TikTokの企業活用事例|業種別の取り組みと参考ポイント

TikTokの企業活用事例|業種別の取り組みと参考ポイント

企業がTikTokを活用していると聞いても、「実際には何を投稿しているのか」「自社なら何を発信できるのか」と、具体的なイメージを持てない方もいるのではないでしょうか。

実際に企業のTikTokを見てみると、商品紹介だけが選択肢ではありません。社員、キャラクター、製造現場、店舗での体験など、もともと企業が持っているものを活かした発信が数多く見られます。

この記事では、小売・交通・製造・店舗サービスなど、業種の異なる6社のTikTok活用事例を取り上げ、その企業らしさがどこに表れているのか、自社の企画を考えるうえでどんな点を参考にできそうかまで整理します。

自社と同じ業種の事例がなくても、商品や人、場所の見せ方に注目すると、企画のヒントが見つかるはずです。

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    企業のTikTok活用は「痛い」「やばい」と思われない?

    TikTokを活用すること自体が、企業にとって「痛い」「やばい」わけではありません。違和感につながりやすいのは、流行している企画をそのまま取り入れ、自社の商品や仕事、社風との関係が見えなくなっている場合です。

    たとえば、目的が曖昧なまま流行のダンスを取り入れたり、出演する社員に無理をさせたりすると、自社らしさよりも「TikTokらしく見せようとしている印象」が強くなる可能性があります。商品やサービスの説明だけに偏り、視聴者が動画を見る理由がない状態にも注意が必要です。

    企画を考える際は、少なくとも次の3点を確認しましょう。

    • TikTokで発信する目的と企画が合っているか
    • 商品、人、場所、技術など、自社とのつながりが見えるか
    • 出演者の意向やブランドイメージに無理がないか

    大切なのは、TikTokで流行している企画をそのまま真似することではなく、自社がもともと持っているもののなかから、動画で見せる価値がある題材を選ぶことです。以下で紹介する企業も、商品、キャラクター、社員、製造工程、店舗体験など、それぞれが持つものを発信に生かしています。

    企業のTikTok活用事例

    今回、ご紹介する6社は、扱う商品やTikTokを活用する目的もさまざまです。ここからは、それぞれの投稿内容と各社ならではの工夫に注目します。

    ニトリ|商品を使ったあとの暮らしまで見せる

    ニトリの公式TikTokでは、社員の方が家具や生活雑貨を紹介しています。なかでも参考にしたいのが、商品そのものだけでなく、実際に使ったあとの暮らしまでイメージできる見せかたです。

    たとえば、マグネット収納の動画では、商品を並べて紹介するだけでなく、キッチンで物を浮かせて収納する様子も実演しています。壁面収納「Nポルダ」の動画では、リビングや子ども部屋が片付いていく様子をビフォーアフター形式で紹介。収納後の空間まで見せることで、自宅で使う場面を想像しやすくしています。

    @nitori_official ニトリで新生活✨ ニトリ社員がおすすめする マグネット収納3選🧲 商品コード:8988136 商品名: 磁石でくっつくペーパータオルホルダー(K136) 商品コード:8987911 商品名: マグネットマルチラック(FLAT ホワイト) 商品コード:8987994 商品名: 片手で切れるマグネットキッチンペーパーホルダー(9486 ホワイト) ※商品情報は2023年3月9日時点のものになります。変動する可能性がございます。 #ニトリ #ニトリ商品 #マグネット #マグネット収納 #浮かせる収納 #収納アイテム #キッチン収納 #ニトリで新生活 ♬ ハッピー・動画CM・ウクレレ♬料理・家族 – いもけんぴ堂

    家具や生活雑貨を選ぶときは、サイズや素材だけでなく、「自分の家で使ったらどうなるか」も気になるポイントです。実際の使用場面やビフォーアフターが見えると、商品を使うことで暮らしがどう変わるのかまで伝わります。

    商品紹介の動画を企画する際も、機能や特徴を説明するだけでなく、使用する場面や利用前後の変化を見せるという考え方は参考になるでしょう。

    DAISO(ダイソー)|キャラクターや音楽で「らしさ」を作る

    DAISO(ダイソー)の公式TikTok「DAISO-Happy Price Paradise」で目を引くのは、商品だけをコンテンツにしていないことです。公式キャラクター「だいぞう」や店舗で流れるストアソングなど、もともとDAISO(ダイソー)が持っているものも発信に取り入れています。

    たとえば「だいぞうマンガ」では、キャラクターの日常を描いた投稿をシリーズ化しています。また、店舗で流れているストアソングをオリジナルダンスに使用するなど、普段から親しまれている音楽もTikTokのコンテンツに生かしています。

    @daiso_dance 第11話「大失敗!?」 #だいぞうマンガ ♬ オリジナル楽曲 – DAISO-Happy Price Paradise

    商品を紹介するだけでなく、キャラクターや音楽が繰り返し登場することで、投稿ごとに題材が変わっても「DAISO(ダイソー)らしさ」を感じられるのが魅力です。

    TikTokの企画を考える際は、新しいものをゼロから作るだけでなく、キャラクターや音楽など、すでに自社で親しまれているものを活用できないか考えてみるのもよいでしょう。

    ドン・キホーテ|商品を探したくなる「発見の楽しさ」を伝える

    ドン・キホーテの公式TikTokでは、おすすめ商品や限定商品など、店頭で扱うさまざまな商品を紹介しています。

    電動モップや1人用ホットプレートの投稿では、実際に商品を動かしながら使い方や特徴を紹介。写真だけでは分かりにくい動きも、動画を見ることでイメージしやすくなります。

    @donki_cp 便利すぎるドンキの電動モップ #ドンキ#ドンキホーテ#ドンキで爆買い#ドンキで見つけた#ドンキ購入品#ドンキ限定品 ♬ オリジナル楽曲 – ドン・キホーテ【公式】

    ほかにも、「オリジナル商品っぽくないランキング」のように、ランキング形式で商品を取り上げる企画があります。実演やランキングなど、商品に合わせて見せ方を変えている点が特徴です。

    扱う商品が多い企業では、すべてを同じ形式で紹介するのではなく、実際に使って見せたり、テーマを決めて複数の商品をまとめたりと、商品の特徴に合わせて企画を変える方法も参考になるでしょう。

    三和交通|社員の個性から会社の雰囲気まで伝える

    三和交通の公式TikTokでは、「踊るおじさん」として親しまれている社員の方々が、流行の楽曲に合わせたダンスやコラボ企画などに出演しています。

    @sanwakotsu @美川憲一 さんが弊社心霊ツアーを体験しに来た遂にTik Tokに出演していただきました 優しくて面白い方でした。#三和交通 #踊るおじさん #美川憲一 #お疲れ様です総長 ♬ 喧嘩上等 かかってこいや 喧嘩上等 – 氣志團

    三和交通の公式採用サイトによると、TikTokを始めた背景には、若年層の採用増加に向けたプロモーションがありました。

    「おじさんが踊ったら面白いのでは」という発想からショート動画への挑戦が始まり、現在は出演する社員の方が広報も兼務しています。

    採用情報から仕事内容や募集条件は分かっても、そこで働く人の人柄や社内の雰囲気までは、なかなか見えてきません。三和交通のTikTokは社員の方々が前面に出ているため、「どんな人が働いている会社なのか」を感じ取れるのが魅力です。

    「なんだか面白そうな会社だな」「こんな人たちと働いてみたい」と、仕事内容以外の部分から会社に興味を持つきっかけにもなりそうです。

    さらに三和交通では、TikTokに出演する社員の方と地域を巡り、動画撮影も体験できる「みぞ部長に会いたいツアー」を実施。TikTokで親しんできた社員の方に、実際に会えるところまで発展しているのもユニークです。

    エムアイシーグループ|普段は見られない製造工程をコンテンツにする

    愛知県西尾市の印刷会社であるエムアイシーグループは、公式TikTokで印刷や製本の現場を発信しています。

    インキが自動で供給される様子、輪転機による印刷、紙が次々と加工されていく工程など、投稿の中心にあるのは実際の製造現場です。印刷会社で働いている方にとっては、日常的に目にする風景かもしれません。

    しかし、普段印刷工場へ入る機会がない人から見ると、機械が動く様子や紙が加工されていく過程は、それ自体が珍しいものです。専門的な説明がなくても、ものができあがっていく様子を映像で楽しめます。

    @mic_seizo インキ自動供給の日常です。 #印刷 #インキ #製造 #エムアイシーグループ #愛知県 #西尾市 ♬ 優雅な和風ヒーリング – PeriTune

    この事例で参考になるのは、完成した商品だけでなく、その商品ができあがるまでの過程もコンテンツになることです。

    特に製造業では、自社にとって当たり前になっている設備や作業のなかに、社外の人には知られていないものが少なくありません。機械の動き、職人の手元、形や色が変わる瞬間など、普段の仕事をあらためて見直してみると、TikTokで見せられる題材が見つかることがあります。

    HUSKY CAFE TOKYO|来店前から実際の体験をイメージできる

    HUSKY CAFE TOKYOの公式TikTokでは、店内で過ごすハスキーの様子や、それぞれのわんちゃんの個性を発信しています。かわいらしい姿を楽しめるだけでなく、来店する前からわんちゃんのことを知り、店内で過ごす様子までイメージできるのが特徴です。

    たとえば、「ガウラ君と秒速で仲良くなる方法」の動画では、ガウラ君の性格に触れながら、仲良くなるための接し方を紹介しています。

    @huskycafe.tokyo 店長直伝!ガウラ君と秒速で仲良くなる方法🐺✨ 実はガウラ君、ちょっと○○な一面もあって…?😂 でもコツさえ掴めば、ちゃんと心を開いてくれるんです🤍 #ハスキー #かわいい #大型犬 ♬ かわいらしく楽しいマリンバ曲 – Azuline

    大型犬と触れ合った経験がない方にとっては、「どうやって触れ合えばいいんだろう」「わんちゃんに嫌な思いをさせてしまわないかな」といった不安もあるでしょう。

    事前に接し方が分かれば、初めてでも店内で過ごす様子をイメージしやすくなり、足を運ぶ際の心理的なハードルも下がります。

    動画を通してそれぞれのわんちゃんの性格や普段の様子を知れるため、来店前から「この子に会ってみたい」と感じるきっかけにもなります。お店そのものだけでなく、そこで会えるわんちゃんのファンになってもらえる可能性があるのも、この発信の魅力です。

    店舗型のサービスでは、店内の雰囲気や利用方法を伝えて来店前の不安を減らすだけでなく、「ここに行きたい」「この人・この子に会いたい」と思える存在をつくることも、TikTokの活用方法の一つといえるでしょう。

    EC事業者のTikTok活用|楽しさと納得感が「買ってみたい」を生む

    EC事業者にとってTikTokの魅力は、まだ自社の商品を探していない人にも、動画やライブ配信をきっかけに商品を知ってもらえることです。買い物をするつもりがなかった人でも、商品の実演を見たり、配信者とのやり取りを楽しんだりするなかで、「自分も使ってみたい」と興味が生まれる可能性があります。

    撮影:株式会社PLAN-B

    上の画像は、PLAN-Bが支援するTikTok Shopのライブ配信の様子です。実際のライブでは、商品を見せながら特徴や使用感を伝えるだけでなく、視聴者から寄せられた疑問にもその場で答えられます。

    たとえばコスメなら使用感、生活雑貨ならサイズ感など、ECサイトの商品画像や説明文だけでは判断しにくいことも、説明や実演を通して確認できます。動画を楽しみながら商品を知り、気になることを確かめて納得できたら、そのままTikTok Shopで購入へ。商品との出会いから購入までが、一つのコンテンツの中でつながっています。

    さらに、TikTokで生まれた興味が既存ECへ広がるケースもあります。TikTok Shopだけでなく、Amazonや楽天市場、自社ECなどで商品を検索・購入する人もいるため、新たな販路であると同時に、既存ECへつながる入口としても活用できます。

    具体的な販売事例や、ライブならではの買い物体験を知りたい方は、TikTok Shop成功事例から学ぶ|売れる商材と失敗の理由もあわせてご覧ください。

    事例から分かる企業のTikTok活用のヒント

    今回紹介した6社は、業種も発信している内容も異なります。あらためて整理すると、それぞれがTikTokで見せているものは次のとおりです。

    企業・アカウント

    TikTokで見せているもの

    自社で考える際のヒント

    ニトリ

    商品を使った暮らし

    商品を使った前後の変化まで見せられないか

    ダイソー

    キャラクター・馴染みのある音楽

    すでに持っているブランド資産を生かせないか

    ドン・キホーテ

    商品を見つける楽しさ

    商品の意外性や発見を企画にできないか

    三和交通

    社員の個性・会社の雰囲気

    人を通して会社らしさを伝えられないか

    エムアイシーグループ

    製造工程・設備

    社内の日常に、社外から見ると珍しいものはないか

    HUSKY CAFE TOKYO

    来店前に知りたい体験

    利用前の疑問や不安に動画で答えられないか

    こうして並べると、TikTokの題材が「売りたい商品」だけではないことが分かります。商品を使ったあとの変化、社員の人柄、普段の仕事風景、店舗を利用するときの体験なども、企業を知ってもらうコンテンツの候補です。

    自社で企画を考えるときは、まず次のような要素を洗い出してみてください。

    1. 商品・サービス
    2. 社員・スタッフ
    3. 店舗・オフィス・工場
    4. 技術・仕事の工程
    5. キャラクターや音楽などのブランド資産
    6. お客様からよく聞かれる質問や、利用前に感じやすい不安

    そのうえで、「何を伝えたいか」だけでなく、「動画だからこそ見せやすいものは何か」を考えると、企画の方向性を絞りやすくなります。

    自社で応用するときに確認したいこと

    事例の考え方を自社へ応用するときは、企画内容とあわせて、継続して発信できる体制の確認も必要です。

    • 社員やスタッフが出演する場合は、本人の意向と継続できる運用体制を確認する
    • 店舗や製造現場を撮影する場合は、機密情報や顧客情報が映り込まないようにする
    • キャラクターや音楽を使用する場合は、利用できる範囲を確認する
    • 一度きりの企画ではなく、複数の投稿へ展開できるかを考える

    他社事例を参考にするときは、投稿内容をそのまま真似する必要はありません。

    ニトリと同じ商品を扱っていなくても「利用後の変化を見せる」という考え方は参考にできます。三和交通のように踊る動画を作れなくても、「社員の人柄から会社を知ってもらう」という視点は採用広報に取り入れられるでしょう。

    事例の表面ではなく、その企業が何を見せることで自社らしさを伝えているのかを見ることが、自社の企画を考えるヒントになります。

    企業のTikTok活用はPLAN-Bにご相談ください

    事例を見て、「自社でもこんな発信ができたら面白そう」と思う一方で、実際に何を動画にすればよいか迷う方もいるのではないでしょうか。

    TikTokの題材になるのは、目立つ商品や有名な社員だけではありません。お客様からよく聞かれる質問や普段の仕事など、自社では当たり前になっていることの中に、その企業ならではの魅力が隠れていることもあります。

    PLAN-Bでは、戦略設計から企画・制作・運用までを支援するだけでなく、「自社の何を発信すればよいか」「他社との違いをどう見せればよいか」という段階からご相談いただけます。まだ自社の強みをうまく言葉にできていなくても、一緒に整理し、発信につながる魅力を見つけていきます。

    TikTok運用を任せる会社としてだけでなく、自社らしい発信を一緒に考えてくれるパートナーを探している方も、ぜひPLAN-Bへご相談ください。

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