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SNSマーケティング
最終更新日:2022.12.23
更新日:2025.06.10
2025年6月に、ショート動画SNSのTikTokから新サービス「TikTok Shop」が日本に上陸します。
「やってみたいけど何から始めればいいかわからない」「他のECプラットフォームとどう違うの?」という方に向けて、本記事ではTikTok Shopの特徴や始め方、成功のポイントなどを解説します。
※引用:Introducing TikTok Shop
TikTok ShopとはTikTok内で動画やライブ配信を通じて、商品を販売・購入できるECプラットフォームです。
アメリカやイギリス、ドイツなどではすでにサービスが開始されており、日本では2025年6月から利用できるようになりました。
AmazonなどのECサイトでは欲しい商品を検索して買うのが一般的ですが、TikTok Shopではおすすめフィードに流れてきた動画やライブ配信を通じて、自分に合った商品を見つけられることが特徴です。
TikTokのアルゴリズムが、ユーザーの視聴履歴や行動データをもとに興味を持つ可能性の高い動画を表示するため、「自分にピッタリの商品」が目に入りやすいです。
TikTok Shopでは動画やライブ配信で商品を知った後、そのままアプリ内で購入することができるのも大きな特徴です。
従来のSNS連携型ECサイトでは、商品紹介の投稿から外部サイトに遷移し購入するなど、複数の操作を行う必要がありました。一方TikTok Shopでは、動画やライブ配信上に表示される商品リンクをタップすると商品詳細が表示され、そのまま購入完了まで進めることができます。
TikTok Shopでは欲しいと思った瞬間に購入できるため、コンバージョン率の向上が期待できます。
Live shopping(ライブショッピング)はライブ配信を通じて商品を紹介し、その場で視聴者が購入まで完了できる機能です。
Live shoppingの最大の特徴は、動画を通じた双方向コミュニケーションの中で商品の魅力を伝えられることにあります。サイズや使い方を実演することで、静止画では伝わりにくい情報を伝えることができ、また視聴者は商品を見ながら質問することができます。
さらにただ購入するだけでなく、視聴そのものがエンタメ体験になっている点も重要です。接客を受けているような感覚で商品を知り購入できるため、ユーザーのエンゲージメントが高まりやすいです。
使用感が伝わりづらい商品と相性がよく、タイムセールを行っている場合におすすめです。
Shoppable videos(ショッピング動画)では動画の中に商品情報や購入リンクを表示し、視聴しながら商品を購入できます。
Live shoppingは配信している間に閲覧したユーザーにのみアプローチすることができるのに対し、ユーザーにいつでも何度でもみてもらえることが挙げられます。また事前に動画を作るため、クオリティをコントロールできるのも大きなメリットです。
ライブ配信の運用が難しい場合や、短時間で商品の特徴を伝えたい場合におすすめです。
Shop Page(ショップページ)はブランドごとに用意された専用ページです。ユーザーが商品ラインナップを一目で確認でき、TikTok内のECサイトのような役割を持ちます。
ショップページには販売中の商品一覧や人気商品、ブランドの紹介文などを掲載できます。また動画やライブ配信で紹介した商品をこのページに紐づけることで、動画から商品、ショップ全体へと遷移する導線を作ることが可能です。
ユーザーがブランドに興味を持った際は、Shop Pageにアクセスすると複数の商品を閲覧でき、さらにフォローすると、新商品やライブ配信情報を受け取れます。
Shop Tab(ショップタブ)はTikTok内に設置されたショッピング専用の閲覧画面で、ユーザーが商品を見つけたり購入したりするための機能です。通常アプリの下部メニューに常設されており、TikTok Shopに出品されている商品やブランドを一覧で見ることができます。
Shop Tabでは商品のランキングやトレンド商品が掲載されており、ユーザーの閲覧履歴や興味関心に基づいておすすめ商品も表示されるため、動画を閲覧しなくても商品を探すことができます。
TikTok Shopの販促機能として、以下の3つが挙げられます。
機能 | 概要 |
クーポン | 出店者が割引額や条件を自由に設定することができる機能です。動画やライブ配信中にクーポンを表示できます。 |
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セール | ブラックフライデーなど、TikTokが開催する公式イベントに出店者が参加できる機能です。セール期間中はTikTok内の特集枠での露出を増やすことができます。 |
アフィリエイト | クリエイターに商品を紹介してもらい、成果報酬型で販売を促進する機能です。 |
TikTok Shopのアプリ内決済システムは、ユーザーがアプリを離れることなく商品を購入できるよう設計された仕組みです。動画やライブ配信の視聴中に商品カードを選択すれば、商品ページに遷移し決済手続きまでを完結することができます。
決済方法は国やユーザー環境によって異なりますが、クレジットカード、デビットカード、QRコード決済、電子マネー、銀行振込などに対応しています。支払い情報はアカウントに保存できるため、2回目以降の購入を簡単に行うことが可能です。
Fulfilled by TikTok(FBT)は、TikTokが出店者に代わって商品の保管・梱包・発送といった物流業務を代行するサービスです。出店者があらかじめ商品をTikTokの指定倉庫に納品しておけば、注文が入った際にはTikTokが自動で出荷処理を行います。
ただし、一部海外市場では既に提供が開始されていますが、日本での具体的な提供開始時期は未定です(2025年6月時点)。
TikTok Shopでは売上金額や注文数、平均購入単価といった基本的な販売データに加えて、各商品の閲覧数やクリック数、購入数、コンバージョン率など各商品の詳細な情報も閲覧できます。
また商品ページまでの経路を確認できるトラフィック分析機能も持っているため、動画やライブ配信などどのチャネルが購買につながっているかを可視化できます。
アフィリエイト機能を利用している場合は、クリエイターごとの売上貢献度なども数値で確認することが可能です。
その他にも購入者の地域・年齢層・使用デバイスといった基本属性や購買傾向なども分析可能で、ターゲットに応じた商品設計やプロモーション戦略の見直しにも活用できます。
TikTokには10~20代のユーザーが非常に多く、若年層へアプローチしたい場合に非常に有効です。
TikTokの利用率をみてみるとZ世代(15-25歳)は51.9%であるのに対し、26歳以上は20.4%と26.6ポイントもの差があります。※参考:サイバーエージェント次世代生活研究所、「Z世代のSNS利用率」を発表! Z世代が最も利用しているSNSは「Instagram」75.6%に Z世代の認知率が5割超えのSNSは「BeReal」57.1%、「Discord」56.6%、「SnapChat」56.6%
ユーザーはTikTok上で流れてくる動画やライブ配信で紹介された商品に興味を持ち、その場でタップすればすぐに商品ページに遷移し、アプリ内で購入完了まで進めることができます。
外部サイトに移動したり複雑な操作をしたりする必要がないため、従来のECサイトでよくある「気になったけど、購入する前に面倒になってやめてしまう」といったケースを減らすことができます。
バイラルにより認知を拡大しやすいのも、TikTok Shopの大きなメリットです。
※バイラル…ユーザーによるシェアや反応を通じて、コンテンツや情報が口コミのように爆発的に拡散していく現象。
フォローや検索をされなくても、コンテンツの面白さが拡散を後押しすることが多くあります。TikTokのおすすめ機能は、いいねなどユーザーの反応をもとに動画の拡散範囲を広げる仕組みです。そのため投稿直後に注目を集めると、フォロワー数が少なくても数万〜数百万回の再生につながる可能性があります。
また、TikTokでは「面白い」「共感できる」「真似したい」といった感情を刺激するコンテンツがバイラルの起点になりやすく、ユーザー自身が動画をシェアしたりリミックスしたりすることで、自然に話題が広がっていきます。そのため広告やPRとしてではなく、自発的に拡散したくなる動画であることが重要です。
TikTok Shopは商品の販売だけでなく、ブランドやショップに対するファンを育成するためのプラットフォームとしても非常に有効です。
TikTokでは動画やライブ配信を通じて日常的にユーザーと接点を持つことができ、商品紹介だけでなく使い方や裏話、開発の背景などを自然な形で発信できます。こうしたコンテンツを通じて、ユーザーはブランドに親しみや共感を抱きやすくなりファン化していきます。
さらにコメントやいいね、ライブ中のリアクションといった双方向のやり取りがしやすいため、一方的な広告と比べて身近に感じてもらうことが可能です。
公式アカウントでは動画やライブ配信を投稿することができ、TikTok Shopは、商品の登録、在庫・注文・配送管理、売上分析などのEC運営業務を行うための出店者用アカウントです。TikTok Shopと公式アカウントを連携させると、動画やライブ内に商品リンクを設置できるようになります。
公式アカウントとTikTok Shopは、一アカウントのみ連携することが可能です。
マーケティングアカウント(広告アカウント)とTikTok Shopを連携すると、公式アカウントの投稿やライブ配信を広告として出稿できます。一つのTikTok公式アカウントやTikTok Shopに対して、最大4つまで連携することが可能です。
アカウントの仕組みを理解したら、出店手続きに進みます。手順は主に4つのステップです。
TikTok Shopで成果を出すためには、ユーザーに「見たくなる」「最後まで見てしまう」と感じさせる動画作りを意識することが非常に重要です。
TikTokのユーザーは娯楽として動画を流し見していることが多いため、宣伝感の強い内容では簡単にスワイプされてしまいます。
そのため動画の冒頭では共感を呼ぶ問いかけなどを用いて、興味を引く工夫が必要です。また商品を単に紹介するのではなく、「使ったらこんな風に変わった」「〇〇で困っていたけど解決できた」といったストーリー仕立てにすることで、ユーザーが自分ごととして受け取りやすくなります。テンポの良い編集や感情の動きも加えると、離脱を防ぐことが可能です。
TikTok Shopで成果を出すには動画の質はもちろん、どのようにユーザーに届けるかという配信設計も非常に重要です。
TikTokには自社アカウント運用、アフィリエイト連携、広告という3つの手法があり、目的や予算に応じてこれらを組み合わせることで効果を高めることができます。以下を参考に、配信方法を検討してみてください。
配信方法の例
日本にはまだTikTok Shopの事例がないため、本記事では海外での成功事例(アパレル)を紹介します。
引用:Edikted
Z世代に人気のアパレルブランドであるEdiktedにおいて、TikTok Shopに加えショップ広告やアフィリエイト施策を実施し、総売上高は111%、注文数は98%増加させることができました。
実施した施策
TikTok Shopは従来の検索型ECサイトとは異なり、動画やライブ配信を通じた発見や体験を軸にした購買導線を構築しています。コンテンツと販売を連動させることで、今までアプローチできていなかったユーザーとの接点を作り、購買につなげることが可能です。
PLAN-Bでは、TikTok Shopの立ち上げから売上最大化までをサポートしています。ご興味のある方はぜひご相談ください。