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最終更新日:2025.02.13
更新日:2022.12.23
「ステマ(ステルスマーケティング)」とは、消費者に広告だと気づかれないように自社商品・サービスの宣伝を行うマーケティング手法です。
InstagramやYouTube、TwitterなどのSNSの普及に伴い、ソーシャルメディア上で影響力をもつインフルエンサーが多く台頭しています。
そんなインフルエンサーと共に商品やサービスの訴求を行う「インフルエンサーマーケティング」が勢いを増している中、時には「ステマではないか?」と疑われ炎上する例も少なくありません。
有名な例では「ペニオク詐欺事件」、「食べログやらせ事件」などが記憶に新しいのではないでしょうか。
これらの事件から月日が経ったにもかかわらず、いまだにステマだと炎上する問題は減りません。
一回ステマである疑いが生じると、企業単体だけでなく業界全体に悪影響を及ぼす可能性が高いとされており、企業はステマを避けるためにあらゆる策を講じる必要があるでしょう。
ステマはステルスマーケティング(Stealth Marketing)を略した言葉で、宣伝だと悟らせずに消費者に宣伝・広告を行うマーケティング手法を指します。
主流となっているステマの手法は以下の3つです。
どれもPRであることを伏せた状態で宣伝をしたり、企業との関連がないように見せかけて口コミをしたりしているという点が共通しています。
一般消費者や芸能人・著名人に自社商品やサービスの口コミを依頼する事自体は違法ではありませんが、そのような依頼をする際は宣伝であることを必ず明記するようにしましょう。
ステマは消費者を欺くモラルを欠いた行動であると悪印象が強く、企業が広告を出稿する際にステマにならないよう、細心の注意を払う必要があります。
まずはステマ同意語や、反対の意味で使われる「ダイマ」についてお伝えします。
ステマの同義語としては、「アンダーカバーマーケティング(Undercover Marketing)」、「サクラ」や「おとり」などが挙げられます。
いずれもユーザーに悟られないように紛れ込み、特定の商品やサービスを訴求する場合によく用いられる言葉です。
「アンダーカバーマーケティング」は、ステルスマーケティングの英語圏での呼び方。意味するものはまったく同じです。
「サクラ」や「おとり」は古くから日本にある手法、現代でいえば一般人を装って商品に対する良い口コミを行う行為にあたるでしょう。
一方ステマの反対の意味で使われる「ダイマ」という言葉があります。
ダイマは「ダイレクトマーケティング(Direct Marketing)」を略した言葉ですが、マーケティング用語の「ダイレクトマーケティング」※とは意味が異なるため、混同しないよう注意が必要です。
最近ではSNSなどで「#ダイマ」とハッシュタグをつけたり、ネットスラングとしてよく用いられるようになりました。
SNSやインターネット上で見られるダイマは、本来の意味とは少し異なり、営利目的でなく使用したサービスや商品の率直な感想を伝える言葉として使用されています。
実際に購入した家電やコスメ商品のレビューを伝える、地元の人しか知らないスポットを紹介するなど、「#ダイマ」と一緒にさまざまな投稿が広がっています。
ステマとの大きな違いは、「宣伝であることを隠さず堂々と宣伝する」ことです。
企業からの依頼による宣伝で使用するほか、個人が好きな商品を自発的に紹介する際などにもよく使われています。
また企業自身がSNSなどで宣伝や告知を含んだ登校を行う際、「この投稿は宣伝ですよ」や「告知させてくださいね」と伝える意味で「#ダイマ」を使用していることもあります。
ポジティブな意味合いで使うことが多い用語ですが、なかには宣伝に対する皮肉として、ネガティブな意味合いで使われることも。
「ダイマ」と書かれているからといって、すべてが同じ意味合いで表現されているとは限らないため、意味をくみ取る際には注意が必要です。
※ダイレクトマーケティング=特定の消費者と直接やり取りを行うビジネス手法
では具体的にどのようなステマ手法が取られるのでしょうか。
よくステマで用いられる2つの手法についてお伝えします。
一つ目は、一般消費者になりすまし、商品やサービスのレビューを投稿するという手法です。
企業がお金を払ってレビューを依頼したり、企業の人間が一般消費者になりすましステマを行う場合があります。
商品レビューは実際にサービスや商品を利用した人の生の口コミであることから、親近感を抱かれやすいものの、ステマであると発覚した場合の風当たりは非常に強くなります。
二つ目は芸能人や著名人に商品・サービスの宣伝をお願いする手法です。
こちらは複数の芸能人が関与していた、ペニオク詐欺事件などが最たる例だといえます。
また芸能人や著名人ではなくても、フォロワー数の多いインフルエンサーや有名ブロガーなどに宣伝を依頼することも同様です。
ステマはSNSやインターネット上の投稿だけに限りません。
アメリカで行われたアカデミー賞で、意図的にサムスンのスマートフォンを使ったiPhoneユーザーの芸能人なども、ステマ行為を行ったとして問題視された例もあります。
影響力のある人物が宣伝であることを伏せて商品やサービスを紹介したり、その人物が個人的に気に入っている商品であるかのように思わせることがステマ行為にあたるのです。
現在の日本には、ステマを直接規制する法律は存在しません。
しかし企業が商品・サービスを宣伝・広告する際のルールを定めた「景品表示法(景表法)」や「軽犯罪法」に該当する場合は違反となり処罰の対象になります。
景表法では宣伝・広告の不当な表示を禁止しており、具体的には「優良誤認表示」と「有利誤認表示」の2点を禁止しています。それぞれ具体的に見ていきましょう。
優良誤認表示とは、実際よりも商品やサービスの内容を著しく良く見せる表示を指します。
具体例を挙げると外国産の牛肉を「日本産」と表示するといった、産地偽装表示などが挙げられます。
また電球商品に関して、本来であれば規定を満たしていないものの、「○ワット相当の明るさ」などと宣伝を行う事も優良誤認表示に該当するのです。
ステマは商品の価格は偽っていないものの、広告である事を隠して商品・サービスをPRすることから、商品内容を偽ると解釈され、優良誤認表示規則に違反する可能性が高いです。
有利誤認表示とは、商品・サービスの値段を著しく有利に見せる表示を指します。
実際には大した事ないのに、消費者に「お得だ!」と誤解を招く恐れのある表示のことです。
例えば「携帯電話料金」
あたかも自社が一番安いかのように、他社の割引等を除外した料金比較が行われいる場合、有利誤認表示に該当します。
ここまでステマについての概要をお伝えしてきましたが、企業が商品・サービスを訴求するに当たって、ステマは避けるべきでしょう。
ここではステマを行うべきではない3つの理由について説明します。
まず第一に、ステマそのものが消費者を欺く行為である点が理由となります。
販売者の利益しか視野に入れていないステマは、大きく消費者目線を欠いている行為と言わざるを得ません。
広告であると明記されていればある程度の距離感を保ち、心構えをしたうえでその投稿や発言を受け止められるでしょう。
ですが広告と明記されていない投稿が実はステマであった場合、消費者は困惑し、何を信じていいか分からず正しい判断が出来なくなります。
一度でもステマであると認知されてしまえば、消費者からの信頼を大きく失う事につながります。
その信頼を回復するのは簡単な事ではありません。せっかく月日を重ねて積み上げてきた信頼を水の泡にしないためにも、ステマは行わないようにしましょう。
二点目の理由は、ネットやメディア上で大々的な批判を受ける「炎上」リスクがあるためです。
炎上の勢いは強く、企業の信用問題に深く傷をつけ、通常の業務や取引に支障が出るでしょう。
炎上が加速すれば、企業単体だけでなく、業界全体の不信感が助長される事にもつながりかねません。
実際にステマ騒動として問題となった「ペニオク事件」などでは、ステマを行った事業者だけでなく、業界全体の信頼度が下がる結果になりました。
たった一事業者のステマであっても、業界全体の経済活動に大きく悪影響を及ぼす可能性があるのです。
また仮に一般消費者が気付いていなかったステマでも、競合他社に暴露される事もしばしばあります。
このように競合他社にステマを見抜かれれば、敵に塩を渡したようなもの。
既存顧客を競合他社に取られる可能性が非常に高くなります。
冒頭でも述べた通り、ペニオク詐欺事件や食べログやらせ事件は、いずれも2012年に問題となった事件ですが、これらの事件から月日が経っても未だにステマ騒動は無くなりません。
それでは実際に起きたステマ騒動の2事例を見ていきましょう。
『アナと雪の女王2』感想漫画ステマ事件は、Twitter上で起こったステマ事件です。
2019年12月3日に同映画の感想が描かれた漫画7本がTwitter上で一斉に投稿された事から、「ステマではないか」とSNS上で物議が起こった事件です。
これらの投稿にはどれも「PR」や「広告」などの表記はなかった点や、同じハッシュタグを用いて投稿されているなどの共通点もあり、瞬く間に炎上に至りました。
この件について配給元のウォルト・ディズニージャパンは「本来はクリエイターにPRである旨を明記してもらう予定だったが、関係者間でコミュニケーションが行き届かず、抜け落ちてしまった」と説明し、謝罪を行っています。
また一見無縁そうな医療業界でもステマ騒動は起きています。
「血液クレンジング」は体内の血液を100mlほど出しオゾンを混ぜて再度戻す療法で、人気ブロガーの「はあちゅう」さんを中心に多くの著名人によって広がっていました。
全身の疲れや頭痛などに効果があるとされ、日本では約160件ほどのクリニックで行われている「血液クレンジング」ですが、厚生労働省では効果やリスクを把握出来ておらず保険適用外になっている行為です。
「効果があった」という口コミが広がる中で、医療従事者からは「意味がない治療」だとする声も多く、偽医療だと炎上する騒動に発展しました。
これらの騒動を受け、2019年11月には厚生労働省が「血液クレンジング」の効果や安全性を調べる実態調査を開始することとなりました。
今回はステマの概要から、日本のステマ規制について、ステマをやるべきでなはい理由、最近のステマ事例を説明しました。まとめると概要は以下のようになります。
仮にステマを行うつもりはなくても、消費者にステマであると疑念を抱かせてしまっても悪影響は生じるでしょう。ステマ炎上へのデメリットは大きいため、ステマと思われないようなマーケティングを心がけるのが大切です。
インフルエンサーマーケティングを行いたいとお考えの場合、自社だけではステマのリスクを拾えない可能性があるため、専門の企業にコンサルティングを依頼するのも一つの方法です。
インフルエンサーマーケティングに強みを持つ企業であれば、ステマに最新の注意を払いながら、総合的にプロの視点から助言を受けられます。インフルエンサーマーケティングについて気になった方はこちらからお問い合わせください。