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最終更新日:2025.02.13
更新日:2022.12.23
昨今、Webマーケティングにおいて特にその注目度が高まっている「ユーザビリティ」。「ユーザビリティが高い・低い」のように使われ、Webに限らず様々なサービスで重要な概念です。ユーザビリティの良し悪しが、サービスのコンバージョンに大きく影響するといいます。
今回はその「ユーザビリティ」と、自分のサイトのユーザビリティを測定する手法である「ユーザビリティテスト」についてご説明します。
ユーザビリティという言葉は直訳すると「使いやすさ」「使い勝手の良さ」という意味があります。様々な定義がありますが、Webマーケティングの現場ではISO(国際標準化機構)による定義(ISO9241-11)が一般的です。
ユーザビリティ (usability):
特定の利用状況において、特定のユーザーによって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率、ユーザの満足度の度合い。(JIS Z 8521:1999より)
この定義のポイントは、「特定」の利用状況で「特定」のユーザーが「指定された目標」にたどり着くことです。つまり運営者は「ターゲットユーザー」の定義や理解をしっかりと深める必要があります。
ターゲットであるユーザーのニーズを満たし、目的を達成できるサイトが、「ユーザビリティの高いサイト」と言うことが出来ます。逆に「ユーザビリティの低いサイト」はユーザーの満足度が低いため、すぐに離脱されてしまいます。ユーザビリティが低い、という例には
など、ユーザーに不安やストレス抱かせるものがあります。
その理由は、人々の生活にとってWebサイトが非常に身近なものになってきており、単純なユーザー数の増加と、見せ方の変化があるからです。
現在、スマホやタブレット端末などマルチデバイスの普及により、外出先でも常に情報へのアクセスができるようになりました。そのため、サイトの運営者はPC向けサイトのみ気にすれば良かったのが、マルチデバイスでの閲覧・操作具合をも気にしなくてはならなくなりました。
また、同じメディアでもテレビや新聞はユーザーの行動の選択肢が「画面の前に座る・紙面を広げる」といった限定的なものに留まり、使い勝手が良くない、という問題は生じにくいです。しかしWebではユーザーの操作性が高く、自ら様々なサイトをクリックしたり行き来をします。テレビや新聞はすでに用意されたあらゆるコンテンツを受動的に与えられながら自分の興味あるところに満足感を得ますが、サイトの場合はすでになんらかの目的があった上でユーザーは能動的に利用することが多いでしょう。そのためユーザビリティが低いとすぐに見られなくなります。
これらの理由により、サイトのユーザビリティに関して改めて注目度が高まっているのです。
ユーザビリティはWebサイトを担当者が見るだけでは判断できません。その理由は、Webマーケティングでは制作者とユーザーの距離が非常に遠いからです。
例えば店舗では実際に経営者がお客様に接する機会が存在します。しかしWebマーケティングでは、サイトやアプリを作った後、現場の利用者と接することはほとんどありません。さらに制作過程で自分のサイトやアプリを何度も見ていると、「慣れ」や固定観点が強くなり、ユーザー視点を意識することが尚更困難になります。たとえいかにペルソナ設定をしようとも、バイアスがかかることは防ぐことが出来ません。
そこで、サービスのリリース前や後にユーザビリティを測るため、ユーザビリティテストを行うことが一般的になっています。
ユーザビリティテストはWebサイトの評価手法です。サイト運営者は実際にテストしたいwebサイトを用意します。そしてユーザーに利用してもらい、その様子を観察・ヒアリングすることでサイトの課題を見つけます。漠然とWebサイトを操作してもらうのではなく、タスクなど一定の目標を設定して与える(シナリオを作る)ことで、より効果的に問題点を明らかにすることが出来ます。
ユーザビリティテストで分かることは以下の点です。
アクセス解析ツールでは、直帰率や離脱率などユーザーの利用状況は分かっても、具体的なユーザー視点を理解することはできません。「そもそもユーザーは何に関心をもっているのか」「どんな不安や疑問があるのか」「どんなニーズがあるのか」をテストで把握することが出来ます。
ユーザー視点が分かると、「ユーザーはAに関心を持っているが、その関心を満たすAのコンテンツがない」という、理由があり納得しやすいサイト課題の表現が出来ます。改善の道しるべになるほか、具体性が高まるので、サイト運営チームでの課題の共有もしやすくなります。
実施するテストの目的を具体的に決めます。ユーザビリティテストの大きな目的は「ユーザーにとってサイトがどれだけ使いやすいかを調査し評価する」ことですが、細かな目的を具体的に決めておくと、課題や結論が求めやすくなります。例えば、
などです。それぞれの機能や手順について細かく掘り下げることで、ユーザビリティテスト終了後に何を見直すべきなのか特定することができます。
決めた目的をもとに、ユーザーがどんな行動をするかの仮説を立てます。制作者側にはバイアスがかかっていることが多く、自分たちでは「こういう行動をユーザーが取る」と思っているものでも、実際は異なる場合があります。仮説を検証することは、自身のサイトに対するバイアスを理解することにも繋がります。
仮説を検証するために、ユーザーに実行してもらうタスクを設計します。
などです。
テストユーザーへの質問を考えます。実行してもらいたいタスクから、質問項目を洗い出します。1つの問題を深堀りするために、1つのタスクに対しては最大3つまでの質問数にしましょう。ただし、質問の仕方にはポイントがあります。
誘導的な質問にならないように注意し、「はい・いいえ」もしくは「A・B」で答えられる質問は避けること。
例えば「このサービスに対して満足していますか?」という「はい・いいえ」で答えられる質問ではなく、「このサービスに対してどのくらい満足していますか?」と聞きましょう。同じ「サービスの満足度」を聞いていても、自由回答になる質問であればユーザーの微妙なニュアンスをキャッチすることができます。またユーザーの手が迷ったり止まったとき、「見づらいですか?操作が難しいですか?」など回答の誘導ではなく、「いま手を止めたのはなぜですか?」のように質問します。
テストを実施する人・場所・モノ(機材)の用意をします。後述しますがユーザビリティテストの方法には種類があり、実行するテストに応じて準備をしましょう。
まずは内部でテストをリハーサルしてみます。結果をブラッシュアップして本番へ臨みましょう。
テスト後、評価する指標としてISO(国際標準化機構)による定義から、「有効さ」「効率」「満足度」を見ていきましょう。
これらを通して問題点を整理・共有し、改善の議論につなげていきます。
テスト方法には3つの型があります。
厳正に設定した被験者ユーザーをインタビュールームなどに呼び、目線などを追える“アイトラッキング”という装置を使って実際にサイトやアプリを操作している様子を3〜5人体制で観察し、ヒアリング中の発言内容から評価する手法です。従来から用いられており、非常にしっかりした結果が得られますが、外注すると数百万円・数ヶ月の時間がかかるなど、ハードルが高いというデメリットもあります。
そのため、ユーザビリティテストが重要視される現在は、取り組みやすいユーザビリティテストの方法が考えられ、一般化しつつあります。それが「リモートユーザーテスト」です。
リモートユーザーテストは、自宅でマイクや録画環境などが整った被験者に、事前に設計したタスクを行ってもらい、その動画を送ってもらう方法です。海外では2005年頃から活用され、GoogleやFacebook、Airbnbなどの様々な企業が利用しています。録画する際にユーザーには操作中に思ったことを口に出す「思考発話法」を実行してもらいます。「その場での質問や深堀りがしにくい」という弱点はありますが、「数万円・短期間」という非常に手軽なことと、自宅で実施のため被験者も手軽に参加することができる、というメリットがあります。
リモートユーザーテストにオススメのツールがあるのでご紹介します。
リクルートやYahoo!JAPANなど、導入実績1800社を誇るUIscope。ターゲット層となるモニターを選択し、利用時の手の動きと声の動画撮影から、フィードバックを「UI改善レポート」として受け取ることが出来ます。
非常に分析が丁寧なので、初めてテストをする方にも心強いですね。
ユーザーの素直な感情が「ツッコミ」として吹き出しのように画面に表示され、直感的にユーザーの意見を捉えられるのが特徴です。
Web運営者が直接誰かにツッコミ依頼する方法と、全国に100万人以上いるONI登録ユーザーからONI Tsukkomiがすべて自動的にツッコミを回収する2種類の方法を選択することができます。
同僚や友人・家族などにテストする方法です。事前準備などもあまり必要なく、とにかく気軽でコストも時間もほぼかからないことがメリットです。ターゲット層は荒くなりますが、第三者でもある知人や同僚に対して行なうだけで驚くほど多くの発見が得られるので、最初の一歩や最低限のテストにはオススメです。
ユーザビリティは、Webサイトのコンバージョンに大きく影響する概念です。アクセス解析のデータでなぜ数値が低いのかわからないとき、ユーザビリティテストを用いることで課題が発見できることがあります。ターゲットユーザーの目的をしっかりと理解するできるユーザビリティテストは、今後一層需要が高まっていくでしょう。テスト方法も様々あるので、自身に合った方法を行ってみてください。