TikTok Shop成功事例から学ぶ|売れる商材と失敗の理由
SNSマーケティング
最終更新日:2026.07.03
TikTok Shopは、TikTok内で商品販売・購入ができるEC機能です。
日本では2025年6月30日に提供が開始されました。TikTok Shopでは、動画やライブ配信を通じて商品を紹介でき、ユーザーはアプリ内でそのまま購入まで進められます。
「TikTok Shopを始めたいけれど、何から準備すればよいかわからない」
「ほかのECプラットフォームと何が違うのか知りたい」
という方に向けて、本記事ではTikTok Shopの特徴や主な機能、出店方法、成果につなげるためのポイントを解説します。
※引用:Introducing TikTok Shop
TikTok Shopとは、TikTok内で動画やライブ配信を通じて商品を販売・購入できるECプラットフォームです。日本では2025年6月30日に提供が開始され、現在は国内でも利用が広がっています。
実際に、2026年2月の公式発表では、TikTok Shop日本版は提供開始から半年で、アクティブセラー数が提供開始時の約3倍となる5万店以上、TikTok Shopクリエイター数が20万人以上に拡大しています。

AmazonなどのECサイトでは欲しい商品を検索して買うのが一般的ですが、TikTok Shopではおすすめフィードに流れてきた動画やライブ配信を通じて、自分に合った商品と自然に出会えます。
TikTokのアルゴリズムが、ユーザーの視聴履歴や行動データをもとに興味を持つ可能性の高い動画を表示するため、「自分にピッタリの商品」が目に入りやすい点が、従来のECサイトとの大きな違いです。
TikTok Shopでは、動画やライブ配信で商品を知った後、そのままアプリ内で購入できるのも大きな特徴です。
従来のSNS連携型ECサイトでは、商品紹介の投稿から外部サイトに遷移し、複数の操作を経て購入する必要がありました。一方、TikTok Shopでは、動画やライブ配信上に表示される商品リンクをタップすると商品詳細が表示され、そのまま購入まで完結します。
欲しいと思った瞬間に購入できるため、購入途中の離脱を減らし、コンバージョン率の向上が期待できます。
TikTok Shopでは、商品を販売するだけでなく、動画やライブ配信との連携、データ分析、広告配信まで、一つのプラットフォームで行えます。
まずは、TikTok Shopでどのようなことができるのかをイメージしながら、主な機能を見ていきましょう。
Live shopping(ライブショッピング)は、ライブ配信を通じて商品を紹介し、その場で視聴者が購入まで完了できる機能です。
最大の特徴は、双方向のコミュニケーションを通じて商品の魅力を伝えられることです。サイズや使い方を実演すれば、静止画では伝わりにくい情報を届けられます。視聴者も商品を見ながら、その場で質問できます。
また、商品を購入するだけでなく、視聴そのものをエンタメとして楽しめる点も特徴です。接客を受けているような感覚で商品を知り、購入できるため、ユーザーのエンゲージメントが高まりやすくなります。
使用感が伝わりにくい商品や、タイムセールを活用した販売と相性のよい機能です。
Shoppable videos(ショッピング動画)では、動画の中に商品情報や購入リンクを表示し、視聴しながら商品を購入できます。
Live shoppingが配信中の視聴者に限られるのに対し、ショッピング動画は投稿後も残るため、ユーザーにいつでも繰り返し見てもらえます。また、事前に動画を制作するため、内容やクオリティを調整しやすい点もメリットです。
ライブ配信の運用が難しい場合や、短時間で商品の特徴を伝えたい場合に適しています。
Shop Page(ショップページ)は、ブランドごとに用意される専用ページです。ユーザーが商品ラインナップを一目で確認でき、TikTok内のECサイトのような役割を持ちます。
販売中の商品一覧や人気商品、ブランドの紹介文などを掲載できます。また、動画やライブ配信で紹介した商品をこのページに紐づけることで、動画から商品、ショップ全体へと移動できる導線を作れます。
ブランドに興味を持ったユーザーは、Shop Pageから複数の商品を比較できます。また、アカウントをフォローすれば、新商品やライブ配信の情報も受け取れます。
Shop Tab(ショップタブ)は、TikTok内に設置されたショッピング専用の閲覧画面で、ユーザーが商品を見つけたり購入したりするための機能です。通常はアプリ下部のメニューに設置されており、TikTok Shopに出品されている商品やブランドを一覧で確認できます。
商品のランキングやトレンド商品が掲載されるほか、閲覧履歴や興味関心に基づいておすすめ商品も表示されるため、動画を見ていないときでも商品を探せます。
TikTok Shopの販促機能として、以下の3つが挙げられます。
| 機能 | 概要 |
| クーポン | 出店者が割引額や利用条件を設定できる機能です。動画やライブ配信中にもクーポンを表示できます。 |
|---|---|
| セール | TikTokが開催する公式イベントに出店者が参加できる機能です。セール期間中はTikTok shop内の特集枠で露出を増やせます。 |
| アフィリエイト | クリエイターに商品を紹介してもらい、成果報酬型で販売を促進する機能です。 |
TikTok Shopのアプリ内決済システムは、ユーザーがアプリを離れることなく商品を購入できるよう設計された仕組みです。動画やライブ配信の視聴中に商品カードを選択すれば、商品ページへ移動し、決済まで完結します。
決済方法は国やユーザー環境によって異なりますが、クレジットカード、デビットカード、QRコード決済、電子マネー、銀行振込などに対応しています。支払い情報をアカウントに保存できるため、2回目以降はよりスムーズに購入できます。
TikTok Shopでは、売上金額や注文数、平均購入単価といった基本的な販売データに加え、各商品の閲覧数、クリック数、購入数、コンバージョン率などを確認できます。
また、商品ページまでの経路を確認できるトラフィック分析機能もあり、動画やライブ配信など、どのチャネルが購買につながっているかも可視化されます。アフィリエイト機能を利用している場合は、どのクリエイター経由でどれくらい商品が購入されているかも確認可能です。
購入者の地域・年齢層・使用デバイスといった基本属性や購買傾向も分析できるため、ターゲットに応じた商品設計やプロモーション戦略の見直しに役立ちます。

TikTokは10〜20代向けのSNSというイメージを持たれがちですが、現在は30〜40代を含む幅広い世代へ利用が広がっています。
TikTokの公式調査では、直近1年以内にTikTokを視聴した人の割合は32.4%となっており、30代では34.1%、40代でも29.1%が利用しています。若年層だけでなく、幅広い年代に日常的に利用されるプラットフォームへと変化しています。
また、TikTok Shopの購入者層は18〜34歳と35歳以上がそれぞれ約半数を占めています。若年層だけでなく30〜50代を含む幅広い世代へアプローチできる点も、TikTok Shopの特徴です。
ユーザーは、TikTok上で流れてくる動画やライブ配信で紹介された商品に興味を持ったら、その場で商品ページへ移動し、アプリ内で購入まで進めることができます。
外部サイトに移動したり複雑な操作をしたりする必要がないため、従来のECサイトで起こりやすい「気になったものの、購入前に面倒になってやめてしまう」といった離脱を減らせます。
バイラルにより認知を広げやすい点も、TikTok Shopの大きなメリットです。
※バイラル:ユーザーによるシェアや反応を通じて、コンテンツや情報が口コミのように拡散していく現象。
TikTokでは、フォローや検索をされなくても、コンテンツの面白さが拡散を後押しすることがあります。おすすめ機能は、いいねなどユーザーの反応をもとに動画の配信範囲を広げる仕組みです。そのため、投稿直後に注目を集めると、フォロワー数が少なくても数万〜数百万回の再生につながる可能性があります。
また、「面白い」「共感できる」「真似したい」といった感情を刺激するコンテンツは、バイラルの起点になりやすい傾向があります。ユーザーが動画をシェアしたりリミックスしたりすることで、自然に話題が広がっていきます。そのため、広告やPRとして見せるだけでなく、思わず共有したくなる動画を作ることが重要です。
TikTok Shopは、商品の販売だけでなく、ユーザーとブランドとの関係性を深める場としても活用できます。
動画やライブ配信では、商品紹介に加えて使い方や開発の背景なども発信でき、コメントやいいね、ライブ中のリアクションを通じてユーザーとの双方向のコミュニケーションも生まれます。その積み重ねがブランドへの親しみや共感につながり、一方的な広告では伝わりにくい魅力も届けられるでしょう。

公式アカウントでは動画やライブ配信を投稿できます。一方、TikTok Shopは、商品の登録、在庫・注文・配送管理、売上分析などのEC運営業務を行うための出店者用アカウントです。TikTok Shopと公式アカウントを連携すると、動画やライブ配信内に商品リンクを設置できるようになります。
商品リンクを設置できる公式アカウントは、1つのTikTok Shopにつき1アカウントのみです。そのため、どのアカウントで商品を販売するかを事前に決めておく必要があります。
アカウントの仕組みを理解したら、出店手続きに進みます。手順は主に4つです。

アカウント登録:TikTok for Businessのアカウントを開設し、Seller Centerから出店申請を行います。
書類提出・審査:法人の場合は法人登記簿など、指定された書類を提出して審査を受けます。
ショップの初期設定:審査通過後、ショップ名やロゴ、返品・配送に関するポリシーなどを設定します。
商品登録:販売したい商品の情報を登録します。商品はTikTok側の審査を経て公開されます。
TikTok Shopで売上につなげるためには、ユーザーに「見たくなる」「最後まで見てしまう」と感じさせる動画作りが重要です。
TikTokのユーザーは娯楽として動画を流し見していることが多いため、宣伝色の強い内容だけでは簡単にスワイプされてしまいます。
そのため、動画の冒頭では共感を呼ぶ問いかけなどを用いて、興味を引く工夫が必要です。また、商品を単に紹介するのではなく、「使ったらこんな風に変わった」「〇〇で困っていたけれど解決できた」といったストーリー仕立てにすると、ユーザーが自分ごととして受け取りやすくなります。テンポの良い編集や感情の動きも加えることで、視聴者を最後まで引きつけやすくなります。
TikTok Shopで売上につなげるには、動画の内容だけでなく、どのようにユーザーへ届けるかという配信設計も重要です。
自社アカウントでの発信、クリエイターによるアフィリエイト、広告配信などは、それぞれ役割が異なります。目的や予算に応じて組み合わせることで、認知拡大から購入促進まで効率的に進められます。自社の状況に合った配信方法を検討してみてください。
ここでは、国内外のTikTok Shop成功事例と、そこから見える成果の出し方を紹介します。
引用:Edikted
Z世代に人気のアパレルブランド「Edikted」では、TikTok Shopに加え、ショップ広告とアフィリエイト施策を組み合わせることで、総売上高111%増、注文数98%増を達成しました。実施した施策は以下のとおりです。
実施した施策
この事例からも分かるように、TikTok Shopでは「出店するだけ」ではなく、広告・クリエイター・コンテンツを組み合わせることで、売上を大きく伸ばせます。
国内のTikTok Shop事例を分析すると、売上につながっているブランドにはいくつかの共通点が見られます。ここでは、代表的な3つの成功パターンを紹介します。
TikTokでは、フォロワー数が少なくても、おすすめフィードを通じて動画が広く配信される可能性があります。さらにTikTok Shopでは、動画から購入までをアプリ内で完結できるため、認知だけでなく販売までつながりやすいことが特徴です。
PLAN-Bが支援・分析した事例でも、フォロワー数が少ない段階から、ショート動画を起点に販売が発生したケースがあります。そのため、フォロワーを増やしてから販売を始めるのではなく、視聴者の興味を引く動画を継続的に制作することが重要です。
売上を伸ばしているブランドでは、ショート動画とライブ配信を同じ目的で使うのではなく、それぞれの特性を生かしています。
ショート動画で商品の特徴や使用シーンを伝えて興味を持ってもらい、ライブ配信では実演や質疑応答を通じて購入前の不安を解消するなど、役割を分けて購買までの導線を設計しているケースが多く見られます。
PLAN-Bが国内ブランドを分析したところ、TikTok Shopで売れやすい商品には、次のような特徴が見られます。
特徴
なかでも、美容・パーソナルケア、スマホ・デジタル機器、食品・ドリンクなど、使用感や変化を動画で見せやすいジャンルは、ショート動画との相性がよい傾向にあります。
ここで紹介した以外にも、国内外の企業がTikTok Shopを活用して売上や認知を伸ばしています。具体的な施策や成果を詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
TikTok Shopは、従来の検索型ECサイトとは異なり、動画やライブ配信を通じた発見や体験を軸にした購買導線を構築しています。コンテンツと販売を連動させることで、これまでアプローチできていなかったユーザーとの接点を作り、購買につなげられます。
一方、出店するだけで売上が生まれるわけではありません。視聴者の興味を引く動画を作り、自社アカウント、クリエイター、広告、ライブ配信を目的に応じて組み合わせることが重要です。
PLAN-Bでは、TikTok Shopの立ち上げから売上最大化までをサポートしています。ご興味のある方は、ぜひご相談ください。