを保有する企業からCookieSyncなどにより直接入手したデータを指します。「自社に関連する他社の1stデータ」と言い換えることもできます。
オープン(パブリック)DMPを提供しているデータベンダを始めとして、オーディエンスデータの収集を専門とする企業が保有するデータです。
従来は、自社のデータ、すなわち1st Partyデータだけを活用するのが一般的でした。しかし、最近では1st Partyデータに2ndあるいは3rd Partyデータを掛け合わせて、より精緻なターゲティングを実践している企業が増えています。
つづいて、プライベートDMPとオープン(パブリック)DMPの違いを解説します。
自社の保有する1st Partyデータを一元管理するプラットフォームのことを言います。WebアナリティクスツールやCRM、MA、POSシステムなどと連携し、1st Partyデータを収集した上で、それらを正規化したり、名寄せしたりすることでマーケティングにおいて活用可能な形にする機能を持っています。
データベンダなどが保有する3rd Partyデータを一元管理するプラットフォームのことを言います。1st Partyデータだけでは知り得ない、競合企業の運営するWebサイトにどのようなユーザーがアクセスしているのか、どのページを閲覧しているのかといったことを把握することができます。
最近では、より精度の高いターゲティングを行うため、プライベートDMPとオープンDMPを併用する例が多くなっています。例えば、ふたつのプラットフォームを組み合わせることで、自社の見込み客が競合サイトのどのようなページに関心を持っているのかといったことも分析可能になります。
最後に、最近耳にすることの多くなったCDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)とDMPとの違いを解説します。
CDPは、CRMのデータ及び、オンライン広告などにおける顧客の行動データやデモグラフィック・データを統合し管理するプラットフォームです。これにより、他システムと連携しつつ個別顧客に対応したマーケティング施策を実行することができます。
DMPとの違いは、個人を特定できるデータを扱うかどうかという点。DMPは、基本的にCookieデータや広告識別子といった個人を特定できないデータだけを扱いますが、CDPでは顧客データ(IDや氏名、電話番号、メールアドレスなど)を紐付けて管理します。
ただし、他のシステムとの連携機能を持ったプライベートDMPの延長として提供されているCDPもあるため、プライベートDMPとCDPを厳密に区分することは難しいと言えます。
企業が効果的なマーケティングを行うために、既成顧客や見込み客のみならず、潜在顧客も対象としたターゲティングが重要になっており、データを活用することはこのようなマーケティングを実現するために、今や必要不可欠となっております。
そして、重要性を増す「データの活用」に関わる用語を正しく理解しておくことが、他のマーケターより一歩先を行くことにつながるでしょう。また、業界や使われる文脈によって解釈がわかれることも多い専門用語です。本記事のみではなく、さまざまなWeb記事や書籍などで補完することも重要といえます。
弊社の提供するユーザー分析DMP「Juicer」では、デジタルマーケティングにおけるデータ活用を無料から支援しています。是非、下記リンクよりJuicerの資料もご覧ください。